~~~ 市街地 ~~~
李衣菜「よぉ~っし、と!これで終わり~!」
虫の息で倒れ伏したインベーダーの頭部を、ソードトマホークで突き潰し、念入りに押し込んでトドメを刺す。
奈緒「ったく、インベーダーの連中、何もこんな街中に現れなくても…」
加蓮「ね。すっかり静まり返っちゃって、正にゴーストタウンだね」
李衣菜「インベーダーが来なかったら、ここも繁華街なのにね…。復興もまた一からやり直し…」
晶葉「インベーダーが出現するポイントは、ゲッター線の関係施設か、人間の密集している都市部に集中している」
加蓮「ゲッター線だけじゃなくて、人間も目の敵にしてるって言うの?」
晶葉「これまでにもニューデリーやカイロ…人間の密集している都市部に、インベーダーの襲来は確認されている。人類に対して敵意に似たモノを感じられるのも事実だな」
李衣菜「インベーダーにも、そう言うの分かるの?」
奈緒「第一、インベーダーはゲッター線をエネルギーに活動してるんだろ?何でアタシらに襲いかかってくるんだ?」
晶葉「分からん。或いは、エネルギー源としてゲッター線を利用し始めた我々を、餌を奪う敵対存在と認識して襲ってきているのかもしれんな」
加蓮「ふぅん…」
李衣菜「でさー晶葉、これでいいんだよね?」
晶葉「恐らく大丈夫だろう」
加蓮「恐らくって、頼りないなぁ」
晶葉「以前に卯月達に捕獲してもらったインベーダーを解剖して、得られた情報だ」
晶葉「実証データが少ないから間違いなく、とは言えないが、それでインベーダーにトドメを刺す事は出来た筈だ」
奈緒「ホント、あの目みたいな目立つ奴が弱点なのかよ?」
晶葉「連中の肉体と言える黒い部分、それ自体は極微細な微生物の集合体のようなものだった」
加蓮「だからあいつら、液体みたいに自由に体を変形させて、こっちの攻撃を躱したり、狭い隙間に入り込んだりしてるわけだよね?」
晶葉「バクテリアのような単細胞生物を寄せ集める事によって、ゲッターほどの巨体を構成しているが、ならばどうやってその体を維持していると思う?」
李衣菜「その、単細胞な連中だけじゃダメなの?」
奈緒「簡単にまとめんな。ただのバカの話してるみたいだぞ」
李衣菜「バカって…、間違ってないでしょ?」
晶葉「まぁな。単細胞生物と分類される種には基本、我々のような思考能力はない」
李衣菜「ほら」
奈緒「ムッ」
加蓮「2人とも、晶葉の話聞こうよ」
晶葉「コホンッ。ともかく、生物として単純すぎる故、インベーダーの体を構成する細胞部分自体には、その肉体を維持しようと言う機能はない」
晶葉「ならば、インベーダーを構成する体の何処かに、肉体を維持するための指令を出す器官がある、と考えるのが妥当だろう」
奈緒「そう言うのって、普通ここ…脳みそじゃないのか?」
晶葉「そうだ。だがインベーダーは、生物のような姿をしてこそいるが、さっきも言った通り実体は微生物の集合体。ゲッター線を吸収して生命活動を行っている都合上、消化器官のようなものさえなければ、全身に信号を送る頭脳だって存在しやしない」
加蓮「人間みたいな思考能力を持たず、本能だけで動く生き物…」
晶葉「だが先にも言った通り、その体を支え、全身に指示を送る、分かりやすく言ったところの核となるモノが存在する。それが━━」
李衣菜「たった今私が破壊した、この目みたいな奴って事…」
晶葉「インベーダーの中でも一際目を引くこの黄色い目のような器官…。解剖を進めて詳しく調べてみたところ、人間で言う神経のようなものも確認された」
晶葉「この神経のようなものを使って、全身の細胞に肉体の指示の信号を送っている可能性が高い」
奈緒「可能性が高いって…」
晶葉「現に、今インベーダーは活動を停止し、再生する兆しはないだろう?」
李衣菜「そう言われれば、うぅん…」
晶葉「私の仮説は今、ここで立証されたわけだな。このインベーダーの核となる部分、それを全て破壊しさえすれば、ゲッター線を用いずとも奴等を倒せる!」
奈緒「え゛っ…?全部なのか?」
晶葉「あぁ。奴らに黄色い目のような器官は無数にあるからな。どれが中核とも検討がつかん」
加蓮「例え中核があったとしても、欠片の1つでも残ってれば、そこから再生してくる可能性があるって訳だしね」
晶葉「念には念を入れて、な。奴らの器官の全てを根絶やしにして、完全に機能停止させる。これに勝る安全策はないよ」
加蓮「って言われても、1体1体にそれじゃあ骨が折れるどころじゃないよ」
奈緒「加蓮の言うとおりだぞ。今日だって、10体のインベーダー相手にネオゲッター1機で、全滅させるのに1時間は掛かってるからな。ネオゲッターも中破だし」
李衣菜「でも、ネオゲッター3のプラズマブレイクで焼き殺したり、ネオゲッター2のプラズマブレードで切り刻んだり、上手くやってたじゃん?」
奈緒「お前が問題だってんだよ!またコックピットに被弾しやがって!」
晶葉「血を流した李衣菜の顔も、だんだんと見慣れた気がするな」
加蓮「もう心配して気疲れするだけ損だよね」
李衣菜「もう~っ!何さみんなして!ちょっとは私の体を気遣ってくれてもいいんじゃない?」
奈緒「こっちも慣れたって言ってんだよ。…お前自身、特に何ともないんだろ?」
李衣菜「まぁね!頭の傷もこのくらいなら一晩寝れば治るし。…っ痛たた……」
奈緒「こりゃ、精密検査の結果が楽しみだな」
加蓮「何処が折れてるか、賭けてみる?奈緒」
奈緒「…右胸骨」
加蓮「そう?じゃあ私は左頸骨かな~」
李衣菜「2人とも不謹慎ーーッ!」
晶葉「はははっ!友情麗しい限りだな?」
李衣菜「これは仲良しって言わない!」
古田「あの~…、晶葉ちゃん?」
晶葉「おぉ、古田。すまない、どうした?」
古田「状況が終了したなら、早く帰りましょうよ…」
晶葉「ん?それもそうだな。こんな廃墟同然の市街地で長話もないか…」
古田「って言うより!何時までソードトマホーク運ぶためにこんな最前線まで無茶しなくちゃならないんッスか!?」
晶葉「む…。それはおいおい何とかするさ」
李衣菜「古田さんそれはないんじゃないですか~?私はいつもここで戦ってるんですよ?」
古田「李衣菜ちゃん達はいいッスよ…。装甲板でしっかり守られたゲッターの中なんスから…」
古田「こっちはね!?薄い防弾ガラス1枚の輸送車ッスよ!?」
李衣菜「それは…まぁ……」
晶葉「私も同乗してるんだがな」
古田「こんなのいくら命があっても足りないッス!横暴ッス!待遇改善を要求してストライキも辞さないッス~~!」
李衣菜「わぁああ~~!まずい!古田さんがキレた!」
晶葉「これは、古田がヒートアップする前に研究所に帰らないとな」
ピピッ ピピッ
加蓮「何の音?」
晶葉「こっちの無線に連絡だな。そう言えば、さっきまで戦闘警戒中で、無線を封鎖していたが…」
ガチャッ
晶葉「私だ。何かあったのか?」
美穂『━━晶葉ちゃん?!わた…私だけど…!』
晶葉「美穂か。どうしたんだ?何やら慌てているようだが…」
美穂『あの…あの…!ごめんなさいっ!私のせいで……!』
晶葉「落ち着け。話が急すぎて分からん。まず何があった?」
美穂『あの…っ。私が悪くて…、悪いの…!そしたら茜ちゃんが…!』
晶葉「茜…?」
李衣菜「ねぇ、確か斬チームって…」
奈緒「今の時間は、哨戒任務中だったな。今日は、九州方面か」
晶葉「美穂、お前が悪いのは分かったから、一度落ち着いて。状況をはじめから、正確に報告するんだ」
美穂『一度落ち着いて…。落ち…着いて……』
晶葉「どうした?」
美穂『う…うえぇぇぇええん━━‼』
晶葉「どうした!?おい、美穂?美穂!」
アーニャ『アー、…アキハ?』
晶葉「アーニャ!美穂と一緒だったのか。丁度いい、美穂の代わりに説明を頼めるか?」
アーニャ『Да…その、分かりやすく、簡単に言うと、ですね?』
晶葉「うむ」
アーニャ『アカネが、百鬼帝国にСнижение…撃墜、されました━━』
~~~ 数分前 九州上空 ~~~
美穂「…お天気、あんまりよくないね」
アーニャ「Да…そうですね。こういう日は、積乱雲に注意、してください」
美穂「う、うん…!そうだね…っ。下手に雲に突っ込んで、雷に当たっちゃったりしたら大変だもんね」
茜 「アーーーニャさーーーん!美穂さーーーんっ‼」 ズァッ
アーニャ「アカネ…」
美穂「真っ黒な雲を突っ切って…。スゴいなぁ…」
茜 「!!? お2人、どうかしましたか!?」
美穂「な、何でもないよ?それで、南の方はどうだったの?」
茜 「はい!私が見てきたところは全く異常なしですっ‼」
美穂「そっか。…熊本方面は異常なし、と…」
茜 「退屈でした!」
美穂「な、何もないのは良いことだよ!平和ってことなんだし…」
アーニャ「ですが…、あまり動きがない、というのも、変、です」
美穂「そうなのかな?確かに、前に新しい研究所が襲われたって言った日から、あんまり百鬼帝国の人襲ってきてないけど…」
アーニャ「百鬼帝国の…ブライは、ワタシ達に、堂々と啖呵、を切ってます」
アーニャ「このまま大人しく引き下がるとは、思えません。何処かで、力を蓄えているに決まってます!」
美穂「だから油断できないって、言ってることは分かるけど…」
茜 「大っ、丈夫です!百鬼帝国がどんな手段で出てこようと!私達のゲッター軍団が正面から打ち砕いて!百鬼帝国を打ちのめしてやります!」
美穂「ふふっ、頼もしいなぁ」
アーニャ「━━…?」
美穂「アーニャちゃん…どうかした?」
アーニャ「アー、今、微かに、ですが…、レーダーに金属反応が…」
美穂「金属って…、この辺りは山だよ?」
アーニャ「Да…レーダーの誤認でなければ…。一度、高度を落としてみましょう」
美穂「あっ、アーニャちゃん!」
紫電号に続いて、金剛号、烈火号と高度を下げ、雲の下に出る。
アーニャ「これは…!」
茜 「ビンゴみたいですね!何かの工場ですか?基地のようにも見えます!」
美穂「で、でも可笑しいよ!これだけの規模の基地なのに、レーダーにちゃんと映らないなんて!」
アーニャ「……。今、衛星からの映像と、リンクしてみました。衛星写真には、この基地は映ってません」
美穂「どう言うこと?」
アーニャ「アー…、恐らく、ですが。ジャミングの一種のようなもの、だと、思います」
茜 「ジャミル…?それってなんですか!?」
美穂「ジャミングだよ…。つまり、可笑しな電波を出したりして、この基地そのものを隠してるってこと?」
アーニャ「Да…возможно…。こうして発見するには、肉眼で見つけるしかなかったでしょう?」
美穂「そんなっ!早く、研究所に連絡を…!」
アーニャ「нет…ジャミングが、仕掛けられている以上、ここからでは、通信は出来ません…」
美穂「━━…ホントだ。早乙女研究所、応答してください!」 ザザァー
茜 「連絡してる暇もなさそうですよ…!迎撃機が出てきました!」
美穂「私達をここから帰さないつもりなの!?」
アーニャ「? 戦闘機だけ、ですか…?」
茜 「そのようです!」
シュバッ
茜 「これなら楽勝ですね!」
美穂「あ、茜ちゃん!」
茜 「ミサイル発射ァーー‼」
ズドッ ズドンッ
速度を上げて急降下しながら、上昇してきた百鬼戦闘機の先鋒2機を、すれ違い様にミサイルで破壊する。
百鬼兵「な、何だぁ!?」
茜 「合体するまでもありません!このままゲットマシンで叩きます!」
百鬼兵隊長「奇襲にやられたか…。各機、連携を崩すな!突出した1機に狙いを絞れ!」
百鬼戦闘機が、烈火号に殺到する。
美穂「あ、茜ちゃん…!」
アーニャ「…仕方ありません。ミホはそのまま、研究所との通信を続けてください。雲の上に出れば、ジャミングの範囲から出られるはずです」
美穂「あ、うん!…アーニャちゃんは?」
アーニャ「アカネの援護、行きますっ!」
ゴァッ
研究所と連絡を取るため、金剛号は上昇し、紫電号は烈火号に続くため速度を上げる。
百鬼兵隊長「数ではこちらが勝っている!四方から包囲しろ!合体される前に仕留めるんだ!」
茜 「うぅ~~~っ!」
バラララララッ
茜 「ッ!?」
百鬼兵隊長「ッ!後ろ…!?奴の援軍か…!」
茜 「アーニャさん!」
アーニャ「アカネ!機動力でワタシが囮になります!アカネはその隙に攻撃を!2機で1機、確実に仕留めます!」
茜 「リョーカイです!」
アーニャ「では!」
百鬼兵隊長「攻撃開始!」
ババババババッ
四方からほぼ同時に降り注いだ、機銃掃射による弾幕の雨を左右に別れてやり過ごす。
アーニャ「こちらですよ!」
百鬼兵「俺達を撹乱するつもりか?面白い!」
紫電号後部をふらつかせ、相手を挑発するように飛びながら、狙いを引き付ける。
百鬼兵「機体をふらつかせようが……!」
茜 「そこですっ!」
百鬼兵「しまった…ッ!?」
ズドォンッ
茜 「1機撃破です!幸先快調ですね!」
百鬼兵隊長「うぬぅ…。やはりゲッターほど簡単、とはいかないか」
百鬼兵「隊長!妙だと思いませんか?」
百鬼兵隊長「何?どうしたと言うんだ?」
百鬼兵「ゲッターは3機で合体するマシンの筈でしょう?1機足りません!」
百鬼兵隊長「…成る程、2機で狙いを引き付けて、残りの1機が援軍を呼ぶ算段か。…させんぞ!」
百鬼兵隊長「各機、紫のは囮だ!先ずはピンクの機体に攻撃を集中させろ!」
茜 「こちらを狙ってきましたか!望むところです!」
アーニャ「アカネ!あまりミホから離れては、いけません!」
百鬼兵隊長「貴様の相手は私だ!」
アーニャ「ッ!?」
上空からの奇襲攻撃を、紫電号を捻って躱す。
百鬼兵隊長「そちらも慣れているのだろうが、戦闘機での戦闘はこちらに分がある。ここは抑えさせてもらうぞ!」
機銃の雨が、紫電号目掛け降り注ぐ。
アーニャ「ッ~~…!?振り切れない…!」
茜 「大変です!敵機が1機、美穂さんの方に!」
アーニャ「そんな…ッ!」
茜 「くぅ~~~‼」
百鬼兵「逃がさんぞ!」
茜 「このぉ~~‼」
百鬼兵「ぐぉっ!?」 ズドンッ
茜 「今ですね!」
茜 「美穂さァァーーーーーんッ━━‼」
ギュオッ
美穂「━━研究所…!早乙女研究所!応答してください!お願い…!」
美穂「…ダメ…。もう少しここから距離をとらないと……」
ピーッ ピーッ
美穂「!?」
百鬼兵「もらったぜ!」
美穂「て、敵が…!回避を……」
百鬼兵「させるかよっ!」
百鬼戦闘機の機銃が、金剛号の装甲の上を弾く。
美穂「きゃ…きゃあぁっ…!」
百鬼兵「ははっ!何だよこいつ!まるで素人じゃねぇの!」
美穂「金剛号が堅いお陰で助かったけど、ミサイルを撃たれたら…!」
百鬼兵「ならとっとと死にな!」
美穂「━━っ…!」
金剛号に狙いを定め、ミサイルが放たれる。
茜 「美穂さーーーーーんッ━━‼」
金剛号に覆い被さるように、烈火号が重なる。
美穂「茜ちゃん!」
烈火号のエンジン部に被弾。小さな朱の華が、微かに咲く。
茜 「美穂さん…!私よりも、今の内に…!」
美穂「え…あ、うん!━━…当たって…!」
被弾した烈火号の影から、金剛号がミサイルを放つ。
百鬼兵「何…?ぐわぁっ━━!?」
撃墜。
茜 「やりましたね!」
美穂「そ、それどころじゃないよ…!大丈夫なの!」
茜 「掠り傷です!私に怪我はありません!…ですが━━」
烈火号が高度を落とす。
美穂「茜ちゃんっ!!」
茜 「えーっと、エンジンの消火は…!出来てますね!再起動は…無理ですか!」
美穂「ま、待ってて!今、合体を!」
茜 「ダメです!何とか操縦桿でコントロールできてますが、落下の衝撃の振動を押さえられません!」
茜 「このまま合体すれば、美穂さんも墜落に巻き込まれる危険があります!ですから、来てはいけません!」
美穂「で、でもぉ…!」
茜 「私の方は大丈夫ですから!今の内に離脱を!敵もアーニャさんが陣形を崩してくれたようです!」
アーニャ「Да…向こうの、4機の内、2機、撃墜しました。逃げるなら今、ですね」
美穂「……分かった。必ず、必ず迎えに来るから…ッ!」
茜 「期待してお待ちしてまぁ~~す‼」
烈火号が、山間に消えていく。
アーニャ「さ、ワタシ達も早く…。態勢を整えなくては、いけますせん…ね」
美穂「グスッ…。うん…。必ず、助けに来るから…だから……」
美穂「ごめんなさい…。茜ちゃん……」
~~~ 現在 新早乙女研究所 ~~~
莉嘉「ふーん、そんな事があったんだ~」
美嘉「大変だったね…。ほら、とりあえず顔拭きな」 つタオル
美穂「私が…っ、私が通信に集中しすぎたせいで…!もう少し周りに気を配ってれば、茜ちゃんは…!」
アーニャ「нет…それは、違います。ミホ、自分の務め、しっかり果たそうとしてました。それは、悪い事じゃ、ないです」
美嘉「アーニャの言うとおりだよー?過ぎた事を気にしすぎても仕方ないって。前向きに出来ることを考えてこ?」
莉嘉「かな子が作っててくれた牛乳寒天があるよ!これ食べて元気出そ☆」
美穂「い、以外とさっぱり…」
美嘉「毎日訓練とか哨戒で、疲れて帰ってくるパイロットのために、サラッと食べやすいのを、ってさ」
美嘉「まずは、美穂もゲッターも、元気になるトコからだよ。遠慮しないで食べちゃいな」
美穂「う、うん…。ありがとう、美嘉さん、莉嘉ちゃんも」
莉嘉「えっへへ~ん!」 ドヤッ
アーニャ「アー、アキハ?ワタシ達の、ゲッターの調子は、どうですか?」
晶葉「ん?損傷自体、大した事はない。金剛号が被弾したそうだが、元々装甲は厚い。機銃の銃弾程度では傷が付く事はないさ」
晶葉「アーニャも、ゲットマシンの状態で上手く立ち回ったじゃないか。戦闘記録ではかなりの混戦だったようだが、ゲットマシンは無事に持ち帰った。無茶な機動が、多少エンジンに響いているがな」
アーニャ「Я сожалею…すいません…」
晶葉「いいさ。充分許容範囲内だ」
アーニャ「では…」
晶葉「ダメだ」
アーニャ「…まだ、何も言ってないです…」
晶葉「どうせ直ぐに出撃するつもりなんだろう?それは、許可できない」
アーニャ「……でも」
晶葉「敵襲があった昨日の今日だぞ?向こうだって防備を固めてる」
晶葉「それに、ゲッターはもちろん、アーニャにも休息が必要だ。茜が心配なのは分かるが、今は落ち着け」
アーニャ「……Да…分かりました」
晶葉「敵機に撃墜されたとはいえ、その状況なら茜も無事だろう。この研究所でかな子についでタフなくらいだ」
アーニャ「そう、ですね…。アカネを信じて、今は待ちます…━━」
~~~ 山中 ~~~
茜 「むぅ…」 カチャカチャ
茜 「むぅぅ~~…?」 カチャカチャ…
茜 「むぅぅうぅぅぅ~~~!?」
ボフンッ
茜 「ッだぁぁあああぁぁぁぁーーーッ!分かりませんッ‼何が『猿にも分かる』ですか!この整備マニュアルは!私は猿以下ですか!」 ウキーッ
茜 「━━!?」
咄嗟に物陰に身を隠す。
「おい、本当にこっちで合ってるのか?」
「あぁ、さっき確かに、こっちから爆発音が聞こえた」
茜 (…百鬼兵ですか…。厄介ですね…)
百鬼兵1「おい、見ろよ!ゲットマシンだ!」
百鬼兵2「マジだ…。パイロットはコックピットにはいないな…」
百鬼兵1「まだそう遠くには行っていない筈だ。この辺りを探すぞ」
百鬼兵2「おう」
茜 (不味いですね…!相手は2人。最悪、強行突破もできますが…!)
ガサガサッ
茜 (!?)
百鬼兵1「誰だ!」
百鬼兵2「ゲッターのパイロットか!?」
「う、うわああああっ‼」
「百鬼帝国め!くらえぇ‼」
茜 (子ども…!?)
百鬼兵1「ぐわっ…!何だ、このガキ!」 バキッ
少年「わぁあああ‼」
少年B「マサルッ!」
百鬼兵2「2人まとめて死ねぇ‼」
マサル「うわぁあああ正兄ちゃ~~ん‼」
少年B「ッ~~~!」
茜 「トラーーーーーイッ‼」 ドワォ
百鬼兵2「何…!?うぉっ…!」
2人の少年に向かって銃を構えた百鬼兵を、タックルで怯ませ、手放した銃を奪い取る。
百鬼兵2「き、貴様…!」
茜 「銃を突き付ける人は!突き付けられる人の気持ちを知るべきです‼」
バラララッ
百鬼兵2「う…ごぉ…━━」
茜 「っ…!」
百鬼兵1「この…!」
茜 「ッ!?」
背後から忍び寄った百鬼兵の拳を、間一髪腰を屈めて躱すが、代わりに羽交い締めにされる。
茜 「ぐ、ぐぅ~~‼」
百鬼兵「へっへっへっ…!女子どもが調子に乗るなよ!このまま絞め殺してやる!」
茜 「~~~ッ!」 ジタバタ
マサル「え、えぇぇぇいっ‼」
百鬼兵「ぐへっ!?」
百鬼兵の後頭部を、バットのような棍棒で殴り付ける。
百鬼兵「くぅ…!このガキ…」
マサル「い、今だよ!正兄ちゃん!」
少年「往生せぃやぁああ‼」
百鬼兵「‼━━」
鉄パイプを加工したらしい鉄筒から、炸薬のようなものが飛び出し、百鬼兵の上半身を破裂させた。
少年「や、やった…!」
茜 「ありがとうございます!お陰で助かりました!」
少年「へへっ!ねーちゃんこそ!ねーちゃんがいたお陰で命拾いしたぜ!」
マサル「うわぁぁああん!怖かったよ~!正兄ちゃ~~ん!」
少年「ったく、こいつは…。このねーちゃんだって女なのに百鬼帝国の奴らに飛び掛かってったんだぞ?」
マサル「でもぉ~…。怖いものは怖いんだもん!」
少年「はぁ…。仕方ねぇな…」
茜 「お2人はご兄弟なんですか?」
少年「おう。俺、正吉ってんだ。だから、正兄」
茜 「成る程!私は、日野茜と言います!好きな食べ物はお茶です!」
正吉「はははっ!何だよそれ。お茶は飲み物だろ?」
茜 「そうですか!では、好きな飲み物はお茶で!」
正吉「ははっ、面白ぇねーちゃんだなぁ」
マサル「…ねぇ」
茜 「はいっ!何でしょう?」
マサル「…お姉ちゃん、この飛行機に乗ってきたの?」
茜 「はいっ!そうです‼」
正吉「マジ?スッゲェ!ねーちゃん飛行機乗れんのか!?」
茜 「えぇっ!ただの戦闘機じゃありませんよ!ゲットマシンです!」
マサル「ゲットマシンって、あの、テレビによく出てるゲッターロボになるっていう…?」
茜 「それです!」
正吉「えぇ~マジかよ~~?ねーちゃんみたいな女でもゲッターのパイロットになれるのか?」
茜 「流石に誰でも、と言うわけではないようですが!適正があれば、乗れるらしいです!」
マサル「…適正…」
正吉「…ま、ねーちゃんは百鬼兵をぶっ飛ばすくらいに強いからな。信じてやるよ」
茜 「ありがとうございます!」
正吉「で、あの飛行機、壊れてんのか?」
茜 「はい!先程被弾してまって!マニュアルがあるんですが、全くチンプンカンプンで困ってます!」
マサル「…あんまり困ってるって感じしないけど」
正吉「…飛行機、ちょっと触ってみてもいいか?」
茜 「? はい!どうぞ!」
正吉「……」
黒く焦げ付いたエンジン部へと近付き、手では触れず、目で損傷箇所を探す。
茜 「メカに強いんですか?」
正吉「一応な。実家が車の修理屋でさ。親父にも色々仕込まれてんだよね。飛行機見るのははじめてだけど」
茜 「そうなんですか!それで?」
正吉「あぁ…。見た目焦げてるからダメージあるみたいだけど、表面がちょっと歪んでるだけだよ」
茜 「でも、片方のエンジンが動かないんです!」
正吉「それじゃあ、配線関係…かも。どちらにせよ、ここじゃ直すのは難しいぜ?」
茜 「そうですか…。困りましたね!捜索しに来た百鬼兵が戻らないと、不審がって別の百鬼兵が来てしまいます!」
マサル「そんな…!それじゃあ早くここから離れないと!」
茜 「ですが!烈火号をこのままにしておくわけにはいきません!百鬼帝国に奪われるのだけは阻止しなければなりません!」
正吉「なぁ、エンジン、壊れてるのは片方だけで、もう片方は動くんだろ?」
茜 「はい!それが、何か!?」
正吉「それなら━━」
━━。
正吉「ヒャッホーーー‼最高だぜぇーーー‼」
マサル「ひぃぃぃ~~~‼」
ガガガガガガ━━ッ
烈火号が、山の斜面を滑り降りていく。
茜 「しかし、考えましたね!」
正吉「だろぉ?墜落場所のすぐ目の前が急斜面だったからさ。片方だけでも、エンジン吹かして押してやれば、こんなもんだぜ!」
マサル「降ろしてぇぇえええぇぇぇ‼」
正吉「何だよ!俺たちがゲットマシンに乗れる機会なんて、この先絶対にないんだから!もっと楽しめよ!」
マサル「無理だよぅ!だ、第一これ、どうやって止まるの…?」
茜 「どうやって止まるんでしょう!?」
マサル「えぇーー!!?」
正吉「何、坂の勢いで滑ってんだ。平らになれば止まるだろ」
茜 「あ!それもそうですね!」
マサル「そう言うものなのぉ~~~!!?」
急斜面を下る烈火号は、しばらくして川辺の剥き出した岩に乗り上げて止まった。
━━。
茜 「いやぁ~!なかなかスリリングでしたね!」
正吉「あぁっ!お陰で村の近くまで一っ跳びだったぜ!」
茜 「おー!もうそんな近くに!?」
正吉「おう!後はうー…んと、トラックで引っ張れば持ってけるかな」
茜 「トラックの運転もできんですか!それも、父親の教えで?」
正吉「…まぁな。へへっ!そんじゃトラック持って来っから、マサルの面倒見ててくれ!」タッタッ…
茜 「了解しました!」
マサル「……うぇ…気持ち悪ぃ…」
茜 「大丈夫ですか?しっかりしてください!」
マサル「う、うん…」
茜 「とりあえず烈火号から降ろしますね!外の空気を吸えば、少しは気分も良くなるでしょう!」
担ぎ上げて烈火号から降ろし、適当な芝生の上に寝かせた後、一度烈火号のコックピットに寄ってから川辺に向かい、戻る。
茜 「水を持ってきましたよ!川の水なので、衛生的にはあまりよくないと思いますが、何もしないよりはマシです!」
マサル「あ、ありがとう…って、ヘルメットに?」
茜 「これを…ボンバァーーーッ!!」
バシャァアァンッ
マサル「……」 ポタポタッ
茜 「どうですか?夏、熱射病で倒れた部員によくやるのですが、スッキリしませんか!?」
マサル「……ップ」
茜 「?」
マサル「ははは…あはははは!」
茜 「!? どうしました!?私、何か変なことを!」
マサル「ご、ごめんなさい…!そんなんじゃないんだけど…。何だか可笑しくって…あは、あはははっ!」
茜 「…そうですか!それなら仕方ありませんね!」 アハハッ
笑い合う2人の声が、しばらく川辺一帯に響き渡る。
正吉「お、何だ?俺を抜いて盛り上がるなよ!」
茜 「正吉さん!」
正吉「お待たせ!取り敢えずこれで飛行機を牽引して、運べるとこまで運んで、そんで隠そう!」
茜 「分かりました!さ、行きましょう!マサルくん!」
マサル「う、うん…!茜……」
茜 「?」
マサル「茜お姉ちゃん!」
茜 「はいっ‼」
━━。
~~~ 村 入り口 ~~~
茜 「ここがお2人の暮らしている村ですか!」
正吉「そうだよ」
茜 「しかし…!のどかと言うか、静かすぎると言いますか!寂れてませんか?」
マサル「……」
正吉「そりゃ、無理もねぇよ。だって、今この村には大人が1人だっていやしねぇんだ」
茜 「何故!?」
マサル「…百鬼帝国だよ」
茜 「百鬼帝国が…!?」
正吉「ねーちゃんもあそこにいたって事は、山奥の奴等の基地を見たんだろ?」
茜 「はい!烈火号で周囲を哨戒中に見つけまして!敵機の迎撃に合いました!」
正吉「だからあそこに墜落してたのか…。ともかく」
マサル「そこの百鬼帝国の人達が、ボクの母ちゃんも父ちゃんも、みんな連れてっちゃったんだ」
正吉「俺は、親父が車の荷台のとこに隠してくれたから無事で、マサルもまぁ似たような状況で助かったんだ」
茜 「そんな事が……!」
マサル「百鬼帝国の人、巡回に来るお巡りさんとも入れ替わちゃって…。だから基地の事が都心の方にも届かないんだよ」
茜 「なら、お2人のどちらかが街に出て知らせればいいじゃないですか!」
正吉「俺も最初はそう思ったんだけど、百鬼帝国の奴等がどこに潜んでるかも分からねぇのに迂闊に動くのは危ないと思ってさ」
マサル「どのみち、ボクたち子ども相手じゃ、大人の人は話を信じてくれないよ」
正吉「奴等はここに一度来てるから、もうここに人はいないと思ってるんだ。だから、ここに潜んで暮らしてれば、取り敢えずやり過ごせる」
茜 「やり過ごして、それでどうするんです?」
正吉「まぁ、話はまず後ろのマシンを隠してからだ。そしたら、俺の仲間達にもねーちゃんを紹介してやるよ」
茜 「仲間…?まだいるんですか!」
正吉「おう!へへっ、頼りになる奴等だぜ?」
━━。
~~~ 村の外れ アジト ~~~
正吉「お前ら、今帰ったぞ!」
少年「正吉!お前、今までどこ行ってたんだよ?」
正吉「悪い悪い。遅くなっちまった」
少年「ホントだぞ…!あんまり遅いから、みんな心配して、何かあったんじゃないかって!」
正吉「へへっ、悪かったってケンジ。こっちも色々あったんだよ」
ケンジ「色々で納得できるか!ちゃんと説明しろ」
正吉「…山菜採りの帰りの途中、百鬼帝国の奴等に出会っちまってな」
ケンジ「何だって…!」
男の子「ま、まさか俺達の居場所が奴らにバレたんじゃ…」
正吉「ははっ、そりゃねぇよタツオ。出くわしたのは2人。どっちも倒しちゃったからよ。死体も隠してきたし、まだここに人がいるって、そうバレねぇって」
ケンジ「何?お前とマサルだけで倒したのか?」
正吉「いや、このねーちゃんに助けてもらった」
茜 「こんにちは!」
ケンジ「は?誰だよこの女の人」
正吉「たまたま俺とマサルが百鬼帝国の奴等に出くわしたところを助けてくれたんだ」
タツオ「へ、へぇ~。見た目によらず、強いんだ…」
正吉「そしてなんと聞いて驚け…!このねーちゃん、ゲッターのパイロットなんだぜ!」
ケンジ「はぁ?またそんなでまかせを…。女の人があんなすごいロボット操縦出来るわけないだろ」
正吉「俺もそう思ったけどよ。でも、ねーちゃん1人で百鬼帝国の奴等を吹っ飛ばしちゃうくらい強いんだぜ?それでも十分だろ?」
ケンジ「まぁ、確かに」
茜 「それで、正吉さん!」
正吉「何だ?」
茜 「そろそろ私に、この子達を紹介してもらってもいいですか!」
正吉「お、そうだった。忘れるとこだったぜ」
正吉「まずこいつ、俺のダチのケンジだ」
ケンジ「はじめまして。事情はあるみたいですけど、正吉を助けてもらって、ありがとうございました」
茜 「いえいえ!こちらが助けられたようなものですから!ともかく、よろしくお願いします!」
ケンジ「よ、よろしく…」
正吉「で、ケンジの横にくっついてんのが、マサルについで臆病なタツオ」
タツオ「よ、よろしくお願いします!」
マサル「ぼ、ボクは臆病じゃないよ…!」
正吉「百鬼帝国相手にビビってた奴が何言ってんだよ」
正吉「それで、部屋の隅の方で何も言わねぇでこっち見てるのがトミオ」
トミオ「……………よろしく」
茜 「よ…よろしくお願いします!(いたのに気付きませんでした!)」
正吉「コレが俺達『少年愚連隊』のメンバーさ!」
茜 「少年愚連隊!?」
ケンジ「この村で何とか逃げ延びた俺達の総称ですよ」
正吉「そんで、これから百鬼帝国に反抗するチームの名前でもある!」
茜 「反抗…!子ども5人だけで、ですか!?」
正吉「もちろん!村の大人は百鬼帝国に連れてかれちまった!街の大人は頼りに出来ねぇ!」
正吉「だったら、この村に残った俺達だけで、百鬼帝国に連れ去られた家族を取り返すんだ!」 グッ
茜 「ですが!どうやって…!」
正吉「へっへっへっ…!心配は無用だぜねーちゃん。俺達にだってちゃーんと武器があるんだ」
マサル「これを見てよ」
茜 「これは…ダイナマイトですか!」
正吉「トミオはこの村の村長の子どもなんだ。だから、村で使う火薬なんかも、家で管理してる」
トミオ「………火薬は山の石切場にある。持ってこようとすれば、まだまだあるよ」
タツオ「これも…。ダイナマイトから抜いた火薬で作った鉄パイプ銃だよ」
茜 「さっき百鬼兵相手に正吉さんが使っていた…!」
正吉「一本で一発しか使えねぇが、ダイナマイトをそのまま持ち歩くより持ちやすいし、火薬量も調整してあるからダイナマイトより出が速い」
正吉「こういう工作は、ケンジの得意分野だ」
ケンジ「まぁ、こう言うことの為に勉強してる訳じゃないんだけどな…」
マサル「この鉄パイプ銃も、倉庫にたくさん締まってあるよ!」
正吉「おう、それなんだがな、今の内に出しといて、火薬が湿気ってないかチェックしといてくれ」
ケンジ「…いよいよやるのか?」
トミオ「……………」
タツオ「……」
マサル「…うぅっ…」
正吉「おうよ!俺達は今日まで、さんざん準備してきた!ダイナマイトの使い方も、鉄パイプ銃の撃ち方も!嫌になるくらい練習してきた!」
正吉「俺は今日、ねーちゃんに出会って、これがチャンスなんだと思ったぜ!」
茜 「えっ!私ですか!」
正吉「そうだぜ!ねーちゃんがここに来てくれたってことは、少なくともゲッターのパイロット達に、百鬼帝国の基地の場所が伝わったって事だぜ!」
ケンジ「ゲッターが来てくれるかもしれない…?」
正吉「ゲッターが来てくれりゃぁ俺達だって百人力だ!だけど、百鬼帝国の奴等、もしかしたら人質にするために親父達を連れてったかも知れねぇだろ?」
マサル「それは……うぅ…」
正吉「だから俺達で先に連れ戻すんだよ!」
茜 「成る程!それはいい考えですね!」
正吉「俺達にだって武器はある!それに、ねーちゃんが百鬼帝国から奪った武器もある!あと必要なのは、戦いをおっ始める覚悟と勇気だけだぜ‼」
ケンジ「…そう…そうだな…。俺達子どもだけで生活ったって、限界がある。いつかはやんなきゃだよな」
タツオ「いよいよかぁ…。…うぅっ…!武者震いしてきたぜ……!」
正吉「野郎共ッ!覚悟を決めろ!勇気を振り絞れ‼この村に残されたのが俺達だから、だから俺達がやるんだ‼」
「「「オウッ‼」」」
茜 「もちろんっ!私もお手伝いしますよ!派手に暴れてやりましょう‼」
正吉「よし!決行は明日だ!今日は派手に決起会だ!やるぞ、野郎共ぉ‼」
「「「オォーーーーーッ‼」」」
━━ その夜。
正吉「それじゃ、ねーちゃんはこの部屋を使ってくれ」
茜 「ありがとうございます!」
正吉「布団はタツオに用意させといた。俺達は別に雑魚寝でもいいけどよ、流石にねーちゃんまでとはいかねぇからな」
茜 「私は別に気にしませんよ!」
正吉「俺達が気にして眠れなくなっちまうよ!ほら、ケンジなんてずっとねーちゃんを意識しっぱなしだったろ?」
茜 「そーでしたか?」
正吉「以外にニブいんだな、ねーちゃんって…」
正吉「まぁいいや。ともかく、ねーちゃんは客人なんだから、特別扱いしてトーゼンだろ?」
茜 「でも、烈火号の修理まで任せてしまって、その上お風呂までいただいてしまいましたし!さらに布団なんて!ぜーたくをしすぎではないですか!?」
正吉「いいんだよ気にすんなって!…風呂に関しちゃ、いいもん見せてもらったし……」 ボソッ
茜 「? 何か!?」
正吉「な、何でもねぇよ!マシンの方だって、応急処置以上の事はできてないし…!」
正吉「とにかく!明日は決戦なんだ!ねーちゃんも戦力として暴れてもらうんだから!充分英気を養ってくれよな!」
茜 「はいっ!必ず!皆さんの父さんや母さんを取り戻しましょうね!」
正吉「ったりめぇだ!んじゃ、おやすみ!」
茜 「おやすみなさい‼」
ガチャッ バタンッ
茜 「……よし!それでは寝ますかっ‼」
コンコン…
茜 「? 誰ですか?」
「……お姉ちゃん」
茜 「その声はマサルくん!どうぞどうぞ!入ってください!」
マサル「…お邪魔しまーす」
茜 「どーかしたんですか!?」
マサル「その、眠れなくて…」
茜 「そうですか!ではこちらへ!」
マサル「…迷惑じゃない?」
茜 「当たり前です!さ、何して遊びましょうか!」
マサル「遊ぶ前提なんだね…」
茜 「眠くなるには体を動かすのが一番です!ハッ!となると走るのが一番と言うことに!」
マサル「は、走るのはいいよ…。もう夜遅いし」
茜 「そうですね!夜に山道を走るのは危険ですね!」
マサル「う、うん…。そうだね…」
茜 「…? マサルくん、さっきから元気がありませんが、どうかしましたか?」
マサル「…?あ、あぁの…!」
茜 「何か悩みですか!いけません!若いうちから悩みを抱えると言うのはよくありません!」
茜 「私なんかで頼りになるとは欠片ほども思ってませんが!打ち明けるだけでも気が楽になるはずです!━━さぁ‼」
マサル「そんな…!頼りにならないなんて、そんな事ないよ!」
茜 「そうでしょうか?」
マサル「うん…!だって、茜お姉ちゃんはスゴい元気で、ゲッターのパイロットで、あんな怖い百鬼帝国にも、怖がらずに立ち向かって…」
茜 「マサルくん…?」
マサル「僕なんかと全然正反対で…、むしろ僕がみんなの足引っ張っちゃうんじゃないかなって…」
茜 「明日の決戦、怖いんですね?」
マサル「……こ、怖くないよ…」
ムギュッ
マサル「あ、茜お姉ちゃん…?」
茜 「いいんですよ。怖くっても」
マサル「え…?」
茜 「怖いなんて、当然じゃないですか。私だって、怖くないから戦ってるんじゃないんです」
マサル「お姉ちゃんも、怖いの?」
茜 「はい。怖くて怖くて、堪らない時がありますよ」
マサル「じゃあ、何で戦えるの?」
茜 「自分で決めたから、ですね。それに━━」
マサル「それに?」
茜 「怖いって言うのを、知っているから戦えるんです。きっと皆さんも怖いでしょうから。1人でもたくさんの人に、そんな思いをしてほしくないんです」
マサル「……」
茜 「なんて…、私の理由は後付けみたいなものですけどね。そういう思いを持って戦いに臨んでいる人を間近に見てましたから」
マサル「怖いを知ってるから、戦える…?」
茜 「そうです。怖いものが分かるから、それと同じ気持ちを、誰かにさせてはいけないから、私達は戦うんです!」 グッ
マサル「…やっぱり強いんだね。お姉ちゃんは」
茜 「これが強さだって言うんでしたら、マサルくんも強くなれますよ」 ニコッ
マサル「本当に?」
茜 「もちろんです。だってマサルくんは、男の子ですからっ!」
マサル「根拠がよく分からないよぉ?」
ネーチャンタチウルセェゾ… イイカゲンネロヨナァ
マサル「……あ…」
茜 「あ…あははは!怒られてしましたね!ではそろそろ寝ましょうか!」
マサル「そうだねっ。…あの…っ」
茜 「何ですか?」
マサル「もしかして、このまま寝るの?」
ギュゥゥゥ…
茜 「はいっ!寝付きが悪い時は、温もりを感じれるものを抱き締めるのがいいと!私の仲間が言ってましたよ!」
マサル「温もり…。こ、これは……」
茜 「その人は寝る時はいつもクマのぬいぐるみを抱いて寝てると言っていましたが!ここにはなんのぬいぐるみもないので、私で我慢してください!」
マサル「う、うん…って、そうじゃなくてね…?」
茜 「Zzz……」
マサル「もう寝てる!?…これじゃあ僕がお姉ちゃんのぬいぐるみじゃないかな…」
茜 「……」 スヤァ…
マサル「…お姉ちゃん……」
マサル「来てくれて…ありが…とう…━━」 Zzz…
~~~ 翌朝 森 ~~~
茜 「よし、烈火号はここに置いておけば大丈夫ですね!」
ケンジ「だ、大丈夫なのか…?こんなギリギリまで近付けて…。レーダーとかでバレてたりするんじゃないのか?」
正吉「これから突撃するんだ。向こうから来てくれた方が好都合だぜ!」
タツオ「えぇ~!?」
茜 「大丈夫ですよ!辺りは静かですし、多分まだ気付かれてません!」
正吉「いざという時は、ねーちゃんにこいつで大暴れしてもらわねぇとな!」
トミオ「……と言っても、応急処置で上手く飛べるか分かんないんだろ?」
正吉「うるせぇな!何もねぇよかマシだろ!」
マサル「うん…!大丈夫!きっと上手くいくよ!」
ケンジ「何だよ?えらく気合いが入ってるじゃないか」
正吉「昨日なんかいいことでもあったのか~?」
マサル「そ、そうじゃないけど…。でも、僕だってやる時はやるよ!お、男だもん!」
茜 「そうです!その意気ですよ!」
正吉「? ま、全員がやる気になってんなら、何だってできるな!」
茜 「はいっ‼やってやれないことはありません!このまま全身全霊!熱血勝利です‼」
正吉「よぉ~~っし!行くぜ━━‼」
━━ 百鬼帝国秘密基地。 正門。
百鬼門番「━━…?何だ?」
ブロォォ……ォォンッ
百鬼門番「トラック!?」
百鬼門番2「我々のじゃない!止まれぇーー‼」
門番の弾幕付きの制止を正面から乗り切って、1台のトラックがゲートを突き破って突入。
百鬼門番「て、敵襲~~‼」
正吉「はっはぁあ!強行突破成功~‼」
タツオ「じ、寿命が縮むかと思ったよ…!」
正吉「もうあの世に片足突っ込んだみてぇなもんなんだから諦めろ!…それよりも」
百鬼兵「止まれぇええーーッ!!」
正吉「出てきやがったな…!野郎共!準備はいいかぁ!?」
ケンジ「バッチリ!」
正吉「よし、弾幕をばら撒けぇえええ‼」
掛け声と共に、トラックの荷台からダイナマイトを撒き散らす。
百鬼兵「うわっ!ダイナマイトだ!」
百鬼兵2「バカ野郎!導火線に火が着いちゃいねぇ!奴等の脅しだ!」
トミオ「では、脅しついでにこちらもどうぞ…」
百鬼兵2「なっ…!」
トミオ「パパの秘蔵コレクションで作った、火炎瓶」
高そうな洋酒の瓶から溢れた、濃度の高いアルコール。
瓶の口に入れた紙に灯った火を拐い、それはたちまちに火炎の水流となって辺りに拡がり、地面に転がったダイナマイトに引火する。
静寂を混乱に変える、爆発。
正吉「たーーまやーーー‼」
ケンジ「おい!もっと速度を上げろ!俺達も爆発に巻き込まれるぞ!」
正吉「分ーかってますって!んじゃ、このまま基地の中に殴り込みといきますかぁ‼」
アクセルを踏みしめ、速度を一杯に高めたまま基地施設内に突っ込む。
百鬼兵「うわぁぁーーー‼」
百鬼兵「こいつ…!乗ったまま乗り込んでくるとは!」
百鬼兵「おう、トラックから誰か降りてくるぞ!」
百鬼兵「ん?」
茜 「トラァァァーーーイッ‼」
ドワオッ
百鬼兵‘s「「「うわぁぁ~~~!!?」」」
タツオ「スゴい…。ホントに百鬼帝国の人を吹き飛ばしてる…」
正吉「ヒュ~~!流ッ石ねーちゃんだぜ!」
ケンジ「正吉!俺達も負けてられないぞ!」
正吉「おうよ!俺達も突撃だ‼」
マサル「うんっ!」
ダァァーーーッ
茜 「せいっ!」 バシッ
百鬼兵「ぐわっ!」
茜 「とうっ!」 トゲシッ
百鬼兵「ゴバッ!」
茜 「チョイサァア‼」 ドゴッ
百鬼兵「ヘブッ!」
手刀、踵落とし、正拳突きの順で百鬼兵を屠る。
正吉「ねーちゃんに続けぇーー‼」
百鬼兵を近付かせまいと、鉄パイプ銃で懸命に牽制する。
事前に打ち合わせたフォーメーションで、一気に基地の奥まで進軍していく。
正吉「何だよ、以外にチョロいじゃねぇか!」
ケンジ「奇襲が効いてるだけだ!今に本隊が出てくる、油断するな!」
茜 「ボンバァァアーーーッ!!」 グォッ
百鬼兵「ひぃ…!」
茜 「さぁ!捕まえた人達は何処ですか!?」
百鬼兵「し。知らない…!」
茜 「さぁ!さぁさぁさぁっ‼」
百鬼兵「ひっ…!こ、この奥だ…!そこに捕虜を入れる収容所がある…」
茜 「そうですか!ありがとうございますっ‼」 ゴスッ
百鬼兵「あぅ…━━」
茜 「ちゃんと知ってるんじゃないですか!正吉さん!皆さんも!こちらです!行きましょう!」
マサル「うん!」
正吉「おう!」
タッタッタッ
トミオ「……見えた」
タツオ「あの扉で合ってるの?」
茜 「━━!?待ってください!」
マサル「何…?茜お姉ちゃん━━」
「何の騒ぎだー?」
ケンジ「明らか偉そうな奴!」
正吉「この基地の大将か!?」
茜 「百鬼衆…!」
「おう、いかにも。俺は魔王鬼。この基地を用意させた張本人だが?」
茜 「大将が出てきたなら話が早いです!早速倒して、捕らえられた人達を返してもらいます!」
魔王鬼「たかが数匹の子ネズミがいい威勢だが、何だ?捕らえた人間を取り返しに来たのか」
茜 「そうです!早く解放してください!でないと、痛い目を見ますよ‼」
魔王鬼「…フッ。いいぞ」
タツオ「え…?」
茜 「何ですって!?」
魔王鬼「捕虜を連れて帰るんだろう?こちらも折角こさえた基地を滅茶苦茶にされるのも気が滅入るんだわ」
魔王鬼「こっちのようはとっくに済んだしな。だから、連れて帰っていいぞと言ったんだ」 ニヤァ…
正吉「怪しさ満点じゃねぇか」
茜 「罠ではありませんよね?」
魔王鬼「それをこちらに聞くとは、おかしな話だが。まぁ、罠だと思うなら好きにしろ。その場合は、俺の気分次第で捕虜の命がないかもしれないがなぁ?」
マサル「そんなぁ!」
茜 「行きましょう!皆さん!」
ケンジ「だけど!相手の誘いに乗るなんて…!」
茜 「元々の目的が達成できれば万々歳じゃないですか!それに、どんな罠があったとしても、それは覚悟の上です!」
正吉「ねーちゃんの言うとおりだぜ!」ここでビクビクしてても始まらねぇ!俺は行くぜ!」
タツオ「あ、待ってよ!」 ダッ
タッタッタッ…
茜 「……!」
魔王鬼「……フフッ」
ガチャッ
正吉「親父ぃ!お袋!」
正吉父「正吉!」
正吉「親父ぃぃーー‼」 ダッ
マサル「父ちゃん、母ちゃん!」
ケンジ「父さん!母さん!」
タツオ「お父さん、お母さんっ!」
トミオ「パパ…!」
皆、それぞれの両親の元へ駆け出す。
茜 「皆さん…!良かったですね!」
正吉「おう!これも全部、ねーちゃんのお陰だぜ!」
タツオ「ありがとう!お姉ちゃん!」
茜 「いえ!私は何もしていません!皆さんの勇気が実を結んだんです!」
正吉母「あの…、貴女は…?」
茜 「どうも!日野茜です!」
正吉「へへっ、親父達を助けるのに協力してくれたんだぜ?」
正吉父「それは…、まだお若い…女の子なのになんて無茶を…」
正吉「心配要らねぇって!何たって、ねーちゃんはゲッターのパイロットなんだからよ!」
正吉母「ゲッターのパイロット!?こんな、女の子がかい?」
茜 「はいっ!正吉さんたちの話を聞いて、手助けしました!」
マサル「スゴいんだから!百鬼帝国だって突き飛ばしちゃうんだよ!」
正吉母「こんな女の子がねぇ…」
茜 「さぁ皆さん!こんな所に長居は無用です!早く脱出しましょう!」
正吉「おう!村のみんな!俺達に着いてきてくれ!」
茜を先頭に、来た道を真っ直ぐ出口に向かい、基地から脱出する。
茜 「門を出ますよ‼」
正吉「よっしゃ!ここまで来ればこっちのもんだぜ!」
正吉父「う…!ぐ……」
正吉「親父!?どうしたんだよ!?」
正吉父「分からない…!体が急に…動かない!」
マサル「正兄ちゃんのお父さんだけじゃないよ!村の人みんな…!」
ケンジ「一体どうしたんって言うんだ!?」
グワァァア
正吉母「正吉ぃ!」
正吉「お袋ぉ‼」
茜 「皆さんの体が宙に浮いて…!何かに引き寄せられてるんですか!?」
ガシャッ ガシャッ ガシャンッ
タツオ「そんな…!お父さんやお母さんの体が…!」
トミオ「機械のパーツになっていく……」
マサル「う、嘘だよ…!パパァーー!ママァーーー‼」
「ワハハハハハハッ‼」
茜 「この声はさっきの!魔王鬼とか言ってましたか!」
魔王鬼「そうだよ。どうだァ?久しぶりの再会は楽しんでくれたか?」
正吉「うるせぇ!手前ぇ…!親父とお袋に何しやがった!?」
魔王鬼「フフフ…。見ての通り分かるだろう?ちょっと改造させてもらった」
マサル「パパとママと、村のみんなが1つになってる…?」
茜 「まさか!あれは、百鬼メカ!?」
魔王鬼「その通り!貴様らの家族も、今は俺の手足よ‼」
村人が変形して出来た胴体に、魔王鬼自身が頭部となって合体する。
魔王鬼「俺のメカ魔王鬼が完成したのだ‼」
正吉「この野郎…!よくも親父達を…!」
ケンジ「みんなを返せ‼」
ダイナマイトや鉄パイプ銃でメカ魔王鬼を攻撃する。
魔王鬼「フフフ…。いいのか?貴様らが攻撃すれば、貴様らの家族も傷つくぞ?」
正吉「なっ…!?」
タツオ「うぅ…っ!」
トミオ「ひ、卑怯だぞ…!みんなを利用するなんて…!」
魔王鬼「だから最期に会わせてやったんだろう?冥土の土産も出来た。もう思い残す事もあるまい」
魔王鬼「苦しまずに…死ね!」
ドワッ ドワッ
魔王鬼「くっ…!ミサイルだと…!何処からだ!?」
茜 「あれは!紫電号と金剛号!アーニャさんと美穂さんですか!」
ケンジ「やめろ!やめてくれぇ!その百鬼メカは百鬼帝国だけじゃないんだ‼」
茜 「…チャンスは今ですね…!正吉さん!」
正吉「ね、ねーちゃん…!」
茜 「私は烈火号で、上のゲットマシンと合流します!正吉さんたちは避難を!」
正吉「でも、親父達が…」
茜 「私が助け出します!」
マサル「どうやって?」
茜 「何とかしてみせます!私は、ゲッターのパイロットですから!」 ダッ
マサル「茜お姉ちゃん!」
━━。
茜 「━━烈火号、上手く動いてくださいね…!」
ウゥゥ…ン…
茜 「よし!テイクオフです!」
ゴッ
茜 (上手く飛べました!が、やはり応急処置の方は出力が今一ですね…!長くは飛べませんか!)
美穂「茜ちゃん!」
茜 「美穂さん!アーニャさん!その百鬼メカを迂闊に攻撃してはいけません!」
アーニャ「ん…?どう言うこと、ですか?
茜 「詳しい話はあとですっ!こちらはエンジンの調子が今一つなので、早急に合体です!ゲッター烈火!いきますよっ!」
美穂「わ、分かったよ…!」
茜 「チェンジ!ゲッタァァアーー!烈ッ!火ァア‼」
上空で合体。メカ魔王鬼と退治するよう、正面に着地する。
アーニャ「━━それで、あの百鬼メカは…」
茜 「あの百鬼メカには、迂闊に手を出してはいけません!」
美穂「どうして?」
茜 「あの百鬼メカ…、頭以外は民間人なんです!」
アーニャ「!?」
美穂「そんな…っ!」
魔王鬼「証拠を見せてやろうか?」 バラバラ…
メカ魔王鬼の左腕が崩れ、人の形に戻って地面に落ちる。
魔王鬼「フフ…」
再び、人がメカ魔王鬼の左腕を形成していく。
美穂「こんな…こんな事って…!」
アーニャ「черт…!」
茜 「頭です!頭さえ破壊できれば…!少なくとも無力化出来るはずです!」
美穂「そんなに上手く…、行くのかなぁ…?」
茜 「何もしないよりは、当たって砕けるだけです!」
茜 「火斬刀‼」
両手に火斬刀を握りしめて、突貫。
茜 「うぉおおおおお‼」
魔王鬼「正面から策もなく…。馬鹿が!」
茜 「ッ!」
メカ魔王鬼の拳による一撃を、咄嗟に火斬刀をクロスさせて防ぐ。
茜 「ぐぅううう!?」
美穂「スゴいパワー…!」
アーニャ「相手の攻撃力は、こちらより上…!真正面からぶつかるのは危険、です!」
美穂「烈火の運動性で撹乱して!茜ちゃん!」
茜 「リョーカイしました!」
言葉と同時に火斬刀を捨て跳躍。メカ魔王鬼の腕を支柱に、地面を蹴り上げる勢いを利用して宙返り。メカ魔王鬼の背後に回る。
魔王鬼「想像以上に身軽か…」
茜 「━━ッ!」
メカ魔王鬼の頭に掌底。
魔王鬼「ぐぅっ…!」
茜 「せりゃぁああああっ‼」
美穂「待って!茜ちゃん!」
茜 「!」
ゲッター烈火が追撃の手を止める。
魔王鬼「フフ…。俺の体に攻撃してもいいのかなぁ?」 ニタリ…
茜 「うぅ…!」
アーニャ「とことん外道ですね…!」
魔王鬼「フハハハ…!何とでも言うがいい。くらえぇええ‼」
メカ魔王鬼の角から放たれた雷撃が、ゲッター烈火を打つ。
茜 「がああぁぁああああっ‼」
美穂「きゃあぁぁあああ!」
茜 「ぐぅ…!思うように攻撃できないのでは、攻め手が限られます!」
アーニャ「何とか、頭部だけでも、切り離せれば…」
魔王鬼「何だ?離れてほしいのか?なら━━」
メカ魔王鬼の頭部が宙に浮く。
アーニャ「分離した!?」
茜 「今がチャンスです!」
美穂「待って!様子が変だよ!」
茜 「!?」
頭部が分離した、メカ魔王鬼の体が、細かく別れて1つ1つのパーツ単位で浮遊している。
茜 「これは…!」
魔王鬼「いけ」
浮遊するパーツが、濁流のように一気にゲッター烈火に襲い掛かる。
茜 「ぐぉ…!あ゛ぁぁあああああっ!!?」
無数のパーツが、ゲッター烈火を打ち付け、地に叩き付ける。
茜 「カハッ━━!」
魔王鬼「ハッハハハ‼楽しいなぁ?打つ手もなく、一方的にやられるだけの相手を見下ろすと言うのは!」
再び、パーツと頭部がメカ魔王鬼に合体する。
茜 「っ…!アーニャさん…!ゲッター烈火の調子は…?」
アーニャ「アー…、各間接部へのダメージは大きいです。が、動けない事はない、です」
茜 「ありがとうございます!それなら…!」 グググッ…
ゲッター烈火を起こす。
美穂「でもどうするの?このまま続けてたって…」
茜 「相手が隙を見せるまで!諦めるわけにはいきません!」
アーニャ「それなら…、ワタシにпредложение…提案、あります」
美穂「提案…?」
魔王鬼「何か策があるつもりかもしれんが、好きにはさせんぞ!」
茜 「ッ!」
メカ魔王鬼の打ち下ろしの拳を、跳び跳ねて回避。
茜 「おちおち話している時間はありませんか!」
美穂「何とか時間を稼げれば!」
ボンッ
アーニャ「Взрыв!?」
魔王鬼「何だ!?」
美穂「茜ちゃん…!あれって!」
茜 「少年愚連隊の皆さん!」
正吉「百鬼帝国のヤローーー‼」
ケンジ「父さん達を返せ‼」
マサル「このっ!このっ‼」
タツオ「えぇいっ!」
トミオ「許さない…!許さないぞ…!」
茜 「皆さん!避難してくださいと言ったはずです!」
正吉「ねーちゃん!俺達にだって戦える力は残ってるんだぜ!」
ケンジ「父さん達を好きに利用されて、黙ってなんていられません!」
魔王鬼「えぇい、鬱陶しい蟻共だ!踏み潰してくれる!」
茜 「させません!」
ゲッター烈火が、メカ魔王鬼に組つく。
魔王鬼「その程度の力で…!」
メカ魔王鬼の裏拳が、ゲッター烈火の眉間を打ち、引き離す。
茜 「ぐわっ!」
マサル「お姉ちゃん達をいじめるなぁ‼」
ボンッ
魔王鬼「~~~ッッッ‼力の差が分からない虫けらと言うのは、本当に目障りだな!」
美穂「━━!逃げてぇ‼」
魔王鬼「吹き飛べぇい‼」
雷撃が、地面を貫く。
「「「うわぁあああーーーーー‼??」」」
茜 「皆さん━━!」
━━。
正吉「━━…うぅ……。みんな…、生きてるか…?」
正吉「っ!…ケンジ、トミオ…タツオ…!」
マサル「うぅん…。正兄ちゃん…」
正吉「マサル…ッ!」
マサル「みんなは…?」
正吉「ダメだ!見るな!」
マサル「うっ……!」
マサル「そんな…。みんな、さっきまで一緒だったのに…!」
正吉「…百鬼帝国のせいだ…!百鬼帝国が現れなきゃ、端からこんな事にはならなかったんだ!」
マサル「正兄ちゃん!?どこに行くの!?」
正吉「んなもん決まってらぁ!ケンジ達の弔い合戦だ!仲間の仇を討たねぇで、隊長なんて言ってられるかよ!」 ダッ
マサル「そんな…!僕たちの力じゃ無理だよ!ダメだよ、正兄ちゃん!」
マサル「正兄ちゃぁぁあああん━━‼」
━━。
茜 「うわぁああああっ‼」
ゲッター烈火の飛び蹴りが、メカ魔王鬼の頭部を強かに打つ。
茜 「よくも!よくもよくもよくも!正吉さん達を!仲間のみんなを‼」
魔王鬼「ハハハハッ!足掻け足掻け!どれだけ足掻いたところで俺には勝てん!」
茜 「うおぁぁあああ━━‼」
魔王鬼「ぐぅ…!?コイツ、俺の体を狙ってきた…?」
美穂「お、落ち着いて…!茜ちゃん!」
アーニャ「ですが…、アカネが怒る理由も分かります!この百鬼衆を…許すわけには、いきません!」
茜 「はいっ‼私の全身全霊に掛けて、必ず倒します‼」
美穂「火に油を注がないでぇ‼」ヒーンッ
魔王鬼「もはや形振りは構ってられないか。所詮は百鬼に劣る人間風情よ!」
ボンッ
魔王鬼「なっ…!まだ…!」
アーニャ「あれは…」
美穂「ダイナマイトの爆発!」
茜 「正吉さん!生きてたんですね!」
正吉「おう。マサルも無事だぜ。だが、ケンジ達は死んじまった!」
茜 「そんな…!」
正吉「それもこれも貴様らのせいだ!百鬼帝国‼」
メカ魔王鬼に向かって、幾つもダイナマイトを投げる。
正吉「鬼ども!この地上から消え失せろ!ここは俺たちのものだ‼」
魔王鬼「…面白いことを言う」
正吉「俺たち人間のものなんだ!これ以上お前達鬼どもをのさばらせてたまるかぁ‼」
美穂「ダメだよ!ダイナマイトなんかじゃ、百鬼メカは倒せない!」
茜 「百鬼メカの相手は、ケンジさん達の仇は私がとります!だから早く、逃げてください‼」
正吉「へへっ!女のねーちゃん達が戦ってるのに、男の俺が逃げられっかよ!」
魔王鬼「覚悟だけは…、一人前だなぁ!」
正吉「ぐっ…!」
メカ魔王鬼の手が、正吉を掴み上げる。
正吉「ぎゃぁああああっ!!?」
茜 「正吉さん!」
アーニャ「ダメです!アカネ!今下手に動いたら、手の中の子供が…」
魔王鬼「フハハハハッ!貴様らが動こうと動くまいと同じよ!」
魔王鬼「こんな小さな体で、地上の支配者気取りとは!貴様ら人間の脆弱さ、その身を以て思い知るがいい!」 ギチギチ…
正吉「ぐわぁぁあああ‼」
茜 「正吉さん!」
魔王鬼「ふはははーーーッ!このまま押し潰されろ‼」
正吉「━━っ!へ…へへへ…!」
魔王鬼「!? 何が可笑しい?」
正吉「上手く掛かりやがったな…!百鬼帝国…!」 バサァ…
魔王鬼「コイツ…!体中に爆弾を巻いてるのか!?」
美穂「もしかして、最初からそのつもりで…!」
アーニャ「самоубийца…」
正吉「へへっ…!この土地も、俺たちの家族も好き勝手にさせねぇぜ!」
魔王鬼「このぉ!爆破する前に握りつぶしてくれるぅぅ‼」
正吉「バーカ!もうとっくに導火線に火は着いてんだ!どっちにしたって無駄さ!」
正吉(マサル…。強く生きろよ…━━)
爆発。
メカ魔王鬼の腕に噴き上がった爆炎と黒煙は、メカ魔王鬼の左腕の肘までを瞬時に包み、破壊していった。
茜 「━━そ…んな……」
魔王鬼「うぐぅ…。人間風情が、小癪な真似を…!」
アーニャ「アカネ!気をしっかり持ってください!」
魔王鬼「まぁいい。また人間どもを捕まえてきて改造すればいいだけだ。素材はこの国だけでも1億以上いるからなぁ?」
茜 「あ…あぁああ…っ!」
美穂「茜ちゃん!しっかりして!」
魔王鬼「仲間がやられてショックなのか?なら、お前も直ぐ同じところに送ってやる!」
メカ魔王鬼が来る。
ドクンッ
茜 「━━━━」
茜 「ぅあ゛ぁぁぁあああああああああぁぁあああああぁああぁぁぁああああああああああ━━‼」
咆哮。
魔王鬼「!? 何だ!?」
茜 「ガァッ‼」
獣のように、メカ魔王鬼に襲い掛かる。
茜 「よくも!」
ブォンッ
両手を結び合わせた拳を顔面めがけ打ち付ける。
茜 「よくも!よくもッ‼」
何度も。
茜 「貴方だけは…貴様だけは…‼」
何度も。
茜 「絶対に許さない━━‼」
殴り付け、地面へと叩き付ける。
魔王鬼「くっ…!コイツ…!離せぇ‼」
隻腕になったメカ魔王鬼の腕に振り払われるが、ゲッター烈火は空中で宙返り、四つん這いの姿勢で着地。
茜 「フーーーーー‼フーーーーーッ‼」
美穂「あ、茜ちゃん…?」
アーニャ「アカネ…、怒って、います。これまでにないくらい、激しく!」
茜 「うぁあああああああああああああああ゛あ゛あ゛っ‼」
爪を立てるように手を構え、飛び掛かる。
茜 「フゥ…!フッ…!アァアアアア━━‼」
魔王鬼「ふ…ぐっ…!こうなれば、機体を分離させて…!」
ゲッター烈火の執拗な攻撃に、思わずメカ魔王鬼を分離させ拘束から逃れる。
茜 「ッ!?」
魔王鬼「どうだ?」
アーニャ「マズイ…!アカネ!ゲッターを分離、させてください!」
美穂「どう言うこと?」
アーニャ「相手の、分裂攻撃を躱すんです!ゲットマシンになって、押し寄せる、パーツの流れに乗れば…!」
美穂「でも、そんな事ほんとに出来るの!?」
アーニャ「やってみないと、分かりません!アカネ!」
魔王鬼「もう遅いわ!行け!我が手足よ!ゲッターを八つ裂きにするのだ‼」
茜 「━━‼」
再び押し寄せる分裂したメカ魔王鬼のパーツを、両腕を交差させ肩を小さく締めて上体を隠す防御の姿勢でやり過ごす。
美穂「きゃあああああっ!!?」
アーニャ「ウゥッ…!」
茜 「‼」
アーニャ(このままでは、みんなもゲッターも…。仕方ありません、ゲッターを強制分離させて…!)
アーニャ「…?」
茜 「うぅ…っ!」
その目の怒りは、未だ衰えず。
茜 「ア゛ァ゛━━!」
ゲッター烈火がメカ魔王鬼のパーツの中を走り出す。
美穂「あ、茜ちゃん…!きゃあっ!」
体にぶつかる破片が、ゲッターの装甲を穿ち削り、表面装甲を破壊しても構う事なく、ゲッター烈火は疾駆する。
茜 「オォ…━━‼」
途中、身を低く腰を落とし、地に落ちた火斬刀を回収。そのまま真っ直ぐに、最奥にいる魔王鬼本体の正面へと。
茜 「ダァアアアアアアアッ‼」
魔王鬼「━━‼」
その眉間めがけ、逆手に持った火斬刀を深々と突き入れる。
美穂「や、やった…!」
魔王鬼からの制御を失ったパーツがボロボロと地上に落ち、人の姿を取り戻していく。
茜 「ガァ…!ア゛ァ゛アアアアアアアア━━!」
しかし、ゲッター烈火は止まらず。地に叩き伏せたメカ魔王鬼を、その原型がなくなり、ただの金属塊と成り果てるまで、火斬刀で斬り続けた。
茜 「フーーーーーッ!フーーーーーッ‼」
それでも、怒りは鎮まらず。
茜 「━━!」
その矛先は、百鬼帝国の基地へと。
百鬼兵「ひっ…!ゲッターが来る…!?」
百鬼兵「た、退避ーーーッ!」
司令塔の魔王鬼がやられ、混乱の渦中にある基地へ、ゲッター烈火が往く。
美穂「茜ちゃん!それはダメだよ…!」
制止の声。金剛号のコックピットからの停止信号ももはや意味はなく。足の動きが止められても尚、両手で地を這いずりゲッター烈火は基地を目指す。
百鬼兵「あ、あぁ…!」
美穂「やっ…。ダメ…━━」
茜 「フンッ!」
百鬼兵にめがけ、振り下ろされたゲッター烈火の手。水風船を潰したように、パッと赤い飛沫が弾ける。
美穂「っ……!」
アーニャ「……ミホ、目を瞑っていてください…。耳も、塞いでいた方がいいと、思います」
美穂「あ、アーニャちゃんは、平気なの…?」
アーニャ「Нет…そんなわけ、ないです。けど…」
茜 「フンッ!フンッ!フンッ!フンッ!━━」
ゲッターと言う、巨大な脅威の襲来に、戸惑い逃げ惑う百鬼兵達を、腕で薙ぎ払い、立ち上がり足で踏み潰していく。
アーニャ「これが、アカネの怒り、なんです。こんな思いを、アカネにも、誰にもさせたらいけません」
アーニャ「アカネの怒りを、ワタシ自身の思いに変えて、二度と味わいたくない気持ちにするためにも、目を反らすわけにはいきません」
美穂「アーニャちゃん…」
バララララッ カン カンッ
茜 「ッ!?」
1人の百鬼兵が、ゲッター烈火に機銃を向ける。
百鬼兵「化け物めっ!」
茜 「━━」
美穂「だ、ダメ…!逃げてぇ‼」
茜 「!」
百鬼兵「ガッ!?は、離せぇ‼」
抵抗を示した百鬼兵を掴み上げる。
ミシッ メリメリッ
百鬼兵「ギャァァアアアッ‼」
美穂「━━っ…!」
グググッ
百鬼兵「オ…ゴォ……━━」
グシャッ
茜 「はぁ…っ、はぁ…っ!はぁ…っ‼」
茜 「━━斬魔光ォッ!!!」 ビュンッ
基地そのもの全てを破壊するように放たれた斬魔光が、辺り一帯を焦土へと変える。
茜 「はぁ…!はぁ…!敵は!まだ、残った敵は!?」
アーニャ「……もう、百鬼帝国はいませんよ」
茜 「いない!?」
アーニャ「周りを見てください。もう、終わったんです」
茜 「終わった…?しかし…私はまだ…何も…!」
美穂「もういいんだよ。茜ちゃん」
茜 「え…?」
美穂「もう充分、みんなの仇は取れたよ。私これ以上、茜ちゃんが鬼になるのを見てられない……!」
茜 「そんな…!私は…まだ…!誰も、何も助けられてない…!守れてません…!」
美穂「茜ちゃん…」
茜 「私…は…!あ、あぁ…ああ…!!」
茜 「うわぁぁぁあああああああああ゛あ゛あ゛あ゛っ━━‼」
焦土となり、燃え尽きた大地。黄昏の空に、その叫びは虚しく響いた━━。
━━。
~~~ 1時間程経って。 村周辺 ~~~
卯月「……」
ゲッター烈火を見上げている。
卯月「ゲッター烈火の両手、真っ赤ですね…」
凛 「まともな戦い方じゃない。茜の怒りがまだ伝わってくるみたいだね…」
かな子「足の裏まで、こんな真っ赤で……うっ…!?」
凛 「あんまりまじまじとみない方がいいよ。肉片とか色々、着いてるから」
かな子「…先に言ってください…」 ウプッ…
卯月「それで、助けられた人達は?」
凛 「今あっちで、晶葉が診てるよ」
晶葉「━━ふむ…」
村人「……」
晶葉「素晴らしいな。百鬼帝国の技術力と言うものは。触ってみた感じも、体温も人間と大差ない」
晶葉「言われなければ、機械だと言う事に全く気付かないレベルだ」
村人「そ、それで…!」
晶葉「あぁ。本来なら研究所に1人でも連れ帰って精密検査といきたいところですが、コントロールしていた百鬼衆がやられたのであれば、特に問題はないでしょう」
晶葉「無論、百鬼帝国が再び利用するために制御装置を作らなければ、ですが」
村人「そう、ですか…」
晶葉「その…、体の事はショックだと思いますが…」
村人「分かっていますよ。幸い、人の出入りの少ない村です。我々がこの体を受け入れて、気を付けて生活していけば、余計な問題を起こさずに済むでしょう」
晶葉「私達早乙女研究所や政府の方でも全力でフォローします。なので、生きてください」
村人「はい…。それは、我々を救うために命を賭してくれた子供達のためにも…━━」
━━ 墓前。
マサル「……」 グスッ…
美穂「……」
アーニャ「……」
茜 「マサルくん…!その…!」
マサル「正兄ちゃん…、ケンジ兄ちゃん、タツオ、トミオ…。ぼく、強くなるよ!」
マサル「そして、兄ちゃん達の分も全力で生き抜いて見せるから、天国で見守っててね!」
茜 「……」
マサル「お姉ちゃん達も!」
茜 「は、はい…っ!」
マサル「仇をとってとは言わないよ。だけど、必ず百鬼帝国を倒して!ぼくみたいな思いをする子供が、これ以上出ない為にも」
茜 「はい!分かってます!こんな事をする百鬼帝国を許しておくわけにはいきません!」
茜 「ですから、百鬼帝国を倒します!私達の、ゲッターの手で‼」
茜 「必ず━━‼」
つづく
次回予告‼
百鬼衆の胡蝶鬼は、人間に興味を抱き、人間の暮らす世界に1人で調査に出掛けた。
そして、彼女の事を百鬼衆と気付かずスカウトしてしまったプロデューサー。
胡蝶鬼はプロデューサーに案内され、アイドル達の集まるプロダクションを訪れる。
そこで出会ったのは、五十嵐響子と言う、ごく普通のアイドルの女の子。
果たして、百鬼衆の女とアイドルの出会いがもたらす、数奇な運命とは━━?
次回! ゲッターロボ×CG 第2部
第21話『胡蝶の夢』に、チェンジゲッター!