ゲッターロボサーガ デレマス版   作:E.T.c

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第23話『百鬼帝国の真実』

~~~ 新早乙女研究所 格納庫 ~~~

 

整備員「大将!こっちスタンバイOKです!」

主任「おうっ!早くこのゲッター増幅装置をゲッターに積み込むぞ!」

古田「正気ッスか!?こんなの積んじゃったらゲッターが保たないッスよ!」

主任「バカ野郎!ゲッターが保たねぇなら内部構造を強化すりゃあいい!」

古田「無茶苦茶ッス~‼」

主任「無茶でもなんでも、ゲッターGがいねぇんだから、残ってるゲッターを強化するしかねぇだろが!」

古田「それでゲッターが何とかなっても、パイロットがどうにかなっちゃいますよぉ!」

 

晶葉「その問題については対策済みだ」

 

古田「晶葉ちゃん!」

晶葉「忙しくしているな。申し訳ない」

主任「いいって事よ。それより、パイロットの方は問題ないって?」

晶葉「あぁ。ネオゲッター用のパイロットスーツに改良を加えた。これでゲッター増幅装置で増加する分の負担に耐えられる筈だ」

主任「今回ゲッターに積むのは、前までの試作品じゃねぇ。ゲッタードラゴンに積んでるのとほぼ同型の正規品だ」

晶葉「その分、仕様がピーキーになって扱いが難しくなるって事だろう?」

晶葉「…テスターチームには、頑張ってもらうしかないな」

古田「…卯月ちゃん達、ホントに死んじゃったんスかね…」

主任「こらっ!古田、滅多な事言うんじゃねぇ‼」

晶葉「……。いいさ。悲観的になる気持ちも分からないではない」

主任「晶葉ちゃん、すまねぇ…」

古田「す、スンマセン!」

晶葉「大丈夫だ。私とて、卯月達が死んだとは考えていない」

晶葉「ウザーラは、百鬼メカは直ぐ様にトドメを刺した。にも関わらず、ドラゴンには直ぐにトドメを刺すような真似はせず、何処かへと持ち去った」

主任「まさか、卯月ちゃん達を捕らえるのが目的だったって事ですかい?」

晶葉「あくまで推測で、理由は分からんがな」

主任「ひょっとするとゲッターを利用するためかも知れねぇ。もし向こうで修理出来たとしても、扱い方が分からねぇんじゃ意味ねぇからな」

晶葉「そう言うことだな。状況は悪くなる一方だ。少しくらい、ポジティブシンキングでいこう」

主任「だそうだ。テメェも分かったか!」 バシッ

古田「は、はいぃ~~!」

主任「オォ~~ッシ‼今晩も徹夜だぁ!野郎共、気合い入れろよ~~‼」

 

「「「はいっ‼」」」

 

晶葉「夜食を用意しよう。時間をみて注文表を用意してくれ」

主任「あいよ!何から何まですまねぇな、晶葉ちゃん!」

晶葉「気にするな、お互い様だからな。……」

 

晶葉「…後は、パイロットのケアか━━」

 

~~~ 談話室 ~~~

 

みく「……」

 

奈緒「…みくの奴、あの日からずっと元気ないな」

加蓮「そんなに気になるなら、何か気分転換になる事でも話してきてあげたら?」

奈緒「何て声かけりゃいいんだよ?」

加蓮「さぁ?こう言うのも、覚悟してたはずなんだけどね…」

李衣菜「……」

 

みく「……みくがあの時、迂闊に動かなきゃ」

菜々「みくちゃん…。あの状況で、誰もみくちゃんを責める事なんて出来ませんよ」

みく「でも、みくが突撃してなかったら、ドラゴンが余計な損傷を負う事がなかったのは事実でしょ?」

菜々「それは……」

 

李衣菜「あーーー!もう、鬱陶しいな!」

 

奈緒「お、おい李衣菜…!」

李衣菜「そうやってウジウジしてるのを見せ付けられるのって、気持ちよくないよ?何、同情してほしい訳?」

みく「…あの場にいなかったリーナチャンに、みくの気持ちは分かんないよ!」

李衣菜「分かりたくもないね!私だって失敗して落ち込む事はあるよ?けど、今のみくみたいに誰かに見えるとこで落ち込んでるアピールしない!」

 

ガッ

 

みくが李衣菜に掴み掛かる。

 

菜々「み、みくちゃん…。リーナちゃん…」 アワアワ

 

みく「リーナチャンのおとぼけと一緒にしないで!人の命が、生き死にがかかってるんだよ!?」

李衣菜「…何一丁前に逆ギレしてんの?その生き死に掛かる現場で、失敗した癖に!」

みく「━━ッ‼」

 

奈緒「おい、待て…!」

加蓮「奈緒」

奈緒「何だよ!止めんな!」

加蓮「……」 フルフル

 

バシィンッ

 

強かな殴打の音が響く。

 

李衣菜「っつぅ…!」

みく「もう一回言ってみろ!」

李衣菜「……お望みなら何度でも言ってあげるよ…!」

 

口元に着いた血を拭う。

 

李衣菜「生き死にの掛かる現場で…ガッ!…頭に血が上ったか知らないけど…ッ!」

 

拳の殴打を受けながら、言葉は止めない。

 

李衣菜「失敗したのは、みくなんだ!」

みく「…っ!」

李衣菜「誰も同情しない!誰も慰めない!ロックじゃない!!」

みく「みくは、みくはどうすれば良かったの!?」

李衣菜「知らないよそんなの!やっちゃった事は、変えられないんだから」

みく「そん…な……」 ガクッ

 

膝から崩れ落ちる。

 

李衣菜「……。後悔しても仕方ないんなら、これから先を変えるしかない」

みく「これから先…?」

李衣菜「私達で、百鬼帝国も、ウザーラも倒す」

みく「そんなの…、出来るわけないよ…」

李衣菜「弱音何て言ってる場合!?卯月がその身に懸けて守った命でしょ!」

李衣菜「みくが望んだ事じゃないとしても、残されたんなら、その責任を果たさなくちゃ!それからも逃げてどうすンの!?」

李衣菜「そんなのみくらしくないよ!」

みく「みくらしく…」

李衣菜「私は、最後の1人になってもやるよ。仇討ちなんてのじゃない。こんな気持ちを、繰り返して味わいたくないから!」

みく「リーナチャン…」

 

奈緒「ハァ…。ま~ったく、アタシらを勝手に殺すなよな~」

李衣菜「いや、今のはそんなつもりで言った訳じゃ…」

奈緒「もしそんな時が来たら、李衣菜が1人じゃなく、アタシら3人一緒、だろ?」

李衣菜「奈緒…」

加蓮「珍しいー。奈緒がデレてる」

奈緒「なっ!こら、今いいとこなんだから!」

加蓮「いいじゃん、いいじゃん。寧ろ、こういう堅苦しいのって、アタシ達の雰囲気じゃなくない?」

李衣菜「あははっ。そうかも」

奈緒「李衣菜まで~!」

李衣菜「あははっ!…ともかく、今の状態じゃゲッターGを除いた私達で何とかするしかないかないけど、仕方ないとか悲観的な考えじゃくてね?」

李衣菜「こんなにまだ仲間がいるんだもん。何とかなりそうな気がするじゃん!」

 

みく「……」

 

奈緒「結局それかよ。気持ちだけで勝てりゃ、苦労しないんだぞ?」

李衣菜「でも何より、気持ちが大事でしょ?」

奈緒「そりゃまぁ、そうだけどさ」

みく「……」

みく「━━まったくリーナチャンは、お気楽なんだから」

加蓮「それは言えてる」

李衣菜「酷っ!今いいこと言ったと思ったよ?」

奈緒「そう言うのを自分で言うからダメなんだ」

李衣菜「そんなぁ~!」

みく「…リーナチャン達といると、クヨクヨしてた自分がバカみたいだよ」

李衣菜「ははっ、そうそう。どんな時でも前向きに、でしょ?」

みく「うんっ!みくは何時だって、自分を曲げないもん!」

李衣菜「調子出てきたじゃん!みくはやっぱり、そうでなくっちゃ!」

みく「……さっきは叩いたりして、ごめんなさい」

李衣菜「いいって。こう言うのも、いい経験だって事でさ」

奈緒「そーそー。こいつ百鬼メカの直撃喰らったってビクともしないんだから。気にすんなって」

李衣菜「ちょっとぉ~、それ奈緒が言う事と違くない?」

奈緒「違わないだろ。お陰でいつもこっちが死ぬ思いしてんだから。少しは反省しろっての」

李衣菜「あれ?これもしかして褒められてない?」

加蓮「ンフッ」

李衣菜「あー!ちょっと今笑ったでしょ~!奈緒も加蓮も酷ーいー!」

 

みく「ホント、バカバカしいくらい清々しい奴ら、にゃ…」

 

菜々「はぁ~~~……」 ホッ

瑞樹「丸く収まったみたいね」

菜々「…よく呑気に新聞なんて読んでられますね」

瑞樹「日頃の世界情勢を知っておくのも、悪くないものよ」

菜々「時と場合があるって話をしてるんです!」

瑞樹「大丈夫よ。あの子達くらいの年齢になれば、半分はもう大人よ?」

菜々「けど、半分はまだ子供です!」

瑞樹「でも、無茶はしても無謀はしない。その線引きくらい出来て当然でしょ?」

菜々「…大人の理屈です」

瑞樹「勿論、行動が過ぎるようなら止めるつもりだったわよ。…さてと」

菜々「何処か出掛けるんですか?」

瑞樹「飲み会に誘われちゃったのよ。だからちょっと、ね?」

菜々「…ホント、呑気ですねぇ」

瑞樹「ちゃんと晶葉ちゃんからも許可をもらってるわ。今後そんな機会も用意出来なくなるかもしれないからって」

瑞樹「菜々さんも、意地張ってないで外でないと、もう呑めなくなっちゃうかもしれないわよ?」

菜々「な、ナナは未成年なので呑みませんー!」

瑞樹「そ。それじゃあ、今日中には戻るわ。何かあったら連絡、ヨロシクね」

菜々「……お気を付けて」 ジトー

瑞樹「えぇ。行ってくるわ」

 

━━━━。

 

~~~ 北極圏 ~~~

 

ゴンッ ゴンッ ゴンッ

 

隊員「━━よし、開いたぞ!」

隊員2「これは…。明らかに人の手が加わった通路だ。ずっと奥まで続いてるぞ!」

副長「隊長!やりましたね。やはり我々の仮説は間違えていなかった」

隊長「……」

副長「隊長?」

隊長「今はいい。一先ず奥へ進んでみよう。各員、警戒を怠るなよ」

一同「「「了解!」」」

 

━━。

 

隊員「広い空間に出ました!」

副長「ここは…、何でしょう?何処の古代遺跡でも見た事のない造りです!」

隊長「やはりだ…。間違いない」

副長「どういう事ですか?隊長」

隊長「この遺跡は、地球外がもたらされたモノだ!」

副長「地球外、ですって!?」

隊長「見てみたまえ。遺跡の内装、全てがこれまでに発見されている古代遺跡と比べても異質だ」

副長「しかし、発想の飛躍しすぎでは!?」

 

隊員2「隊長ーー!まだ奥に何かありますっ!」

隊長「何ッ!?」

隊員「隊長…、これは!?」

隊員「この遺跡の、中枢部、なのか…?」しかしこれは…!」

副長「人の頭脳に…、角…?これは一体、何を意味しているんでしょう?」

 

ゴゴゴゴゴゴ……ッ

 

隊員「わっ!地震だ!」

隊長「違う!これは…━━!」

 

━━━━。 

 

~~~ 繁華街 ~~~

 

ガヤガヤ

 

瑞樹(ここは相変わらず賑やかね…)

瑞樹(…人の流れがある、変わらない営みがある人一人の哀しみなんて、容易く呑み込んでしまうのね)

瑞樹(今沈んでいるのは、私の方かもしれけど…)

 

 

瑞樹「━━…あら?」

 

DQN「おいおいニーチャン!ぶつかっといてだんまりかァ!?」

鉄甲鬼「……」

チャラ男「おい!いい加減にしろよ!喧嘩売ってンのかァ!?」

 

瑞樹「あら~!こんなところにいたの~?探したわよ~」

 

鉄甲鬼「…むっ」

DQN「お、お前は…!」

チャラ男「アイドルの…川島瑞樹…?」

瑞樹「ごめんなさ~い!彼、無愛想で~」

DQN「いや、そのそれはいいんスけど…」

瑞樹「お詫びにサイン、特別にあげちゃうから、彼の事許して?あと、この事はなるべくオフレコでお・ね・が・い☆」

DQN・チャラ男「「は、はい‼」」

 

━━ 居酒屋。

 

店員「お待ちどうさまでした!」

 

コトッ

 

鉄甲鬼「……」

瑞樹「人間の作ったお酒は呑めないかしら?」

鉄甲鬼「2、3聞きたい事があるのだが」

瑞樹「あそこで面倒な事を起こされたくなかっただけ。ただそれだけよ」

瑞樹「そんな事よりほら、折角なんだし一杯付き合いなさいよ。まさか、その図体で下戸なんて言わないでしょ?」

鉄甲鬼「……」

 

クッ

 

瑞樹「どうかしら?」

鉄甲鬼「悪くない」

瑞樹「そう」

鉄甲鬼「……」

瑞樹「……」

鉄甲鬼「…何とも、不思議な景色だな」

瑞樹「それはこの居酒屋の風景の事かしら?それとも、並んでる私達の事かしら?」

鉄甲鬼「両方だが、後者の方が強いな。…敵と酒を酌み交わすなど、考えられん」

瑞樹「そうかしら?私達の歴史の中には、クリスマスと言う記念日に一日だけ停戦を結んで、敵も味方も関係なくその日を祝ったって言うのもあるわ。一対一の状況なら、不思議な事でもないんじゃないかしら?」

鉄甲鬼「お前は俺が怖くないのか?」

瑞樹「怖いわよ。でも、もし私をどうにかする気なら、もうやってるでしょう?」

鉄甲鬼「それだけで信用に足るのか?」

瑞樹「この一時だけよ。また戦場で会ったら、遠慮はしないわ」

鉄甲鬼「それは、こちらとて同じ事。ゲッターに乗らぬ貴様らを倒しても、意味などないのだからな」

瑞樹「なら、戦いからは今は離れましょう。はい、乾杯っ」

 

カンッ

 

鉄甲鬼「うむ。…しかし━━」

瑞樹「そんなに居酒屋が珍しいかしら?」

鉄甲鬼「あぁ。このような場所は、俺の記憶にないな」

瑞樹「日頃の鬱憤を晴らす場所よ。みんなここをストレスの捌け口にしてるの」

鉄甲鬼「そのわりには、皆笑みを浮かべて楽しんでいるようだが?」

瑞樹「仲間で呑むのは楽しいもの。楽しくない席なんて、上司の酌をする飲み会だけで充分だわ」

鉄甲鬼「楽しくない事をするのか。辛くはないのか?」

瑞樹「それは、辛いと思う事もあるわよ?けど、最終的には自分のためだもの」

鉄甲鬼「自分のため…?」

瑞樹「そ。みんな一生懸命に働くのも、私が今、ゲッターに乗って戦っているのも、全部は自分に返ってくるからよ」

瑞樹「自分に見返りがないのに、一生懸命になれるって胸を張って言うほど、聖人君子じゃないわよ」

鉄甲鬼「……ウザーラに立ち向かっていった、ゲッターGのパイロット達もそうだったな。自分達の未来を守るために戦う、そんな事を言っていた」

瑞樹「そうね…」

鉄甲鬼「俺達は戦いこそが全てだ。それ以外の事など、考えられん」

瑞樹「じゃあ、全ての戦いがなくなったら、貴方達はどうするの?」

鉄甲鬼「全ての戦いだと?」

瑞樹「戦闘だって永遠じゃない。戦う相手がいなくなれば、何百年先だって戦いはなくなるわ。そうなったら、貴方はどうするの?」

鉄甲鬼「……分からない」

瑞樹「……。哀しいものね。戦い以外にする事がないって言うのは」

鉄甲鬼「それは、哀しい事なのか?」

瑞樹「貴方も、人の中で暮らしてみれば分かるわよ。…あの、胡蝶鬼とかって言う人みたいに」

鉄甲鬼「胡蝶鬼……」

 

「瑞樹さん、お待たせしました」

 

瑞樹「あら、遅かったじゃない」

「一応、遅くなるってメール、しましたけど…」

瑞樹「ホント…?━━…ごめんなさい、気付かなかったわ」

「もしかして、お邪魔でした?」

瑞樹「そんな事ないわよ。彼とはそこであって、ちょっと意気投合しただけ。待ってて、すぐ行くわ」

「はい。それじゃあ…━━」

 

瑞樹「と言うことだから、私はここで。ここは私の奢りにしてあげるから、ゆっくり呑んでいきなさい」

鉄甲鬼「あ、あぁ…」

瑞樹「それじゃあ、ね━━」

鉄甲鬼「……」

 

鉄甲鬼(人間、か…━━)

 

━━━━。

 

~~~ 翌日 新早乙女研究所 会議室 ~~~

 

晶葉「━━昨日未明、日本政府から連絡が入った」

 

モニターに画像を写し出す。

 

晶葉「昨日、22:00頃、ロシアの領空内にて確認されたものだ」

美穂「これって、UFO…ですか?」

晶葉「形状をみる限りはな。北極圏から姿を現したとされるこの飛行物体は、非常に低速でロシア領空に侵入」

晶葉「再三の警告に応じず、ロシア政府は軍隊による攻撃を開始」

アーニャ「…結果は…?」

晶葉「飛行物体に対して、ロシア軍の攻撃は効果なし。その後も速度を変えることなく、飛行物体は中国領空に入り、現在も南下中だ」

加蓮「このまま行くと、次はこっちに来そうだね」

晶葉「あぁ。まるで何かに導かれるように、飛行物体は日本を目指している」

李衣菜「もしかして、百鬼帝国の新兵器!?」

晶葉「その可能性も否定できない。ともかく、我々はこの飛行物体が日本本土に侵入する前に迎撃する」

瑞樹「それが今回の任務って訳ね」

茜 「つまり、私達であの円盤を撃破すればいいんですね‼」

菜々「で、でもでも、ロシア軍の総攻撃を喰らってもピンピンしてるのに、どうやって倒すんです?」

晶葉「確かに、現在の我々の戦力は低下している。だが、その分ゲッターにも、ゲッター斬にも十分な改修は施した」

奈緒「ネオゲッターにも新しい武装を着けてもらったしな」

李衣菜「ゲッタービームキャリア…。あれがあれば、ネオゲッターでもゲッタービームが使える」

みく「ゲッター3機のゲッタービームを合わせれば、どんな鉄壁の装甲だって紙同然にゃ!」

晶葉「楽観視は出来んが、詳しく話している時間もない。目標はもうすぐ日本海に入る。ゲッターチームは直ちに出撃し、円盤の撃破に向かってくれ」

 

一同「「「了解(にゃ)ッ‼」」」

 

~~~ 日本海上空 ~~~

 

みく「…この新しいスーツ、窮屈で息苦しいにゃあ…」

瑞樹「仕方ないわ。私達じゃ、増幅装置を着けて上昇した旧ゲッターの負担に耐える事が出来ないんだもの」

菜々「でも、まさか怪我もしてないのに酸素マスクを着ける事になるとは…」

晶葉『少々息苦しいと思うが我慢してくれ。それがないと、呼吸すらままならないと想定される』

菜々「うぅ~…。段々武骨になってってる気がします…」

みく「スーツの着心地については我慢するけど、後でヘルメットには猫耳を着けてもらうにゃ」

菜々「あ、そうですね!ナナのにも前のみたいにウサミミを着けてもらわないと!」

瑞樹「2人とも、ホントブレないわね…」

 

李衣菜「今回は空中戦だから、戦闘になったら任せたよ」

奈緒「お、おう…!」

加蓮「ネオゲッター2は、周りのフォローをしてればいいんだから。気楽に行こ、奈緒」

奈緒「って言ってもなぁ。結局ゲッタービームは撃たなきゃならないんだし、ちゃんとみくや茜とタイミングは合わせないとな…」

加蓮「私達でもフォローするから」

李衣菜「緊張しすぎはよくないって事!ま、何とかなるって!」

奈緒「やっぱお前みたいに気楽にはなれんわ…」

 

晶葉『今回の戦闘の中核はゲッター烈火だ。頼りにしてるぞ』

茜 「はいっ!任せてください‼」

美穂「だけど、あの円盤、一体どこから…?」

晶葉『さぁな。円盤は北極圏から姿を現したと言うが、その北極では丁度古代遺跡の調査が行われていたそうだ』

美穂「古代遺跡の調査…?」

アーニャ「もしかして、その遺跡が…?」

晶葉『どうだろうな。ただ、その遺跡の調査隊とは連絡が取れていない』

美穂「そんな…!」

晶葉『調査隊の事は、今は忘れよう』

茜 「円盤が見えました!」

 

瑞樹「━━肉眼で見ると、余計に大きく見えるわね」

晶葉『ゲッターのカメラからの情報で解析不能…。少なくとも我々の知る金属で出来た代物ではなさそうだな』

菜々「もしかして、本当にUFOなんですか~!?」

みく「落ち着いて!ともかく、3機でゲッタービームを合わせるにゃ!」

 

所員『待ってください!』

晶葉『何だ!?』

所員『ゲッターのいる空域に、何かが接近して来ます!』

晶葉『あの円盤と同じサイズの反応…。これは━━!』

 

アーニャ「百鬼要塞…!」

美穂「どうして百鬼帝国がこんなところに…?」

みく「丁度いいにゃ!円盤とまとめてここで決着をつけてやるにゃ!」

 

ヒドラー「ブライ様!ゲッターが展開しています!」

ブライ「構うな。我々の目的はゲッターを倒す事ではないのだからな」

グラー「至急、準備に取りかかります」

ブライ「うむ」

 

茜 「百鬼帝国!ここで会ったが百年目です!覚悟してください!」

ブライ「ゲッターか…。そう急ぐな。楽しみを先にしてしまっては面白味がないだろう?」

加蓮「こっちはもうアンタ達に辟易させられてるの。パッとやられちゃってくんない?」

ブライ「これはこれは、手厳しいな」

みく「どうせ今回の件もお前らのくだらない企みなんでしょ!」

ブライ「ふはははは!短絡的な思考はやはり人類らしいと言えるな」

みく「にゃに!?」

ブライ「お前達が今目の前にしている円盤、それはこの百鬼要塞の兄弟と言っていい」

美穂「百鬼要塞の、兄弟ですか?全然似てないような…」

ブライ「無理もない。この百鬼要塞は、その円盤…いや、宇宙戦闘艦と同型の艦を私が改造したものなのだからな!」

菜々「あれが…宇宙戦闘艦、ですか!?」

晶葉『本当に宇宙からやって来たものだったとはな…』

ブライ「今よりも遥か未来の宇宙からやってきた、と言ったほうが正しい」

奈緒「遥か未来だって!?」

ブライ「そう。この艦は時空を越えて現代にやってきたのだ。ゲッターを倒すために!」

瑞樹「ゲッターを倒すため…?」

みく「まぁた訳の分からない事言ってるにゃ」

ブライ「訳の分からない事などではない!この宇宙戦闘艦こそ、ゲッターの脅威から宇宙を守るために遣わされた、希望の方舟なのだ!」

李衣菜「ゲッターの脅威…!?何を根拠にそんな事を!」

ブライ「言ったであろう?百鬼要塞は、同型の宇宙戦闘艦を改造したと」

ブライ「この要塞は、南極で私が発見したのだ。正確には、私がその時同行した調査隊、だがね」

晶葉『調査隊だと?それじゃあ、お前は…!』

ブライ「…そうだ。私も、元は人間だった」

奈緒「嘘だろ!?」

ブライ「…今から20年前の話だ」

 

ブライ「その時私は、うだつの上がらぬ科学者だった。そして、南極で発見された謎の物体の調査のため、調査隊に同行するよう命令された━━」

ブライ「内部調査の一番手に、私は選ばれた。当時から体格はいいが、うだつの上がらない若い学者…。私はその為だけに選ばれたようなものだった」

李衣菜「何それ、囮みたいなもんじゃん」

晶葉『…内部の様子が分からないんだ。犠牲を減らすため、常套な手段ではあるが…』

ブライ「……それは大気圏で溶けたと言うよりも、何か、考えられないような大きな力があらゆる方向から加わり、全体がねじ曲げられた、というような具合だった」

ブライ「まさに死の艦」

ブライ「だが、完全に死んでいるわけではなかった。虫の息ではあったがな」

瑞樹「中枢部、動力のようなものは生きていたわけね」

ブライ「そう、まさしく生きていたのだよ。中枢で制御する、1つの頭脳がね」

菜々「ず、頭脳!?」

ブライ「そう、頭脳だ。1つの生命体の脳髄。それが培養液に満たれたカプセルの中で、私を待っていたかのように生き延びていた!」

ブライ「そして、脳は私に、あるものを見せた、真実を教えたのだ。━━それは、遠く宇宙の様相だった」

 

━━『━━…奴らが攻めてくる…!ダメだ、これ以上はもう持たん!!』

━━『あいつらは強大すぎる!!打つ手はないのか!?』

 

━━『ある!ひとつだけ手はある!!』

━━『しかし、あれを今行うのは危険すぎる!!』

 

━━『だが、やらねば我々に未来はない!』

 

━━━━。

 

ブライ「私は見たのだ。遠い未来、ゲッターの戦いを!ゲッターがあらゆる星を破壊し尽くし、宇宙を蹂躙するその様を!!」

茜 「そんな事が信じられると思っているんですか!?」

ブライ「お前らが信じようと信じまいと、そんなものは関係ない」

ブライ「だが私は、彼に託されたのだ!あらゆる力と共に、この宇宙の未来を!」

美穂「ふ、ふざけないでください!」

アーニャ「そうです!ワタシ達が恨まれる理由、そんなものなんてありません!」

ブライ「最早訳などどうでもいい!だが、私は手に入れたのだ!うだつの上がらぬ科学者が、一生を懸けても手に入れられぬ力を!」

ブライ「今まで私を見下し、嘲笑ってきた者達を蹂躙し、この星など容易に手中に納める事の出来る力を!」

李衣菜「何さ!立派な事並べ立てといて、要するに個人的な復讐がしたいだけじゃない!」

ブライ「それの何が悪い?貴様らとて感じた事があるだろう?上には上がいる事実を、どう足掻いても勝てぬという劣等感を!」

李衣菜「それは…」

ブライ「……とは言ったものの、宇宙戦闘艦は所々が使い物にならず、ほとんどを直さねばならなかった」

ブライ「結果、艦は百鬼要塞という今の姿となり、百鬼メカも艦内のロボットを改造して造り出していかなければならなかった」

ブライ「そのために随分と時間が掛かった…。ロボットも艦も、大きく性能を落としてしまう結果になった」

瑞樹「? ちょっと待って。それじゃあ、百鬼帝国は…」

ブライ「ふっ…。百鬼帝国なんてものは、元から存在せん」

奈緒「な、何だって!?」

ブライ「いや、正確にはここから誕生するのだ。ゲッターを始末したあと、この地球を支配する巨大帝国としてな!」

ブライ「百鬼衆も、あらゆる兵員も、私がその場にいた調査隊の遺伝子を培養して生み出したものにすぎん」

晶葉『恐ろしい事を…。1つの国家に相当する人員と兵力を、たった1人で作ったというのか!?』

加蓮「でも可笑しいよ。私達が戦った牛剣鬼は、牛餓鬼の事を息子だって言ってた」

ブライ「それは私も驚いたよ。まさかあの2人が親子の情に芽生えるとは」

奈緒「マジかよ…」

美穂「あ、貴方は…!生命を何とも思わないんですか!?」

ブライ「大義を成すのに命など小さなものよ。貴様らの歩んでいる歴史とて、多くの犠牲の積み重ねだろうが!」

李衣菜「許さない…!アンタ個人のちっぽけな復讐のために、多くの命を利用したアンタを、私は絶対許さない!」

茜 「私も同じです!もしゲッターが脅威になるとしても、他にいくらでもやり方はあったはずです!」

茜 「貴方のせいでマサルくんは…!絶対に許しませんよ!!」 ゴォッ

ブライ「何とでも吠えるがいい!私は今日完全になるのだ!!」

ブライ「完全な宇宙戦闘艦…。その中枢脳に接触し、私は全てを得る!そして、世界を我が物とするのだ!!」

みく「誰がお前の好き勝手にさせると思ってるの!」

奈緒「宇宙戦闘艦って奴を倒す。そんで、お前も倒せば万事解決って事だろ!」

ブライ「ふっ。やれるものならやってみるがいい」

ブライ「百鬼メカを展開させろ」

グラー「はっ!」

 

菜々「百鬼要塞から、百鬼メカが続々出てきます!」

加蓮「飛行タイプの百鬼メカ…、メカ半月鬼、メカ角面鬼、あとメカ大輪鬼もいるよ!」

みく「あいつら、盾持ちで装甲も高いから鬱陶しいにゃぁ!」

瑞樹「言ってる場合じゃないわよ!ブライに接触させないためにも、何としても叩くわよ!」

一同「「「了解(にゃ)!!」」」

瑞樹(鉄甲鬼、貴方も出てくるのよね…)

 

グラー「ブライ様。宇宙戦闘艦に乗り込む準備が整いました」

ブライ「うむ。ヒドラー、私が向こうにいる間、この艦は任せる」

ヒドラー「はっ!」

ブライ「…お前らは、さっきの話をどう聞いていた?」

グラー「はっ!益々身が引き締まる思いであります!」

ヒドラー「ブライ様より賜ったこの命とあらば、ブライ様の為により一層力の限りを尽くしましょうぞ!」

ブライ「そうか。…では、行ってくる」

ヒドラー「はっ!百鬼大帝ブラァァァアアイッ!!」

 

「「「百鬼大帝ブラァァァアアイッ━━!!」」」

 

菜々「みくちゃん、私達のゲッターは出力がパワーアップしてます!操縦は慎重に……」

瑞樹「いいえ、この敵の数では、おちおち慣らしている時間なんてないわ。最初からフルスロットルよ!」

みく「ここは瑞樹ちゃんに同意させてもらって…いくにゃ!!」

菜々「ナナの意見が通った事がないんですけど~!?」

みく「ゲッターウィング!」 バサッ

 

ズァッ

 

菜々「━━ブッ…!?」

 

ゲッターより上空に展開した百鬼メカ群を飛び越えて、更に上空。地上が円を描いて見える高さへ舞い上がる。

 

みく「…たァ~~…。こ、これは……」

瑞樹「想像以上ね…。卯月ちゃん達は、こんな性能を乗りこなしていたのね…」

菜々「だから言ったじゃないですか~!…あ、鼻血が…」 タラー

みく「でもここからなら、どんな敵でも狙えるにゃ!」

 

みく「ゲッタートマホークッ‼」

みく「にゃあッ!!」

百鬼兵「━━!!?」

 

急降下と共にトマホークを降り下ろし、狙いを定めた百鬼メカを両断する。

 

みく「にゃッフフ!生まれ変わったみたいにご機嫌にゃ!」

瑞樹「…上空から次が来るわよ!迎撃用意を!」

みく「にゃっ━━!?」

 

ガキィンッ

 

彼方から強襲を仕掛けた相手をトマホークで弾き、相対する。

 

瑞樹「…鉄甲鬼」

鉄甲鬼「その声は川島瑞樹か」

瑞樹「みく、何としても奴を食い止めるわ!」

菜々「でも、相手はゲッターGと互角に戦った百鬼メカなんですよね!?」

みく「こっちだって今はゲッターGと互角にゃ!」

瑞樹「つまり、私達にも勝算はあるって訳。みく!」

みく「うにゃあっ!」

鉄甲鬼「ッ‼」

 

ガキィッ━━!

 

奈緒「━━…くっ!」

 

周囲に展開したメカ各面鬼のミサイル攻撃を躱す。

 

奈緒「やっぱりこうなるのかよ!」

李衣菜「奈緒!ここまで来たら覚悟を決めるしかないよ!!」

奈緒「分かってるっての!━━プラズマブレード!!」

 

プラズマブレードを逆手に構え、メカ各面鬼に肉薄。

 

奈緒「ぶった斬れろぉぉぉおおお~~~ッ‼」

 

ズワォオッ

 

ネオゲッター2の反撃に驚いた1機のメカ各面鬼を縦一文字に斬り開く。

 

加蓮「ヒュ~~。やるぅ」

奈緒「こっちは集中してんだ!茶化すのは後にしろ!」

 

プラズマブレードを正面に構え、迎撃の姿勢をとる。

 

奈緒「さぁ…。どっからでも来やがれ…!」

李衣菜「こっちから向かってった方が危険は少なくない?」

加蓮「奈緒は慎重なんでしょ。私達は、フォローに集中っと」

 

加蓮「奈緒、敵は正面だけじゃないよ。常に動き回って!敵の位置と攻撃は、こっちで捕捉する」

李衣菜「奈緒はブレードを振る事にだけ集中して!」

奈緒「お、おう!」

 

茜 「火斬刀!チェリャアッ‼」

 

メカ半月鬼、メカ各面鬼、メカ大輪鬼の編隊を瞬く間に撃破する。

 

美穂「それにしても、スゴい数の敵…」

アーニャ「とても、円盤に集中している場合じゃないですね…!」

美穂「どうするの!?ゲッター斬の斬魔光だけじゃ円盤を落とすのは無理だよぉ!」

茜 「このまま乱戦でも問題ないですけど!そうすると円盤を落とすエネルギーはなくなりますね!」

晶葉『完全に予定が狂ったな…。せめて百鬼帝国の動きが掴めれば…』

美穂「見て!百鬼要塞の下が開いて…」

アーニャ「あれは、新手の百鬼メカ…?」

晶葉『どうやら円盤に向かう送り役兼護衛、と言った具合らしいな…』

茜 「円盤の上部が開いていってます!」

瑞樹「どうやらそこが出入り口って事らしいわね」

晶葉『テスターチーム!余裕があるのか!?』

瑞樹「みくちゃんは絶賛で奮闘中よ!言うほど余裕は…ッ…!ないけど…ッ!」

 

テスターチームを映す画面が揺れる。

 

瑞樹「出入り口なら、他と違って打ち崩しやすいわね!」

晶葉『なら、そこを狙っての一点突破って事か…』

アーニャ「ですが、ゲッター烈火に、一点突破できるだけの能力は、ありません」

茜 「悔しい限りです!」

加蓮「…って事は…」

奈緒「アタシかァ!?」

晶葉『…この状況では、ドリルアームが使えるネオゲッター2が適役だな』

奈緒「マジかよ…。地獄の釜に飛び込むのは勘弁だぜ…」

李衣菜「今ブライを倒せるのは私達って事だよ!覚悟決めちゃって!」

奈緒「チクショー!」

 

ギュンッ

 

ネオゲッター2が高度を上げる。

 

鉄甲鬼「むっ、ブライ様を追うつもりか!行かせん!」

みく「それこっちの台詞にゃあ!」

 

トマホークを構え、メカ鉄甲鬼に立ちはだかる。

 

鉄甲鬼「くっ…!」

菜々「折角の大チャンスなんです!これを逃す訳にはいきません!」

鉄甲鬼「どけ!実力で勝てない事くらい分かるだろう!」

瑞樹「こっちも退けない理由があるからね…!貴方はどうなの!?」

鉄甲鬼「何の事だ!?」

瑞樹「百鬼帝国は1人の男が作った仮初めの国家なのよ!そんなもののために本当に命を懸けるというの!?」

鉄甲鬼「知った事か!俺は戦士!戦いの中に生き、戦いの中で死ぬ!そこに大義名分など存在するものか!!」

瑞樹「胡蝶鬼の想いが、貴女には分からないの━━!?」

 

ブライ「フフフ…。やはり間違いない。中の構造も、全てあの時のモノと同じだ!」

グラー「ブライ様…!これは…」

ブライ「ふん…。生意気にもこの遺跡を調査していた者がおったのか。艦の浮上の衝撃に耐えきれなかったと見える」

グラー「人間風情がこの超テクノロジーに触れようとした報いですな」

ブライ「クックックッ…。感じる…。感じるぞ、兄弟よ。角同士が共鳴しあい、お前の事が手に取るように分かる」

グラー「これが…、宇宙戦闘艦を動かす中枢脳…!」

ブライ「さぁ!時は来た!今こそ一つとなろうぞ、兄弟よ!」

 

ズズズズ…

 

晶葉『ブライにあの力を手に入れられるような事があっては、最早日本だけの問題ではない。世界が滅ぶぞ!』

アーニャ「アカネ!私達でネオゲッターの進路を作りましょう!」

茜 「リョーカイです!!━━斬魔光ッ‼」

 

斬魔光の閃光が天を穿つ。

 

美穂「今だよ奈緒ちゃん!斬魔光が抜けた穴を!」

奈緒「おっしゃぁあ!!」

 

両腕のドリルを唸らせ、ネオゲッター2が往く。

 

李衣菜「私達の明暗を分けるフリーフォールだぁ!」

加蓮「世界の命運を握るっのて、ゾクゾクしちゃうね」

奈緒「もうどうにでもなれぇ!!」

 

ゴシャァッ

 

天井の入り口を破壊し、ネオゲッターが内部へと侵攻する。

 

ブライ「!?」

グラー「ブライ様!ゲッターです!」

ブライ「護衛に迎撃させろ!何としても時間を稼ぐのだ!!」

 

百鬼メカ『!!!!』

奈緒「い゛っ…!?オープンゲット!」

 

バシュンッ

 

加蓮「ちょっと…!何でいきなり分離するの!?」

奈緒「わ、悪い…。つい…」

李衣菜「加蓮と奈緒はそのままドッキングして!ネオゲッター1で何とかするよ!」

奈緒「わ、分かった!」

 

李衣菜「ゲッターチェンジ!!」

 

ギリギリのスペースを使い、ネオゲッター1が着地する。

 

李衣菜「晶葉特製のコイツで!」

 

ネオゲッター1が左腕に小盾を構える。

 

李衣菜「━━ゲッタービィィイーーームッ!!」

 

ギュンッ━━

 

小盾、ゲッタービームキャリアから放たれたゲッタービームは、立ちはだかる百鬼メカを貫き、そのまま真っ直ぐに後ろへ伸びた。

 

グラー「ブライ様!危ない!!」

ブライ「!?」

 

グラーの必死の飛び込み。その背後をゲッタービームが払い、ブライとの合体の途中だった、中枢脳を焼き払う。

 

グラー「おのれまたしても…!」

ブライ「よい!グラーよ!」

グラー「しかし…!」

ブライ「我々とて生身ではゲッターには勝てん!ここは退くのだ!」

グラー「…はっ!」

 

李衣菜「ブライが逃げる!?」

加蓮「待って!この円盤の破壊が最優先だよ!」

李衣菜「そっか!」

奈緒「コイツも機械で動いてんだから、動力ぐらいどっかに…」

加蓮「それなら、アタシに考えがある。ネオゲッター3に代わって」

李衣菜「分かった!」

加蓮「晶葉!外のみくと茜に退避命令を!」

晶葉『何をする気だ!?』

加蓮「こんなおっきい要塞が爆発するんだよ?念には念を入れた方がいいでしょ?」

晶葉『…分かった』

奈緒「アタシらは生きてんだろうなァ!?」

加蓮「ふふっ。結果は出てみてのお楽しみ♪」

李衣菜「オープンゲット!」

 

加蓮「ゲッターチェンジ!」

 

加蓮「最大出力でいくよ!」

加蓮「プラズマブレイク━━!」

 

━━。

 

瑞樹「みく!撤退よ!」

みく「にゃあ。決着は着けたいけど、命には代えられないにゃあ!」

鉄甲鬼「逃げるつもりか!?」

瑞樹「決着はお預けよ!ケリを着けたければ貴方も退きなさい!」

 

ゲッター1が高度を上げ、最高速度で離脱。

 

鉄甲鬼「くそっ…!逃がすものか!」

百鬼兵「鉄甲鬼様!あれを…!」

鉄甲鬼「むっ!?━━」

 

時間にしてものの数秒。刹那の間合い。

その間に宇宙戦闘艦は眩い光に包まれ、轟音と共に爆発した。

 

ヒドラー「くそぉ…!ゲッターめぇ…!」

ブライ「良いのだ。ヒドラー」

ヒドラー「ブライ様!それにグラーも。ご無事でしたか!」

グラー「しかし、みすみす宇宙戦闘艦を奴等に落とされてしまいました」

ブライ「構わぬ、と私は言ったのだよ。グラー、ヒドラー」

ブライ「中枢脳が破壊される直前、脳が私に最後の力を託したのだ」

ヒドラー「はっ…?それでは…!」

ブライ「グラー、直ぐに科学者を集めよ。我々に残された力を結集して、百鬼要塞を改造する」

グラー「はっ!」

ブライ「そして、改造が済み次第、日本に一大攻勢を仕掛ける!」

 

ブライ「その日こそ、人類の…ゲッターの最後の日よ!!」

 

━━━━。

 

みく「…ふぅ。間一髪だったにゃ…」

菜々「り、李衣菜ちゃん達は…!」

美穂「…ッ!あ、あります!海中に、ネオゲッター3の反応です!」

瑞樹「向こうも間一髪、海に落ちてたみたいね」

 

李衣菜「あっははは!まさか加蓮がこんな無茶やらかすとはね!なかなかロックだったよ!」

加蓮「…誰かさんの影響かもね…」

奈緒「呑気に言ってるなよ!結局ブライは逃がすし、ゲッターも動かないし!生きた心地全ッ然しなかったぞ!」

加蓮「そうだね…。ネオゲッターは、また橘研究所行きかも」

李衣菜「まぁまぁ。百鬼帝国に手が着けられなくなるよりはよかったって事で」

奈緒「……まぁ、それもそうか」

加蓮「向こうだって何も収穫がなかったって訳じゃ、ないみたいだしね」

李衣菜「…次の戦闘が、最終決戦か…━━」

 

つづく




次回予告!!

遂に、百鬼帝国の総攻撃が日本を襲う。
総力を上げて迎い撃つ、ゲッター軍団と自衛隊に、勝機はあるのか?
一方、ウザーラに捕らえられた卯月達は、アトランティスの生き残りと接触する。
混迷する日本で、アイドル達の運命は━━!?

次回!ゲッターロボ×CG 第2部
第24話『列島震撼!!』に、チェンジゲッター!
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