ゲッターロボサーガ デレマス版   作:E.T.c

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第31話『北極圏を血に染めて』

 

~~~ 北極 ~~~

 

戦いは続いている。

 

ボブ「おりゃあッ!!」

ジャック「A-ha! 蜂の巣にしてやるゼ!!」

リンダ「容赦はしないわ!覚悟なさい!」

スミノフ「各国の精鋭に後れを取るな!ボルガ、前進ッ!」

「「「Ураааааа!!」」」

美穂「ロシアの人達、元気だね」

アーニャ「Урааа! アーニャも、元気一杯、です!」

茜 「元気で負けるわけにはいきませんねぇ!!味方の背中は見ませんよ!前に向かってゴーゴーゴーッ!!ですッ!!」

美穂「メカザウルスも百鬼メカも、どんどん集まってるよ、茜ちゃん」

アーニャ「敵の方から、飛び込んできてくれます。手近なものから、片付けていきましょう!」

茜 「はいっ!美穂ちゃん、アーニャちゃん、ゲッターのエネルギーは全開で!出し惜しみは無しです!!──ゲッタートマホォォオクッ!!」

奈緒「シュワルツ!敵がクジラの方に向かってる!護衛の仕事も忘れんなよ!」

シュワルツ「…手が足りねぇ!そっちの獲物は任せる!」

奈緒「任せるって…。こっちで制御できる武装にも、限りがあるんだぞ!」

シュワルツ「必ず当てろ。そうすりゃ足りる筈だ」

奈緒「無茶苦茶言ってくれるよなぁ…。けどまぁ、やるしかないか!」

かな子「みくちゃん…。ちゃんと離脱できたかなぁ…」

ニオン「他人の心配なんぞしてる場合ではないぞ」

かな子「ニオンさん。でも…」

ニオン「…この状況、ゲットマシンが単機で居座られても迷惑なだけだ。仲間が心配なら、一緒に下がるんだな」

かな子「……いえ、倒れたみくちゃん達のためにも、必ず勝たないと!」 グッ

ニオン「……ふん」

美波「………」

ニオン「何だ?」

美波「あっ、いえ…!何て言うか、意外に優しいんだなって」

ニオン「優しい?俺が?」

芳乃「少なからずー、かつての刺々しさは失せたものとー」

鉄甲鬼「確かに、丸くはなったな」

ニオン「ちっ…!無駄口を叩くのはそれくらいにしておけ…!」

 

弾丸は飛び交い、氷原は爆ぜ、至る所で怒号と轟音が上がる。戦いは泥沼と化し、辺り一面には破壊されたメカザウルスなどの兵器の破片や弾が切れたり、壊れて使い物にならなくなった銃火器が投棄され、散乱していく。

 

ラセツ「……全く度し難い。雑草よりも質の悪い蛮族よ」

 

ヒュンッ

 

ラセツ「──…ふん」

李衣菜「どりゃぁあああッ!!」

ラセツ「蛮族の代表が来たか」

李衣菜「何時までも高いところで、デカイ顔なんてさせないよ!」

凛 「気に入らないんだよね。端っから支配者気取りで、高いところから見下してるだけの手合いって言うのは」

加蓮「折角同じところにいるんだもん。お手々繋いでお話ししよう?ね!」

ラセツ「愚かな」

李衣菜「いっくぞーーーッ」

 

ソードトマホークを大上段に振りかざす。

 

ラセツ「ふん…」

 

ソードトマホークと、ゲッタートマホークが鍔迫り合う。

 

李衣菜「ぐっ……!」

ラセツ「紛い物であることは同じ。しかし、まさに雲泥だなァ!!」

李衣菜「ぐあっ!」

 

トマホークの薙ぎ払われ、吹き飛ばされるネオゲッター1。

 

ラセツ「地力が違うのだ。貴様らなど端から、相手にもならん」

李衣菜「痛た……」

加蓮「ちょっと~。しっかりしてよね」

李衣菜「ごめんごめん。本当の戦いは、ここからだって!」

凛 「打ち切りになって終わりそうな文句はいいよ」

李衣菜「大丈夫。私達の運命はここで打ち切らせないよ…!必ず勝って、もう一度ファンが待つステージの上に帰るんだ!みんなで!!」

 

立ち上がり、ソードトマホークを構え直す。

 

李衣菜「ぃやぁあああああ~~っ!!」

 

気迫の咆哮が轟く──。

 

卯月「……」

メカ半月鬼『──!!』

卯月「… スピンカッター!」

 

飛び込んできたメカ半月鬼をスピンカッターで迎撃し、

 

卯月「えぇいっ!」

 

トマホークでかち割る。

 

卯月「……晶葉ちゃん。聞こえますか?」

晶葉『──どうした、卯月』

卯月「真ゲッターロボを使います」

晶葉『真ゲッターロボを、か…』

卯月「このまま戦い続けるのは良くないです。一刻も早く戦いを終わらせるためにも、真ゲッターの力が必要なんです!」

晶葉『状況は分かっている。だが、真ゲッターの整備はまだ…』

 

主任『ゲッターの整備なら、もう直ぐ終わる』

 

晶葉「!?」

卯月『どうかしたんですか?晶葉ちゃん』

晶葉「……。いや、何でもない」

古田「晶葉ちゃん!し、真ゲッターの、残りのゲットマシンの状態が…!」

晶葉「整備は完了したんだろう」

古田「え?…あ、あぁ、そうですけど……どうしてそれを?」

晶葉「事情などどうでもいいだろう。すぐに出撃準備だ」

古田「はっ……はいっス!」

卯月『真ゲッターは使えるんですね?』

晶葉「あぁ、だが、問題はお前の元にゲットマシンを運ぶ手段だ。かな子の乗った真ベアー号は前線、2機のゲットマシンを遠隔操作で操縦するにはリスクがある」

卯月『分かりました!じゃあ、私が一度クジラに戻ります。それで…』

晶葉「バカを言え。今お前が前線を離れたら、敵勢に押し切られるぞ」

卯月『それじゃあ…!』

晶葉「落ち着け。ゲットマシンは、必ずそっちに運んでいく。今は戦闘に集中するんだ」

卯月「……了解」

晶葉(………)

 

主任『──大丈夫だ。それなら心配要らねぇよ』

 

晶葉「!? ……心配要らないだと」

 

主任『戦士なら、まだこの艦にいる──』

 

晶葉「戦士だと…?まさか!」

通信士「い、池袋女史…!」

晶葉「っ…!今度はなんだ?!」

通信士「く、クジラ内のゲッター炉心に異常発生!艦内のゲッター線濃度が、上昇しています!」

橘 「ゲッター線が増幅している?!……この状況、似てはいないか?早乙女研究所が消失した、あの時に──!」

晶葉「ゲッター…!人類を生かすために、傷付いた者までも戦場へ駆り立てるつもりか!」

 

── 城ヶ崎莉嘉 船室

 

莉嘉「………」

 

『顔を上げろ、莉嘉ちゃん』

 

莉嘉「えっ──?」

主任『……』

莉嘉「大将!どうして…」

主任『人類の終わりが近付いてる。みんなを救うには、お前の力が必要だ』

莉嘉「……どうして?何でアタシが、みんなを助けなくちゃいけないの?」

主任『……』

莉嘉「みんな、大将の命を見捨てたんだよ。命は大切だって、生きることは大事だって言ってるのに。こんなの可笑しいよ。アタシ達は誰かを殺さなくちゃ生きていけないの?誰かを犠牲にして、何かを失って。そうまでして生き延びなきゃならない理由、アタシには分かんないよ」

主任『莉嘉ちゃん…』

莉嘉「大将だって、怒ってよ!恨んで、憎んでよ!自分が死ななきゃならないなんて、可笑しいよ。そんな事!なのに、なのにどうして!そんな風に清ましていられるの?そんなの、アタシが知ってる大将じゃない!」

主任『……それはな、俺は知ってしまったんだ。俺の運命をな』

莉嘉「大将の、運命…?」

主任『そうだ。それは予め定められたものなんだ。この宇宙が誕生した瞬間から。あらゆる生命が存続していく為に』

莉嘉「大将が死ぬ運命なんて、そんなの知らない!大将を犠牲にして、生きたくなんてない!」

主任『なら、本当に全てが失われてもいいのか?城ヶ崎莉嘉の未来も、今ここで、未来を信じて戦う仲間達の生命も』

莉嘉「それは…」

主任『世界を閉ざしてしまっては、数多ある世界の可能性を望むことは出来ないのだぞ?』

莉嘉「え…?」

主任『先ずは扉を開け。そして世界を臨むのだ』

 

自室の扉が、勝手に開く。

 

莉嘉「何で……」

 

医務官「退いて、道を開けて!担架が通るよ──!」

 

莉嘉「……!」

 

反射的に、部屋から身を乗り出す。

 

菜々「しっかりしてください!みくちゃん!!」

みく「うぅっ…!」

瑞樹「死ぬんじゃないわよ!私達なんかより早く…!死ぬんじゃないわよッ!!」

医務官「患者の状態は!?」

看護士「血圧上昇、心拍数……危険な状態です!」

医務官「…輸血を、もっと多く!それと緊急手術の用意!」

看護士「手術…!?クジラの外は戦闘中、船体が揺れれば、患者にもリスクがあります!」

医務官「だが、このままにしていたらどのみち危険だ!何としてもこの命だけは、助けなければならないっ!」

看護士「……はいっ!!」

 

莉嘉「ぁ……」

主任『みんな、全力で生きているんだ。生きている限りな』

莉嘉「でも……大将だって、助けられたはずでしょ!?」

主任『本当にそう思うか?』

莉嘉「………」

主任『莉嘉ちゃんにだって、分かっていた筈だ』

莉嘉「でも……それでも!」

主任『希望を持つことと、自分に都合よく解釈することは違う』

莉嘉「だったら、どうすればいいの?アタシは…」

主任『受け入れるんだ。そして、戦え!』

莉嘉「……」

主任『生命を守るんだ。人類の未来を紡ぐんだ。城ヶ崎莉嘉!』

莉嘉「……違うよ…。大将はそんなこと言わない…!アタシを危ない目に合わせるようなこと、絶対にさせない!」

主任『………』

莉嘉「アンタは大将なんかじゃないっ!」 キッ

主任『そうだ。”俺”は莉嘉ちゃんの知る人間じゃない』

莉嘉「消えてよ!アタシを惑わすなら、消えて無くなっちゃえ!」

主任『………』

 

スゥ…

 

莉嘉「……うっ…うぅっ……」

菜々「あの、莉嘉ちゃん…?」

莉嘉「ぁ……えっと…」

瑞樹「大丈夫よ、分かってるから」

莉嘉「ナナちゃん……瑞樹さん…」

菜々「その……整備主任さんの話は、聞きました。けど、何時までもここに閉じ籠ってちゃダメですよ」

瑞樹「脱出ポットの用意は出来ているわ。こんなところで脱出出来たとしても、生き残れるかなんて分からないけど、少なくとも安全よ?」

莉嘉「……2人は逃げないの?」

菜々「え?」

莉嘉「みくちゃんが怪我したんでしょ?ゲッターは動かせないよ。それなのに、まだ戦うって言うの?」

瑞樹「……そうねぇ。まだ全部を出しきった訳じゃないもの。最後の最後まで足掻かせてもらうわ」

莉嘉「最後まで足掻くって…」

莉嘉「そうです!みくちゃんがいなくても、ゲッターで戦うことは出来ます!さっきぶっ飛ばされたダメージは残ってますけど、それでも瑞樹さんのゲッター2やゲッター3で、前線で戦うみんなを支援することは出来る筈です!」

瑞樹「かな子ちゃんもゲットマシンで奮戦してるんですもの。それを見て、1人で逃げ出すなんて、出来ないわ」

莉嘉「どうして?みんながみんな傷付いて、それだけじゃない……死んじゃうまで戦って…。そんな戦いに、何の意味があるの?どんなに平和になったって、悪い奴をやっつけたって、死んじゃったら意味ないじゃん!」

瑞樹「………」

莉嘉「大切な人が、突然いなくなる。そんなのヤだよ…。みんな生きてるのに、どうして当たり前みたいに死ななきゃいけないの?人類のためだ、未来のためだって自分の命投げ捨てて…。そうまでして守らなきゃいけないものなの?自分の未来は?自分の願いはどうなってもいいの?」

菜々「莉嘉ちゃん……そうじゃ、ないですよ…」

莉嘉「大切な人を失って、平然としてなきゃいけないなら、そうやって守り続けていかなきゃいけないものなんて……分かんないよ。みんな一緒に、滅んじゃえばいいんだ!!」

瑞樹「──ッ!」

 

パッシィィィン……

 

莉嘉「……」

瑞樹「……」

菜々「ちょっ…!瑞樹さん!」

 

瑞樹の平手が、莉嘉の頬を打つ。

 

莉嘉「……ぁ」

瑞樹「みんな滅んでしまった方がいいなんて、本当に思っているのかしら」

莉嘉「………」

瑞樹「もし本当にそうなんだとしたら。私がここで、貴女を殺してあげるわ」

菜々「瑞樹さん!」

瑞樹「今の貴女はどう思っているかは知らないけど、みんな生きたいのよ。生きて、当たり前の明日を迎えたい。明後日も、その先も。だって未来なんて、当たり前にあるものじゃない。そう思ってたでしょ?」

莉嘉「………」

瑞樹「でもね、今は違うの。簡単に命を奪ってしまえる者がいて、抗う術のない者は、簡単に淘汰されてしまう。それこそ、間違っていることじゃない」

瑞樹「力を持つ強い者だけが生き残るなんて、可笑しな事よ。人間には夢があって、希望があって、未来がある。明るい将来を望んでいるのは、貴女だけじゃない。生きているからこそ、誰もが幸せになりたい」

瑞樹「命の強い弱いに限らず、みんな生きているの。その命を守るためなら命だって掛けられる。だって私は、少なくともゲッターには乗れるから」

莉嘉「…本当に、それでいいの?日本には、瑞樹さんを待ってる人だってたくさんいるんだよ?」

瑞樹「なら……私達じゃない、名前も知らない赤の他人が犠牲になるのは、どうでもいいのかしら?」

莉嘉「……それは!」

瑞樹「今の貴女が言ってるのは、そう言うことよ。ここで戦っても、戦わなくても誰かが死ぬ。貴女は、自分の知る大切な人の死に感傷的になってるだけ。それは大切なことかもしれないけど、それによって今貴女が抱いている考えは、独りよがりなモノだと知りなさい」

莉嘉「………」

瑞樹「行きましょう、菜々さん。ゲッターの状態が気になるわ」

菜々「え?あぁ、はいっ!」

 

立ち竦む莉嘉を通りすぎる。

 

菜々「あー…っと、莉嘉ちゃん!」

瑞樹「……」

菜々「莉嘉ちゃんの言う通りです。ナナ達がどれだけ頑張って戦っても、自分の明日を掴めないのは、切ないです」

菜々「でも、それは無意味な事なんかじゃないと思うんです。ナナ達が命を懸けて、誰かの命の明日を繋ぐ。誰かの未だ見ない明日が、何かに脅かされない平和な明日になるのなら、それは決して無駄なことじゃない。意義のあることのために、命を懸けられるのは、素敵なことだとナナは思います」

莉嘉「………」

菜々「もちろん、死ぬつもりなんてありませんけどね!貪欲なんですよ、ナナ達は。自分の命は大事だけど、ナナ達も知らない誰かの命も同じくらい大事なんです。だから、どっちも守りたい」

莉嘉「守りたいから、足掻くの…?」

菜々「そうですよ!大切なもの、そのどっちも守ることが出来たら、みんなが望むハッピーエンドです!一人でもたくさんの人達にハッピーエンドを迎えるために、戦いに行くんです!だから…」

 

ギュッ

 

莉嘉「!? な、ナナちゃん…?」

菜々「莉嘉ちゃんももう少し信じてください。莉嘉ちゃん達の未来は約束されてるって。今ここで戦うナナ達もみんな誰一人欠けることなく、日本に帰るって!」

莉嘉「………」

菜々「みんなで必ず、勝って帰ります!だから莉嘉ちゃんも、生きることを諦めないで下さい!」 タッ…

 

莉嘉「……生きること、諦めない。それが大将の願いでもあったのかな…?」

 

……。

 

ゴール&ブライ『──!!』

 

シュワルツ「撃て!足を止めちまえばこっちのもんだ!」

 

迫るゴール&ブライに、火力を集中させる。

 

ボブ「つってもよぉ、何時までもこのままって訳にはいかねぇぜ!」

サム「くそォっ!!俺達の攻撃は通じてるのか?まるで手応えを感じない…!」

ジャック「Oh! 弱音はNo,thank youネ!諦めたらTHE.END!!」

リンダ「効いてるって、信じ込むだけでもいいわ!私達に出来るのは、持てる手段の全てを使って、こいつを倒すことだけ!」

ゴール&ブライ『グァアアアッ!!』

 

ゴール&ブライの背中から放たれた無数の触手が、スーパーロボット軍団を襲う。

 

リンダ「キャアッ!」

ボブ「オッ!」

ジャック「Shit!!」

シュワルツ「なろ…ッ!」

 

茜 「皆さん!一度下がってください!!」

 

ゴール&ブライの攻撃の前に怯んだスーパーロボット軍団の前に、プロト・ゲッター1が躍り出る。

 

茜 「ここは私達のゲッターが!!」

 

大きく振り上げたトマホークを、勢いよく振り下ろす。

 

ゴール&ブライ『……ッ!?』

茜 「ぐぅ…!!」

 

プロト・ゲッター1のトマホークによる渾身の一撃は、ゴール&ブライの腕によって防がれ、その腕半分ほどのところで受け止められる。

 

茜 「思いの外固いですね…!」

アーニャ「反撃、来ますっ!」

茜 「ぐっ──!?」

 

尻尾による強烈な鞭打が、プロト・ゲッター1を吹き飛ばす。

 

茜 「~~~っ!?アーニャちゃん、美穂ちゃん!衝撃に備えてください!」

美穂「い、言うの遅いよぉ…」

ゴール&ブライ『グルルゥ…!』

茜 「おっ!向こうもやる気は十分みたいですね~!!」

アーニャ「アカネ、ミホはまだ本調子ではありませんから…」

美穂「ううん。私の事は気にしないで。思いっきり戦って、茜ちゃん!」

茜 「では!お言葉に甘えさせてもらいます!!」

 

ズアッ

 

美穂「うッ──!」

茜 「やぁあああッ!!」

 

拳の先に鉤爪を展開させ、ゴール&ブライ目掛けて突撃。

 

茜 「このォ──ッ!!」

ゴール&ブライ『──!!』

 

そのまま、ゴール&ブライと格闘戦を展開する。

 

メリー「な、何て速度の戦闘なの…!?」

サム「くそっ…!滅茶苦茶に動き回りやがって!照準が定まらない!これじゃ、援護だって出来ないぞ!」

奈緒「あいつの相手は、もう茜達に任せるしかない!」

ボブ「いいのかよ?それで」

奈緒「ここでみんな雁首揃えて、戦況を見守ってたって仕方ないだろ!」

シュワルツ「それよりも不気味なのはあのデビラ・ムウって野郎の方だぜ」

リンダ「確かに、私達の相手はゴールとブライの融合体に任せて、奥に控えているわね」

ジャック「何かを企んでるって言うのカ!?」

シュワルツ「さぁな。だが、ランドウが秘蔵してたってンだ。俺達にゃ想像もつかねぇような何かが隠されてるのかも知れねぇ」

ボブ「何かってのは、何だよ?」

シュワルツ「分かんねぇから、面倒になる前にぶっ潰すんだろうが!」

スミノフ「超ウェポン砲のチャージもそろそろ終わる。奴等を仕留めるためにも、もう少し時間を稼ぐんだ」

奈緒「だ、そうだ。手が空いてるあたしらが丁度いい。一気に攻めるぞ!」

ジャック「ALL Right!! 一気に片を付けるぜ!」

デビラ・ムウ『!!!』

 

おぞましい雄叫びが大地を震わせる。

 

シュワルツ「チッ!相変わらず気色悪ぃ声だぜ…!」

奈緒「…ッシュワルツ!危ない!」

シュワルツ「!?!」

 

危険を告げる声で、飛来した攻撃を辛うじて回避。

 

シュワルツ「何だってんだ?畜生…!」

ボブ「お、おい…!様子が可笑しいぜ?」

メリー「何……?…これ!衝撃に備えて!」

ジャック「What's!?」

 

直後、凄まじい蒸気と衝撃波が周囲を包む。

 

茜 「…~~~っ!!?な、何ですか!今の…!」

美穂「これ……水蒸気爆発じゃない!?」

茜 「水上……?何かが爆発したんですか!」

美穂「冷たい水とかに、スッゴい熱いものが触れたりすると、その温度差で水分が蒸発するのと同時に、爆発するみたいな衝撃を生むって、前に何かで読んだことがあるよ!」

茜 「スッゴい熱いもの…?それが、北極の海水に接触して…」

美穂「この爆発を生んだんだよ!」

茜 「成る程…!理屈は分かりましたが、これでは!周りが何も見えませんよ!」

アーニャ「後方!8時方向です!…ゴールブライの融合体が…!」

茜 「!」

 

半ば条件反射で、言われた方角から襲いかかってきたゴール&ブライを迎え撃つ。

 

ゴール&ブライ『グウゥ…!』

茜 「助かりました!アーニャちゃん!」

アーニャ「相手の熱反応、捉えました!これで相手が見えなくても、位置はзахватить……捕捉、出来ます!」

茜 「これで、何とか戦闘は出来そうですね!」

美穂「でも、奈緒ちゃん達……他の人達とは完全にはぐれちゃったね…」

茜 「仕方ありません!信じましょう!ここまで生き残ってこれた皆さんであればきっと無事です!!」

ゴール&ブライ『!!』

茜 「!!」

 

ガギィン──ッ

 

奈緒「──…んな!みんな!!誰か、誰でもいい!応答してくれ!!みんな、生きてるのか!?」

ジャック「……Off course.勝手に殺すんじゃないゼ!ナオ」

奈緒「ホントか!?だってよぉ、通信が、どこにも繋がんないから…」

リンダ「爆発の影響で、通信の電波が乱れたみたいね」

ボブ「一体なんだったんだ…?今のは」

デビラ・ムウ《ガァアアアッ!!》

シュワルツ「奴の口が光った!」

奈緒「次が来るぞ!避けろッ!!」

ジャック「Shit!」

メリー「ボルガは下がって!」

スミノフ「ぬぅ…!」

リンダ「ボルガ…!?」

 

デビラ・ムウの口部めがけ放った副砲と、デビラ・ムウの放った弾頭がぶつかり合う。中空で爆発が起き、四方に飛び散ったそれは、

 

ボブ「見ろよ!これって…」

サム「マグマ…!?」

シュワルツ「連中、マグマを弾丸の代わりに撃ち出してるってのかよ!」

奈緒「さしずめ、マグマ砲ってかよ!」

リンダ「あんな攻撃を受けたら、並みのロボットじゃ一瞬で蒸発よ!」

ジャック「仮に躱したとしても、周囲が氷原じゃ、また水蒸気爆発が起こって戦場は滅茶苦茶だゼ!」

 

デビラ・ムウ《……!!》

 

メリー「デビラ・ムウがこっちを向いたわ!」

デビラ・ムウ《──!!》 シュオッ…

シュワルツ「チッ…!流石に不味いか…!」

スミノフ「反撃……いや、回避だ!早くここから離れろォ!!」

デビラ・ムウ《!!!》

 

バ オ ッ

 

デビラ・ムウの口からは、弾丸ではなく、マグマの濁流が吐き流される。

 

李衣菜「うおっ!?」

凛 「大丈夫?」

李衣菜「平気平気。ちょっと衝撃に煽られただけだから」

加蓮「にしても、ちょっと鬱陶しいね。この水蒸気も。周囲がどうなってるのか、全く分かりゃしない」

凛 「こっちに他の戦力が回ってこない事を考えれば、みんな上手く戦えてるって事には間違いないだろうけど……来るよ、左!!」

李衣菜「──!」

 

言われた方角に瞬時にソードトマホークの刃を向け、振りかざされたトマホークの一撃を受け止める。

 

李衣菜「トカゲは身を隠すのも得意だって?」

ラセツ「笑止!勝つためにはあらゆるものを利用するのよ!正々堂々など、片腹痛い!」

李衣菜「そう?けど、卑怯な手を使って、奇襲をすることしか出来ないなんて、態度の割りに器量は小さいんだね!」

ラセツ「ほう……私を嗤うか。だがどうする?この状況では、トマホークは元より、チェーンナックルもプラズマサンダーも使えまい。お得意のショルダーミサイルを使ってみるか?」

凛 「流石に、こっちの動きは全部読まれてるか」

加蓮「そりゃ、出し惜しみもなくじゃんじゃん使ってればねぇ」

李衣菜「むぅ~~!」

ラセツ「所詮はその程度と言うことよ。一思いに、死ね!!」 ジャキッ

 

ダイノゲッター2のハンドガンを備えた隠し腕が、背後から伸びる。

 

李衣菜「全部見切れてるって言うなら、こうする!」

ラセツ「!?」

 

ゲッターを分離。

 

凛 「……ゲッターチェンジ!!」

 

瞬時にネオゲッター2に合体。攻撃対象を失い、体勢を崩すブラックダイノゲッターに、

 

凛 「プラズマブレード!!」

 

プラズマブレードの切っ先を叩き付ける。

 

ラセツ「その程度の事で…!」

 

ブラックダイノゲッター背部の隠し腕が、プラズマブレードのプラズマ刃を掴み取る。

 

李衣菜「嘘…っ!?」

凛 「……ッ!」 グッ グッ

ラセツ「はははっ!パワーが違うのだよ!パワーが!!そんな蚊の刺すような攻撃など…」

凛 「っ!」

ラセツ「こちらを抜けると思うなァ!!」 ブォンッ

 

豪快なフルスイングで、トマホークが振るわれるが、

 

凛 「………」

ラセツ「!?」

 

それを受けるネオゲッター2が蜃気楼の様に揺らめいて消える。

 

ラセツ「これは…」

凛 「ネオゲッタービジョン。ネオゲッターのスピードも、甘く見ないでよね」

ラセツ「ぬぅ…?!」

凛 「ドリルラリアット!」

ラセツ「グアッ!」

 

回転するドリルを、そのままブラックダイノゲッターに打ち据える。

 

ラセツ「おのれ…!小癪な!!」

凛 「いい感じだね。体が温まってきたんじゃない?踊ろうよ」

ラセツ「……面白い…!私を弄んだこと、後悔しても遅いぞ!!」 グググッ…

 

ブラックダイノゲッターの右腕がドリルに変形する。

 

ラセツ「このゲッターの能力、よもや忘れたとは言わせぬぞ?」

凛 「…ふぅん」

ラセツ「行くぞッ!!」

 

シュバッ

 

高速戦闘。水蒸気が周囲を包み、視界が定まらない氷原の中を、水平に移動しながらブラックダイノゲッターとネオゲッター2はぶつかり合う。

 

凛 「……!」

ラセツ「ふ……ふはははっ!スピードに於いても、やはりこちらに分があるようだな!」

凛 「そうみたい、だね!」 ガンガンッ

 

ドリルアームガンを撃つ。

 

ラセツ「そんなもの!」

 

上空に高く飛んで回避。

 

凛 「!」

ラセツ「喰らえぇいッ!!」

 

左右の肩からせり出したハンドガンから、雨霰の様に弾丸が降り注ぐ。

 

凛 「くっ…!」

 

紙一重の軌道で、弾丸の目を掻い潜っていく。

 

ラセツ「ははっ!踊っているのは貴様の方だなぁ?その踊りは…」

凛 「……」

ラセツ「見るに絶えん!」

凛「オープンゲット!」

ラセツ「……またァ…!」

 

ドリルを突き出したブラックダイノゲッターの急降下攻撃を、ゲッターを分離させて回避。

 

加蓮「ゲッターチェンジ!」

 

上空に急上昇し、ネオゲッター3にチェンジ。

 

加蓮「インパクトキャノン!」

 

今度は逆に、インパクトキャノンの雨をブラックダイノゲッターに降り注がせる。

 

ラセツ「くっ…!」

加蓮「ほらほら、足を止めない」

ラセツ「!?」

加蓮「そ~れっ!」

 

インパクトキャノンの連射で脚を止めたブラックダイノゲッターに、高々度から急降下したネオゲッター3がのし掛かる。

 

ラセツ「ぐぉ……っ!?」

加蓮「どう?この攻撃は、コピー出来る?」

ラセツ「ほざくなッ!」

加蓮「やばっ…!」

 

ブラックダイノゲッターの脇腹から、新たに出現したインパクトキャノンの砲撃を両腕で受け止めて弾く。

 

加蓮「ちょっと!そっちコピーするのは反則でしょ!」

凛 「この戦闘に、ルールなんてある?」

加蓮「…確かに。一本取られたわ」

李衣菜「呑気言ってないで。次が来るよっ!!」

加蓮「!! ゲッタートルネードッ!」

 

放たれたブラックダイノゲッターのインパクトキャノンの次弾を、至近距離からのゲッタートルネードで軌道を逸らし、直撃を免れる。

 

加蓮「お互い、触れあう距離にいるんだから。パワーで勝負してよ、パワーで!!」

 

マウントポジションを維持したまま、ネオゲッター3が拳を振り上げる。

 

ラセツ「ほう……力比べか」

 

振り下ろされた腕を掴み取る。

 

加蓮「なっ…!」

ラセツ「面白い!パワーに於いても、このブラックゲッターが勝るぞ!」

加蓮「この…っ!」

 

ギギギッ…

 

渾身の力で操縦桿を押しても、ブラックダイノゲッターの腕はびくともしない。

 

ラセツ「まるで子供だなぁ?」

加蓮「……そう。なら、ちょっとくらい噛み付かれても平気だよね?」

ラセツ「?」

加蓮「プラズマブレイク…!」

 

零距離からのプラズマブレイクが、ブラックダイノゲッターを打つ。

 

ラセツ「オォォ……ッ!!」

加蓮「オープンゲット!」

 

相手が怯んだ隙に、分離。

 

李衣菜「ゲッターチェンジ!!」

 

再度、ネオゲッター1に合体した。

 

ラセツ「おのれ、小癪な…!策を弄してくれる」

李衣菜「へっへへんっ!策も小癪も作戦の内ってね!」

ラセツ「その作戦とやらが、貴様自身の首を絞めることになるぞォ!!」 ジャギンッ

 

背中から脇から肩から。至る所から副腕を伸ばし、先端にゲッターの武器を展開する。

 

李衣菜「うわぁ……。中学生の魔改造ガンプラみたい」

加蓮「ホント、何でもつけれりゃぁいいってもんでも無いでしょうに」

李衣菜「機体バランスも滅茶苦茶で、あれじゃぁまともに動かすことも出来ないでしょ」

ラセツ「サル共の力量で計ってくれるな!」 バオッ

 

肩から延びたハンドガンと、腰のインパクトキャノン。その他、ありったけの火器を乱れ撃つ。

 

李衣菜「うぉっ!?」

 

一斉射撃を間一髪、飛び退いて回避。

 

凛 「迂闊に下がっちゃダメ!」

李衣菜「え?」

凛 「これじゃあ、爆風で雪が舞い上がって…!」

 

水蒸気爆発が生んだ蒸気で、視界が制限される中に更に濃い雪が舞い降りる。

 

李衣菜「あちゃぁ…」

加蓮「大丈夫。ブラックダイノゲッターの熱源は、こっちで捕捉してるよ。真っ直ぐこっちに向かってくる」

李衣菜「なぁ~んだ。それじゃ、こっちも簡単!」

 

ネオゲッター1を前傾させ、突進のための勢いを作る。

 

李衣菜「正面対決だ──!」

 

蒸気と爆煙と雪を掻き分けて、正面切って突き抜けた先、

 

ラセツ「!」

李衣菜「……?」

 

ブラックダイノゲッターは、ネオゲッター1の正面ではなく、少しズレた位置から飛び込んできた。

 

ラセツ「──こちらの動きなど読まず、反応を頼りに飛び込むことしか出来ぬとは…」

李衣菜「くっ……!」

 

ブラックダイノゲッターの左腕で鈍く光を放っているのは、ドリルアーム。

 

ラセツ「貴様こそ、立派な山猿よッ!!」

 

ズギャッ

 

ネオゲッター1の背後に回り込んだブラックダイノゲッターのドリルアームが、ネオゲッター1の背部スラスターに突き刺さる。

 

李衣菜「ガァッ!!」

凛 「李衣菜!」

李衣菜「……こっちは大丈夫!それより、早く背中のスラスターを切り離して!」

凛 「え?」

李衣菜「でないと、このままじゃ主動力を貫かれてゲッターは終わりだよ!」

凛 「…分かった!」

 

手元のコンソールを操作して、背部スラスターを切り離す。

 

ラセツ「むっ…」

李衣菜「え~っと、ネオゲッター1のスラスターってことは…」

凛 「ネオゲッター2の両腕と、ネオゲッター3の脚部」

李衣菜「それじゃ、もう他の形態には合体出来ないってこと?」

凛 「おまけに、お得意のショルダーミサイルも使えないからね」

李衣菜「あーっ!」 ガ-ンッ

加蓮「分かってなかったんだ」

李衣菜「いやぁ、まぁ咄嗟の判断というか何というか…。仕方なかったし?」

加蓮「上手く切り返せたから良かったようなものの……もう一回似たような攻撃を受けたら。次はないよ」

李衣菜「分かってる!同じ手を二度は喰らわないよ。それに、動力への直撃はさせないって…!」

凛 「それって…」

加蓮「自分のコックピットが潰されてもいいって訳?!」

李衣菜「ネオゲッターをお釈迦にするよりはいいでしょ」 グッ

加蓮「……バカ」

ラセツ「さて、次はどんな余興を見せてれるのかな?それとも、余興はもう終いか?ならば、ここからは望み通り、貴様らの処刑に移らせてもらうぞ」

李衣菜「そう簡単に処刑されてたまるもんですかって!」

ラセツ「ならば足掻くがいい。その満身創痍のゲッターで。無様に、醜く!その方が見せしめとして丁度良かろう」

李衣菜「私とゲッターが満身創痍かどうか、それは自分の体に、刻んでから思い知れぇッ!!」

 

──。

 

コツッ コツッ コツ──

 

主任『よぉ、莉嘉ちゃん。待ってたぜ』

莉嘉「…別に、アンタの為に来たわけじゃないよ」

主任『それでもだ。覚悟を決めてくれたんだろ?』

莉嘉「覚悟なんて、分かんないよ。でも、このままここで何もしないで死んじゃったり、アタシ一人だけが生き残って、後で辛い思いをするのは嫌だって。そう思っただけ」

莉嘉「アタシは、今アタシに出来る精一杯のことを、全力でやるだけなんだ」

主任『十分、立派だぜ。乗りな、何時でも出撃出来る』

莉嘉「うん」

 

マシンに乗り込む。

 

莉嘉「えーっと…」

主任『ゲッターの基本はどれも同じだ。先ずは右下の起動スイッチを入れるんだ』

莉嘉「これだね」

 

マシンに火が入る。

 

晶葉「……ん?真イーグル号がアイドリング状態になっている?誰が乗っている?応答しろ」

 

莉嘉『アタシ』

 

晶葉「莉嘉?そんなところで何をするつもりだ。それは、只のゲットマシンじゃないんだぞ」

莉嘉『分かってるよ。だけど今は、このゲッターの力が必要なんでしょ?』

晶葉「お前に真ゲッターの操縦は無理だ。直ぐに降りろ!」

莉嘉『真ゲッターは無理でも、ゲットマシンを届けるくらいなら出来るよ!』

晶葉「何だと?」

莉嘉『誰かが卯月や凛のところまで持っていかなくちゃいけないんでしょ?』

晶葉「それは……そうだが」

莉嘉『卯月が乗り換えた後の、無人になったゲッターD2はどうするつもり?そのままにするのは可哀想だよ』

晶葉「……仕方ないな。くれぐれも無茶をするなよ」

莉嘉『分かってるって。出来るだけのこと、やってみるつもりだから』

 

晶葉「…それは無茶をするなの答えになってないって、もう聞いてないか」

橘 「本当によかったのかね?」

晶葉「莉嘉の言っていることも事実です。それに、ゲッターD2の操縦なら、莉嘉にも覚えはありますから」

橘 「そうか…」

晶葉「……」

橘 「やはり、ゲッターの示す運命には、何者も逆らえぬ、という事かね?」

晶葉「そうではない、と思いたいところですがね」

 

莉嘉「………」

主任『大丈夫か?ゲットマシンの無線誘導は、まだ訓練でもやったことがなかったな。真イーグル号のレーダーの範囲から、真ジャガー号を見失うなよ』

莉嘉「わ、分かってるって…。あんまりごちゃごちゃ言わないでよ…」

主任『……』

莉嘉「……大丈夫。画面とか操縦桿の感じとかはシミュレーションと同じ。アタシにも出来る…!」

主任『最後に、一つだけいいか。莉嘉ちゃん』

莉嘉「何?」

主任『莉嘉ちゃんが今の俺をどう思おうと勝手だ。だがな、命ってのはみんな、一つの同じところにあるんだ』

莉嘉「?」

主任『生も死も、同じ一つのところに存在している。ただ一つ、生者にだけ赦されていることは、未来を築くことだ』

莉嘉「未来を、築く…」

主任『そう。死んでしまった人間は、その意志を遺すことは出来ても未来を築くことは出来ない。生き残っている者が未来を信じ、築くこと。それは生きていく上での義務であり、託された意志に応える唯一の方法なんだ』

莉嘉「……よく分かんない」

主任『今はそれでいい。何れ分かる日が来る。その日が来るまで戦い、生き続けるんだ。それを俺は、ずっと見守ってるからよ』

莉嘉「………」

主任『生きることは戦いだ。生きろ、城ヶ崎莉嘉。お前が今の俺のことをどう思っていようが、それが俺の願いだぜ、莉嘉ちゃん』 スゥ…

莉嘉「大将…」

 

古田「真ゲットマシン!何時でも出撃出来るっスよ!」

 

莉嘉「……」

莉嘉(大将の願い…。死んでいった人達の願いを背負って、生きていく…)

莉嘉「生きるって言うのは、戦うことなの…?……分かんない。分かんないだけのまま死んじゃうなんて絶対、嫌!!」

 

莉嘉「城ヶ崎莉嘉!真ゲットマシン、発進しま~すっ!」

 

つづく




次回予告

北極の地についに降り立つ真ゲッターロボ。総力を上げ、人類を迎え撃つラセツとの戦いも終局の様相を見せ、蛇牙城の陥落の時が迫る。
しかし、それはまだ世界最後の日の始まりに過ぎなかった。
これまでの沈黙を破り、遂にランドウが巨大な影と共に姿を現す──!

次回、ゲッターロボ×CG 第3部
第32話『蛇牙城陥落!覚醒、真ゲッタードラゴン!!』に、チェンジゲッター!
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