ゲッターロボサーガ デレマス版   作:E.T.c

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第12話『大海獣決戦!・前編 古代生物の脅威!!』

~~~ 百鬼要塞 ~~~

 

要塞全域に、重苦しいサイレンが鳴り響く。

 

鉄甲鬼「何事か!」

百鬼兵「はっ…!研究区D‐89区画にて異常発生!」

鉄甲鬼「D‐89区画…?あそこでは確か、グラー博士が見つけた古代生物の化石を研究していた筈だ」

百鬼兵「はいっ!研究していた古代生物の復元に成功、しかし同時に古代生物が巨大化し、暴れ始めたとの事で…!」

鉄甲鬼「何…?むぅ…やむ終えん、D‐89区画を含めたD区画全域を閉鎖、百鬼要塞から切り離すのだ」

百鬼兵「はっ…?しかし、D区画にはまだ避難できていない多くの研究員が…」

鉄甲鬼「この百鬼要塞の被害には返られん!被害がD区画を出る前に、やるんだ!責任はこの鉄甲鬼がとる!」

百鬼兵「は…はっ!了解!」

 

ガコンッ

 

百鬼兵「D区画の切り離し、完了しました」

鉄甲鬼「直ぐに被害状況をまとめ、報告せよ」

百鬼兵「はっ!では…」 タタッ

 

胡蝶鬼「うるさいねぇ…。何の騒ぎだい?」

鉄甲鬼「胡蝶鬼…。何でもない。問題は解決したところだ」

胡蝶鬼「解決って…。要塞がボロボロじゃないのさ」

鉄甲鬼「あぁ…。これでは、百鬼メカもしばらく出撃できん…」

胡蝶鬼「何だい?思わぬ休息ってかい?…やだねぇ━━」

 

百鬼要塞から切り離されたD区画。

それは生きた古代生物を中に入れたままの、深い海の中へと消えていった…。

 

━━。

 

~~~ 都内 イベント会場 ~~~

 

卯月「皆さ~ん!ピンク・チェック・スクールでーす!」

響子「今日は、私達のミニライヴ&握手会に来てくれて、ありがとうございます♪」

美穂「最後まで楽しんでいってくださいね♪」

 

ファン>ワァアアッ!!

 

━━ イベント終了後、控え室。

 

卯月「皆さん!お疲れさまです♪」

響子「ファンのみんなも喜んでくれて、大成功で間違いないですよね?」

新P「おう。しかし、用意した会場にファンが収まりきらなくなるとはな。お前らも立派になったもんだ」

卯月「えへへっ♪ありがとうございます!」

響子「これも全部、プロデューサーさんのお陰です!」

新P「やめろよこそばゆい。それに、俺の仕事だって、アイドルあっての物種だろうが」

響子「でも、私達だけじゃ、ここまで来れませんでしたから!」

卯月「私達、ホントにプロデューサーに感謝してるんです♪」

卯月「プロデューサーがいるから、毎日アイドルとして楽しく過ごせてるなって」

新P「…へへっ、そうかよ」

卯月「はいっ!」 ニコッ

新P「━━…よし、別なトコで仕事してる智絵里とかな子と合流して、打ち上げと行くかぁ!」

響子「分かりました!すぐに準備しちゃいますね♪ね、美穂ちゃん?」

美穂「……」

卯月「美穂ちゃん?」

美穂「あ…、はい?何ですか?」

響子「もぅ、プロデューサーさんの話聞いてなかったんですか?」

響子「これから打ち上げに行くから、早く準備しちゃおうって。まだアイドル衣装のままで…」

美穂「あ、ごめんなさい…!少しぼぅっとしちゃって…!すぐ着替えますから!」ヌギッ

響子「あぁ!プロデューサーさんのいる前で着替えちゃダメですよ!…プロデューサーさんも、何黙って見てるんですか!」

新P「あ…いや、役得と思って…」

響子「もう~~!何が役得ですか~!冗談言ってないで、外で待ってて下さい‼」

新P「お、おう…。んじゃぁ、外に車回して待ってるからな」

 

卯月「……」

 

~~~ その日の夜 上空 ~~~

 

晶葉『卯月、午前中の仕事の疲れは残ってないか?』

卯月「大丈夫です!1年前と違って、バッチリ体力、着けてますから!」

晶葉『そうか。余計なお世話だったかな?』

凛 「卯月に関しては、もう心配要らないんじゃない?それよりも心配なのは…」

かな子「……」

卯月「かな子ちゃん、大丈夫ですか?」

かな子「へ…?あ、卯月ちゃん…!だ、大丈夫です!」

凛 「ホントに大丈夫?今日も朝から仕事で、ろくに休んでないんでしょ?昨日の夜も出撃があったし」

かな子「全然大丈夫ですよ!これでも、体力には自身があるんです!」

晶葉『今のところ飛行にも問題ないようだが…』

かな子「そうですよね?なら、早くテストを始めちゃいましょう!」

卯月「……。分かりました!ドラゴンに合体します!」

 

ギュンッ

 

卯月「チェーンジ、ドラゴンッ」

 

卯月「…えぇっと、新しく搭載された武器は…」

晶葉『ゲッターレーザーキャノンだ』

卯月「はい!ゲッターレーザーキャノン‼」 ガシャコン

 

両腕内部に折り畳まれて格納された武装が、卯月の声に応じて変形し、長銃のような形に姿を変えて、右手に保持される。

 

卯月「…大きいですね……」

晶葉『出力と、射撃精度を意識した結果だ』

凛 「確かに、取り回ししにくそうだけど、距離をとって戦うなら、頭のゲッタービームよりこっちの方が使いやすそうだね」

晶葉『打ち上げたバルーンはそこから38㎞前方だ』

凛 「射撃ははじめてだから、狙いはしっかり」

卯月「はい!みくちゃんに教わったように、やってみます!」

 

銃身を正面に向けて構え、中程辺りのグリップを左手で握り銃全体を安定させる。

 

卯月「……!」

 

バシュゥッ

 

晶葉『…ん、命中を確認。はじめてでよくやったものだな』

凛 「見た感じ、ゲッタービームよりは威力低そうだけど…」

晶葉『ゲッターG自体からエネルギーは使ってないからな。個別にエネルギーを充填したコンデンサを内蔵している』

晶葉『これで、ゲッターGのエネルギー残量をある程度気にせず戦える筈だ』

卯月「そうですね。凛ちゃんが言ったみたいに扱いやすいです。反動は空中でも少ないみたいですし」

凛 「でも、実際の戦闘だと、今みたいにゆっくり狙いをつけてる時間はないよ?」

卯月「う…それは~…」

晶葉『せめて、動きながらでもある程度は狙えるようにならなくてはな』

卯月「うぅ…が、頑張ります!」

凛 「その意気だよ。卯月」

晶葉『これから連続して、場所と高度を変えながらバルーンを打ち出す。なるべく戦闘機動をとりながら撃つんだ』

卯月「分かりました!お願いします!」

 

かな子「……」 ウトウト…

 

━━ 早乙女研究所 管制室。

 

晶葉「ゲッターレーザーキャノンの調子は?」

所員「はい。エネルギー、安定しています。ゲッターコンデンサーにも目立った問題点は見受けられません」

晶葉「そうか…。引き続き射撃テストを続行する。エネルギーの変化から目を離さないでくれ」

所員「了解です!」

 

早乙女「晶葉くんの開発した、新たな武装の調子は良さそうじゃな」

晶葉「早乙女博士!えぇ…新武装の射撃テストは良好です。このまま結果を出せれば、直ぐにでも次の戦闘で使えるでしょう」

早乙女「細部のチェックを怠ってはならんぞ」

晶葉「分かっています。早乙女博士の方も、研究の方はよろしいのですか?最近、地下の方に籠っている事が多いようですが…」

早乙女「地下の方が、煩わしい政府連中から解放されて、研究に没頭出来るんじゃよ」

晶葉「…海外の方では、百鬼帝国の攻勢に対して劣勢になっている国もあるとか」

早乙女「うむ。今のところ、大攻勢を受けていないのはこの日本だけじゃ」

晶葉「敵は、明らかにゲッターに執着しているようですからね…」

早乙女「百鬼帝国の目的は分からん。しかし、敵がゲッターを狙ってくれるのであれば好都合」

晶葉「それだけに、負けるわけにはいかない、ですか…」

早乙女「ゲッターこそがこの国の最初で最後の砦じゃからな。…しかし……」

晶葉「気付きましたか?」

早乙女「1年前と同じじゃからな。新しく迎え入れたパイロット達にも、疲れの色が見えてくる頃じゃろう」

晶葉「はい。現に、今日のかな子の動きは、精彩を欠いています」

早乙女「ゲッターGとゲッター斬は日本の最大戦力じゃからな。必然、彼女達に頼りすぎてしまう」

早乙女「特に、斬チームもアーニャくん以外は経験が少ないからの。この辺りでガス抜きは必要か…」

晶葉「休暇と言っても、研究所にいては落ち着く事も出来ません。どうですか?彼女達を何処か観光地に旅行に行かせては」

早乙女「慰安旅行と言う訳か。それも悪くないかもしれんな」

晶葉「次いでに李衣菜と莉嘉も連れて行かせましょう。その方が、楽しくなる筈ですから」

早乙女「良いじゃろう。計画の方はすまんが…」

晶葉「えぇ、私の方で予算を計算しつつ、練ってみます」

早乙女「よろしく頼む。すまんな、君にも苦労を掛けて」

晶葉「いえ、この程度なら。何時もの彼女達に対する恩返しのようなものですから」

 

 

~~~ そして、某観光都市 ~~~

 

卯月「ん~~~っ♪いい天気になって、良かったですね!」

茜 「このところ、雨が続いてましたからね!皆さん!晴れ女ですか!?」

美穂「ふふっ♪茜ちゃんがいたから、雨雲もどこかに飛んでいっちゃったのかな?」

茜 「そうですね!雨雲でもなんでも、気合いで吹き飛ばせます!」

卯月「それは流石に無理があるんじゃないかなぁ…?」

凛 「ホント、晶葉や早乙女博士は勿論、未央達にも感謝しないとね」

かな子「本当に良いんでしょうか…。私達がお休みなんてもらっちゃって…」

李衣菜「ここまで来たら言いっこなしだよ?百鬼帝国が出たとしても、ネオゲッターや旧ゲッターがあるから大丈夫って言ってたし」

凛 「忙しい時こそ息抜きは必要だよ。これからの戦いに備えて、今日と明日はゆっくりしなくちゃ」

卯月「こんな素敵な旅行を立ててくれた、皆さんの期待に応える為にも、ですね♪」

かな子「…そうですね。ここまで来たら、楽しまなくっちゃ損ですよね!」

李衣菜「そそ。ちゃんとみんなにお土産買って行ってさ、良い思い出作ろうじゃん!」

 

アーニャ「ホントに、いい天気で…駅の前も、人がたくさん、で…。スゴく華やか…ですね!」

かな子「そうですね。こんなに活気を取り戻してるところもあるなんて…」

凛 「この辺りは、恐竜帝国の時も襲撃が少なくて、復興が早く進んだところだよ」

莉嘉「もう~!折角のお休み何でしょー?そう言う湿っぽくなりそうな話はなしなし☆」

李衣菜「莉嘉の言うとおり!そう言う後ろ暗い所は今日限り忘れてさ、貰った休暇を楽しもうよ!」

凛 「…ふふっ。それもそうだね」

卯月「それじゃあ、どこから周りましょう?」

凛 「もう。先にホテルに行ってチェックインが先でしょ」

卯月「え?あはは…。そうでした…」

凛 「晶葉からホテルの場所の地図はもらってるし、みんなまとまってる内に行こう」

 

一同「「「はーい!(☆)」」」

 

卯月「こういう時、凛ちゃんがいると、頼りになりますね~」

李衣菜「…この中の年長組って、誰だっけ?」

茜 「はっ…!凛さんでは…!?」

かな子「茜ちゃん…」

美穂「あはは…」

莉嘉「ほらほら、何時までも駅前でじっとしてないでさ!まずはホテルに向かって、レッツゴー☆」

アーニャ「ゴー♪」

卯月「チェックインを済ませた後はどうします?」

凛 「そうだね…。お昼まだだったから、先にみんなで何か食べに行ってってなると…、時間中途半端になっちゃうね」

卯月「それなら…」

凛 「どこかみんなで行きたい所あるの?」

卯月「はいっ。…ふふっ♪」

 

━━。

 

茜 「トラーーーーイッ!!食後の運動ですー!」 ダッ

アーニャ「あ!待って、ください!アカネ!」 タッ

莉嘉「あ、アタシもー☆」タタッ

 

李衣菜「あはは…。みんなはしゃいじゃって…」

卯月「ふふっ。李衣菜ちゃんも行ってきたらどうですか?」

李衣菜「いや、私はパス。茜の体力には着いてけないって」

凛 「それにしても、都市のど真ん中にこんな立派な森林公園があるなんてね」

李衣菜「ねー。流石観光地って感じ?」

卯月「はい!晶葉ちゃんから行き先を聞いて、ちょっと調べてみたら出てきて、羽を伸ばすならここかなって」

凛 「確かにここなら、ゆっくり休息も出来るし、茜みたいに走り回ってストレス発散も出来る…」

 

ボンバァァァァァアア!!

 

李衣菜「少し羽目外しすぎじゃないかな…?」

卯月「ゲッターのコックピットは茜ちゃんには狭いから、色々溜まってるのかもしれません…」 アハハ…

凛 「ケガだけはしないように、ちゃんと見張っとかないと、かな?」

李衣菜「って言うか、卯月達は体動かさないの?」

卯月「えぇ。私達は、こうして木に寄り掛かって、一心地ついてますから。それに…」

 

美穂「すー…、すー…」

かな子「……」 ムニャ…

 

李衣菜「あれ…。寝てる?」

卯月「2人を放っておけませんから」

 

美穂「━━…寝てません……。寝てま…」Zzz…

かな子「美味しいから…大丈夫…です…すぅ………」

 

凛 「ふふっ。夢の中でも寝てるの?」

李衣菜「かな子も、食後にあれだけデザート食べてて、まだ食べ足りないの?」

卯月「やっぱり疲れてるんですよね…」

凛 「2人はまだパイロットになって、日が浅いから。激戦の連続でもあったし」

卯月「そうですね…。丁度、1年前の私達と似たような状況ですか」

凛 「あの時は、瑞樹さん達位しか頼りになる人はいなかったけど、今は私達がしっかり見守っていかなくちゃ」

卯月「はい。今は私達が、先輩ですもんね」

李衣菜「そう言えば、その先輩方達は、今どうしてるのかな?」

卯月「私達だけお休みもらっちゃって、やっぱり少し申し訳ないですよね。ちゃんとお土産買って帰らないと」

凛 「お土産に関しては同意だけど、そんなに気にする程でもないんじゃないかな?」

卯月「どういう事ですか?凛ちゃん」

凛 「ん?まぁ、瑞樹さん達も、だいぶ早乙女研究所に馴染んでるって、そう言うこと」

 

~~~ 早乙女研究所 ~~~

 

未央「ふぃ~~~!まさか研究所の中に、大浴場があるなんて知らなかったな~…」

瑞樹「ふふっ。普段はシャワーで済ませちゃうから、全然気が付かなかったでしょ?」

奈緒「ホント。言っておいてくれたら、いつでも使えたのにさ」

菜々「まぁ本来は徹夜してる整備班の為の施設ですからね。あまりナナ達が使って、男性の方達に迷惑を掛けると言うのも…」

未央「そっか。浴場1つしかないけど、男性女性って時間が決まってるわけでもないんだ?」

瑞樹「そうよ。今回も、卯月ちゃん達が旅行に行ったから特別って事で、使わせてもらってるんだから」

みく「まぁ、みく達は前々から何回か使わせてもらってるけどね」

加蓮「何それ~?ズルくない?」

瑞樹「未央ちゃんよりも先輩チームの特権ね。分かるわ~」

奈緒「しかしこれ、ただのお湯じゃないよな。温泉?」

瑞樹「いえ、入浴剤よ」

未央「入浴剤?」

菜々「今週のは何でしたか?」

瑞樹「確か…、『世界の秘湯百九十選~ベナン共和国~』だったかしら?」

奈緒「何処だよそこ」

みく「最早そこに温泉があるのかどうかすら分からないにゃ」

加蓮「でも、良いのかな?アタシ達までこんなリラックスして」

菜々「良いんじゃないですかね~?」

奈緒「良いも悪いも、百鬼帝国が出てこないんだもんな」

未央「向こうも何かあったのかねぇ」

瑞樹「そうねぇ。何時ものスパンなら、そろそろ現れてもおかしくないけど…」

みく「きっと百鬼帝国もお休みしてるのにゃ」

菜々「それなら気が楽で良いんですけどね。やっぱり平和が一番ですぅ~」 ホフゥ…

瑞樹「…嫌な予感がするわ」

未央「お、元アナウンサーの勘?」

瑞樹「いいえ、女の勘よ。こういう時は、そっちの方が当たるのよ」

加蓮「不吉な事言うね」

瑞樹「まぁ、私が気にしすぎなのかもしれないし、あんまり細かく気にする事ないわよ」

奈緒「でも、平和な時こそアタシらが気を引き締めていかないとな」

未央「しまむー達に迷惑掛けるわけにいかないもんね」

奈緒「その通りだな。よし、加蓮、菜々さんそろそろネオゲッターの哨戒の時間だ。先上がってるぞー」 ザパァ

加蓮「はいは~い」

菜々「リョーカイです!」

未央「ふぅ…。私らはどうしよっか?」

みく「折角だし、みくはもう少し浸かってるにゃ」

瑞樹「私は上がらせてもらうわ。久し振りに運動もしたいもの」

未央「お、それじゃあこれから、湯上がり卓球でもどうですかな?」

瑞樹「…負けないわよ?」

未央「ふふ~ん。んじゃ、決定~。負けた方が牛乳奢りね」

瑞樹「あら、卓球の相手もしてくれる上に奢ってくれるなんて、後輩だからって気を遣わなくても良いのよ?」

未央「ふふふ…」

瑞樹「うふふっ…」

みく「2人共…。運動もほどほどにするにゃぁ…」

 

~~~ 翌日 ~~~

 

卯月「うわぁ~…。見てください凛ちゃん!いい眺めですよ!」

凛 「うん。ちゃんと見えてるって。全く、いつもゲッターでもっと高い所から見てるのに」

卯月「ゲッターに乗ってる時はあんまり景色に集中してる余裕ありませんし、それに、観覧車は別ですから!」

凛 「…そうなんだ……」

卯月「ここからかな子ちゃん達も見えるかな~?」

凛 「いや、流石にそれは…、みんなは今それぞれ街の中にいるんだし」

卯月「ふふっ。みんな今頃何処で何してるんでしょう…」

 

━━ アミューズメント施設。

 

カッ

 

茜 「ストラァーーイクッ!!」

 

カ…キィンッ

 

茜 「出ました!ホームランですよ!!」

アーニャ「おぉ…。хорошо、アカネ!スゴい運動神経、です!」

茜 「えへへ…!ありがとうございますっ!!」

美穂「本当…。茜ちゃんは運動も出来て、スゴいなぁ…」

茜 「ムッ!美穂さんは運動苦手ですか!?」

美穂「あ…え、えーっと、少しだけ」

アーニャ「でも、ライヴでの、ダンス…振り付けは、完璧ですね」

美穂「あれは、出来るようになるまで何回も練習してるからで…」

茜 「その通りですよ!!」

美穂「え…?」

茜 「努力は人を裏切りません!今は運動が苦手でも、頑張れば、為せば成ります!」

美穂「そうかなぁ…?」

茜 「はいっ!桃栗3年、柿は万年です!!」

アーニャ「…柿は、8年ですね…?万年は、亀、です」

茜 「あれっ!?そうでしたか!?」 

美穂「…ふふっ」

茜 「ともかく!ローマの道は1歩からです!」

アーニャ「千里…」

茜 「幸い、この施設にはスポーツを体験できる物が沢山あるそうですから、今日は美穂さんの運動克服を目指して頑張りましょう!」

美穂「え…えぇ!?」

アーニャ「面白そう、ですね。アーニャも、お手伝い、頑張ります…!」

美穂「えぇー!?」 トメテクレナイノ!?

茜 「それでは、近くの施設から制覇していきましょう!!」

美穂「制覇っ!?」

アーニャ「オー♪」

美穂「待って!何か目的代わって…、あ、引っ張らないで…!」

茜 「トラーーーーーイッ!!!!」

 

美穂「ああああぁぁぁぁぁぁぁ…!!」

 

━━ ケーキバイキング。

 

かな子「んーーー♪このケーキ、美味しくて何個でも行けちゃいそうです♪」

李衣菜「うわぁ…」

莉嘉「……」

かな子「あれ?2人はもう食べないんですか?」

李衣菜「う、うん…。私はもうお腹一杯かなー…」

莉嘉「あ、アタシも…」

かな子「そうなんですか?まだ時間はたっぷりあるのに…。時間一杯、食べないと勿体ないですよ?」 パクッ

 

かな子「んーー♪これも美味しっ♪」

莉嘉「かな子さっきから食べてるペース変わらないけど、お腹大丈夫なの?」

かな子「はいっ!何だかケーキを見てるだけで食欲が沸いてくる感じで、今ならあそこにあるケーキ全部食べれちゃいそうです!」

李衣菜「流石にそれはやめなって!お店が可哀想だよ」

かな子「そうですよね…。私以外にもケーキ食べたい人は一杯いますし、それに、時間が足りません…」

李衣菜(時間制限があって良かった…)

莉嘉「何か前に一緒にケーキバイキング行った時より食欲増えてると思うんだけど…」

李衣菜「そんなに食べて、後でレッスンで地獄見る事になっても知らないよ?」

かな子「ゲッターに乗ってるから大丈夫だよ~」 パクッ

莉嘉(もしかして、かな子の食欲ってゲッターのせいなんじゃ…)

かな子「2人共、本当に食べないんですか?何なら私が何か選んで持ってきましょうか?」

李衣菜「い、いや、本当にいいよ…。気持ちだけで充分だから…!」

莉嘉「そうそう!ケーキバイキングはかな子のリクエストなんだし、アタシの事はいいから…!」

かな子「そうですか…?それじゃあ、おかわり持ってきますね♪」 ガタッ

李衣菜「う、うん…。(あの山みたいなのを一瞬で…)」

 

莉嘉「前々から思ってたけど、スゴいよね。かな子って」

李衣菜「だねー。あぁやってさ、幸せそうに食べてるの隣で見てるとさ」

莉嘉&李衣菜「「見てるだけでお腹一杯なんて言えない(よね)」」

 

━━ 観覧車。

 

凛 「━━卯月はさ…」

 

卯月「はい?すいません、景色を見るのについ夢中になっちゃって…。何か言いました?」

凛 「……いや、何でもない」

卯月「え~?もう、何ですか~?」

凛 「それよりも、もうすぐ地上だよ」

卯月「えっ?あ、ホントですね…」 シュン…

凛 「そんなに名残惜しい?」

卯月「あ、いえ。名残惜しいって言うより…その…、楽しい時間が終わるのは、ホントに早いなぁ…なんて」

凛 「……」

卯月「あっ!別にゲッターに乗るのが嫌とか、そう言う訳じゃないんです。…けど」

卯月「こんな時間が、ずっと続けばいいのにな…」

凛 「……。続くようにすれば、良いんだよ。私達で」

卯月「凛ちゃん…!」

 

prrrr prrrr prrrr

 

卯月「…私の携帯ですっ。すみませんっ…!」

凛 「気にしてないから。早く出た方がいいんじゃない?」

卯月「は、はいっ、そうですよね…!━━…かな子ちゃん?」

 

卯月「もしもし?かな子ちゃん?…突然どうしたんで……」

卯月「莉嘉ちゃんがいなくなった!?」

凛 「……卯月」

卯月「は、はい…!」

 

携帯のスピーカーをオンに。

 

かな子『━━…はい…。今、私達ケーキを食べ終えて、次は李衣菜ちゃんの言ってたギターショップに行く途中だったんです』

かな子『人混みがスゴいから、はぐれないように気を付けようね、って話をしてたら…』

凛 「莉嘉がいなくなったんだね?」

かな子『…はい……』

凛 「全く、何て言うフラグ回収の早さ…」

かな子『ごめんなさい…。私も、しっかり手を握ってあげれば良かったんですけど…』

李衣菜『私も!気が逸ってみんなより先に歩いてたから…』

凛 「…とにかく、前に言ってたお店に戻ってるとかは?」

かな子『はい、一度、大急ぎで戻ったんですけど、そこにもいなくて…』

凛 「入れ違いになったのかも…」

卯月「莉嘉ちゃんの携帯の方には掛けてみたんですか?」

李衣菜『私がさっきから何度も掛けてるんだけど、全然でない…』

かな子『きっと、莉嘉ちゃんも私達を探すのに夢中で、気付いてないのかも…』

凛 「…分かった。かな子達は、もう一度前いたお店に戻って、近くを探してみて」

かな子『はい!分かりました』

凛 「私と卯月も探すの手伝うから、後で現在地の目印になりそうなのをメールで送って」

卯月「それじゃあ、一旦切りますね!」

かな子『はい!それじゃあ、また後で…』

 

プツッ

 

━━。

 

莉嘉「かな子ー?リーナー?まったく2人していなくなっちゃうなんて、ホントどこ行ったんだろ…━━うん?」

 

? 「ほー…」

 

莉嘉「えっと……何?」

少女「そなたー、何かお困りでしてー?」

莉嘉「え…?どうして…」

少女「お顔にそう書いておりましてー。何か…途方に暮れているものとー」

莉嘉「えっ、え!?分かるの?」

少女「然りー。そなたの内に渦巻く不安や焦燥も、わたくしには伝わってくるのですー」

莉嘉「不安なんて…、怖くなんかないもんっ!」

少女「ふふっ。そなたはお強い人なのですねー。ふむふむー…。承知致しましたー」

莉嘉「え…?」

少女「こちらでしてー」

莉嘉「え?あの、どこに行くの?」

少女「失せ物探しは芳乃の得手でしてー。そなたの思う人々の所に、わたくしが導きましょー」

莉嘉「芳乃…?」

少女「あ…申し遅れましてー」

 

芳乃「わたくしはー、依田は芳乃と申しましてー。以後ー、よしなにお願い致しますー」

 

━━。

 

かな子「もう~、莉嘉ちゃん、どこ行っちゃったんだろう…」

李衣菜「かな子ー。そろそろ卯月達が合流する頃だよ?先に合流した方が良くない?」

かな子「それは、分かってるけど…。でも、もう少しだけ…━━きゃっ…!」

 

ドカッ

 

かな子「あたたた…」

李衣菜「かな子!大丈夫?」

かな子「わ、私は全然…。それよりも、ごめんなさい…。ぶつかっちゃって…」

男 「いや、こちらも余所見をしていたからな。悪いのはお互い様…。…お前は」

かな子「はい?あの、何処かでお会いしたことありました?…ファンの方、とか…」

男 「……。渋谷凛を…、知っているか?」

かな子「凛ちゃん…。はい。今も一緒に来てますよ?」

男 「そうか…。アイツの言うとおり、因果かもしれんな…」

李衣菜「あのー…。凛の知り合い…ですか?」

男 「…いや、それよりも丁度良い。人を探している」

李衣菜「人…?」

男 「あぁ。年は多分…お前達と同じくらいなんだが、背はお前達よりも随分小さい」

男 「髪が下まで長くて、幼い顔立ちをした女なんだが、この辺で見掛けなかったか?」

李衣菜「いや、こっちも人探してましたけど、そんな子は…」

男 「そうか…」

かな子「そうだ!こっちの人探しにも協力してくれますか?金髪の女の子なんです!」

男 「金髪か…。この辺りは、そう言う髪色の人間が多いようだが…」

李衣菜「うっ…!確かに…。結構派手な感じで、バッジとかシールとか着けた鞄身に付けてるんですけど…」

男 「ふむ…。すまない、こちらにも心当たりはないな」

かな子「そうですか…」

李衣菜「お互いに収穫なしですね…」

男 「うむ。だが、俺の方は神出鬼没だからな。忘れた頃にひょっこり顔を出すかもしれん」

李衣菜「何ですか、それ…?」

男 「お前達も簡単には諦めない事だな。探している奴が、大切な仲間ならばな」

李衣菜「はいっ!勿論、絶対諦めるつもりはありません!」

男 「ふっ…」 スタスタッ

 

かな子「行っちゃった…」

李衣菜「さ、私達もそろそろ卯月達に合流しよ?」

 

「その必要はないよ」

 

李衣菜「凛!」

凛 「まったく…。チームメイトを一生懸命探す気持ちは分かるけど、もう合流場所の店からだいぶ離れてるじゃん」

かな子「…ごめんなさい」

茜 「ノープロブレムですよ!私もはぐれかけましたから!」

凛 「茜は先走って探しに行こうとするからでしょ」

茜 「面目ありません!!」

李衣菜「あれ?アーニャと美穂は?」

茜 「それが、ちょっと美穂さんを運動させ過ぎまして!アーニャさんは美穂さんの看病をしています!!」

卯月「茜ちゃん達、何してたんですか…?」

凛 「とにかく、今動ける面子だけで、莉嘉を探そう」

かな子「そうですね…。あ、凛ちゃん」

凛 「何?」

かな子「さっき凛ちゃんの知り合いの人に会いましたよ?」

凛 「知り合い?」

卯月「凛ちゃん、この辺に知り合いなんていたんですか?」

凛 「いや…。どんな人だった?」

かな子「えっと…。背がスゴく高くて…、スラッと細くて…」

李衣菜「ちょっと目付き鋭くて怖い感じだけど、鼻筋の通ったイケメンって感じの人だったよ?」

凛 「ふぅん…。背が高くて、細身…」

凛 「まさか、ね…」

 

「あー!ホントにいたー!!」

 

卯月「この声…!もしかして…!」

かな子「莉嘉ちゃん!」

莉嘉「リーナ!かな子!みんな☆」

李衣菜「もう~!どこ行ってたの~?みんな心配して探しに来てくれたんだからね?」

莉嘉「えへへ~。ごめんなさい☆」

凛 「ともかく、何事もなくて良かったよ」

茜 「えぇ!事故や事件に巻き込まれでもしたら、美嘉さんに申し訳ありませんからね!」

卯月「でも、よく私達を見つけられましたね?」

李衣菜「さっき、ホントに、って言ってたけど?」

莉嘉「あ、うん☆実はあの子が…って、あれ?」

茜 「誰か一緒に探してくれたんですか?」

莉嘉「あれー?さっきまで一緒にいたんだけどな~」

凛 「莉嘉が合流したのを見て、安心して帰っちゃったんじゃない?」

莉嘉「えぇー?まだお礼言ってなかったのに…」

卯月「その人と一緒に、私達を探してたんですか?」

莉嘉「うん!スッゴいんだよー!アタシ探してなんかなくて、その子の後ろを着いて歩いてただけでみんなの所に着けたの!」

李衣菜「はい?何それ、オカルトじゃあるまいし」

莉嘉「ぶーーー!嘘じゃないもんホントだもん!失せ物探しが得意なんだって!」

 

━━。

 

男 「……」

芳乃「ニオン殿ー、お待ちをー。芳乃はニオン殿のように早くは歩けないのですー」

ニオン「別に、俺はお前に着いて来いなどと頼んだ覚えはないが」

芳乃「むーー。ニオン殿はいけずでしてー」

ニオン「何処に行っていた?」

芳乃「少しばかり所用をばー。人助けもー、わたくしの務めであるが故にー」

ニオン「人助け、か。俺をしつこくつけ回すのも、お前の言う人助けか?」

芳乃「つけ回してなどはー。ただー、人々の失せし物を探しだすのが務めであるようにー、新たな兆しを見つけ出すお手伝いを致すのもー、芳乃に与えられた使命でしてー」

ニオン「フンッ。調子の良い事を。生まれた故郷を失い、仲間もとうに存在しない俺に、何を見つけろと」

芳乃「…つかぬ事を伺いますがー。そなたはこの光景をどう思いましてー?」

ニオン「人間の作った街か?歪そのものだな」

芳乃「またバッサリとー」

ニオン「自然と共生していない。人間共は路端に植物を植える事で共生と言っているらしいが、そんなもの、連中の自己満足でしかない」

ニオン「爬虫人類はこんな自分だけに都合の良い人工物など造らなかった」

芳乃「自然とは脅威なものー。爬虫人類の後に生まれた人々はー、自らや大切なモノを守る為ー、自然に対し砦を築きー、日々を生きる力を得たのですー」

ニオン「自然に対し強い者が生き残る。それが世界の理だ」

芳乃「しかしー、宇宙からゲッター線が降り注いだ時ー、爬虫人類もまたー、生き延びる為に地底深くへと逃げ延びたのでしょー?」

ニオン「……」

芳乃「そして地下にわたくし達人間と大差のない巨大都市…マシーンランドを築いたとー。その影響がー、自然に対し何処にも出ていないとー、言い切れましてー?」

ニオン「我々と人間は同じだと言いたいのか」

芳乃「然りー。全てのものは1つに等しいのでしてー。全ては同じ所より生まれー、そして、還ってゆくのですー」

ニオン「お前の言っている事は何1つ理解できんな」

芳乃「……」

ニオン「芳乃?」

芳乃「…彼方より災厄の兆しが見えましてー。直ー、嵐になるものとー」

ニオン「嵐…。百鬼帝国とやらか?」

芳乃「否ー。これはー、百鬼帝国などではなくー。孤独故の深い哀しみとー、現在への怒りー。そして、強い憎悪を感じましてー」

ニオン「呑気に構えていて良いのか?そんなものが迫っているとしたら、ここも危ないんだろう?」

芳乃「心配には及ばずー。猛き竜の戦士達が、暗雲に光明をもたらしてくれましてー」

ニオン「猛き竜の戦士、か…。フンッ…」

 

~~~ 太平洋上 ~~~

 

みく「青い空、広い海、周囲に不審なものはなし。今日もまったく異常なしにゃ」

晶葉『そうか。もうすぐ日本領海線だ。しばらく辺りを見回したら、こちらへ戻ってきてくれ』

みく「了解にゃん!」

 

未央「あたたた…。あちこち筋肉痛で…あぅ…!」

みく「自業自得でしょ。結局あれから、瑞樹さんとどれだけ卓球してたにゃ」

未央「えーっと、確か3セット先取の5マッチで…」

瑞樹「2対2で同点で最終ゲームに入って、デュースになったのよね」

未央「そうそう。それから取って取られてを…40回くらい?」

瑞樹「で、お互いに限界まで凌ぎを削りあって、気付いたら朝になってたのよね」

みく「粘りすぎにゃ」

瑞樹「ホント、朝まで起きてたのなんて何年振りかしらね」

未央「いやいや、瑞樹姐さんが若いんだって。筋肉痛にもなってないみたいだし」

瑞樹「甘いわね、未央ちゃん。筋肉痛って言うのはね、遅れてくるものなのよ」

みく「後でナナチャンから湿布を貰っておくにゃ」

瑞樹「心得てるわ。それはそうと、そろそろ戻らない?」

未央「だね。領海線越えたら、外交とか色々めんどく…━━ん?」

瑞樹「どうかしたの?」

未央「ちょっと2人とも、下見て」

みく「何にゃ!?あれ!?」

瑞樹「巨大な影…。潜水艦かしら」

未央「この辺潜水艦が通るなんて報告は…、アキっち!アキっち!」

晶葉『━━何だ?異常事態か?』

未央「みたいなもん!ね、今日この海域に潜水艦が入るなんて情報あった?」

晶葉『いや、そんな情報は受けていないな』

瑞樹「そうなるとこの影は所属不明の潜水艦か…」

みく「百鬼帝国…!?」

未央「威嚇射撃で出方を見てみるよ!」

晶葉『人間側の潜水艦だと後々面倒だ。絶対当てるなよ!』

未央「分かってますって!━━ミサイル発射!」

 

ベアー号から放たれた2発の対潜ミサイル。

爆発の衝撃が海上に水柱を生み、そこから姿を現したのは、

 

ギャォォォオオンッ!!

 

瑞樹「!? 何なの?コイツ…!」

未央「か…怪獣だぁ!!」

晶葉『そんなSF映画じゃあるまいに!』

未央「それじゃあ何だっての!アキっちの方にも映像見えてるでしょ!」

晶葉『それは…、まさか古代の恐竜の生き残りか?』

瑞樹「にしたって大きすぎるわよ!」

 

怪獣≪キシャァァァアアア!!≫ ボッ

 

みく「にゃにゃ!?あいつ、一杯ある足みたいなのの先の頭から火を噴いたにゃ!」

未央「大体どんな生き物だよ!胴体みたいなでっかいトコにも顔があって、一杯生えてる足か触手みたいのにも、竜みたいな顔がついてる生き物って!」

瑞樹「確かに見たことがない。けど、こちらに攻撃すると言う意思が確認できた以上、放置しておくのは危険ね!」

未央「相手した事ないタイプだけど、いっちょ派手にやってみるっきゃないか!」

晶葉『直ぐにネオゲッターチームにも召集を掛けて出撃させる。それまでは無茶するんじゃないぞ!』

未央「善処はするよ!━━みくにゃん!瑞樹姐さん!」

みく「よろしくにゃ!」

瑞樹「任せたわよ!」

 

未央「チェンジゲッター!3ィイ!!」 ガキィンッ

 

ゲッター3へと合体し、海中へ。

 

瑞樹「成る程。全体を見ると、クラゲみたいな全体をしてるのね」

未央「クラゲの親玉、って割にはでかすぎる気もするけど…。コンピュータの計測が…全長500m!?」

みく「うぇ…。みくこういうのダメにゃ…。未央ちゃん、早くやっつけるにゃ!」

未央「って言われても、どこから攻めれば…」

怪獣≪グギャァァァアア!!≫

瑞樹「向こうから来てくれるわよ!」

未央「それは勘弁!」

 

次々に襲い来る竜頭のついた触手を、ゲッター3の拳で払い除ける。

 

未央「このっ!このっ!こうなったら破れかぶれだ!」

未央「ゲッターミサイル!!」

 

目前に迫った竜頭に、至近距離からゲッターミサイルを浴びせ、破壊する。

 

怪獣≪ギャオオッ!?≫

みく「やったにゃ!」

未央「へへっ!どんなもんだい!」

瑞樹「待って!様子が変よ…!」

未央「え…?」

 

ゲッター3の目の前で破壊された部分の断面が膨らみ、隆起して、

 

みく「な、治っちゃったの!?」

未央「コイツ、なんてインチキ…!」

瑞樹「インチキでも事実よ!一旦距離を取って!」

未央「言われなくとも!」

 

海底に着地し、急ぎのバック走行で距離を取る。

 

みく「こんなのどうやって倒せって言うにゃあ!」

未央「策がなくとも、取り敢えず当たって砕けてみるしか、ない!」

 

キャタピラの唸りを高鳴らせ、海底の隆起した岩礁を遮蔽物にして触手の攻撃を躱しながら距離を詰める。

 

瑞樹「どうするの?」

未央「真ん中の顔面に至近距離からミサイルを叩き込んでみる!」

みく「あそこまで行けるにゃ!?」

未央「相手の再生能力がどこまであるか知らないけど、触手があそこから生えてるんならそこが相手の中心って事でしょ?」

瑞樹「そうね…。中枢なら、神経が集中してるから…痛手を負わせられるかもしれないわね」

怪獣≪ギャオッ!!≫

未央「っ!!」

 

岩礁を突き破って口を開け放った竜頭を、ゲッター3を上昇させて回避。

何本かの触手が、岩礁にかじりつき、一瞬動きを止める。

 

未央「今だ!」

 

ゲッター3が動きを止めた触手の上を伝い、怪獣の目前へ迫り、

 

未央「ゲッターミサイルッ!!」

 

至近距離でのゲッターミサイルを浴びせる。

 

怪獣≪キュァァァアア!?≫

 

みく「こっちの攻撃が効いてるにゃ!」

瑞樹「これで少しは効き目があれば良いんだけど…」

怪獣≪ギョァァアアアッ!!≫

未央「お、怒ったぁ~!」

 

怪獣の咆声に呼応するように、暴れ始めた触手の上から振り落とされる。

 

未央「~~つぅ…!」

怪獣≪キシャァァァアアア!!≫

 

着地したゲッター3に四方八方から触手が襲い来る。

 

みく「か、回避にゃ…!」

未央「精一杯やってるけど…、ゲッター3の機動力じゃぁ…」

 

凄まじい勢いで迫る触手が、ゲッター3の履帯を砕き、腕の蛇腹を破壊し、表面装甲を削っていく。

 

瑞樹「不味いわね…。このままじゃゲッターが水圧に耐えられない…!」

 

「ゲッタートルネード!」

 

未央「!?」

 

ゲッター3と、触手の間に割って入った旋風が、触手の猛攻を断ち切る。

 

菜々「お待たせです!M3チームの皆さん!」

未央「ネオゲッター3…!カレン!」

加蓮「今の内に体勢を整えるよ。こっちに!」

未央「おう!」

 

ゲッター3とネオゲッター3が合流する。

 

加蓮「晶葉に言われて飛んできたけど、何あれ?」

奈緒「洋モノB級映画のモンスターよりヤバイぞ…。あれ、どうやって倒せば良いんだ?」

加蓮「…さすがにあれは、フィンガーネットじゃ捕獲できないよね…」

未央「触手の根本、胴体みたいなトコが一応弱点みたい」

加蓮「…オッケー。それじゃ、そこに突撃してプラズマブレイクか」

菜々「そ、そこまでどうやって向かうつもりですかぁ…?」

加蓮「そりゃぁ…ゲッター3なら……」

未央「パワーで…!」

 

加蓮&未央「「押し通る!!」」

 

加蓮「タンクモード!」

 

ネオゲッター3は脚部を無限軌道へと変化させ海底から、履帯の壊れたゲッター3は海中から、それぞれの最大速度で怪獣に突撃を掛ける。

 

怪獣≪ギュアァァアア!!≫

未央「お…!」

加蓮「はっ!」

 

襲い来る触手を拳で殴り飛ばしながら、徐々に距離を詰めていく。

 

未央「ゲッターミサイル!」

 

怪獣までの距離が中程に入った所で、ゲッター3がミサイルを放ち、ネオゲッター3の正面に"穴"を作る。

 

未央「カレン!」

加蓮「プラズマブレイk…」

怪獣≪ギャァァァアアアア!!!≫

 

怪獣まであと僅か、と言うところで、突如怪獣の口から響いた波動。

 

加蓮「ぐっ…!何…!?」

 

咆声の波動に堪らず、ネオゲッター3は勿論、ゲッター3まで弾き飛ばされる。

 

未央「い、今のは…」

晶葉『気を付けろ!恐らく、高周波による音波攻撃の一種だ。まともに食らえばゲッター3でも装甲がもたない!』

加蓮「超音波攻撃って訳…」

瑞樹「ここまで来て、そんな隠し玉を持っていたなんて…」

菜々「待ってください!まだ何かするみたいですよ!」

みく「何にゃ…?触手を回転させてる…?」

晶葉『!? 不味い…!急いでそこから離れるんだ!』

 

一同「「「!?」」」

 

回転した触手がその速度を増し、やがて巨大な渦の流れを作り出す。

 

未央「おぉ…っ!?」

加蓮「ネオゲッター3でも、脱出できない…!?」

 

巨大な渦潮が、ゲッターを含め、辺りのもの全てを巻き上げる。

 

奈緒「うわぁぁぁああああああ!?」

みく「うにゃぁぁぁあああああ!?」

 

激しい渦潮が高水圧の壁となってゲッターを叩き付け、巻き上げられた岩塊が、ゲッターに衝突し、ダメージを与えていく。

 

未央「ぐっ……」

加蓮「っ……」

 

大破寸前の2体のゲッターが、海底に叩き付けられる。

 

晶葉『潮流攻撃…。マリン・ボルテックスか…!』

瑞樹「…ダメージチェック…浸水箇所、閉鎖……」

みく「みんな…、生きてるにゃ…?」

菜々「い、…生きてるのが不思議なくらいです……」

奈緒「チクショウ…。あんなのもう一発でも喰らったら、完全にアウトだぞ…!?」

未央「こっちもうかうかしてちゃ…、いられないか…!」

 

最後の力を振り絞るように、ゲッター3を走らせる。

 

菜々「ま、まだ戦う気ですか…!?撤退しましょう!」

未央「コイツをこのまま、のさばらせて置くわけには、行かないってね…!」

瑞樹「それには、賛成ね…」

未央「こっちだって最後の手段だぁーー!!」

未央「パワーアーム…!」

 

ボロボロの蛇腹腕を伸ばし、怪獣に絡ませる。

 

奈緒「まさか…、あれを投げるつもりか…!?」

菜々「やめてください!そんな事したらゲッターも未央ちゃんも持ちません…!」

 

未央「ぐぅぅ~~っ!!大…雪山…!!」

 

500m超の巨体を、一回転させる度に、ゲッター3の腕が歪み、軋む。

 

未央「おろしぃぃぃ~~~!!」

 

怪獣をなんとか投げ飛ばした瞬間、ゲッター3の両腕は、バラバラに崩れ去った。

 

未央「カレェン!!」

加蓮「っ…!」

 

水平に投げ飛んだ怪獣を、ネオゲッター3が最大速力で追う。

 

奈緒「どうする気だ!?」

加蓮「アイツの動きが止まった瞬間に、0距離から最大出力のプラズマブレイク…!」

菜々「今の状態のネオゲッターでそれをやったら…!電流がコックピットまで…!」

加蓮「迷ってる時間は…ないよ…!」

 

岩礁に叩きつけられた怪獣に、勢いに任せてネオゲッター3のホーンを突き立てる。

 

加蓮「━━プラズマ……ブレイクッ!!」

 

青白いプラズマ光が、海底を眩く照らす。

 

菜々「きゃあぁぁあああ!!」

奈緒「う…ぐっ……」

加蓮「っ……」

怪獣≪ギョァァアアア!?≫

 

最大のプラズマブレイクで怪獣を焼いた後、エネルギーを失ったネオゲッター3は、海底へと没した。

 

未央「……はぁ…、や、やったの…?」

怪獣≪グゥゥ……≫

未央「コイツ…。まだ、生きて……」

 

ゲッター3もまた、力を失ってがくり、と項垂れる。

 

怪獣≪……≫

 

光を失っていくコックピットの中で、怪獣が何処かへと退散していくのを感じた。

 

未央「あんだけ痛め付ければ……しばらく動けない…よね……」

未央「……へへっ、ざまぁみろ…だ…━━」

 

みく「……」

瑞樹「……」

加蓮「……」

菜々「……」

奈緒「……」

 

………。

 

つづく




次回予告!!

古代生物、ドラゴノザウルスとの戦いで、重症を負った未央達。
未央達の無念を晴らすため、卯月達は晶葉が立案したドラゴノザウルス撃滅作戦に臨む。
勝利の鍵は、ゲッターポセイドンによる大雪山おろし!
果たして、限られた時間で、かな子はゲッター3最大の奥義を習得することが出来るのか!?
日本の、世界の、大海原の平穏はいかに━━!

次回!ゲッターロボ×CG 第2部
第13話『大海獣決戦!・後編 相伝、大雪山おろし!!』に、チェンジゲッター!
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