ゲッターロボサーガ デレマス版   作:E.T.c

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第3話『新たなる支配者!!我が名はランドウ!!』

~~~ 新早乙女研究所 医務室 ~~~

 

鉄甲鬼「━━…ん…?」

 

瑞樹「…気が付いたかしら?」

鉄甲鬼「…? ここは、知らん天井だな。お前がいると言うことは、早乙女研究所なのか…」

瑞樹「えぇ。戦闘中に、意識を失ったそうよ。それで、ずっとここで寝ていたらしいわ」

鉄甲鬼「どのくらいだ」

瑞樹「丸三日ね。体にかなり疲れも溜まっているようだったから、それも出たんだろうって、医者が言ってたわ」

鉄甲鬼「そうか…。結局は死にぞこなったのだな。俺は」

瑞樹「……」

鉄甲鬼「お前達に敗れてから、ずっと旅をしていた。死に場所を探してな。だが、百鬼帝国との戦いも終わったあと、穏やかなこの国に、死に場所などどこにもなかった」

瑞樹「それで、戻ってきたと言うの?」

鉄甲鬼「どうだろうな…。ただ何となく、ゲッターの近くにいれば、死に場所が見つかると、そう思い至ったのかもしれん」

瑞樹「何?それじゃあまるで、私達が死神みたいじゃない」

鉄甲鬼「ふっ…、貴様らで言うところの、冗談という奴だ」

瑞樹「…質の悪い冗談よ」

鉄甲鬼「…なぁ、瑞樹」

瑞樹「何?」

鉄甲鬼「俺をここで戦わせてくれないか?」

瑞樹「どういうつもりかしら?」

鉄甲鬼「元より貴様らに情けをかけられた命だ。今の俺には戦うべき理由も、生きるべき理由もない」

瑞樹「だから、ここを拠り所にするつもりかしら?」

鉄甲鬼「何も知らぬ者に義理はない。懸けるならば、気心の知れた者の為に命を懸けたい」

瑞樹「あくまで、戦いからは離れられないというのね?」

鉄甲鬼「俺に戦い以外の生き方は想像できん。だが、戦い以外の生き方を知るためにも、今は戦わねばなるまい?お前達もそうしているように」

瑞樹「……」

 

「成る程な。満更軟弱でもないらしいな」

 

鉄甲鬼「貴様は…」

ニオン「恐竜帝国の戦士、ニオン」

鉄甲鬼「…亡国の戦士を名乗るか」

ニオン「勘違いするな。恐竜帝国は滅んではいない」

鉄甲鬼「それで、俺に何のようだ?」

ニオン「ダイノゲッター2のシートが空いている」

鉄甲鬼「…?」

瑞樹「貴方の百鬼メカはもう動かないそうよ。前回の戦闘のダメージが、想像以上に深刻だったみたいね」

鉄甲鬼「そうか…」

ニオン「敗軍の将同士などと…、傷を舐め合うつもりはない。だが、貴様にその気があるのなら、ダイノゲッターに乗って戦え」

鉄甲鬼「俺に指図するのか?」

ニオン「指図などではない。…提案だ」

鉄甲鬼「フン…。面白い。爬虫人類と馴れ合う気など毛頭ないが、乗ってやろう」

ニオン「…素直じゃない奴だ」

鉄甲鬼「貴様とて同じだろう」

 

瑞樹「はぁ…。居候同士が意気投合しちゃって…。ニオン、貴方に鉄甲鬼を引き入れる権限なんてないでしょうに」

ニオン「ふん…」

瑞樹「私だって同じよ。元は互いに争った敵同士なんだもの。全員が全員納得できるわけではないし、ニオンだって、なし崩し的に受け入れられてるだけなのよ?」

鉄甲鬼「……」

瑞樹「けど、確かに貴方を生かしたのは、まぎれもなく私の責任なのよね…」

 

━━。

 

~~~ 新早乙女研究所 正門前 ~~~

 

夏樹「……」

 

「なーつーきーちー!」

 

夏樹「…おっ、来たな」

李衣菜「ごめんっ!最後の話が長くなってさ」

夏樹「いいって。気にしてないよ。それより、今日もお疲れさま」

拓海「今日は学校いる時に出撃だったらしいじゃねぇか。サボれてラッキーだったな?」

李衣菜「あ、拓海もいたんだ」

拓海「ずっと夏樹の隣にいたろうが!どこ見てんだ?」

李衣菜「あはは。ごめんごめん。…って言うか、もう動いて平気なの?」

拓海「あー、医者にはもう2、3日寝とけって言われたんだけどな。そんなに寝てたら体が鈍っちまうだろ」

李衣菜「いやいや、医者の言うことなんだし、そこは素直に従っといた方がいいと思うけど…」

拓海「バカ言ってんじゃねぇよ。医者でも何でも、誰かの言うことに倣っちまったら、鬼の拓海の名が廃るだろうが」

夏樹「でも、怪我のお陰で仕事はしばらくレッスンだけ。元々入ってた仕事もキャンセルしなくちゃいけなくて、プロデューサーにこってり絞られてたよな?」

拓海「うっ…。恥ずかしい事バラすんじゃねぇ!」

李衣菜「ごめん…。私が巻き込んだから…」

拓海「関係ねぇっての。あの状況で仲間見捨てちまったら、お天道さんに二度と顔向けできねぇだろうが」

李衣菜「でも…」

拓海「でももしかしもねぇよ。アタシはやりたくてやったんだ。仲間守って出来た傷なら大勲章だぜ!」

李衣菜「拓海…!」

夏樹「アイドル続ける以上は消すしかないんだろ?」

拓海「…まぁな。ソイツはちぃっと残念だが、アイドル活動には変えられねぇからな!」

 

「ふぅん、ホントにバイクで来てるんだ」

 

李衣菜「加蓮。見送りに来たの?」

加蓮「まさか。アタシがそんな殊勝に見える?」

李衣菜「あ…あはは…」

加蓮「にしてもよくやるね。このご時世にバイクなんて。燃料だって簡単には手に入らないでしょ?」

夏樹「まぁね。けど、どんなに規制が掛かっても、相棒を手放すなんてできなくてね」

拓海「昔のツテをあたりゃぁ質は悪ぃが燃料は手に入る。ま、用は人脈よ」

加蓮「ふぅん…。そうなんだ」

夏樹「ここへ来るのは、プロデューサーだって忙しいだろうし、その足代わりさ」

拓海「ちょっとしたツーリングにもなるしな!気分転換には丁度いいぜ」

加蓮「それで、リーナはコレから仕事なんだ?」

李衣菜「え?うん。今日はこれからラジオの収録で、夜からちょっとだけだけどボイスレッスンとかも…」

拓海「2人のライブの近いからな。ここんとこで気合入れねぇと…!」

李衣菜「わ、分かってる…!分かってるから、そんな凄まないで…」

夏樹「あぁ、最近はだいぶ息も合うようになってきたしな。拓海が心配するほどじゃないよ」

拓海「なら、いいんだけどよ」

加蓮「…そだ。一緒に乗せてよ」

夏樹「え?」

拓海「は?」

加蓮「アタシこれからフリーなんだけど、丁度街に行く予定があったんだよね~」

拓海「おいおい…。アタシらはタクシーじゃねぇぞ」

加蓮「ダメ?バイクは2台、メンバーは3人。なら、どっちかの後ろが空いてるってことだよね?」

夏樹「そりゃそうだけど…」

拓海「ま、どうしてもってんなら、いいぜ」

夏樹「いいのか?」

拓海「あぁ。ここでうだうだ話してる時間も勿体ねぇしよ」

李衣菜「って言っても、ラジオの収録まで、結構時間あるけど…?」

拓海「細けぇ事ぁ気にすんなよ!ま、2人分のメットは用意してねぇから、それはそっちで用意してもらうことになるが…」

加蓮「了解、りょーかい。ゲッター用のヘルメット持ってくるから待ってて。ついでに準備もしてくるから~」

 

タッタッ━━

 

夏樹「おい、ホントに大丈夫なのか?」

拓海「あ?なんも問題なんざねぇよ」

夏樹「けど、ケガだって完治したわけじゃないんだろ?その状態で行けるのか?」

拓海「心配性だな、夏樹は。女一人乗っけられなくて、単車乗りがやってられるかよ」

李衣菜「…ちょっと意味分かんないかな、それ…」

 

━━ 駅前。                                

 

拓海「━━…っと、着いたぜ。ホントにここでいいのか?」

加蓮「うん。どうもありがとね。無理言っちゃって」

李衣菜(無理言ってるって、自覚あったんだ…)

拓海「構いやしねぇよ。帰ってくるついでだしな」

李衣菜「帰りはどうするの?」

加蓮「う~ん…。久々だし、実家帰って、明日研究所から迎えに来てもらおっかな」

李衣菜「そっか。それじゃあ…」

加蓮「うん。またね」

 

スタスタ…━━

 

拓海「おし、つけるか」

夏樹「はぁ?いきなり何言い出すんだよ」

拓海「何だ、気にならねぇか?これからフリーってのにわざわざ街に出てきて何すんのか」

李衣菜「そりゃぁ、加蓮だって友達だっているし、大した用事じゃないと思うけど…」

拓海「そうかぁ?男でも作ってデートとかだったら面白くねぇか?」

李衣菜「いやぁ…ないないっ!加蓮ってあぁ見えて真剣にアイドルやってるし、それを自分から壊すようなことしないと思うけど…」

夏樹「まさか、後をつけるために乗せてやったんじゃないだろうな?」

拓海「おう。ちょっと退屈しのぎな。お前らもまだ時間に余裕あんだろ?ちょっと付き合えよ」

夏樹「はぁ…。どうするだりー?付き合ってやるか?」

李衣菜「…まぁ、何があってもいいようにって、だいぶ時間に余裕持ってるから余ってるのは事実だし…」

夏樹「…だな。コイツ一人にして何か問題でも起こされたら大変だからな」

拓海「決まりだな。見失わないうちに行くぜ」

 

━━。

 

加蓮「……」 スタスタ…

 

拓海「……」 コソコソ

李衣菜「……」 コソコソ

夏樹「……」

 

ザワザワ ナンダアレ? シルカヨ ッテイウカアレアイドルジャネ? エッナニカノサツエイ?

 

夏樹「…なぁ。これ、逆に目立ってないか?」

拓海「うるせぇ!尾行に気付かれるだろうが!」

夏樹「そっちの方が声デカいぞ…?」

李衣菜「あ…!商店街の方に入っていくよ!」

拓海「よっしゃ、後をつけるぞ」

夏樹「だりー…。お前も結局ノリノリかよ…」

 

加蓮「━━」

 

拓海「…花屋で買い物か?」

夏樹「店の人と話してるみたいだけど、ここからじゃ何話してるかまでは聞こえないな…」

拓海「これは彼氏説が濃厚なんじゃねぇか?」

李衣菜「あ…、あの店…」

夏樹「知ってるのか?」

李衣菜「うん…。前に教えてもらった。凛の店だよ」

夏樹「凛って、渋谷凛か?」

李衣菜「うん…」

夏樹「って事は、あの店員は凛の親ってトコか。随分話し込んでると思ったら…」

李衣菜「加蓮なりに気遣ってるんだ…。でも、まさか贔屓にしてるなんて…」

拓海「店を出たぜ!行くぞ、お前ら!」

夏樹「…だから、そんな大声だしたら気付かれるって」

 

━━。

 

夏樹「…ここは…」

李衣菜「病院だね」

拓海「…私立病院って書いてら」

李衣菜「ははっ、拓海の予想大ハズレだね」

拓海「るせぇ。いいんだよ結果なんざ。暇潰しだしな」

夏樹「じゃ、目的も分かったんなら引き上げるか?」

拓海「……。いや、折角だ。どんな奴の見舞いに行ったか、ツラ拝みに行こうぜ」

夏樹「は?それは流石に…。家族とか、プライベートな関係だったらどうすんだよ?」

李衣菜「そうだね。それに病院に迷惑掛けるわけにはいかないよ」

拓海「大丈夫だって。ちょっと影からこっそり見るだけだから。病院にも迷惑掛けねぇよ」

夏樹「部外者が入ってる時点で十分迷惑だろ?」

拓海「んだよ、ノリ悪ぃ。いいよ。アタシだけ行ってくる」

 

ズカズカ

 

李衣菜「あぁもうダメだったら…!拓海ーーっ!」 ダッ

夏樹「はぁ…、結局こうなんのかよ…」

 

━━ 病院屋上。

 

バンッ

 

拓海「はぁ…!はぁ…はぁ…っ!」

 

拓海「こ、ここまで来ればもう追っては来ねぇだろ」

李衣菜「はぁ…はぁ……。だから言ったのに~…!」

夏樹「今後この病院使う事になったら、どんな顔すりゃいいんだ?」

拓海「知るかよ。しっかしトンデモねぇ看護師だぜあいつら…。ちょっと入っただけなのにあんな躍起になって追い出そうとしなくてもよ」

李衣菜「普通病院って、衛生面に気を遣うから、関係ない人来たら、追い出されて当然だと思うけど…」

拓海「ったく、お陰で加蓮の居場所も分からなくなっちまった…。こっからどうやって探すか…」

夏樹「もう諦めろよ。この病院、今いる患者の数も多いみたいだし、探すったって一苦労になるぞ?」

李衣菜「それに、そんな事してたらまた看護師にも見つかっちゃうよ?」

拓海「う~ん…。だよなぁ…」

 

「こんなところにいたんだ?」

 

拓海「ッ!?」

李衣菜「落ち着いて。加蓮の声だ」

拓海「ラッキー!隠れようぜ」

 

コソコソ…

 

李衣菜「……いた。誰かと話してる…」

拓海「ありゃぁ、女の子…?」

夏樹「車椅子に乗ってるな。やっぱりここの患者か…」

 

少女「お姉ちゃん!また来てくれたの?」

加蓮「うん。約束したじゃん。はい、これ」 つ花束

少女「わぁ…!きれいなお花…。ありがとうっ!」

加蓮「いえいえ。どういたしまして~」

 

キャイキャイ

 

李衣菜「…楽しそう…。これ、このまま見てていいのかな…?」

夏樹「いや、十中八九ダメだろ」

拓海「知ってる顔か?リーナ」

李衣菜「いや、見たことないけど…って、だからっ、私達はそろそろ帰ろうよ!」

 

加蓮「そっちの人達も、そろそろ出てきたら?」

 

李衣菜「え?」

 

加蓮「……」 ジー

 

李衣菜「え、あ…あー、あははっ。バレてた?」

加蓮「そりゃ、下であんな騒ぎ起こされたらねぇ」

李衣菜「あはは…」

拓海「チッ…!看護師どもめぇ…!」

夏樹「逆恨みすんなって」

少女「お友達も連れてきてくれたの!?」 パァッ

加蓮「うんっ。ほら、お友達はたくさんいた方が楽しいでしょ?」

少女「うんっ!ありがとう、お姉ちゃん!」

拓海「へへっ、何だ?遊び相手が欲しいんなら、アタシが相手してやるぜ?」

李衣菜「え?拓海の遊びって…」

拓海「ンだよ…。アタシだって、子供らしい遊びの一つや二つ知ってるっての」

李衣菜「そ、そうだよね…。良かった…」

拓海「あ…?どういう意味だ?そりゃ…」

李衣菜「いやぁ、拓海の言う遊びって、もっとこう、危なっかしいの想像しちゃって…」

拓海「オメーはいつもアタシをどんな目で見てんだ?」

李衣菜「え?…あははは…」

拓海「笑って誤魔化してんじゃねぇ!」

李衣菜「そ、そう言うトコ…!ほら、子供だって見てるんだし、怯えちゃうよ?」

拓海「あ…?」

少女「え?私はいつもよりスッゴく楽しくて嬉しいよ?」

李衣菜「ちょ…!」

拓海「だそうだ。なら、もっと楽しいものを見せてやろうか?」

少女「ホント!?」

李衣菜「あー…。ピエロになるのは勘弁っ!」 ダッ

拓海「待てゴラァッ‼」

 

ダッ━━

 

少女「あははっ」

加蓮「ははっ」

 

夏樹「…やれやれ。この調子じゃ、最初っから気付かれてたな」

「いやぁ、今日は賑やかだね」

夏樹「!?…アンタは…?」

「私かい?私はここの院長だよ」

夏樹「い、院長…」

院長「あぁ、大丈夫だよ。君達が北条くんの友人だと言うなら話は別だ。無理に追い出したりはしないさ」

夏樹「…すいません。有難うございます」

院長「いやいや、お礼を言うのはこちらの方だよ。北條くん達が来てくれたお陰で、あの子も随分前向きになってくれた」

夏樹「あの、あの子って…」

院長「…重い心臓の病気でね。ここに入院して、長い事になる」

夏樹「そうなんですか…」

院長「心臓移植を行うのに、ドナーが見つからなくてね。最近になってようやくドナーが見つかったんだが、途端、彼女が手術を拒むようになって…」

夏樹「……」

院長「手術の迫った患者にはよくあることなんだが、彼女は特に酷くて…。我々でも困り果てていた時、北条くんと出会ったんだよ」

 

拓海「おらリーナ!いい加減覚悟しやがれッ!」

李衣菜「拓海相手にはムリ~‼」

加蓮「良かったねリーナ。病院だから顔が腫れてもすぐに手当てしてくれるよ?」

李衣菜「他人事だからって~~!ってか、顔面なくなるの前提!?」

拓海「お望みならそうしてやる!」

李衣菜「ひゃ~~~っ!!?」

少女「どっちも頑張れ~!」

 

院長「……。彼女には身寄りもなくてね」

夏樹「それって…」

院長「百鬼帝国との巻き込まれて、亡くなったそうだ」

夏樹「……」

院長「それ故、あの子は自分一人で生き残ることに抵抗があったようにも見える。…今でこそそれは感じられないが…、それもこれも北条くんや君達のお陰だよ」

夏樹「アタシ達…?アタシは別に何もしてませんよ?」

院長「笑顔とは、なにより力になる。今日出会った君達も、あの子に充分過ぎきるくらいの力を与えているよ」

夏樹「それならいいんですけど…。うるさすぎませんか?」

院長「あはは。このくらいが丁度いいさ。屋上なら誰の迷惑になることもない」 スッ…

夏樹「あっ…」

院長「私はもう行くよ。屋上へはしばらく誰もいれないようにしておくから、好きに使うといい」

夏樹「あ…えっと、色々有難うございます!」

院長「いいって。あの子の事、これからも頼むよ」

 

院長「……」

 

ツカツカ━━

 

━━ 約1時間後。市立病院外。

 

拓海「ん、ん~~…!久しぶりに思いっきり体動かしたぜ~!」

夏樹「おいおい…。病院はスポーツジムじゃないんだぞ?」

拓海「分かってるっての。でもたまにゃいいだろ。こう言うのも」

李衣菜「たまにでサンドバックにされるのはごめんなんだけど…」

拓海「はははっ、悪ぃ悪ぃ。ギャラリーがいたんで少し熱くなっちまった」

李衣菜「もう~…。顔は殴らなかったから良かったけど…」

拓海「ま、リーナもアイドルだしな。その辺は勘弁しといてやったぜ」

李衣菜「その優しさがあるなら、拳を振るう前に発揮してほしかったよ…」

加蓮「3人ともごめんね。何だか付き合わせちゃって」

李衣菜「別にいいよ。こっちは仕事まで暇だったんだし。あの子とも友達になれたし」

加蓮「…ホントにありがとう」

李衣菜「え…」

加蓮「何~?」

李衣菜「え、あ…いや、加蓮がお礼を言うなんて珍しいな、なんて…」

加蓮「リーナ、それでさっき酷い目に遭ったの、もう忘れたの?」

拓海「記憶が飛んだんなら、もう一発入れて思い出させてやろうか?」

李衣菜「だ、だからごめんって…!それに、お礼を言われることでもないでしょ?」

加蓮「え…?」

拓海「だな。紹介してくれたのは加蓮だが、アタシらが好き勝手暴れて、遊んでやっただけだ。礼なんざ言われたら、ムズ痒くなっちまうぜ」

加蓮「…そうだね。ありがと」

夏樹「あの子の手術、上手くいくといいな」

加蓮「うんっ」

 

「あの~…」

 

李衣菜「はい?」

男 「貴女方、さっきあの病院から出てこられましたけど、あの病院の関係者ですか?それとも、ご家族か誰かが入院中で?」

李衣菜「え?えぇーっと…、あの」

拓海「ンだテメェ…、モノ尋ねるならまず何モンか名乗るのが先だろうが」

男 「あぁ、これは失礼…。と言っても大した者じゃないんだけどね。ただ、私の知り合いが近い内この病院に入院することになって、それでどんな病院か気になってね」

夏樹「? 病院のHPとか、クチコミサイトとかあるでしょう?」

男 「まぁ、それは確かなんだが、実際に通ってる人の意見を、直に聞いてみたくてね」

李衣菜「そうなんですか?悪い病院じゃないですよ?雰囲気もそうだし、院長もいい人だったし!」

男 「ほうほう…。そうですか」

 

グイッ

 

李衣菜「ちょ、ちょっと加蓮…?い、痛い…」

加蓮「すいません。急いでるんで」

男 「あぁ…ちょっと!」

 

スタスタ━━

 

李衣菜「痛い、痛いってば、加蓮!」 バッ

加蓮「…ごめん」

李衣菜「…いきなりどうしたの?」

加蓮「いや、何となくだけど、あの人ちょっと嫌な感じがして…」

李衣菜「え…?そうかな…」

加蓮「気のせいかもしれないけど、何かを隠してる。そんな感じだった」

夏樹「加蓮の言うとおりかもな…。今の時代、知り合いが入院するってだけで下見って、怪しいよな…」

李衣菜「なつきちまで…」

拓海「それだけじゃねぇ。アイツ、服越しに見ても分かるくらいには鍛えてやがるな。おまけに姿勢もいいし、ありゃ格闘技やってる奴か、そうでなきゃ軍隊の人間だぜ」

李衣菜「で、でも…、自衛隊の人だとしても、どうして私立病院なんか?」

夏樹「それは…」

 

Prrr Prrr

 

加蓮「あ、ごめん…アタシだ。…奈緒から?」

 

加蓮「もしもし?どしたの?」

奈緒『加蓮!お前今何処にいるんだ!?』

加蓮「え…?あ、そう言えば奈緒には何も言わずに来ちゃったっけ?」

拓海「おいおい…。大丈夫かよ」

奈緒『それで、何処にいるんだよ!』

加蓮「まぁまぁそんな怒んないで…。用事を足しに街に来てただけだよ」

奈緒『街ぃ!?』

加蓮「何も言わないで来ちゃったのは悪かったよ、ごめん。で、そんなに慌ててるって事は敵襲?」

奈緒『あぁ。今ゲッターで迎えに行くから、分かりやすい場所で待っててくれよ』

加蓮「了解了解」

奈緒『後、李衣菜にも連絡しないと…』

加蓮「それなら大丈夫。リーナもこっちにいるから」

奈緒『え?』

李衣菜「いるよ!」

奈緒『お、お前らあたしを置いて…。…まぁいいや。とにかく!文字通りマッハで行くからな!』

李衣菜「コックピットにパイロットスーツ入れといてね!」

奈緒『分かってるよ!じゃあな!』

 

ツー…ツー…ツー…

 

加蓮「…詮索は後だね」

李衣菜「ちぇー…。折角これからなつきちと仕事だったのに…」

夏樹「むくれるなよ。こっちの仕事は後で埋め合わせすればなんとかなるから、な?」

李衣菜「…うん…。夜のレッスンまでには帰ってくるよ」

夏樹「あぁ、体温めて待ってるからさ、遅れるんじゃないぞ?」

李衣菜「分かった!行ってきます!」

夏樹「おう!」

 

タッタッタッ━━

 

━━。

 

~~~ 沿岸部 盆地 ~~~

 

李衣菜「━━チェーンナックル‼」

 

少し離れた位置にいる百鬼メカを貫く。

 

李衣菜「ショルダーミサイルッ!」

 

チェーンナックルを拳に戻して、空かさずショルダーミサイル。後方に控えていたメカザウルスの群れを屠る。

 

奈緒「…今更だけど、ホントこいつら何処から沸いてくるんだろうな?」

李衣菜「誰が利用してるのかも含めて、晶葉が調査中って言ってたけど…」

加蓮「今の段階で分かってるのは、相手には誰も乗ってない、無人機ってことだけだね」

奈緒「無人機なんて、そんな技術力を持ってる所があるのか?」

加蓮「そりゃぁ、ゲッターだって半分はオーバーテクノロジーみたいなもんだし」

李衣菜「とにかく、誰も乗ってないなら遠慮する必要は…」

 

李衣菜「ないっ‼」

 

零距離からのチェーンナックルで、メカザウルスを粉砕する。

 

メカザウルス・ジガ≪シャァァアアア━━‼≫

 

加蓮「っ…!リーナ、海の方!」

李衣菜「うんっ!水中の敵が相手って事は…」

李衣菜「オープンゲット‼」

 

海面に姿を見せたメカザウルスの攻撃を、ゲッターを分離させて回避。

 

加蓮「ゲッターチェンジ!」

 

即座にネオゲッター3に合体して水中戦に持ち込む。

 

加蓮「…急速潜行、なんてね」

 

沈降、目の前に立ち塞がった敵に拳を振るう。

 

メカ海王鬼『‼』

加蓮「…っと!危ない危ない…」

 

背後から接近したメカ海王鬼の攻撃を躱し、

 

加蓮「ゲッタートルネード!」

 

ゲッタートルネードで反撃。メカ海王鬼を吹き飛ばす。

 

加蓮「ミサイルみたいな威力高いのは無いけど…」

加蓮「フィンガーネットで…!」

 

突き出した掌からネットを放射状に放ち、ジガとメカ海王鬼をまとめて捕縛。

 

加蓮「━━スパーク!」

 

ネットに高圧電流を通し、捕縛した敵を焼き殺す。

 

李衣菜「ウッヒョー!やるぅ!」

加蓮「ま、このくらい簡単簡単」

李衣菜「ははっ、気合い入ってるね」

加蓮「…あの子が退院するまでには、平和な世界にしてあげたいしね?」

李衣菜「成る程」

加蓮「さてと、確認された敵はこんなもん?」

李衣菜「襲ってきた百鬼メカとメカザウルスは全部やっつけたみたいだけど…」

奈緒「……いや、待ってくれ…。何か近付いてくる!」

李衣菜「何かって…何?」

奈緒「分からない!反応がデカい…。こんなの、百鬼メカでもメカザウルスでも見たことないぞ!」

加蓮「…来るよ!」

 

ゴオォォォッ━━

 

奈緒「…‼」

李衣菜「大きい…!それに、速い!」

加蓮「確かに、初めて見るタイプだね…」

李衣菜「機械の怪物…!?」

奈緒「こっちが本命ってことかよ…!」

加蓮「面白いじゃん。向こうもようやく本気になってきたってトコ?」

奈緒「マジでやる気か?ここは態勢を整えた方が…」

加蓮「何言ってんの?ここで逃げたら、ネオゲッターの面目が立たないでしょ」

奈緒「ならせめて、慎重に…」

李衣菜「相手の出方が分からないなら、先手必勝だよ!」

加蓮「かもね。元々ネオゲッター3に小細工なんて出来ないし」

 

ネオゲッター3を加速させる。

 

奈緒「あ~お前ら!人の話くらい聞けぇ~‼」

 

そうこうする内に、アンノウンへ接近。

 

加蓮「くっ…。ネオゲッター3より速いなんて…」

???≪━━‼≫ シュルッ

 

アンノウンの各所から生える触手がネオゲッター3の手足を捕らえる。

 

加蓮「…こんな細い触手で…!」

 

両腕に巻き付いた触手を強引に引きちぎり、その腕で脚に着いた触手を引き剥がす。

 

加蓮「━━はっ!」

 

掴んだ触手をよじ上って本体に接近し、拳を打ち込む。

 

加蓮「どう…!?」

李衣菜「ダメ!見た感じ損傷はないよ!」

加蓮「見た目通り頑丈なんだ…!」

奈緒「このまましがみついてても海流の圧力に耐えられないぞ!一旦離れろ!」

加蓮「っ…!」

 

アンノウンから手を離し、離脱。海底に着地して、態勢を整える。

 

李衣菜「こんな深度じゃ視界悪いよね。もう見えなくなった…」

加蓮「ソナーだけが頼りだね」

奈緒「何個か熱源が来るぞ!防御ッ!」

加蓮「━━!…ぐぅ~っ…!?」

 

ネオゲッター3の周囲に、アンノウンから放たれたらしい魚雷が着弾し、衝撃が響く。

 

加蓮「~~っくぅ…」

奈緒「射程は向こうの方が上だ!長期戦になったらマズい!」

李衣菜「とにかくここから動かなきゃ!加蓮!」

加蓮「うん…。タンク・モード!」

 

高速移動形態で海底を疾るネオゲッター3の後方に、魚雷が着弾した煙が立ち昇っていく。

 

奈緒「畜生…。何処から撃ってくるんだ?」

加蓮「悔しいけど、向こうの方が目はいいみたい」

李衣菜「こっちのソナーに反応は…。正面!?」

加蓮「っ━━!?」

 

直進で加速の勢いが付いたネオゲッター3と、正面から突っ込んできたアンノウンが、正面から激突した。

 

加蓮「ガッ…━━!」

奈緒「うわぁあああああ‼」

李衣菜「ぐぎぎ…!」

 

アンノウンの勢いに押され、水圧と板挟みになる。

 

加蓮「…ま、まさか魚雷の攻撃が囮だったなんてね…」

奈緒「感心してる場合か!このまま叩き付けられでもしたら、ネオゲッター3でも危ないぞ!?」

加蓮「分かってるんだけど、前の敵と後ろからの圧力でゲッターが動かない…!」

奈緒「何か手はないのか?」

加蓮「…一か八かだけど…」

 

空いている両手で、アンノウンの頭部を押さえる。

 

加蓮「2人共、ちょっと痺れるかも!」

奈緒「おい、まさか…」

加蓮「プラズマブレイク!」

 

背中に集束され、零距離で放たれたプラズマブレイク。

その衝撃にアンノウンも思わずのたうち、その隙にネオゲッター3は離脱する。

 

加蓮「ふぅ…。間一髪…」

奈緒「ッ゛ッ゛~…。手足がビリビリする…」

李衣菜「抜け出せたんなら、何でもオッケーだよ…!」

加蓮「さてと、また視界から逃げられる前に何とか仕留めなきゃ…」

李衣菜「でも、零距離でプラズマブレイクの直撃を受けても、大したダメージになってないって感じだよ?」

加蓮「また同じことしてみる?今度はプラズマブレイクを最大出力で」

奈緒「冗談だろ!?さっきのダメージに、またダメージを重ねたら、ネオゲッターもプラズマブレイクの衝撃に耐えられない!」

 

???≪━━‼≫

 

加蓮「…来る…っ!」

 

「ゲッターミサイル‼」

 

???≪!!?≫

 

ネオゲッター3に向かって、再度突撃を敢行したアンノウンの顔面に、1対のミサイルが直撃し、アンノウンの気勢を削ぐ。

 

奈緒「今のミサイルって…」

李衣菜「ダイノゲッターロボ!?」

 

鉄甲鬼「待たせたな。ネオゲッターロボ」

李衣菜「鉄甲鬼!もう大丈夫なの?」

鉄甲鬼「怪我の事なら心配いらん。俺は人間以上に身体改造されているからな」

李衣菜「はは…」

鉄甲鬼「貴様らの責任者とも話は着いた。これからはダイノゲッターの乗り手として協力させてもらう」

ニオン「…ふん」

加蓮「じゃあ、さっきの攻撃は鉄甲鬼が?」

鉄甲鬼「いや、俺が乗っているのは2号機だ」

奈緒「じゃあ3号機には誰が…」

 

かな子「私です!」

 

李衣菜「かな子ぉ!?」

 

かな子「私だって、卯月ちゃん達と一緒に戦ってたんですから!」

奈緒「だけど、ホントにいいのかよ?」

かな子「はい。色々自分なりに考えたんですけど、卯月ちゃん達が帰ってくる場所は守りたいなって」

李衣菜「そっか…。今は戦力も足りないし、頼りにさせてもらうよ!」

かな子「はい!改めて、よろしくお願いします!」

ニオン「小娘!芳乃の代わりに乗せてやったんだ。足手まといにはなるなよ」

かな子「はいっ!ニオンさんも鉄甲鬼さんも、よろしくお願いします!」

李衣菜「それじゃ、味方も増えたところで反撃開始だね!加蓮!」

加蓮「うんっ!かな子、まだダイノゲッターには慣れないだろうから、後ろから援護メインでヨロシクね!」

かな子「分かりました!━━ゲッターミサイルッ!」

加蓮「タンク・モード!」

 

ダイノゲッター3のゲッターミサイルで牽制し、ネオゲッター3が距離を詰める。

 

加蓮「はぁあっ!」

 

海底面を蹴り上げ、渾身のアッパーをアンノウンの胴体に打ち込む。

 

???≪!?!?≫

 

アッパーから、アンノウンに取り付いたネオゲッター3を引き剥がそうと、アンノウンが暴れまわる。

 

鉄甲鬼「かな子、敵の動きはこちらで抑えるぞ」

かな子「そうですね。━━プレシオアーム‼」

 

ダイノゲッター3の両手が、水棲竜の頭部へと変形。その両腕を、伸縮機構で延ばし、

 

かな子「バイトハング!」

 

竜頭の顎で、牙をアンノウンの体に食い込ませ固定。頭に繋がる蛇腹の腕は、アンノウンが暴れることで自然に絡み付き、徐々に自由を奪った。

 

かな子「うぅ…っ、スゴいパワー…!」

ニオン「しっかりしろ!お前のパワーはそんなものか?」

かな子「そんな事は…、えぇぇ~いッ!」

 

ダイノゲッター3のキャタピラを全力で逆回転させ、踏ん張りを効かせながら、アンノウンの力を完全に抑え込む。

 

かな子「~~~…っ!加蓮ちゃん!今のうちに…!」

加蓮「ありがと、かな子。━━えいッ!」

 

抵抗を続けるアンノウンを、拳で連続して殴打。

 

加蓮「これで…!」

 

数発目の拳で、遂にアンノウンの装甲を歪め、

 

加蓮「どう!?」

 

歪んだ部分にネオゲッター3の背中のホーンを突き立てた。

 

李衣菜「奈緒!ネオジャガーのエネルギーを回して!」

奈緒「もうやってる!」

李衣菜「ホントだ…。エネルギー充填!加蓮、何時でもいけるよ!」

加蓮「かな子!」

かな子「はいっ!」

 

ダイノゲッター3が、プレシオアームによる拘束を解くと同時、

 

加蓮「プラズマブレイクッ!!」

 

アンノウンに突き刺したホーンから、最大出力のプラズマブレイクが放たれた。

 

轟音。海中で爆炎は上がらず、爆発の衝撃が海水を通して周囲に拡散した。

 

かな子「加蓮ちゃん!」

 

加蓮「━━…ヘーキヘーキ。アタシ達もネオゲッターも、みんな無事だよ」

かな子「っ…。良かったぁ…」

ニオン「しぶとい奴等だ」

李衣菜「へへっ、それが私達の強みでもあるからね!」

奈緒「あたし達も頭数にいれんな!」

鉄甲鬼「何にせよ、状況は終了だな。敵は、あれが最後だったようだ」

李衣菜「何だったんだろ、あの敵…。初めて見るタイプだったけど…」

ニオン「その辺りは科学者連中が調べてハッキリさせるだろうさ」

鉄甲鬼「うむ。そのためにも、我々で回収できるだけの残骸を回収していこう」

加蓮「了~解~っと」

 

『流石!流石だな!やはり恐るべきゲッターよ‼』

 

李衣菜「ッ!?誰!?」

加蓮「ゲッターのモニターに、…知らないおじさん?」

かな子「これ、普通にゲッターの通信回線から入ってるんですか?」

加蓮「だけど、通信先は普通の回線じゃないよ」

鉄甲鬼「この老体がゲッターにハッキングを仕掛けているのか!?」

 

『よもや、我がメタルビーストをも退けるとは、思いもしなかったぞ!』

 

奈緒「メタル…ビースト…?」

李衣菜「さっきのデカブツの事!?」

鉄甲鬼「機械の獣…。言い得て妙だな」

 

『だが、例えゲッターが一騎当千の力を持っていようとも、我らの侵攻を阻むことなどできん!』

 

李衣菜「侵攻…!?じゃあ、アンタがメカザウルスや百鬼メカをけしかけてた張本人って訳!?」

 

『然り!しかしメカザウルスによる侵略は私が世界を制する侵略の第一段階にすぎん!』

 

加蓮「世界を制する…。悪党お決まりの台詞だね」

 

『ふふふ…。私が悪党となるか、貴様らがそうなるか、それはこれからの歴史が決めることよ!』

 

かな子「貴方の思い通りにはさせませんよ!」

 

『ほざけ!来るべき未来の真なる支配者が誰であるか!私、プロフェッサー・ランドウが全世界に知らしめる時が来たのだ‼』

 

李衣菜「プロフェッサー…ランドウ!」

 

ランドウ『既に我が帝国の礎は完成した!一度我が帝国が動けば、世界は地鳴りを立てて震え、崩れ去るであろうッ‼』

 

奈緒「…大言壮語って奴だよな。こーいうの」

ランドウ『何っ!?』

加蓮「ね。とんだピエロって感じ」

ランドウ『貴様らぁ…!この期に及んで我を愚弄するか!』

李衣菜「当たり前じゃん!人一人が簡単に手にできるほど、世界は狭くないしねっ!」

奈緒「それに、同じ事を言って簡単に倒された奴を今まで二度は見てるからな」

ランドウ『我をゴールやブライと同じと嗤うか!』

加蓮「同じでしょ、実際。それでもやるって言うなら、ホントに救いようがない。ただの妄想癖を拗らせた、哀れなおじいちゃんだよ?」

李衣菜「アンタがどんなに力で攻めてきても、私達は屈しない!このゲッターで、持ってる全部の力で、何度だって打ち負かしてあげるよ!」

ランドウ『小娘共が面白いッ!やれるか?真ゲッター無き今、そのゲッターだけで!』

李衣菜「やってみせる‼」

ランドウ『フ…フハハハハハ‼ならばやってみせろ!既に世界各地に散らばった同志達による攻撃は始まっている!』

かな子「そんな!」

ランドウ『抵抗する意志を見せろ!我が軍団に抗って見せろ!そして出来るものならば、世界を救ってみるがいい‼フハハハハハ━━‼』

 

ブツンッ

 

李衣菜「あ…!」

奈緒「アイツ…、勝手に通信入れてきて、切る時も勝手かよ!」

加蓮「こっちの事情はお構いなしなんでしょ?…で、こっちもあんな啖呵切っちゃったわけだけど?」

李衣菜「ちょっと、いきなり冷静にならないで…」

加蓮「仕方ないでしょ。向こうは宣戦布告と同時に、世界中で一斉に攻撃を仕掛ける大胆さを持った敵だよ?気持ちだけで動いて、勝てるって相手じゃない」

李衣菜「うっ…」

鉄甲鬼「恐らく、二度の帝国との戦いの間、ずっと力を蓄えていたんだろう。そして、お前達の力が弱まるのを待っていた」

ニオン「気に入らん話だな」

鉄甲鬼「確かにな。しかし、二つの帝国の侵攻にも動じず、着々と力を蓄えていたんだ。強かなのは事実だろう」

かな子「一筋縄じゃいかない相手…。しかも、同じ人間…」

奈緒「…やはり、最後の敵は人間だったな、ってか」

加蓮「やはり、って…、確証でもあったの?」

奈緒「あ…いやぁ、そう真面目に突っ込まれると困る…」

鉄甲鬼「一度帰投するぞ。何よりもまずはゲッターの整備、それに今後の打ち合わせも必要だろう」

李衣菜「うん。分かってるよ」

加蓮「ってか、何で鉄甲鬼がしきってるの?」

ニオン「かな子、お前はダイノゲッター3の訓練だからな」

かな子「は、はいっ。…あの~、その前におやつタイムは…?」

ニオン「ゲッター3をまともに使えるようになったら、考えてやる」

かな子「そんなぁ~!」

李衣菜「……。プロフェッサー・ランドウ、かぁ…」

 

李衣菜「なつきちとのレッスン、間に合うかなぁ…?」

 

つづく




次回予告

新たなる敵、ランドウとの戦いは始まった!
世界全土に戦乱を拡散させるランドウの戦力…。その正体は、恐るべき事実だった。
ランドウの非道な研究に、李衣菜達の怒りが爆発する━━。

次回 ゲッターロボ×CG 第3部
第4話『怒りに力を』に、チェンジゲッター!
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