やはり私と同中の彼との青春ラブコメはまちがっている。 作:巣羽流
UA30000、お気に入り500突破です!
いつも御愛読ありがとうございます!
この前発見したんですが日間ランキングにランクインされていました・・・
何であったんだろう(錯乱)
と、とにかく本編書きます!
九月上旬。
九月になったとはいえまだまだ夏の暑さが色濃く残っている。
そんな中私、愛川花菜は自分の教室に向かって歩いていた。
そう。夏休みが終了したのだ。
ガラガラと、扉を開けるとすでに雪乃ちゃんや基子、美波は到着していた。
「雪乃ちゃん!おはよう!」
「愛川さん。おはよう」
久しぶりに聞く雪乃ちゃんの声。やっぱ綺麗だ・・・
次はあの二人に挨拶にいく。
「お二人さん。おはよう」
「おう!久しぶり!」
「おはよう」
この二人とも会うのは久しぶりに感じる。
最後にあったのは水着を買ったときだろうか。
そしてお互いの部活がどうだったー、などと雑談をしていると先生が扉から入ってきた
「みんな!席に着くように」
「もう、先生きたのか」
「じゃあまた後でね」
ーーーー
「~であるから、明日からしっかり取り組むように。では終わりだ」
「おわったぁ~」
今日は始業式とホームルームだけなので午前中で学校は終わる。
帰宅部の人たちは帰り、午後に部活のある人は各々お弁当を食べ始めていた。
私たち、3人共午後に部活があるので教室で昼食を摂っている。
「花菜、そういえばどうだった?」
「何が?」
「比企谷君との夏休みだよ」
「まだ、聞いてなかったもんねー」
比企谷君との夏休み。
何かあったなんてもんではない。
私の人生初の恋を自覚したのだから。
でもそんな事喋るとこの二人はきっと調子に乗るからな・・・
ここは私の巧みな話術と女優並みの演技力で誤魔化すか。
「な、なんにもなかったよ~」
「「嘘だね」」
一瞬でばれました・・・てか何でばれた!?
「な、ななな何で嘘だと思うの?」
「あまりにも挙動不審だからだよ」
「何かあったの見え見えだよ~」
ふっ・・・どうやらこの二人には私の演技は通用しないみたいだ。
「何があったんだよ?良いから教えろ~」
うりうりと肘で突っついてくる
はぁ・・・まぁこの二人になら良いか
「仕方ない。話すよ」
「うんうん!楽しみ♪」
「夏休みに千葉村に行ってね。そこで・・・」
ーーーー
「・・・って感じかな」
千葉村の事、プールの事を喋った。
もちろん私の恋についても。
「「・・・」」
二人は驚いた顔をしたまま固まっていた。
ちょっと・・・黙られると恥ずかしいんですが。
「な、なんとか言いなさいよ」
「いや・・・その、本当に惚れるとはな」
「ビックリだよ」
「うっ」
やっぱ恥ずかしい・・・・
「一応確認するけどさ。比企谷君の事LOVEの意味で好きってこと?」
「・・・・・・うん」
恥ずかしさで消え入るような小さい声しか出ない。
顔が熱い。頬が強ばる。恥ずかしすぎて涙が出そう。
顔を上げられないよ・・・
「か、花菜ちゃん可愛い・・・」
「なんだよその表情!乙女すぎる!!可愛い!」
そう言って両脇から抱き締めてくる
止めろ恥ずかしい暑苦しい
「そ、そんなこと言われても嬉しくなんてない」
「きゃー!花菜ちゃん可愛い!」
「や、やめてよぉ!」
「怒っても怖くないぞ~」
く、くそぉ!こうなるなら言わなきゃ良かった
ーーー
「はぁ・・・」
あれから部活が始まるまで二人に絡まれていた。
そして部活を終え比企谷君を駐輪場で待っている。
本当に今日はとんだ厄日だ。
疲れたよ。
「よっ。待たせたな」
「っ!比企谷君!お疲れ!」
比企谷君だ!
彼の顔を見ると疲れを忘れ、自然と笑みが出てしまう
「おう。特に何も依頼なんて無いけどな」
「私は普通に半日部活で疲れたよぉ~」
「うへぇ・・・大変だな」
やっぱりこれだ・・・この下校の時間は最高だ。
夏休み前よりも楽しい。
あぁ・・・この時間を励みに頑張っていこう。
私ほんとに惚れすぎだなぁ。
ーーーー
数週間後の授業
「本日のホームルームでは文化祭について色々決めるぞ」
今日のホームルームでは文化祭について決めるらしい。
各学年のJ組はクラス替えが無いためクラスメイト間での連携が良い。
そのため普通科のクラスより僅かだがクオリティが高い出し物ができる事がある。
クオリティが高い出し物を出さなくてはと私たちのモチベーションも高く実際にかなりての凝った事をするのだろう。
今年はどんな事やるんだろうか。
せっかくの文化祭だから良い出し物を作りたい。
「最初に実行委員とクラス代表を2名ずつ決めるぞ~。まずは実行委員からだ。やりたいやつは居るか?」
先生がそう言うとクラスには静寂が訪れる
実行委員は仕事が多いのでかなり面倒くさい。その上クラスの出し物にはあまり関われないのでクラスでの思い出作りが出来ない。
皆がやりたくないのは分かる気がするよ・・・
そんな事を考えていたら一人だけ手を上げる人がいることに気が付いた。
綺麗な姿勢で細くて白い手を上げるその姿に目を奪われる。
ただ挙手をしているだけなのに魅了されてしまいそうになぅた。
「一人目は雪ノ下で良いな」
な、なんで雪乃ちゃんが実行委員に?
こういう行事に積極的に参加するタイプじゃないはずなんだけどなぁ・・・
「他には誰かいないのか?」
雪乃ちゃんが実行委員をする文化祭かぁ・・・
きっと凄いんだろうな。私も一緒にやってみたいかも。
でもな・・・女子の枠はこれで埋まっちゃったんだよなぁ。
「なぁ・・・花菜」
基子が肩をちょんちょんと突っついてきた
「なに?」
「実行委員さ・・・あんたやってみたら?」
「え?女子が二人でも良いの?」
「なんでもJ組だけは男女の比率が悪いから女子が二人でも良いんだってさ」
「まじ!?」
それを聞いて私の心は大きく傾いた。
私は実行委員をやってみたい・・・っと
「それにもしも雪ノ下さんが部活の一環としてやるんならさ・・・実行委員に比企谷君も居るかもよ?」
「先生!私やります!」
ばっと手を上げた私を見て基子は何やら笑っているが気にしない。
「おっ。これで二人だな。じゃあ決定だ。次はクラスの代表決めるぞ」
比企谷君や雪乃ちゃんと一緒に実行委員・・・すごく楽しみ!
ーーーー
「え?部活の一環じゃないの?」
「ええ」
それは初の実行委員の集会に向かう途中に聞かされた衝撃の事実。
そ、それじゃあ働くのが嫌いな比企谷君は絶対に居ないじゃん!
基子めぇ~!変な期待持たせやがって!
「愛川さん?」
「っ!何でもないよ!気にしないで!」
ま、まぁ!比企谷君が居なくても雪乃ちゃんが居たらそれだけでも楽しみだし!
別に良いもんね。
ただやっぱり残念かなぁ・・・
はぁ。諦めよう。
「着いたわよ」
「うん」
ガラガラと扉を開けて入ると一瞬教室の空気が凍りつくのを感じた。
みんな雪乃ちゃんの事見てる・・・やっぱり驚くよね。
そう思って雪乃ちゃんの方を見ると一瞬ある方向を見て動きが止まったのが分かった。その視線の先にいたのは・・・
「比企谷君!?」
駆け寄って聞いてみる。
「何で!?何でいるの!?」
「何でって・・・実行委員だからに決まってんだろ」
「え?本当に?」
「ああ・・・残念な事に本当だ」
彼は嫌そうな顔でそう漏らした。
ほんとに比企谷君と実行委員やれるの?
やったぁ!
一回諦めた夢が叶った気分だ・・・とっても嬉しい!
雪乃ちゃんと比企谷君・・・二人のすごい人と作る文化祭。
とっても楽しみだ!
私も頑張ろう!
今回は密度が薄く短かったです。
速く文化祭に入りたかったんです・・・
これから数話文化祭になります。
すぐ終わるかもしれないですが今の予定だとそれなりに長いです。
また暫くお付き合いください。