正直、今回はめちゃくちゃハイテンションな…なんでこうなったんだろうか。というレベルです。
では、どうぞ!
時間は進み夜。月は昇り、人々が寝静まる。
「で、今日はどうだったよ」
「中々楽しかったよ~。ありがとね~」
昼間は日が沈むまで色々した。
和菓子を食べる事を始めとし、それを習いにこいしがふらりと台所に現れたり、それを追って真也も一緒に台所に現れたり。
こいしがルーミアに連れられて家の中を散策している時に迅真が作った衣装の数々を見て目を輝かせたり、こいしに言われてルーミアが迅真に伝えてそのいくつかを軽く仕立て直したり、それを来たこいしが真也に見せつけたり。
その他にも色々あって、かなり充実していたと言えるだろう。
「ふぅ…中々俺としても楽しい一日だったよ。お前らのアクセサリーを見て思いついた衣装もあるしな」
「むむむ…それは見てみたいかも~…こいしが着てくれるならなおのこと~」
「その気持ちはとても分かる!可愛い彼女に色んな服を着せてみたい!それを見て堪能したい!こころ行くまで見て過ごしたい!痛いほどに分かるぜ!!」
「そ、そこまで熱くなる~?」
「当たり前だろ!自分の好きな人には嫌がられない程度の自制を働かせつつ限界まで自分の趣味を取り込む!そして、全力で着飾る!!愛を込めて、全力で!そのための努力を欠かしてなるものか!!理想に向かって全速全身だ
!!」
「お、おぉ~…す、すごい熱意~…で、その一部がさっきの洋服~?」
「そうだとも!全装備には俺の趣味を全開で、且つ着ている人が不快にならない様に適温変化、素材軽量化。そして、鉄壁暗黒スカートだ!!」
「て、鉄壁暗黒スカート~?」
「説明しよう!鉄壁暗黒スカート!それは、どうあがいてもスカートの中身が見えないようになる魔法の効果なのだ!生きとし生ける者、見えぬモノに神秘を求める!それはスカートの中身も同じ!何一つ変わる事無い!!見えてしまえばそこに在った神秘は消えてしまうのだ!美しきモノは見えぬから美しいのだ!宇宙の神秘!奇跡!あやふやで不確定!正に美しく思える!ゆえに!見えそうで見えない鉄壁暗黒スカートは神秘の体現と言えよう!!だからこそ!俺はあの衣装の全てに鉄壁暗黒スカート性能を付与したのだ!!明らかに見えるようなモノが見えない。そこに神秘を感じるのが人間よ!!さぁ、真也も一緒に鉄壁暗黒スカートの素晴らしさを見てみようではないか!」
「いい加減にしなさぁぁぁぁい!!!!」
ゴォンッ!!と鈍い音を立てながら黒い何かが迅真の後頭部にぶつかり、迅真を庭へと追い出す。
「アバババババババババッ!!!」
顔面スライディングを決めた迅真は、庭に跡を付けながら数メートル進み、ドサリッと崩れ落ちる。
「ったく。最近迅真、おかしくなってない?何の影響を受けたの?」
「う、うぐぐ…単に昔のテンションに戻ってるだけなんだが…衣装制作スキルも元に戻って来てるし…今なら大物、作れる気がするんだよ!ウェディングドレスとか!もちろん超装甲に素材軽量、適温変化。その他諸々の付与された究極ウェディングドレスを作るんだ!!装飾とかも凝りたいし…ルーミアに着せる前に誰かに着せて試してみるのも良いかなぁっと思ってな…?フフフフフ…?」
「ん~…それはつまり~、こいしを着せ替え人形にしたいって事かな~?」
「まぁ、そうなるな。タキシードとかは何も考えてないが、要望さえあれば作るが?」
「そうだなぁ~…いや~…でも、もっと他の、別の人で試すのが一番じゃないの~?」
「何言ってんだ。彼氏彼女でいるんだからそのカップルを使えば一石二鳥だろ?まさにパーフェクト!最高だろ!俺は衣装の参考になる。お前らは幸せにある。欠点無し!弱点無し!死角無し!!」
「ん~…まぁ~、僕としてもこいしがかわいい服を着てるのは嬉しいしね~。いい~…かな~?」
「私は着てみたいけどな~?」
突然現れたこいしが、風呂から上がったばかりでまだしっとりとしている髪を真也に若干触れさせながら、真也に後ろから抱き着いていた。
「ぬお!真也!羨ましいぞ!!」
「へへ~ん。いいだろ~」
「ぐぬぬ…ルーミアぁぁぁぁ!!」
迅真はルーミアに抱き着くために飛び出し、瞬時に顔や服に着いた汚れを浄化し、ルーミアに抱き着く。
「うきゃあ!」
「うわ~…」
「大胆だねぇ~…」
ルーミアは受け止めようとしたが、迅真が一瞬フェイントをかけたせいで体勢を崩し、そのまま押し倒される。
「…正直この体勢が好き」
「バカな事言ってないでいったん離れて。私の逃げ場がない」
むぐっ。と言葉を詰まらせつつも迅真が離れると、今度は逆にルーミアが迅真に抱き着く。
一瞬迅真は硬直した後、すぐに真也の方を向き、
「ドヤッ」
「イラッ」
思わず心情が言葉になってしまう真也。それほどまでに迅真の「ドヤッ」の一言にむかついたのだ。
「フハハ。羨ましかろう」
「別に~?僕だって~、そのくらいしてるし~?」
「しかし、俺の彼女はツンデレなのだよ。最近特にそんな感じなんだけどな。にも関わらず自分から甘えて来るんだぜ…レアすぎて死にそう」
「ツンデレって…そんな判定受けてるの?」
「暴力振るいながらも威力軽減付けて怪我の治療までしてくれる奴をツンデレと言わずしてなんというのか…」
「軽減と治療~?」
「ん?見えなかったか?地面にぶつかる直前に闇が微妙に出てきて受け止めてくれたんだよ。まぁ、それでもダメージは来るけど。治療は精神的なモノだけどな。風呂上りのルーミアに抱き着くのに汚れた状態で抱きつけるかっての」
「迅真はルーミアを離さないよね~」
「そっくりそのまま返してやろうか?お前もこいしを離さないだろうが」
「大事な彼女だしね~」
「俺だって同じだ。大切な奴は手の届く範囲にいて欲しいし、そもそも逃がさないし。前は一度手放しちまったが、二度と同じ轍は踏まねぇよ。お前は?」
「僕も同じ気持ちだよ~?当たり前でしょ~?」
「ハッ!俺の方が上だろ」
「むむ…僕の方が上に決まってるでしょ~?」
「ハッハッハ…俺の方が上だっつの」
「僕の方が上だって~」
「………………」
「………………」
「「へぇ~?」」
バチバチと火花を散らす迅真と真也。
「おし。庭に出ろ。決着付ける」
「受けて立つよ~?泣かないでね~?」
「泣かされるのはテメェだ」
「君が泣くんだよ~?」
庭の中央まで来ると、虚空からいつもの結界札を取り出し、霊力を込めて投げる。
「ルールは弾幕ごっことやらで良いのか?被弾回数三回、カード無制限。異論は?」
「無いよ~。早くやろうよ~」
ゆったりと言っているにもかかわらず、威圧感は強い。しかし、迅真はそれと同等の威圧感を放ちつつ、結界が張られたのを確認した後、飛ぶ。
真也もそれに連れて飛んだ。
「さぁ、始めるぞ」
その言葉と共に、どちらの愛が強いかという、地味に本気の殺意が見え隠れしている戦いが始まった。
スーパーハイテンション迅魔きゅん。あの洋服の山は…10割趣味。
今回の迅真が一番キャラ崩壊してる気がするね。なんでだろうね。怖いね。でもこの迅真も好きかもしれない。
そして全力で愛の強さを比べ合う二人である。
次回もよろしくお願いします!(`・ω・´)ゞ