やはり私と同中の彼との青春ラブコメはまちがっている。   作:巣羽流

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こんかいは少なめです

夏休みのボランティア編です!

それでは行きます!


9話

7月下旬。

 

ジーンジーンとセミが鳴いているのを聞くと日に日に気温が上昇しているのを感じる。

 

地面は太陽光により熱を帯びていて二つの太陽に照らされている錯覚に陥る。

 

そう・・・つまり・・・

 

「あつい」

 

総武高校も夏休みに入り部活が朝から昼まで行われる。

 

もう練習が終わろうと言う時間はお昼でめちゃくちゃ暑い。

 

「なんか楽しいことないかな・・・」

 

ボールを片付けながらそう呟く。

 

夏休みに入って全然遊んでない。

 

海も山もプールも行ってない・・・

 

どこかに行きたいよー。

 

夏休みの未来に思いを馳せていると天使が近づいてくるのが見えた。

 

「愛川さ~ん」

 

「どうかした?」

 

「愛川さんって夏休みの予定とか決まってる?」

 

「うーん・・・今のところ全然予定ないんだ」

 

そう言うと戸塚くんはパァっと顔を明るくした。

 

え?私が一人寂しくしてるとそんなに嬉しい?

 

もしかして戸塚くんって私のこと好き?

 

welcomeだぜ?

 

・・・無いか。

 

「良かった~。実は夏休みにこう言うのがあるんだよ」

 

そう言ってケータイの画像を見してくる。

 

平塚先生からのめーる?

 

ボランティアの募集か・・・

 

「僕も行こうと思うんだけど・・・愛川さんもどうかなって!」

 

「うーん・・・」

 

正直めんどくさいな。

 

私こう言うの苦手なんだよね~。

 

というかなんで私誘うの?

 

ま、まさか私のことほんとに好き!?

 

「ど、どうして私誘ってくれたの?」

 

ごくりと唾を飲む。

 

すると天使は思いもしない言葉を返してきた。

 

「だって愛川さんって雪ノ下さんとか八幡と仲良いんでしょ?」

 

「そうだけど・・・なんか関係あるの?」

 

「この企画奉仕部がメインで企画してるからさ、二人とも参加するんだー。だから愛川さんもどうかなって」

 

な、なんだ・・・やっぱ戸塚くんが私を好きなんてないなって思ってたんだよ!

 

ていうか比企谷君と雪乃ちゃんとお泊まりか・・・

 

「行く!」

 

断るわけないじゃん!

 

二人と山、川行きたい!

 

「わかった!じゃあ片付け終わったら平塚先生のところ行こうか」

 

「うん!」

 

夏休みが急に輝いてる気がするぜい!

 

楽しみだ!

 

ーーーー

 

ボランティア当日。

 

「ちょっと遅れぎみかなー」

 

戸塚くんと待ち合わせて二人で集合場所に向かっていた。

 

軽く走って向かっているとそれらしい人影が見えた。

 

「八幡っ!」

 

「比企谷君!」

 

やっとついたぁー。

 

今度からもっと早くつくようにしなきゃ・・・

 

そう思ってると戸塚くんが挨拶をしていた。

 

「戸塚さん!花菜先輩もやっはろー!」

 

「うん。やっはろー」

 

えっなにその挨拶可愛い・・・。

 

というかあの二人が可愛い。

 

「戸塚も呼ばれてたのか」

 

「うん、人手が足りないからって。でも・・・ぼく、行っていいのかな?」

 

「いいに決まってるだろ!」

 

力強く即答だ。

 

確実に比企谷君は戸塚くんを信仰してるんだな・・・

 

気持ちはわかるけど。

 

「私も・・・行っても平気なのかな?」

 

「平塚先生から呼ばれたんなら良いんじゃねえの?」

 

この扱いの差ね。

 

ほんとに戸塚くんすごいわ。

 

「全員揃ったんならとにかくいくぞ」

 

ーーー

 

「すごい!山だ!」

 

懐かしい!中学生の時ぶりだ。

 

考えてみたらあの時も比企谷君と一緒に来てたのかぁ。

 

そう考えると少し感慨深いな。

 

「や、ヒキタニくん」

 

「・・・葉山か」

 

どうやら私たちと同じようにリア充のキラキラ王子たる葉山くんとその御一行も来ているようだ。

 

なんかこのボランティアヤバイ気がする・・・

 

ーーーー

 

ボランティアの仕事をして夜になった。

 

なにやら一人の女の子が孤立しているらしい。

 

それを解決するために比企谷君と葉山君が動こうとしているって、戸塚くんに聞いた。

 

どうやって解決するのだろうか。

 

雪乃ちゃんと話したり比企谷君の過去の事を聞いてきたが今の葉山君のやり方じゃダメだってことはわかる。

 

でも、どうしたら良いか私には分からない。

 

だから二人の手腕を見せてもらうおうと決めた。

 

「花菜ちゃん!一緒にお風呂入ろ?」

 

「先に行ってて姫菜ちゃん」

 

それはそうと私は海老名姫菜ちゃんと仲良くなった。

 

彼女なんかリア充って感じじゃなくて話しやすいんだよね。

 

由比ヶ浜さんとはそれなりに仲良くなった。

 

ただ三浦さんは少し苦手かな。

 

自分勝手すぎるからさ。

 

「ふぅ」

 

姫菜ちゃん待ってるしお風呂に行こっか。

 

入浴シーンは今回もお・あ・ず・け☆

 

・・・いつも思うけど私のCカップじゃあんまり色気ないわ。

 

ーーーー

 

「そろそろ寝ましょうか」

 

「そうだね」

 

夜も更けてきて寝てもおかしくない時間だ。

 

かちっと電気を消してみんな寝静まろうとする。

 

「ねぇねぇ・・・なにかお話ししようよ」

 

「由比ヶ浜さん・・・寝なさい」

 

「でも・・・少しだけダメかな?」

 

「・・・はぁ。仕方ないわね」

 

「ゆきのん!ありがとう!」

 

「・・・あつい」

 

暗くてよく見えないがきっと雪乃ちゃんは照れてるんだろうな。

 

私の時みたいに!

 

負けた感じがしたので強調しちゃった☆

 

「じゃあ恋話しよ!」

 

「ど定番だね~」

 

「でしょ!じゃあ優美子から!」

 

「・・・」

 

「あ・・・マジで寝てる」

 

え?もう?

 

よっぽど疲れてたんだろうな・・・

 

「じゃあ姫菜は?」

 

「私?私は特になにも考えてないかな?今は誰とも付き合うつもりは無いよ」

 

「そうなんだ。姫菜ちゃん位可愛いと引く手数多でしょ?」

 

「そうだけどね・・・なんだか皆薄いんだよな」

 

「っ」

 

なにか・・・何か寒気がするような冷たい感じがした。

 

これが姫菜ちゃんの本質なのかな?

 

「そっかぁ・・・」

 

「そういう結衣はどうなの?」

 

「わ、わたし!?」

 

「よく、告白とかされるけど断ってるんでしょ?好きな人いるんでしょ?」

 

「う、うん・・・」

 

「へぇ」

 

そうなんだ・・・どんな人だろ。

 

由比ヶ浜さんくらい可愛かったら大抵の男は落ちるんだろうな。

 

「あ、愛川さんはどうなの?」

 

「私は恋愛とかよく分からないや」

 

「ほんとにー?」

 

姫菜ちゃんがなにやら含みのある言い方をする。

 

「私が見るに花菜ちゃんのヒキタニ君を見る目はなんだか特別に感じたんだけどな~」

 

「なっ!?」

 

由比ヶ浜さんが驚いた声を上げる。

 

そんなに驚かなくても・・・

 

「別に比企谷君のこと恋愛対象って感じじゃないよ」

 

「少なくとも今はでしょ?」

 

「まぁそうだね」

 

「ヒキタニ君って、たぶん出来る男だからね。惚れても良いと思うよ?」

 

「だからそうじゃないって」

 

私が比企谷君に抱いてる感情は恐らく友人として好きなんだってことだろう。

 

一緒に居たいって思うし、お話ししたくなるしメールや電話もしたい。

 

ほら友達だ。

 

「最後に雪乃ちゃんは?」

 

「・・・」

 

「ゆきのん寝てる」

 

「順番が遅すぎたのがダメだったね」

 

「うん・・・私たちも寝よっか」

 

「そうだね。おやすみ」

 

今度こそ皆寝に入る。

 

明日もあるんだし私も寝なきゃ。

 

比企谷君と葉山君の解決法も知りたいし明日は楽しみだ。

 

みんなおやすみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまでです!

今回は夏休み編1弾!

1弾ってことは何回かあるってことですね(笑)

とにかく今回もお付き合いいただきありがとうございました

感想とか意見とか質問待ってます!

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