「で、話って何だよ」
「先ずは、そっちの貴女に話があります。」
「はい、何ですか?」
「まず、公共の場で第四真祖と言わない。魔族に聞かれたらどうするんですか?」
「え?第四真祖の事はもう誰もが分かっている事じゃ無いんですか?」
「そしたら、ここは真祖の支配する大陸ですか?」
「え、第四真祖はこの島を支配しようとしてるんじゃ無いですか?」
「んな事しねーよ!」
「少し静かにしていて下さい」
「支配しようとしてるなら、魔族が第四真祖の事を見たりするんじゃ無いですかね?」
「…確かに第四真祖の事を全く見たりしていなかったような…」
「で、第四真祖に話ですが、何故彼女を止めようとしていたのですか?」
「そりゃあ、さっきまで話してたやつがパンツ見られた位であいつらの事を襲ってたから止めようとしただけだよ。」
「いやらしい」
そう言って少女は出て行ってしまった。
「そうですか。では、私はこれで」
「あ、ちょっと待ってくれよ!」
「さようなら、また」
「行っちまった…ん?なんか落ちてる」
そこには青と白のチェック柄の財布が落ちていた。
二つ折りで中は小銭入れと札入れに分かれている。
札入れには千円札数枚と五千円札が三枚と、万札が一枚。
そしてカードホルダーに差し込まれていたのは、クレジットカードが一枚と学生証。
学生証には、無表情でいる少女の顔写真と、暁綾花____という名前が刷り込まれていた。
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「…あ、お財布落としちゃった」
綾花は夜、食べ物を買いに行こうとして財布を持って行こうとした時に気付いた。
「はぁ、今日のご飯どうしよう」
「しょうがない、お兄ちゃんの監視でもしてよ」
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「_____________________________」
「…んぅ…もう朝かぁ」
「________________」
「なんか聞こえる…あ、式神か」
「___ねぇ、古城君ってば、聞いてるの⁉︎」
「ああ、悪い。なんだって?」
「もう……!だから、転校生だよ」
「…転校生?」
「うん。夏休み明けからうちのクラスに転校生が来るの。女の子。昨日、部活で学校に行った時に先生に紹介してもらったんだあ。その前にもう一人来ていたらしいんだけどもう帰っちゃったんだって。転校前の手続きに来てたんだって。すっごく可愛い子だったよ。そのうち絶対、高等部でも噂になると思うなぁ」
「ふぅん…」
「でね、古城君。その転校生ちゃんに、なんかした?」
「は?なんだそりゃ?」
「だって訊かれたんだよ、その子に。あたしが自己紹介したら、お兄さんはいるかって。どんな人かって」
「…なんで?」
「あたしのほうが訊きたいよ。てっきり古城君と前にどこかで会ったことがあるんだと思ってたんだけど」
「いや、年下の知り合いはいないと思うが……」
「で、おまえはなんて答えたんだ?」
「いちおうちゃんと説明しといたけど、あることないこと」
「なにぃ?」
「うそうそ、本当のことしか話してないよ。この島に来る前に住んでた町のこととか、学校の成績とか、好きな食べ物とか、好きなグラビアアイドルとか、あとは矢瀬っちとか浅葱ちゃんのこととか、あとは中等部の時の大失恋の話もしたかなあ……」
「おまえな……なんで初対面の相手に、そういうことをペラペラと話すわけ?」
「いや、だって可愛い子だったし?」
「女の子が古城君に興味を持つ機会なんて、滅多にないからさ、少しでもお役に立てばと思ったんだよね」
「うそつけ……単におまえが話したかっただけだろ」
「…ちょっと待て。その高校生の名前はなんて名前だ?」
「うん、ちょっと変わった名字だったよ。えっと……そう、王女様みたいなヒラヒラした感じの」
「ヒラヒラ?…やっぱり知らないな」
「うーん…あ、そうだ!姫柊、姫柊雪菜ちゃん」
「そうか」
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「あのー……暑くないんすか、那月ちゃん?」
「教師をちゃん付けで呼ぶなと言ってるだろう」
「この程度の暑さなど、夏の有明に比べれば、どうということはない」
「いや……見てるこっちのほうが暑いんですけどね」
「それで一体何を飲んでるんですか、自分だけ」
「うむ。セイロンのキャンディ茶葉をベースに、ハーブで軽くフレーバーをつけてみた。適量のブランデーが紅茶の味わいを引き立てているな」
「補習を受けてる生徒の前でアルコールの匂いを振りまくのはどうかと思うんですか……おれはもう帰ってもいいですかね」
「酒でも飲まなきゃ夏休みに試験監督などやっていられるか。採点するから少し待て」
「ふん。まあ、いいだろう。残りの試験勉強も済ましておけよ」
「へーい」
「そうだ、暁。昨日、アイランド・ウエストのショッピングモールで、眷獣をぶっ放したバカな吸血鬼がいたらしい。おまえ、何か知らないか?」
「え?」
古城はぎこちない動きで首を振った。
「そうか。ならいい。私はてっきり、おまえの正体を知って尾け回していた攻魔師が、そこらの野良吸血鬼と遭遇して揉めたんじゃないかと心配していたんだ」
「は、ははっ……まさかそんな…」
「そうだな。まあいい。なにか気付いたことがあったら私に知らせろ」
「ああ、そういえば、ちょっと訊きたいことがあったんですけど」
「なんだ」
「獅子王機関……って知ってます?」
「…どうしておまえがその名前を知っている?」
「いや、知ってるというか、ちょっと小耳に挟んだだけなんだけど」
「ほう。そうか、それは詳しく事情を聞かせてもらいたいものだな。挟んだのは、この耳か?」
「痛て痛て……もしかして、何か起こってます?」
「嫌な名前を聞いて、少々むかついてるだけだ。連中は私らの商売敵だからな」
「商売敵って…国家攻魔官の?」
「ついでに言うと連中はおまえの天敵だ」
「たとえ真祖が相手でも、やつらは本気で殺しに来るぞ。連中はそのために造られたんだからな。獅子王機関の関係者には、せいぜい近づかないようにするんだな」
「…造られた?」
「あ、そうだ。那月ちゃん。中等部の職員室って、今日は開いてますかね?」
「中等部に何の用だ暁?」
「ああ、いや。妹んとこの担任の笹崎先生にちょっと頼みたいことがあって」
「岬に?」
「中等部のやつらのことなど私が知るか。自分で行って確かめろ」
「…そうします」
「それからな、古城」
「はい?」
「なんであいつが笹崎
「くそ…体罰反対…だぜ」