異世界でミリオタが現代兵器を使うとこうなる 作:往復ミサイル
車体の上にがっちりした砲塔を取り付けられた2両の装甲車が、砂の大地にすぐに消えてしまうタイヤの跡を刻み付けながら、タンプル搭のゲートへと進んでいる。
兵員室の中にAK-12で武装した兵士たちを乗せているその装甲車は、ロシア軍で正式採用されているBTR-90だ。戦車と比べると装甲は薄くなってしまうものの、大口径の機関砲と対戦車ミサイルを持っているため火力は極めて高い。
当然ながらそのBTR-90は、テンプル騎士団で正式採用されている兵器である。
テンプル騎士団では、定期的に偵察部隊を派遣して周囲の状況を確認するようにしている。この転生者ハンターのみで構成される武装集団が設立されたばかりの頃は、偵察の目的は拠点の周囲にダンジョンや危険地帯がないか確認するためであったのだが、周囲の状況が把握できるようになってからは魔物の群れの観測などが主な仕事になっている。
そのため、以前まではアサルトライフルやマークスマンライフルを背負ってバイクに跨る兵士たちの姿はよく見受けられるのだが、最近ではこのように重装備の装甲車に兵士たちが乗り込んでいく光景を目の当たりにする方が多い。
その偵察任務を終えた2両の装甲車が検問所のゲートへと差し掛かった時、ゲートの警備を担当する警備兵がライトを照らしながらゆっくりと進んでくる装甲車の前に立ち、大きく手を振った。
いつもならばここで装甲車の方が止められる前にゆっくりと停車し、警備兵からチェックを受けてからゲートを開けてもらい、タンプル搭へと帰還する。それゆえに装甲車の車長は、慌てて装甲車を止めようとした警備兵の姿を見つめながら、タンプル搭で何かが起こっていることを察した。
ハッチを開け、砲塔の上から顔を出す。するとランタンを腰に下げ、兵士たちが当たり前のように装備しているAK-12を背中に背負った警備兵が、停車した装甲車のすぐ脇へと駆け寄ってくる。いつもならば「お疲れ様ー」と言いながら出迎えてくれる仕事仲間なのだが、今日は呑気にそう言いながらチェックをしてくれる様子はない。
「同志、何かあったのか?」
「ああ、同志。急いでゲートの正面から退避しろ」
「なに? どういうことだ?」
少しばかり混乱しながら、車長はちらりと目の前に鎮座している検問所のゲートを睨みつけた。ゲート付近の警備兵用の詰所から飛び出した2名の警備兵が、大慌てで検問所のゲートのロックを外して開放しているのが見えるが、それは明らかに帰還した2両の装甲車を迎え入れるためではない。
”迎え入れる”というよりは、内側から何かを”追い出そう”としているかのような雰囲気である。
無意識のうちに息を呑んだ車長は、慌てて詰所の中へと戻っていく警備兵たちの姿を見つめてから、装甲車の近くにやってきた警備兵の顔を見下ろした。
「タンプル砲だ。円卓の騎士たちが、あれの使用を承認した。さっさと退避しないと装甲車ごと吹っ飛ばされるぞ」
その兵器の名を聞いた瞬間、車長はなぜ警備兵たちが大慌てでゲートを開け、帰投してきた装甲車たちを退避させようとしていたのかを理解する。
テンプル騎士団の本拠地であるタンプル搭には、1つも”塔”はない。それにもかかわらずタンプル”塔”と呼ばれている理由は、地上に配備された長大な砲身を持つ6門の副砲と、それよりも更に巨大な1門の主砲が”塔”のように見えるため、団員たちにそう呼ばれている。
その要塞砲はどちらも大口径で、発射の際の衝撃波は凄まじい。地上にヘリや戦車を格納していれば、発射の際の衝撃波で格納庫もろとも吹っ飛ばされてしまう恐れがあるため、タンプル搭の格納庫や指令室などは地下に作られている。
副砲ならば、それで被害が出ることはない。
だが――――――――中心に鎮座する主砲の衝撃波は、副砲の比ではない。
副砲は超弩級戦艦並みの36cm砲。旧日本海軍が保有していた金剛級や扶桑級の主砲に匹敵する射程距離と破壊力を誇る。しかし、タンプル搭の象徴ともいえる主砲は200cm砲。金剛級や扶桑級どころか、戦艦大和を遥かに上回る。
合計で32基も取り付けられている薬室の中で炸薬を爆発させ、それの衝撃波と爆風で巨大な砲弾を更に加速させることで超遠距離の敵を砲撃するのである。更に砲弾だけでなく、
しかし、32基――――――――砲身の後端にあるものも含めれば33基である――――――――の薬室で大口径の砲弾を放つため、その衝撃波はあらゆる要塞砲や戦艦の主砲の衝撃波を上回るほどすさまじい。隔壁や分厚い装甲だけでなく、地中にある岩盤まで防御に利用している堅牢なタンプル搭の設備ですら、その主砲の衝撃波に耐えられるかは不明と言われるほどだ。
そのため、タンプル砲を使用する際は円卓の騎士全員の承認が必要になる。1人でも承認しなければタンプル砲の使用は否決され、使用できないというルールがある。
もしも円卓の騎士が全員承認するような状況になれば、タンプル砲の発射を担当する作業員たちは作業が終了次第速やかに地下へと退避し、更に隔壁を閉鎖しなければならない。
それほどその”決戦兵器”の反動と衝撃波はすさまじいのである。分厚い隔壁を幾重にも展開する必要があるほどの衝撃波なのだから、重装備とはいえ装甲車が耐えられるわけがない。あっさりと吹っ飛ばされて大破するのが関の山である。
「マジかよ…………おい、同志諸君。急いでゲート前から退避だ」
ゲートを開放したのは、タンプル搭から押し寄せてくるタンプル砲の衝撃波を外へと逃がすことで、ゲートの破損を防ぐためだったのだと理解した車長は、慌てて後続の装甲車へと無線で連絡する。
報告してくれた警備兵に敬礼をしてから、車長は大慌てで車内へと引っ込む。座席に腰を下ろしながら操縦士に退避するように指示を出した彼は、モニターに映っている眼前の岩山を見つめながら、もう一度息を呑むのであった。
その砲撃が遺した痕跡は――――――――やっぱり、戦車砲や戦艦の主砲の比ではない。
モニターの向こうに投影されている巨大な要塞砲の砲口から姿を現した猛烈な黒煙と、瞬く間に消えてしまった紅蓮の火柱を見つめながら、指令室の中にいる団員たちは唖然としていた。
タンプル砲は、簡単に言えば複数の薬室を持つ超大口径のガンランチャーのようなものだ。けれどもこれは、当たり前だが戦車に搭載するガンランチャーとは比べ物にならない。
まるで砲口の中で核爆発でも起こったのではないかと思えるほどの火柱を吐き出したタンプル砲からは、未だに黒煙が溢れている。その黒煙はやがて大爆発が生み出すキノコ雲を彷彿とさせる形状に変化すると、入り込んできた風にゆっくりと溶かされ、そのまま砂漠の真っ只中へと消えていった。
「れ、冷却液、注入開始」
「1番から33番、各薬室に破損無し。第二射、発射体制に入ります」
「各薬室、第二射スタンバイ。
「排出ハッチ開放。放熱開始」
モニターの向こうで、タンプル砲の砲身に接続されたケーブルが膨らむ。タンプル砲は複数の薬室で爆発を発生させ、その爆風と衝撃波で砲弾を超遠距離まで放つ多薬室砲だ。本来ならば1つだけ搭載されている筈の薬室を、射程距離の底上げのために合計で33基に増やしているのだから、それが次々に起爆すれば砲身に凄まじい熱が溜まるのは想像に難くない。
そのため、1発発射した後には必ず砲身の中に内蔵されている配管に冷却液を注入し、砲身の熱で蒸発するそれを排熱用のハッチから放出して冷却する必要があるのだ。
砲身にいくつも取り付けられたハッチが開き、猛烈な白い蒸気を吐き出す。蒸発した冷却液の蒸気がタンプル砲の砲身を飲み込んだかと思うと、10秒ほどでハッチが再び閉鎖され、黒煙の残滓と溶け合った蒸気たちが、風に吹き飛ばされていった。
「各薬室第2層、起爆準備完了」
「よし、
「了解(ダー)、同志団長」
砲身の上下左右に取り付けられている薬室の中には炸薬が詰まっているのだが、その炸薬は5層になっている。1回の砲撃で1層ずつ消費していくので、合計で5回まで連続で砲撃できるというわけだ。
長距離の攻撃目標に最初の一撃で有効なダメージを与えられなかった場合にすぐさま追撃できるという長所があるわけだが、1回でも使用してしまうと途中で炸薬を補充するために薬室ごと取り外し、炸薬を充填し直す必要がある。非常に時間がかかってしまうため、基本的に1発発射したら相手が壊滅状態でも5回使用するしかない。
「同志、次のミサイルはどうしますか?」
「お次はMIRV(マーヴ)”だ。ばら撒いてやれ」
「了解(ダー)」
MIRV(マーヴ)とは、
まず、
最初にぶっ放したのは通常タイプのミサイルだ。今度のは攻撃範囲が広いぞ、ブラド。
「弾頭はいかがいたしましょう?」
「そうだな…………”水銀弾頭”で頼む」
「はい、同志」
先ほどのは内部に炸薬と聖水を充填した”聖水弾頭”。低コストの聖水を使っているので使い勝手がいいが、爆発の際の熱風でその聖水が蒸発してしまうため、それほど攻撃範囲は広くはない。
そこで、コストは高くなってしまうものの、より広範囲の吸血鬼を殲滅できる”水銀弾頭”を使用することにした。
水銀弾頭は、聖水の代わりに炸薬と水銀を充填した強力な弾頭だ。聖水とは違って熱風程度では蒸発しない上に、強力な衝撃波に押し出されて四散する水銀の雫や斬撃はヘリや装甲車の装甲を容易く両断してしまうほどの威力を誇る。しかも吸血鬼の弱点の1つだ。
それとMIRV(マーヴ)を組み合わせればどれほどのダメージを与えられるかは、想像に難くない。
「オリョール2-5、ミサイルはどうだ?」
『こちらオリョール2-5。第一射は目標に命中。…………しかし、まだ生き残りがいますね』
「では、極上のウォッカをもう1杯
「はい、同志。第二射発射準備完了」
「砲身の冷却完了。各薬室、オールグリーン」
「保護カプセル、異常なし」
「オリョール2-5より観測データ受信中」
「よし、秒読み開始」
「――――――
「―――――――発射(フォイア)」
号令を発した直後、5つの支柱と33基の薬室を持つ怪物が、モニターの向こうで咆哮した。
大昔から、吸血鬼は恐れられている種族だ。
人間を遥かに超える身体能力を持ち、弱点で攻撃されない限り何度でも再生する怪物たち。どれだけ鍛え上げられた熟練の戦士が戦いを挑んでも、奴らが剣を薙ぎ払えば鎧ごと両断されるのは当たり前である。
それゆえに、彼らの王であるレリエル・クロフォードは、神々から武器を与えられた伝説の大天使か、同じく化け物だった魔王(リキヤ)しか討伐できなかった。
ごく普通の吸血鬼の兵士ですら、騎士たちの手には負えなかったのだが―――――――Su-30SMに乗りながらディレントリア上空を旋回する俺たちの眼下では、それが覆されていた。
たった1発のミサイルが着弾し、ディレントリア公国に取り残されていた屋敷が火の海と化す。コクピットのモニターに映し出されるのは、燃え上がる屋敷の中から飛び出してきた軍服姿の吸血鬼たち。火達磨になり、奇声を発しながら飛び出してきた奴もいるし、飛散した聖水で身体の一部を溶かされて無残な姿になった吸血鬼もいる。
奴らに虐げられていた人類の一撃が、逆に吸血鬼たちを虐げているのだ。
今まで人間やエルフたちは、奴らに蹂躙されるのが当たり前だったというのに。
『吸血鬼もあんな感じに泣き叫ぶんだな』
後部座席で機体に取り付けられた観測用のカメラの映像を見ながら、戦友のエドワード軍曹がそう言う。
「当たり前だろ」
『ふん、クソ野郎共め。…………ジェイコブの仇だ、クソッタレ』
エドワードの弟は、あのヴリシアの戦いで戦死している。エドワードの奴は弟のジェイコブを大切にしていたから、あの過激派の吸血鬼共が憎いに違いない。
俺もヴリシアで仲間を殺された。もしできるなら、このまま高度を下げてミサイルと機関砲をお見舞いし、あいつらを皆殺しにしてやりたい。けれども俺たちの任務は攻撃ではなく、敵の拠点へとミサイルを誘導することだ。
代わりに、ミサイルに仇を取ってもらうとしよう。
『ユージーン、次のミサイルだ。大気圏へ再突入を確認。―――――――こいつはMIRV(マーヴ)か?』
「ん? マーヴって何だっけ?」
『分裂する奴だ』
「ありがとう」
どうやらタンプル搭の同志たちは、ここで可能な限り吸血鬼共の戦力を削り取るか、奴らを潰すつもりらしい。
『―――――――弾頭、ミサイルより正常に分離を確認。着弾まで520秒。…………ユージーン、上見てみろ』
後部座席でミサイルの誘導を担当するエドワードに言われてから、俺はキャノピーの真上を見上げる。
ディレントリア公国の上を覆っている黄金の満月と星空。できるならば偵察任務ではなく、遊覧飛行の時にこういう幻想的な空間を飛びたいものだ。その美しい星空の中で、奇妙な光り方をする物体が煌き始める。
それを発見した瞬間、俺は流れ星だろうかと思った。けれども、流れ星ならばこんなに長く煌いているわけがない。しかもその光は、星空の向こうへと去っていこうとしているわけではなく、むしろこっちへと接近しているようにも見える。
数秒後、俺はそれの正体を理解する。
異質な光り方をするそれは、星などではない。敵を破壊して蹂躙するために解き放たれた、死の流れ星たちなのだ。
「あれが…………MIRV(マーヴ)なのか…………?」
キャノピーの真上を見上げながら、俺とエドワードは息を呑む。
流れ星と言うよりは隕石と言うべきだろうか。真っ赤な炎を纏い、灼熱の軌跡で夜空を蹂躙しながら地表へと落下していく弾頭の群れは、ミサイルと言うよりは隕石である。
タンプル搭にあるタンプル砲から放たれたミサイルは、大気圏を離脱してから保護カプセルから解き放たれ、そこからエンジンと慣性を利用して大気圏へと再突入。そしてミサイルに搭載している複数の弾頭を分離させ、攻撃目標へとばら撒くらしい。
ミサイルの誘導の訓練をやったことはあるが、MIRV(マーヴ)を目にするのはこれが初めてだ。
「綺麗だ」
『MIRV(マーヴ)、弾着まで180秒。ユージーン、ちょっと高度上げろ』
「はいはい」
エドワードに言われてから高度を上げ、地表で未だに苦しんでいる吸血鬼たちを見下ろす。
あと2分くらいで、あの弾頭の群れは着弾するだろう。弾頭の中には吸血鬼たちが大嫌いな水銀が充填されているらしい。あれが炸裂すれば、間違いなく吸血鬼たちは大損害を被る。
息を呑みながら、落下していく弾頭たちを見送る。
『5、4、3、2、1…………弾着』
後部座席でエドワードが告げた瞬間、地表で膨れ上がった猛烈な光が、俺たちの乗る機体を照らし出す。猛烈な光だけど全く音がしない音に気付いた直後、機体のエンジンの音をかき消してしまうほどの轟音がコクピットの中で轟き、観測していた機体が激震する。
空そのものが揺れているのではないかと思ってしまうほどの衝撃だ。キャノピーの左右にヘルメットを何度かぶつけてしまったが、操縦桿はしっかりと握ったままだ。これを変な方向に倒してしまったら、眼下の火の海に飛び込む羽目になる。
「おいおい…………」
片手でヘルメットを押さえながら地表を見下ろした俺は、絶句した。
着弾する寸前までは、火の海とはいえ燃えているのは屋敷と庭程度だったというのに、MIRV(マーヴ)が着弾してからは、更に火の海が広がっていたのだから。
屋敷は半壊しており、瓦礫の山の上では炎が産声を上げている。その瓦礫の山から慌てて這い出していくのは、傷だらけになった吸血鬼や、猛烈な爆風と水銀榴弾で片足や片腕を千切られた吸血鬼たち。弱点である水銀への耐性が弱い吸血鬼はそのまま倒れて炎で焼かれており、火の海の中でどんどん黒焦げになっていく。
辛うじて耐性のおかげで生き延びた吸血鬼も、腕や足が千切れ飛んでいたり、衝撃波に押し出された水銀や破片で腹を引き裂かれ、肋骨や腸があらわになっているのが当たり前と言えるような状態で、仲間に肩を貸してもらいながら屋敷を離れていく。
炎は屋敷を囲んでいた森にも燃え広がり、どんどん大地を炎で染め上げていった。
『オリョール2-5、戦果は?』
無残な姿の吸血鬼たちを目にしてしまったせいなのか、操縦桿を握っている腕がいつの間にか震えている。
もう十分なんじゃないだろうかと思った俺は、タンプル搭のオペレーターに「十分です」と報告しようとしたが―――――――ヴリシアで吸血鬼共に仲間を殺された光景が、すぐにフラッシュバックした。
吸血鬼たちの戦闘機が放ったミサイルで、木っ端微塵にされた戦友の戦闘ヘリ。粉々になったヘリに乗っていたのは、幼い妹と弟を養うために戦っていたミヒャエルの機体だった。
バラバラになったヘリの残骸と一緒に、千切れ飛んだミヒャエルの首が海に降り注いでいった。小さな子供たちによく支給されたお菓子をあげていた優しい男だったのに、その瞬間に見えたあいつの顔は、恐怖で支配されていたのである。
あいつらが、俺たちの戦友を殺したんだ。
きっと生還していたら、いつものように子供たちの遊び相手になったり、支給されたお菓子を子供たちにあげながら微笑んでいた筈なのに。
少しだけ情けをかけてやろうと思ったが、すぐに湧き出た憎悪がそれを塗り潰す。
―――――――殺す。
あいつらは、全員殺すべきだ。
「オリョール2-5より管制室へ」
燃え上がるディレントリアの森を見下ろしながら、俺は報告した。
「―――――――もう一発お願いします」
おまけ1
足りないもの その1
ブラド(…………くそ、どうすればナガトに勝てる!? 俺の実力が不足しているのか!?)
吸血鬼1「ブラド様、どうかいたしましたか?」
ブラド「おい、お前。どうして俺はタクヤに勝てないと思う?」
吸血鬼1「何をおっしゃるのです。あなたは十分な実力があるではありませんか」
ブラド「頼む、教えてくれ。何が足りないんだ?」
吸血鬼1「ええと…………諜報部隊の報告では、テンプル騎士団団長のタクヤ・ハヤカワは…………もう童貞ではないみたいです」
ブラド「…………えっ?」
吸血鬼2「童貞だから勝てないのでは…………?」
ブラド(何だよそれぇ!?)
おまけ2
足りないもの その2
ブラド「あ、ありえないだろ!?」
吸血鬼1「し、しかし…………失礼ですが、ブラド様って彼女はいるんですか?」
ブラド「関係ないだろう!? 俺はあいつに勝つ方法を聞いているんだよ!!」
吸血鬼2「タクヤ・ハヤカワには5人も彼女がいるみたいですが」
ブラド(ハーレム!?)
ブラド「お、おのれ…………忌々しいキメラめ…………ッ!」
吸血鬼3「このナタリアって子が一番可愛いと思うな。お前はどう思う?」
吸血鬼4「俺はラウラって子かなぁ。やっぱり巨乳が一番だろ」
吸血鬼5「俺は貧乳の方が好きだから、ステラちゃんが一番だな」
ブラド「くそ………ッ! 大体、父上は彼女なんか作ってない――――――――」
吸血鬼1「でも子供は作ってますよ?」
ブラド「…………」
ブラド(俺の敗因って、彼女がいない事なのかな…………)
アリーシャ(ブラド様…………)
完