カイト編   作:シェルター15

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北斗VS真澄 前編

「よーし、今日の授業は、融合コースとの合同デュエル実習だ!」

 

相変わらずの荒木www

元気がよろしいことで。

 

え?なんで俺が授業に出てるのかって?

さあ、なんででしょう?

 

まぁ普通に学生だからな、俺は。サボりまくってるけど。エクシーズ次元から帰ってきた今、社長の次の命があるまで俺は一般生徒だ。

好きな時にサボりOKだけどw

 

ちなみに今日来たのは、実習だからである。毎日座学座学ばっかり。四年生になると、融合コースだと超融合理論、シンクロコースだと不動性ソリティア理論、挙げ句の果てには、エクシーズコースでは特殊召喚変質理論とかいうのまでやる。

完全に遊城◯代、不動◯星、九十九◯馬を基にしていることは明白である。この3人、この世界に存在しないはずなんだけどな……

でも正直、リミテッド・バリアンズ・フォースをヌメロン・フォースに書き換えたあの力は欲しいところではある。

遊馬の力で都合のいいカードに書き換えて遊星並みのソリティアをできれば、まさに無敵だな。

 

「よーし、デュエルルームに移動するぞ!」

 

なんか色々説明してたがどうでもいい。

それよりもテストの合格者が大分増えたようだ。

俺のクラスの総人数は俺含め30人だが、今ここには俺含め22人いる。大分合格したな。良かった良かった。

 

「よーし、着いたぞ!」

 

そこでは既に融合コースの生徒が待っていた。

その奥に何やら見覚えある人がいるような……?

おお思い出したぞ!マルコ先生ではないか!

やっぱマルコはマルコだな。

何やら荒木と話し合ってる。

 

「あれが融合コースのやつらか…」

 

「所詮融合コースごときが、僕の相手になればいいけど」

 

「さすがに言いすぎだろ…」

 

俺の友達は北斗しかいない。

 

おい、いま「こいつ、ぼっちだ」と思ったそこのお前、正直に手ェ挙げろ。いいか?考えてみろよ?

授業にほとんど出ていないやつと、友達になりたいか?俺は神様補正でイケメンになったとはいえ、元は根暗オタクだから、珍しく教室にいても1人でスマホいじってる。そんな奴と仲良くなりたいか?

だから、事情を知っている北斗しか仲いい奴はいないんだ。正直寂しい。

 

「カイトくん、久しぶり」

 

不意に話しかけられた。

みると、女の子がいた。見覚えがあるようなないような…

 

「あれ?覚えてない?ハルカだよ、ハルカ」

 

ハルカ……?ああ、あの時の!

 

「久しぶりだな!でもなんでここに?」

 

「もう、本当に覚えてないんだねw泣

私融合コースだって言ったじゃん」

 

言われてみればそんなことを言ってた気がする。シャドールを買ってあげたな、そういえば。

 

「そういえば一緒にシャドールシリーズ見に行ったな…」

 

「そう!それとあの時教えてもらったおかげで、結構成績いいんだよ?私!」

 

「お、それは良かった。俺も投資した甲斐があるってもんだなw…でも結構いいってことは、一番じゃないってこと?w」

 

「うぐ…!まぁね……あの子が越えられないのよ」

 

ハルカちゃんが指さした先にいたのは、おかっぱ頭の女の子だった。

えーと…見た覚えあるんだよな…たしか名前は…

 

「高津真澄って子よ。ちなみに隣にいるのが私たちの担任のマルコ先生」

 

おおやはりマルコ先生ではないか

 

「…なるほどね……やっぱあいつは優秀なのか……」

 

「?知ってるの?」

 

「ちょっとね…」

 

「おいカイト、いい加減に紹介してくれないか?仲間はずれは寂しいんだが」

 

ナイス助け舟!

 

「ん?ああ、わりい…

えーと…こいつはハルカっていうんだ。ジュニアユースでLDSに入ってすぐの頃にデュエルをちょいと教えてやった。まぁわかると思うけど、融合コースに所属してる」

 

「なるほど…よろしく」

 

「こちらこそ」

 

「んじゃあ一応こいつも紹介しとくか?

えーと…志島北斗。セイクリッド厨。以上」

 

「おい!」

 

「別に間違ってなくね?」

 

「いや、まぁそうだが……」

 

「あはは…よろしくね」

 

「よーし、お前ら!そろそろ集合しろー!」

 

「融合コースの子達も集まって下さい」

 

「おっと」

 

「それじゃ、また後で」

 

 

 

「今日の実習の内容は、別の召喚法を体感し、実際にそれと戦うことだ。エクシーズコースのやつは融合を、融合コースのやつらはエクシーズを体験してもらう。

本来この授業は3年生になってから行うが、半年に一度、別の召喚法を体感することも重要だということで今年から設立されたものだ。

そうだな……実際にまずやってみるか。

マルコ先生、融合コースの中で1人選出してください。

うちからは北斗、お前が行け」

 

「僕ですか?カイトじゃなくて?」

 

「ゴタゴタいうな。早くスタンバれ」

 

「わ、分かりました」

 

「北斗、待て。このカードを持って行け」

 

「え?でもこのカードは君の…」

 

「別にいいよ。その代わり勝たなかったらぶっ殺す」

 

「おおぅ…君らしいな……」

 

「おい志島ぁ、早くしろ!」

 

「は、はい!」

 

てか俺があの女嫌いなだけなんだけど……俺の代わりに戦ってこい。

 

「そうですね…融合コースからは、真澄、貴方が出なさい」

 

「分かりました、マルコ先生」

 

よしきた!北斗対真澄だ。

 

「よーし、他の奴らは見やすい場所にそれぞれ移動しろー!」

 

「めんどいな…端っこにでもいますか…」

 

「ねぇ、あの紫髪の子って、さっきの志島北斗って子よね?そんな強いの?」

 

「ん?ああハルカちゃん、こんなとこだと見えづらいでしょ」

 

「別に大したことじゃないよ」

 

「そうなの?まぁ別に俺が気にすることじゃないけど…

んでまぁ北斗だけど、たぶん俺たちの学年のエクシーズコースの中で一番強いんじゃない?」

 

「カイト君よりも?」

 

「wまぁまだ俺の方が強いかなwでも油断してたら抜かれちゃうかもね」

 

「そんな強いんだ……」

 

 

「君が僕の相手か……さっき成績優秀だって話を聞いたけど、まともに僕の相手が務まるんだろうね?」

 

「あら、言ってくれるじゃない。むしろ私はあなたの方が、私にボコボコにされないかが心配なんだけど」

 

「はっ、口先だけならなんとでも言えるさ」

 

「なら試してみようじゃないの」

 

「「デュエル‼︎」」

 

こいつら原作で仲よかったよな?

 

「先攻は僕がもらう。

僕はまず永続魔法、セイクリッドの星痕を発動する。

このカードは1ターンに1度、自分フィールド上に「セイクリッド」と名のついたエクシーズモンスターが特殊召喚された時、デッキからカードを1枚ドローできる効果を持つ」

 

「エクシーズコースの彼は、セイクリッドデッキですか……

セイクリッドはサルベージなどに優れているので、手札の回転がとても早い。それをさらに加速させるためのドローソース……

かなり鍛え上げられてますね…」

 

「なるほど…少しはやるようね」

 

「僕はセイクリッド・レオニスを召喚。そして効果発動。1ターンに1度、自分メインフェイズに手札からセイクリッドモンスターを特殊召喚できる。この効果により、僕はセイクリッド・シェラタンを召喚する。

さらにシェラタンの召喚時効果発動。デッキからセイクリッドモンスター1体を手札に加えることができる。僕はセイクリッド・カウストを手札に加える」

 

「これでレベル3のモンスターが2体揃った…!」

 

「いきなりやるのか…!」

 

「あなたたち、よく見ておきなさい。これがエクシーズ召喚ですよ」

 

「僕はレベル3のセイクリッドモンスター2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク3!セイクリッド・ヒアデス‼︎

セイクリッドの星痕の効果で、一枚ドローする。

僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「いきなりエクシーズ召喚とは、思ったよりやるじゃない」

 

「それはどうも。でも逆に君は大丈夫なのか?」

 

「どういう意味よ?」

 

「君がこのターンで融合召喚できなくて、泣いちゃうんじゃないかって心配なのさ」

 

「ご心配なく。その可能性は0だから!あなたの星よりも、私の宝石の方が輝いてるってことを教えてあげるわ!

私のターン、ドロー!

いきなり行くわよ!私は手札から魔法カード、ジェムナイト・フュージョンを発動!このカードは手札またはフィールドから決められたモンスターを墓地に送ることで、ジェムナイト融合モンスター1体を融合召喚できる!」

 

「お、さっそくか…よーし…おいお前たち、今度はお前たちの番だ。よく見とけよ」

 

「私が融合するのは、手札のジェムナイト・ガネットとジェムナイト・サニクス!白き光帯びし紅き魔石よ。紅の真実に照らされ、その姿を見せよ!融合召喚!現れろ、ジェムナイト・マディラ‼︎」

 

ジェムナイト・マディラ……聞かないカードだな……どんな効果を持つのだろうか?

 

「これが君の融合モンスターか…」

 

「ええ、逃げ出すのならいまのうちよ」

 

「笑止。そんなことをするわけがないだろう。僕はその召喚にチェーンして魔法カード、増殖するGを発動。このターン君が特殊召喚に成功するたびに、僕はカードを1枚ドローする。今の召喚で、早速一枚ドロー」

 

「ドローで私の動きを防ごうというの?関係ないわね、そんなの。私はさらに手札からジェムナイト・アレキサンドを通常召喚!そして効果発動!このモンスターをリリースすることによって、デッキからジェムナイト通常モンスター1体を特殊召喚できる!私はデッキから、このカードを召喚するわ。来なさい、ジェムナイト・クリスタ!」

 

「増殖するGの効果で、僕はもう一枚ドローする。攻撃力2450か…」

 

「そうよ。この2体のモンスターで、あなたを葬ってあげるわ。

バトル!ジェムナイト・マディラでセイクリッド・ヒアデスを攻撃!」

 

「ふっ、僕も舐められたものだな。僕はセイクリッド・ヒアデスの効果を発動!オーバーレイユニットを1つ使うことで、相手の全てのモンスターを表側守備表示にする!」

 

「残念だけどマディラが攻撃するときは、魔法、罠、効果モンスターの効果を発動することはできないの。よってその効果も発動できないわ」

 

「なに?ぐっ…」

北斗 LP 4000→3700

 

「早速先制ダメージね。次のクリスタの攻撃で、あなたのライフは一気に減るわ」

 

「高津真澄……さすがね……いきなりダメージを……」

 

「ありゃ?ハルカちゃんにはそう見える?」

 

「え?」

 

「まぁ見てなってw」

 

「あ〜あ、北斗のやつ、全然ダメじゃんかよ」

 

「融合コースの奴なんかにダメージを食らうなんて、情けねぇのw」

 

なんかいろいろ言われてるなぁ

“肉を切らせて骨を断つ”

勝つための基本の心構えの1つだ。口で言うのは簡単だが、実際にやってみるとそう簡単にはいかない。やはり恐れる気持ちがでてしまうためだ。だが今回はうまくいったな。

そもそもあの伏せカードは、攻撃を防ぐためのものではない。

 

「確かに僕はいま君の攻撃によってモンスターは破壊されて、300ポイントのダメージを受けた。だがそれにより、こちらも次の手を打てる」

 

「なんですって?」

 

「罠カードオープン!エクシーズリボーン!

このカードは自分の墓地のXモンスター1体を特殊召喚し、このカードを下に重ねてX素材とする。

蘇れ、セイクリッド・ヒアデス!

そして星痕の効果で一枚ドローする!」

 

「いま破壊したはずのヒアデス……!うそでしょ……!しかも、オーバーレイユニットまで……!」

 

「さらにドローまでしてきましたか……

あのエクシーズコースの子、かなりやりますね」

 

罠は二重三重に張って、初めて意味をなす。もちろん本命の罠で仕留められればそれに越したことはないが、実際はそううまくいかない。

今回も昔の北斗だったならば、ヒアデスの効果で満足していただろう。だが、今の北斗は違う。

“万が一モンスター効果を封じられたら?”

そんな考えのもと、あの罠カードを北斗は伏せた。実際にその勘は当たり、マディラの効果でヒアデスは破壊されてしまった。だがあそこであの罠カードである。これにより、クリスタの攻撃を防ぐことができるようになった。2450のライフを守ったのだ。しかもモンスターをオーバーレイユニットまでつけて復活させて。

 

「私はカードを2枚伏せて、ターンエンドよ」

 

よし、だいぶいい1ターン目だったな。北斗のやつ、めっちゃ成長してんじゃん。いつも格上の俺とやっていたから、気づかなかったよ。

 

「おい見ろよ、北斗の手札……」

 

「手札……?」

 

「あんなにプレイしたのに、しかもまだこのターンのドローをしてないのに手札が5枚のままだぞ」

 

「本当だ……!融合の女の手札はもうないのに…なんで……?」

 

なにやら外野が話してるな。たぶん俺のクラスメイト。

手札のことに気がついたか……

 

「さぁ?」

 

「わかんないのかよ!」

 

わかんないのかよ!

 

「ねぇ、何でなの?」

 

「ハルカちゃんもわからないか……えーと…まず、セイクリッドの星痕ってカードが発動してるでしょ?」

 

「うん」

 

「あのカードは、1ターンに一度セイクリッドエクシーズモンスターが召喚された時にドローできる効果を持つカードだ。まず最初のターンはセイクリッド・ヒアデスを召喚することで、あのカードの発動で減った手札を補った」

 

「そういえば、ドローしてたね。それとセイクリッド・シェラタンの効果で、デッキからカードを1枚手札に加えてた」

 

「そう。それが1ターン目。この時点では手札は3枚。だけど次の相手のターンも、永続魔法だからセイクリッドの星痕の効果が発動してたでしょ?」

 

「罠カード、エクシーズリボーンね!あれでセイクリッド・シェラタンを蘇らせて、カードをドローした!」

 

「その通り!」

 

「つまり破壊されることも、織り込み済みだったってことね」

 

「そう。2ターン目もカードをドローしたことによって、あのカードの発動分を今度は補った」

 

「すごいね…そこまで考えてたなんて」

 

「かなり成長してるからね、あいつ」

 

「でも、まだ手札は4枚しかないよ?」

 

「おいおい…まだ発動したカードがあるでしょ…w」

 

「えーと…増殖するGね!」

 

「そうそれ!」

 

「Gって…あのお方…?」

 

「うん…まぁ…そうだね…」

 

「うぇっ…」

 

「まぁカード名はともかく、効果に注目しよう。増殖するGの効果は、相手が特殊召喚するたびに、カードを一枚ドローすること」

 

「つまり融合召喚も特殊召喚の一種だから、ドローできたってことね」

 

「そういうこと」

 

「あれ?でもまだ1枚足りない…?」

 

「おいおい…最後までヒントを出さなくちゃならないのか…?」

 

「いいや、自力で考える………うーん………ジェムナイト・アレキサンドは通常召喚だし………あ!ジェムナイト・クリスタ!」

 

「やっと出たか……あのカードでドローして…」

 

「手札が5枚になったってことか……」

 

「そういうこと!」

 

「なるほどね!」

 

「なんか後ろのやつがいろいろ解説してくれたな」

 

「ああ、そういうことだったのか」

 

「言い出したのお前だろう?」

 

「それはそうだが……それはともかく北斗のやつ、最近特に強くなったと思わないか?なんか急にコツをつかんだみたいな感じでさ……」

 

「逃げやがった、こいつw…でもわかる。デュエル実習でも、あいついつも成績トップだろ?しかも最近は圧倒的に。あいつに勝てるやつなんているのか?」

 

「さぁ……?」

 

そんな強いのか、北斗は。

 

「(あのセイクリッド使いめ……!私の攻撃を一回防いだくらいでいい気になってるんじゃないわよ!

私の伏せカードのうちの1枚は、相手ターン中であろうとも融合を可能にする罠カード、輝石融合!もう一枚はバトルする相手モンスターの攻撃力分だけ自分の融合モンスターの攻撃力をアップできる決闘融合-バトルフュージョン!これで返り討ちにしてやるわ!)」

 

「僕のターン、ドロー!」

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