ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー『夏――待ちわびて』   作:鍵のすけ

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「ラブドライブ!〜女神の守り人〜」や「噂の魔法少女と…」でお馴染みの希ーさんです!By企画主催者


初めまして希ーです!


とにかくやりたいようにやりました。反省も後悔もしていない←
箸休め的な作品になれればいいなぁ、と思っております。

それではどうぞ


ルビィをからかってもだいたいヨハネが貧乏クジを引くことになる話

ここは浦の星女学院。静岡県沼津市内浦に所在する女子高である。廃校することが決まっているこの学校だが、ここには〈Aqours〉という名のスクールアイドル達がいるのだ。そして今、そのグループのメンバーの中の3人が部室で何やら集まっていた……。

 

 

 

 

 

 

 

「お話ってなぁに、善子ちゃん?」

 

 

彼女は黒澤ルビィ。浦の星女学院の1年生で〈Aqours〉のメンバーの1人。男性が苦手で「男は父親としか話したことがない」というまるで都市伝説みたいなことを言う女の子。

 

でも真実だから仕方ない。「小学校とかに男の先生居なかったの?」とか聞いちゃいけない。例え居ても話してないんだからセーフなんだ。彼女は穢れなき天使なのだ。

 

 

「実は貴女に告白が………って、善子じゃなくてヨハネよ!ヨ・ハ・ネ!」

 

 

もう1人の少女の名前は津島善子。厨二病。

 

ルビィと同じ1年生でヨハネと名乗っているが住民票は津島善子。出席簿も津島善子。保険証だって津島善子。この学校を受験する時、身を切る思いで解答用紙の名前欄に〈津島善子〉と書いた哀しい過去を背負っている、自称・堕天使である

 

 

そしてそんな2人をイスに座ってコーヒー啜りながら見守っているようでそこまで気にしていないのが3年生の小原鞠莉。金目鯛のシャイ煮。

 

 

「そんなことより、一体どうしたの?」

 

 

今日は早く帰って昨日の夜中に録画したアイドル番組を100回リピートしなければならないというのにこの堕天使(笑)に捕まってしまった。さっさと終わらせたいから別に善子だろうが四隅だろうが吉田だろうがルビィにとってはなんだっていいのだ。

 

 

「そんなことって何よ!?全く、失礼しちゃうわ!」

 

 

失礼なのは呼び止めたテメェだこの野郎……とか思ってしまったが決して口にはしない。何故ならルビィは天使だからだ。天使のルビィはこんな堕天使擬きの話しも聞いて差し上げるのだ。流石は天使のルビィだ。

 

 

「……心して聞いてね?ルビィちゃんには……ショッキングな内容…だから…」

 

 

無駄に溜めてくる堕天使に内心イライラしながらも笑顔を崩さずにいる天使・ルビィ。そしてヨハネは下を向き、徐に口を開いた

 

 

 

 

 

「実は………ルビィちゃんとダイヤちゃんは、本当は姉妹じゃなかったの!!」

「………は?」

 

 

おっと、少し口が滑ってしまった。だって目の前の()天使が妙なことを言ってるものだから。なんてふざけた告白だ、私とお姉ちゃんが姉妹じゃない筈がないだなんてあり得ない。確かに髪の色は似てない。てか、姉黒なのに妹赤とか遺伝子どうしたの?って感じではある。でもありえない……。だってお姉ちゃんが1人で部屋で腕時計みたいなの付けて「レッツモーフィン!」とか訳わかんないこと叫んでいたのだって知ってるし、そんなことアリエナイ……。一時期手鏡を持って「ウルトラマン絶許」とかなんとか言ってたのだって知ってるし……そうだ絶対にアリエナイ…アリエナイ………。性格だって似てないけど…スタイルも似てないけど…ルビィに対して物凄く厳しいけど……。でも、でも……まさか…!?ルビィの中で様々な思いが、走馬灯のように廻っていた……。

 

 

 

 

 

 

 

一方ヨハネは、心の中でクスクスと笑っていた。もちろん今言ったことは嘘である。彼女曰く堕天使・ヨハネがリトルデーモンに贈るちょっとした不幸を感じさせるイタズラらしい。まぁ、こんなことをしてもルビィなら許してくれるだろうと思って彼女に対して実行したのだ。例え怒ったとしてもヨハネの罪の口付け(Guilty Kiss)でもすれば絶対許してくれるだろう……。そんな甘い考えでこのイタズラを実行したのだ。でも、そろそろネタばらしをするには丁度良い頃合いだろう。そう思ったヨハネは堕天使スマイルを浮かべて顔を上げた。

 

 

「なぁーんて冗談よ、冗談っ!どお?ヨハネのちょっとした不幸はぁ………ってあれ?」

 

 

しかし、ルビィの姿は既に部室には無かった。辺りを見回しても居るのは鞠莉だけ。

 

 

「ル、ルビィちゃんは何処に…?」

「ああ、絶望した顔をして涙目になりながら出て行っちゃったわよー」

「えっ、何時の間に?」

「〔なぁーんて冗談よ、アメリカンジョーク!〕って言う5秒前くらいから」

 

 

アメリカンジョークなんて言ってねぇよ。とか思いながら、ヨハネにある考えが浮かぶ。……もしもこのことがダイヤに知れたら…?普段は妹であるルビィに厳しい彼女だが、実際ルビィのことを誰よりも大切に想っているのも彼女である。こんなイタズラして泣かせただなんて知られたらどんな制裁を受けるか分かったものではない。

 

 

 

や ば い

 

 

 

これは非常にマズい。そう思い冷や汗ダラダラになったヨハネはイスから勢いよく立ち上がって部室を飛び出して、ルビィのことを捜しにに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、運に見放されたヨハネがルビィを見つけられるだろうか?

 

 

 

 

 

 

答えは無理である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

___________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だ…嘘だ…嘘だぁ……」

 

 

ルビィはグラウンドの木の下に座りそんな言葉をポツポツ呟いて涙を流している。ヨハネから聞かされた「ルビィとダイヤは姉妹ではない」という嘘を信じてしまい、ショックで意気消沈となっていたのだ。厳しい姉だが、誰よりも大好きな姉であることに間違いはない。そんな姉が実は本当は姉妹ではなかっただなんて、何よりも知りたくない事実であった……。

 

そんなルビィの元に、2人の少女が近付いてきた

 

 

「あれ?ルビィちゃん」

「どうかしたの?」

 

 

高海千歌と渡辺曜。2人は浦の星女学院の2年生で千歌は〈Aqours〉のリーダーだ。因みに言うと、千歌、曜、ルビィの3人でユニット〈CYaRon!〉が完成する

 

 

 

「えっと…実はね…」

「あ、わかった!みかんだね!みかんが食べたいんだね!」

 

 

 

んな訳ねぇだろみかんオタク。心の中で千歌に対してそう毒突きながらも苦笑いして「違うよ」と返す。だが、千歌はそれでもみかんを勧めてくる。どんだけみかん食わせたいんだコイツは…?などとルビィが思っていると、曜が自信満々な顔で彼女の前にしゃがんだ。

 

 

「大丈夫だよルビィちゃん、曜に任せて!」

 

 

 

そう言ってニッコリと笑顔を見せてくる曜。どうやら彼女はルビィの心中を察してくれたようだ。ルビィは〈CYaRon!〉にまともな人が居てくれたということに喜びを感じてまた涙が出そうになっていた。

 

 

 

 

「曜ちゃん…!」

「はい、はっさく!あと、ポンカンもあるよ!」

「」

 

 

一瞬でも彼女を信じた自分が愚かだった。鞄からはっさくとポンカンを取り出してルビィの前に置いていく曜。そしてそこに更にみかんを並べていく千歌。目の前で繰り広げられる柑橘類・オン・パレードに段々と頭痛を感じてくるルビィ。どうせならポテトを出せよ…とは思わずにいられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

適当なことを言ってから柑橘類タッグと別れたあと、ルビィは次に屋上に来て空を見上げていた。するとそこに、これまた2人の少女がやってきた

 

 

「あれ、ルビィじゃん?何してるの?」

「こんなところに1人で居るだなんて珍しいね」

「果南ちゃん、梨子ちゃん…」

 

 

松浦果南に桜田梨子。2人も〈Aqours〉のメンバーだ。果南は3年生で巨乳………チッ。梨子は2年生で、おそらく貧乳の部類に入るだろうとルビィは推測している。きっと勝てる、ワンチャン有りだと。

 

まぁ、そんなことは置いておき、ルビィは果南と梨子に事情を話した。

 

 

「あー……善子の言葉を鵜呑みにしちゃったんだね…」

「よっちゃんたら…変な嘘吐いちゃって、困ったものね」

 

 

2人はヨハネが言ったことは嘘だと言って苦笑いしている。しかし、信じ込んでしまっているルビィにはそれを信じることこそ難しかった。

 

 

「で、でも、本当に善子ちゃんの言う通りだったら…?そしたら…ルビィは…ルビィは…!?」

 

 

また不安になって来て涙が溢れそうになるルビィ…。そんな彼女の頭に果南は優しく手を乗せた。

 

 

「果南ちゃん…?」

「もしダイヤが本当のお姉ちゃんじゃなかったら、どうなるの?」

「え…それは……」

「例えルビィとダイヤが血が繋がってなくても、2人が互いを大切に想い合ってるのは変わらないんじゃないかな?」

 

 

果南のその言葉を聞いてルビィはハッとした。例え血の繋がった本当の姉妹じゃなくても、自分がダイヤのことが大好きなのは決して変わらないと。優しくルビィに微笑む果南と梨子。2人の暖かさに触れ、詰まらないことを考えていた自分が馬鹿らしくも思えた。

 

 

「ありがとう、果南ちゃん……ルビィ、どんなことがあっても、お姉ちゃんのこと大好きでいるね!」

「うん、その意気だッ」

 

 

元気を取り戻したルビィはハツラツと屋上をあとにした。その後ろ姿を、果南と梨子は微笑ましいものを見る目で見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

___________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

ルビィはダイヤの居るであろう生徒会室へ向けて歩いていた。真偽を直接確めに行く為である。しかし、少し不安も残っており時折足が止まってしまう。いくら先程果南に言われた通りとはいえ、もし本当に姉妹で無いんと言われたら………。葛藤しながらも少しずつ歩んでいると、ルビィの前に1人の天使が現れた。

 

 

「ルビィちゃん!」

「マルちゃん!」

 

 

彼女は国木田花丸。ルビィと同じ1年生で〈Aqours〉の仲間。そしてルビィにとって大親友であり大天使である。花丸は大天使。とにかく大天使。異論は認めない。それくらいにルビィは花丸大好きなのだ。

 

 

「今日は早く帰って録画したアイドル番組鬼リピートするだよね?」

「うん、そのつもりだったんだけど……あれ?ルビィ、マルちゃんに言ったっけ?」

「ん?ああ、勘で言っただけだよ。決してルビィちゃんの携帯に盗聴器仕込んだりとかしてないから安心してほしいずら」

 

 

なんか安心出来ない発言が聞いて取れたがとりあえずはスルーしよう。そしてルビィはこれまでのことを話そうとしたが……。

 

 

「実はねマルちゃん……」

「あ、大丈夫。もう事情は知ってるずら。既にDNA鑑定してルビィちゃんとダイヤちゃんが姉妹であることは実証済みずら」

「えぇ…」

 

 

流石のルビィもこれには引いた。本当に何時の間にだよ?あの堕天使のカミングアウトからまだ1時間も経ってない筈だぞ?おっとりした感じの花丸からは想像出来ない驚異の行動力は彼女を軽く戦慄させることになった。とはいえこれでルビィとダイヤが姉妹であることは確実。ルビィは花丸に対して若干苦笑いしながらお礼を言った。

 

 

「お礼なんていいずら。………それよりも、オラには殺るべきことがあるずら…」

「殺る…べきこと?」

 

 

そう言ってルビィに背を向けた花丸。なんか字がおかしいし、身体中から殺気ビリビリ出てるし、拳ギリギリ握ってるしでヤバい感じしか伝わって来ない。

 

 

「ルビィちゃんを泣かせたあのクソ厨二病に鉄拳制裁ずら…!!」

「え、ちょ、マルちゃん!?」

「ルビィちゃんの涙は宝石よりも価値あるもの!!それを流させ、舐めていいのはオラだけ!!なのにそれをしょうもない嘘で流させるなんて、決して…決して許さないずらああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!」

 

 

 

マジかぁ……。怒りの叫びと共に疾風烈火の如く走り出した花丸。捕まれば確実にヨハネは堕天使どころか仏になるだろう。ヨハネ逃げて超逃げて。そしてとりあえず携帯は捨てようと思ったルビィであった。

 

 

 

 

 

「あら?ルビィ、そこで何してるの?」

「ッ、お、お姉ちゃん…!」

 

 

突然背後からかけられた声。その主は黒澤ダイヤ。今まで話題に出ていたルビィの姉である。

 

 

「えっと…その……ね」

「何?言いたいことがあるなら、はっきりと言ってみなさい」

「お、お姉ちゃん…!」

 

 

ダイヤの登場に驚いて少しオドオドしてしまうルビィ。そんな彼女にダイヤはちょっと厳しめの言葉をかけた。ルビィは意を決してスカートをぎゅっと握ってダイヤの目をまっすぐに見る。今一番伝えたいと思っていることを告白する為に……。

 

 

 

「お姉ちゃん………大好き!」

 

 

ルビィは軽く跳ねてダイヤにへと抱き付いた。突然のことに驚いたダイヤ……しかし、ルビィのことを突き放したりはせず、逆に微笑んでその頭を優しく撫でる。

 

 

「まったく……いきなり何ですの?」

「えへへ…何だか、どうしても伝えたくなって…」

「………そう」

 

 

ぎゅっと抱き合うダイヤとルビィ。その光景はとても微笑ましく、まさに仲の良い姉妹といったところだった。

 

そしてその様子を隠れて涎を垂らしながらカメラで盗撮する梨子。その光景は恐ろしく、まさに音ノ木坂出身のエリートレズといったところだった。

 

そして梨子の後ろには息切れ切れで倒れている果南。その光景は艶やかで、まさに事後といったところだった

 

 

 

(わたくし)も––––––」

「えっ?お姉ちゃん…?」

「ッ……な、何でもないわッ」

 

 

小声で何かを呟いたダイヤ。その小さな声はルビィには聞こえなかったようで何を言った彼女は尋ねたが、ダイヤは教えてくれなかった。

 

 

 

でも……言葉にしなくても、ルビィにはきっと伝わっている筈だ。ダイヤのその告白………

 

 

 

 

 

 

 

 

––––私もルビィが、大好きよ––––

 

 

 

 

 

 

 

………と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、ちょ!?マ、マルちゃん許して…!?」

「問答無用!ずらああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!!!!!!!!」

「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!???」

 

 

 

 

 

 

 

一部生徒によるとその日、校舎裏で何か大きな叫び声が聞こえたらしい。詳細は不明である。

 

 

 

 

〈完〉




いや、悪気しかないんだ。本当にごめん←

いやぁー、最初は普通に恋愛的な告白にしようかと思ったんですよ。でも、それは自分らしくないと思ってこんな話になりました。どうしてこうなった?どうしてこうなった?←

イチャイチャ話の多い中、ちょっとした箸休めになれたでしょうか?


次のまたたねさんはきっと素晴らしい話を見せてくれるでしょう!絶対凄いはずですよね!期待大ですね!楽しみですね!


またたねさんのハードを上げたところで私はこの辺で……


今回はこの様な企画に参加させて頂き、ありがとうございました!
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