ハリー・ポッターと苦労人な妹 作:めんど〜くさがり屋
うん! スランプだからしょうがない! 気にしない!
(魔法の女神をお気に入り登録して下さっている方、申し訳ありませんm(_ _)m土下座)
暇潰しにでも、お楽しみください。
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日刊預言者新聞 ○月×日
攻撃魔法の天才! パトリシア・ブラック!
パトリシア・ブラック(13歳)は今週△日、魔法省にて論文を提出した。攻撃魔法についての、新たなる視点から見た使用法である。それは、攻撃魔法は杖を正確に振り、呪文を正確に唱える方が威力が大きくなるという、我々魔法族の今までの見解を大いに覆すものだった。残念ながら我が新聞はブラックに直接話を聞くことが出来なかったが、ブラックは世紀の大天才と言えるだろう。このことについては、同日、記者会見にてブラックは否定している。「私は天才ではありません。本当にすごいのは、妹のレティです。私は妹に、魔法薬学では足元にも及びません」ブラックは謙虚な性格のようだ。ブラックの妹・レティシア(11歳)は、攻撃呪文はそこそこなものの、前記の魔法、魔法薬学が得意のようだ。当新聞調べによると
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新聞は此処までで終わっていた。端に小さく、“続きは二面へ”と書かれている。
少女———レティはため息をついた。
「パティ、何か新聞にあれこれ書き立てられてるんだけど」
「まあしょうがないよ」
「私のことまで書かれてるよ! 絶対おかしい!」
「まあまあ。褒められてるんだからいいじゃない」
「いくない……」
レティは盛大にため息をついた。
「だって、絶対に何か勘違いされてるもん……」
「天才だって?」
「パティと私は全然違うのに……」
「知らなーい」
「酷いよ。夕食抜きにするよ」
「いいもーん」
レティは無言で立ち上がり、鍋を掻き回した。カレーの香ばしい香りが部屋に広がる。
パティがごくんっと息を呑んだ。
レティは無表情を崩さず、真っ白な皿にカレーを盛り付け、ナンを添える。そして、パティの座るダイニングテーブルにつき、夕食を食べ始めた。
パティがじーっとカレーを見つめる。レティは見ないふり。
そのままパティがじーっと見つめ、こっそりナンに手を伸ばす。レティがパシリと手を叩き、引っ込める。
沈黙が続いた。
パティが鍋に目を向けるが、おっちょこちょいなパティが鍋に触れたら落として叱られるのがオチだ。触るわけにはいかない。
パティの無言の葛藤が続く。おそらく、カレー食べたさと見栄をはったことに対するちょっとしたプライドに悩まされているのだろう。
美人であるパティの苦悶の表情に、ちょっとだけカレーをあげたくなったのは私だけだろうか。いや、違う(修辞的疑問)。
しかし、実の妹であるレティは全く何も思わずに黙々とカレーを食べ続ける。最後の一口を食べ終わり、流し台に皿を持っていく。
遂に耐えきれなくなったパティは声を上げた。
「レティ……! カレーを……!」
レティは無言でプラスチック製の皿(パティ専用)を棚から取り出すと、カレーを盛り付け、ナンを乗せた。大盛りのカレーがダイニングテーブルに乗せられる。
「いっただっきまーす!」
一瞬で復活したパティは、スプーンを持って来てカレーを食べ始めた。レティの呆れた顔なんて見えない。
レティ・ブラック。一見中性的だが可愛らしく愛らしい顔をした、この物語の主人公。瑠璃色のぱっちりした瞳とどこかおとなしそうな表情は、保護欲を駆り立てる。
が、彼女は安っちい保護などは必要としていない。なんせ、パトリシア・ブラックの妹なのだ。あの問題児×悪戯っ子×おっちょこちょいという最悪な組み合わせの性質を併せ持ったパトリシアの妹なのだ!
そんなパティの後始末をしたり、時にはツッコミをしたり、またある時は要りもしないシスコンぶりを発揮されたりしてきたので、意外と図太い精神とおおらかな性格である。どちらかというとおとなしいが。
残念美人系のパティと可愛い癒し系レティ。どちらが人気かと問えば、もちろん後者である。
ちなみに、パティの容姿は、顔立ちは絶世の美女。瞳はキラキラ輝く真紅。レティとは対照的だ。
二人の年齢差は二歳ということもあって、二人は仲良く(?)生活していた。
パティが流し台に食器を入れ、ダイニングテーブルについて出されたオレンジジュースを飲んでいる。
「あー、レティも今年からホグワーツだねぇ。寮はグリフィンドールで」
「お断り致します」(決意を込めて)
「えー!」(がっくり)
パティがドンッとテーブルを叩いた。オレンジジュースがコップから溢れる。
「私の癒し・レティは、私と同じ寮じゃないと!」
「まずはおっちょこちょいを治してくださいねー」
パティの言葉にあっさりと切り返し、雑巾でオレンジジュースを拭き取るレティ。手慣れてますなぁ。そんなところに痺れる憧れぬ!!
継ぎ足されたオレンジジュースのコップを前に、パティ復活。私に不可能はない!
「とりあえず明日はダイアゴン横丁で二人でデーt」
「既に買い物済みですわよ、お姉様(ニコッ」
レティの笑顔が怖い……。そして、ダイニングルームの端に積まれた新しい教科書や制服などを見て、やっぱり妹は手慣れていたとパティは思うのだった。