「済まんな、暁。今日は笹崎先生は来ていないそうだ」
「あ、そっすか…」
「なにか届け物か?こちらで預かっておこうか?」
「ええ、まあ…そうなんですけど、今日のところは出直します。ちょっと面倒な代物なんで」
__________________________________
「せめて連絡先がわかるものでも入っていればな…」
「…獅子王機関の連絡先だけか」
「…どうしました、先輩。私のお財布の中にある連絡先を見て」
「…え⁉︎」
「暁…綾花?」
「はい、そうですが。なんの用事でしょうか?」
「いや、昨日財布を落としていってたから笹崎先生に預けようかと思って」
「そうですか、ありがとうございます。では、今からご飯を食べようかと思うのですが、一緒にどうですか?暁先輩」
「あ、あぁ。じゃあどこに行く?」
「では、ファーストフードでも食べましょうか」
_________________________________
「…どうしました?」
「いや、暁って俺と同じ苗字だなって」
「そうですね。確かに同じ苗字ですが、私は…っつぅ」
「…どっどうした⁉︎」
「すみません。…すこし思い出す記憶を間違えました…」
「記憶を間違えた?」
「はい。私は忘れている過去…いえ、消された記憶があるのですが、それをある方法でもう一度覚えましたが、たまに間違えて元の記憶を思い出してしまいその時に頭痛が起こるのです」
「そうなのか、俺もある日の記憶が無くて思い出そうとすると…」
すると古城の顔が突然激しい苦痛に襲われたように歪んだ。
「こうなる…すこしでも無理をして思い出すとこのザマだ」
「やっぱりそうですか。…私は貴方のことを知っていますが、貴方が思い出すまでは教えないことにします」
「え?なんでだ?」
「まあ、思い出したら教えます」
「そうか」
「まあ、私は一応任務ですし、貴方の監視をしていますので、危険な状況でしたら手伝わせていただくかもしれません」
「まあ、一応もしも起こったらよろしく頼む」
「はい。とりあえず出ますか?」
「そうだな」
「じゃあ、会計してきますね」
「おう。じゃあ先に外に行ってるわ」
「わかりました」
_________________________________
「…そういや昨日はご飯どうしたんだ?」
「お金が無かったのでとりあえず先輩の監視をしていました」
「は?え、昨日ずっと監視してたの?」
「はい。でも、さすがに家の中でやりましたよ。式神を先輩に付けて視界と聴覚を共有して」
「そ、そうか」