異世界でミリオタが現代兵器を使うとこうなる 作:往復ミサイル
キャニスター弾とは、要するに散弾のような砲弾である。貫通力を重視した徹甲弾や、貫通力の代わりに爆発の威力と範囲を重視した榴弾などは敵の戦車や砲台などを攻撃するための砲弾なんだが、大型の砲弾から無数の散弾を拡散させるというこのキャニスター弾では、そのような目標を撃破するのはほとんど不可能である。
このキャニスター弾が標的とするのは、堅牢な装甲に守られた戦車や装甲車ではなく――――――――人間の歩兵の集団だ。
大型の砲弾から拡散するため、1発1発の散弾のサイズは大きく、当然ながらその数や殺傷力も従来のショットガンの比ではない。それゆえに歩兵の群れを相手にするには、うってつけの砲弾と言える。
だからこそサラマンダーのような堅牢な外殻を持つ相手には、効果が薄くなる。やはり攻撃目標を歩兵部隊にしているだけあって、防御力の低い複数の敵には効果があるものの、堅牢な外殻を持つ単体の敵は専門外という事だ。
足元に置いてある砲弾に手をかけながら、ペリスコープを覗き込むクランの命令を待つ。いくら現代兵器が強力であるとはいえ、適切ではない使い方をすれば効果は半減する。おそらくこの一撃ではあのサラマンダーを撃破することは不可能だろう。攻撃範囲が広い半面、キャニスター弾の貫通力は砲弾の中でも最低クラスなのだ。装甲を破壊できるだけの威力もないため、さすがにこれでサラマンダーの撃破は期待できない。
ほんの少しだけ立ち上がり、俺も装填手用のハッチに増設してもらったペリスコープを覗き込んだ。もう既にキャニスター弾は拡散しているらしく、分解した砲弾の外殻が草原へと落下していく。
サラマンダーは攻撃されたという事を理解していないのか、それとも甲鉄の散弾の群れなど回避する必要がないと高を括っているのか、一歩も動かずに牙の並ぶ口から炎を噴き出しては、俺たちへの威嚇を続けている。
そして――――――キャニスター弾が着弾する。
「クソ………」
「チッ、やっぱり硬い!!」
呟いた直後、照準器を覗き込んでいた
確かにキャニスター弾が運気出した散弾の群れは、俺たちが期待したとおりにサラマンダーの巨体へと着弾した。まあ、巨体に向かって散弾を撃ち込んだのだから当たり前である。問題はそれらの効果があるのかという事だ。相手の外殻は分厚く、更に銃弾や砲弾が着弾前に融解してもおかしくないほどの高熱を纏っている。
その巨体に襲い掛かった散弾の群れが――――――やはり、弾かれた。
しかも中には、まるで熱された鉄板の上に落とされた水滴のように、蒸発するような音を立てて融解する散弾も見受けられる。
「おいおい………散弾が溶けてる………」
嘘だろ………? あれでは、アサルトライフルやLMGの弾丸は命中する前に融解してしまうじゃないか!
くそったれ。どうやらあの怪物を撃破するには、対戦車ミサイルや砲弾を叩き込まなければならないらしい。重機関銃の銃弾でもおそらく今しがた融解したキャニスター弾の散弾と同じだろう。
「ケーター、次はAPFSDS!」
「了解(ヤー)!」
正しい選択だ。今の攻撃で、この怪物を撃破するためには貫通力の高い砲弾でなければならないという事を再認識したのだろう。
手をかけていたAPFSDSを拾い上げ、薬莢が排出されて空になった砲身の後部へと装填する。
先ほどのキャニスター弾は歩兵を攻撃目標とした散弾だったが、今度のAPFSDSは歩兵用ではなく、戦車の装甲を貫通するために設計された最新式の徹甲弾である。これで貫通できなかったら外殻の薄い部位に向かって、他の砲弾を併用しながら次々に叩き込むしかない。
弾かれませんように、と祈りながら砲弾を装填し、クランに「
「飛び立つ前に叩き込みなさい!」
「了解(ヤー)!」
「
そう、問題は相手の防御力だけではない。脅威を挙げるならば攻撃力も驚異の1つとなるが、より脅威なのは相手がドラゴンで、空を飛ぶ事ができるという点である。
戦車は確かに強力な兵器だ。砲弾やロケットランチャを叩き込まれても装甲で弾き飛ばし、逆に戦車砲で敵を吹き飛ばす事ができるのだから。しかも搭載されているFCSをはじめとする装置のおかげで命中精度は極めて高く、地上での戦いならばかなりの脅威になる。
しかし、野生動物にも天敵が存在するように、この戦車にも天敵が存在する。
それは―――――――空を舞いながら対戦車ミサイルをぶっ放してくる戦闘ヘリや戦闘機などである。
戦闘機はもう打つ手がない。いくら命中精度が優れていると言っても、音速で飛行する戦闘機に戦車砲を命中させるのは不可能だし、まず主砲の仰角が足りなくなる。だからといって搭載されている機関銃では戦闘機を撃墜するための威力が足りない。
戦闘ヘリならばまだ撃墜できる可能性はある。しかし、やはりこちらも戦車が苦手とする天敵の一種であることに変わりはない。
サラマンダーも同じだろう。今は地面の上に立ってこちらを威嚇しているけど、飛び立ってしまったら天敵に早変わりだ。飛び立たれる前に砲弾を叩き込み、撃破してしまうのがベストである。
発射されたAPFSDSは、
どうだ………? 貫通したか………!?
一瞬だけ猛烈な火花が散る外殻の表面。漆黒の欠片がいくつか剥がれ落ちる中、いきなり首筋に飛び込んできた砲弾に驚いたのか、サラマンダーの巨体がぐらりと揺れる。
高を括っていつまでも威嚇してるからさ、バーカ。
「………APFSDS、貫通せず」
「………!」
貫通できなかったか………! 戦車の装甲を貫通できる最新型の徹甲弾でも貫通できないのか!
クランに次の砲弾は何を装填するべきなのか聞こうとしたその時だった。
「突進来る! 木村、回避して!」
「了解(ヤー)!!」
ぎょっとしてペリスコープを覗き込むと、先ほどの砲弾に被弾したことで文字通りサラマンダーの逆鱗に触れてしまったのか、口から火の粉を噴き出しながら怒り狂うサラマンダーが、レオパルト2A4に向かって突進してきたのである。
相手の外殻はAPFSDSで貫通できないほど堅牢で分厚い。そんな怪物に突進されたら、いくら
木村がレオパルト2A4を全速力で走らせ、サラマンダーの突進を回避しようと試みる。翼を大きく広げながら突進してくるサラマンダーの姿が、ペリスコープの中で大きくなっていくにつれて右側へとずれていく。
回避できたか………? そう思って安堵した瞬間、頭上からめきりと金属が折れ曲がるような絶叫が聞こえてきて、俺はぞっとしながら上を向いた。
頭上には閉鎖された装填手用のハッチ。ペリスコープも損傷している様子はない。
「損害は!?」
「ないけど………くそ、多分MG3をやられた!」
装填手用のハッチと車長用のハッチには、2丁のMG3が搭載されている。今のひしゃげるような音は、サラマンダーの翼がMG3に激突し、搭載されていた機関銃が破壊された音なのだろう。
「ケーター、次も同じ!」
「了解(ヤヴォール)!」
先ほどは首筋に着弾したけど、弾かれてしまった。しかし全くダメージを与えられなかったわけではないらしく、ペリスコープから見てみると着弾した部位の外殻がはがれていることが分かる。全く損害がないというわけではないらしい。
再びAPFSDSを装填し、ペリスコープから標的を覗き込む。
「木村、右から回り込んで!」
「了解(ヤー)!」
突進を躱され、立ち止まるサラマンダー。反時計回りにこちらを振り向こうとしていたサラマンダーに対して、背後を取り続けようとしているらしく、クランは右から回り込めと指示を出す。
戦車の速度と飛竜がこっちを振り向く速度では相手の方に軍配が上がるけど、少しでもこっちを振り向かれるのを遅らせることは出来る。少なくともサラマンダーの攻撃方法は正面への攻撃ばかりなのだから、背後は安全という事になる。
「――――――
「発射(フォイア)ッ!!」
純白の戦車の砲口が、煌めく。
120mm滑腔砲の砲口から1発のAPFSDSが飛び出し、自らを覆っていた金属の外殻を置き去りにして、サラマンダーの背中へと駆け抜けていく!
『グオォォォォォォ!?』
「着弾!」
「さすが
今度の一撃は、サラマンダーの背中から生えていた赤い結晶の付け根へと叩き込まれたらしい。ペリスコープの向こうで結晶の山が一瞬だけひしゃげたかと思うと、すぐにその表面に亀裂を刻み込み、真紅の礫となって草原にまき散らされる。
しかも結晶の付け根だけでなく、その付け根にあった肉まで抉ったらしい。よく見ると飛び散る結晶の破片の中には、肉や皮膚がこびりついているものもある。
――――――なるほど、あの背中が弱点か。
何かしらの変異で背中から結晶が突き出ているようだが、肝心な外殻がその変異のせいで失われているならばただの弱点でしかない。
ペリスコープから目を離し、クランに指示されるよりも先に
「
「何言ってんだよクラン。もう1年も滑腔砲(これ)ぶっ放してるんだぜ?」
童顔で小柄な
「――――――任せろ、絶対当てる」
「頼もしいわね」
ああ、頼もしい奴だ。転生してきたばかりの頃はよく砲撃を外していたんだが、1年間も砲手として実戦で経験を積み続けた彼は、まだ未熟な部分があるけど、仲間たちのカバーのおかげで一人前の砲手になりつつある。
今のサラマンダーの背中は、結晶もろともAPFSDSに抉られて肉と背骨の一部が露出している。あそこに
竜の一撃が虎を屠るか、それとも虎の牙が竜を穿つか。
既に
しかし、どうやら勝負はそう簡単に決まりそうには無いようだ。
「おい、サラマンダーが!」
「!!」
慌ててペリスコープを覗き込むと、背中を抉られたことに危機感を感じたのか、サラマンダーの変異種がドラゴンの専売特許と言わんばかりに翼を広げ、背中から流れ出た血肉をまき散らしながら飛び立とうとしているところだった。
拙い、対空戦闘は戦車の専門外だ!
慌ててハッチから身を乗り出し、機関銃で射撃しようと思った俺だけど、そういえば頼みのMG3はさっきの突進で破壊され、使用不能になっていた筈だ。あまり期待せずにハッチから身を乗り出してみると、案の定MG3の銃身は見事にへし折られており、射撃できる状態ではない。
「くそったれ!」
どうすればいい!? このままじゃ、上空からのブレスで焼き殺されちまう!!
「落ち着きなさい、ケーター!」
拳を握りしめながらサラマンダーを睨みつけていた俺を、車内で指揮を続けるクランが叱責する。
「何のための転生者なの!? 端末を使いなさい!!」
「そ、そうか!」
そうだ、便利なものがあるじゃないか!!
独壇場に戻ったと思いながら飛んでいるサラマンダーに向かってにやりと笑いながら、迷彩服のポケットの中から端末を取り出す。転生者に与えられるこの端末を使えば、あらゆる能力や武器をポイントを消費して自由に開発し、カスタマイズすることが可能なのである。
だが、これで新しい兵器を出せという意味ではないだろう。今更戦闘機やヘリを出したとしても、ここにいる仲間たちの中でそう言った兵器の操縦方法を知っている者はいない。
しかし―――――――歩兵が装備できる武器で、空を舞う敵に対抗できる武器は存在する。
素早く画面をタッチして武器の生産と表示されているメニュー画面を開き、天空の飛竜を穿つための矛を大慌てで生産する。
俺が生産したその矛は―――――――対空ミサイルの代名詞でもある、アメリカ製対空ミサイルランチャーの『FIM-92スティンガー』である。
照準器を覗き込んで敵をロックオンし、誘導するミサイルを発射する事ができるこの強力な対空兵器は戦車砲ほどの破壊力を持っているわけではないが、使い勝手が良いし、空を飛んでいる敵を攻撃するにはうってつけの代物である。
フレアでミサイルを回避されることもあるが、サラマンダーには当然ながらフレアは搭載されていない。ただ浮かんでいるだけの巨大なクジラに、至近距離から銛を放り投げるようなものだ。
こいつで撃ち落とし、それから
照準器を覗き込み、天空を舞うサラマンダーをロックオン。俺たちに背中を向けて宙返りを終えたサラマンダーが、まるで急降下爆撃機のように俺たちに狙いを定め、大きく開けた口の中から炎を煌めかせながら、真っ直ぐに
だが、こっちはもう矛をぶっ放す準備はできている。ただでさえ命中精度が高いのに、わざわざ突っ込んで来てくれるとはありがたい。
しかし、サラマンダーはロックオンされているというか、危機を感じたらしい。すぐに口を閉めて再び高度を上げようとするが―――――――もうロックオンされている。この一撃を回避するのはもう不可能だ。
「くたばれッ!!」
トリガーを引き、ドラゴンを穿つ矛を放つ。
ミサイルランチャーから長大なミサイルが飛び出し、後端に取り付けられていた小さなブースターが切り離される。そしてそのまま天空へと舞い上がっていくのかと思いきや、今度は切り離されたブースターの下に取り付けられていたブースターから炎と白煙を噴き上げ、アメリカ軍の誇る最強のミサイルランチャーが天空へと飛び立っていく!
サラマンダーはミサイルを目にすると、大慌てで複雑に飛び回り始める。急上昇したかと思うえば急旋回し、失速して急降下したかと思えば再び加速する。最新の戦闘機でも再現できそうにないほどの猛烈な動きだったが、スティンガーミサイルはその動きを全て見抜き、攻撃目標に突っ込むためにその動きに追いついていく。
どれだけ旋回しても、ミサイルは降り切れない。白煙を大空に刻む歩兵の矛が、徐々にサラマンダーに追いついていく。
そして―――――――天空で、紅蓮の閃光が膨れ上がった。
尻尾の付け根をミサイルに激突され、爆風と運動エネルギーにつ起き飛ばされる形で高度を落とし始めるサラマンダー。必死に飛び続けようとするサラマンダーだが、背中を抉られていた激痛に邪魔されたのか、翼を上手く動かせないようだ。そのまま徐々に高度を落としていき―――――――ついに頭と胴体を地面に擦り付けながら、墜落する。
「―――――やったぞ、クラン」
「さすがケーター」
さあ、後はあの背中に
終わらせろ、
「―――――――
墜落し、何とか立ち上がろうと足掻き続けるサラマンダーの変異種を睨みつけながら、クランが冷たい声で告げた。
彼女の曽祖父はスターリングラード攻防戦からベルリン攻防戦まで、純白に塗装されたティーガーⅠで戦い抜いた戦車兵であり、その白いティーガーⅠは連合軍の兵士たちから『ホワイトタイガー』と呼ばれていたという。そして祖父と父も、曽祖父の活躍をたたえるために戦車に
彼女は異世界で、曽祖父の異名を受け継ぐのだ。
この咆哮は――――――クラウディア・ルーデンシュタインが
「――――Das Ende(終わりよ)!!」
「発射(フォイア)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
装填されていた砲弾が轟音を纏って飛び出し、足掻き続けるサラマンダーに向かって襲い掛かり―――――草原の戦いに、終止符を打った。
命中してからすぐに炸裂し、猛烈なメタルジェットでサラマンダーの太い背骨を貫く。更にメタルジェットが纏う爆風は肉を抉り、外殻と肉の間に入り込んで背中の内側を焼き尽くすと、外殻の裂け目から焦げた血肉を伴った火柱として噴き上がり、サラマンダーの肉体をズタズタに破壊した。
『ガ……………ァ………』
小さな声を上げながらも、サラマンダーはやっと立ち上がった。しかし背骨がメタルジェットに貫荒れているせいなのか、すぐに再び草原の上に倒れ込んでしまう。
それからは、もう足掻くこともなかった。悲しそうな両目で何かを見つめると、その瞳から血涙を流し、すぐに動かなくなる。
「や、やった………倒したわよ………!」
「は、ははっ………! やりましたね、クラン!
仲間たちがサラマンダーの討伐に成功したことに喜ぶが、俺は何だか違和感を感じた。
サラマンダーの奴は、何を見ながら力尽きたのか気になったのである。逃げようと足掻いていたというよりは、死ぬ前にその何かを目にしてから死のうとしていたようにも見えたのだ。俺はすぐに双眼鏡を覗き込み、サラマンダーの顔の先にある一帯をズームして――――――すぐにそれを見つけた。
あれは何だ? 石ころか?
更にズームしてみると、それはすっかり錆びついて朱色になってしまった金属製の何かだった。何かを埋めた跡のある地面の上に、その錆びついた金属の小さな塊が、まるで墓石のようにそっと置かれているのだ。
その錆びついた金属の塊は、どうやら懐中時計のようだった。ずっと放置されていたせいなのか、表面は抉れて錆だらけの時計の針や歯車が露出している。
あのサラマンダーは、あの墓標に用事があったのか? まさか、墓参りに来ていた………?
というか、あれは誰の墓だ………?
「ほら、ケーター! 村に戻って報酬を受け取りましょう!」
「あ、ああ」
あの墓は、一体なんだ?
その疑問はなかなか消えてくれる気配はなかった。
村に戻り、依頼してきた老人にサラマンダーの死体がある位置を教えてから報酬を受け取った俺たちは、再びザウンバルク平原を戦車で北上していた。
次に目指すのは、このオルトバルカ王国で最も寒いと言われているシベリスブルク山脈。山脈そのものがダンジョンに指定されているという危険地帯で、危険度はオルトバルカ国内でもトップクラスだという。
危険過ぎるせいで挑戦する冒険者もいなくなってしまったという桁違いのダンジョンに、俺たちは向かおうとしているのだ。もちろんダンジョンに挑むつもりだが、中心部へは行かずに外周部の調査をして報酬を受け取り、その報酬で食材を買い込む予定である。
「ねえ、ケーター」
「ん? どうした?」
段々と寒くなってきた風の中で、車長用のハッチから身を乗り出す隣のクランが、ニコニコと笑いながら俺の方を見てきた。
「異世界の生活って、不安だったけど………私ね、ケーターのおかげで今の生活を楽しんでるの」
「それは良かった」
「だから………そ、その………」
何だか恥ずかしそうだな。顔が真っ赤になってるぞ、クラン。
「ず、ずっと一緒にいてくれるかな………?」
「当たり前じゃん」
「えっ?」
当たり前だろうが。告白したのは俺なんだし、俺もクランの事が大好きなんだからさ。
だから、彼女とずっと一緒にいる。仲間たちと一緒に、こうして異世界を旅する。
「――――――あ、ありがと、ケーター」
「おうっ」
この異世界は、かなり危険な世界だ。前世の世界では考えられない環境もあるし、魔物も生息している。それに奴隷の制度もあるし、国を統治する王族や貴族はもう腐敗しているではないか。
平民からすれば、理不尽な世界だ。でも俺たちはこれから、この理不尽な世界で生きて行かなければならない。
理不尽が立ち塞がるというならば、その理不尽はぶち壊す。
この戦車と、仲間たちと共に。
俺たちの