異世界でミリオタが現代兵器を使うとこうなる   作:往復ミサイル

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大盤振る舞いと飽和攻撃

 

 砂漠の上に広がる星空が、無数の白煙に八つ裂きにされていく。

 

 ウィルバー海峡に展開するアーレイ・バーク級の群れから解き放たれたトマホークたちは、すぐに高度を下げて低空飛行をしながら、タンプル搭へと続く河へと突入していった。テンプル騎士団艦隊の兵力は吸血鬼たちの艦隊よりも多いものの、テンプル騎士団は高性能なイージス艦を1隻も保有しておらず、冷戦の真っ只中に設計された旧式の駆逐艦や、戦艦に近代化改修を施して運用を続けている。

 

 そのため、ミサイルを迎撃できる確率が低いのはテンプル騎士団の方であった。可能な限りレーダーを最新のものに換装し、迎撃用の武装をこれでもかというほど搭載することによって少しでもミサイルを迎撃できる確率を上げようとしているが、吸血鬼たちが運用するイージス艦は、そのような改造を施さなくてもミサイルを撃墜することができるのだ。

 

 10隻のアーレイ・バーク級から放たれたトマホークの群れが狙っているのは、テンプル騎士団艦隊の戦闘を進む巨大な戦艦だ。かつてソ連軍が建造する筈だった超弩級戦艦に近代化改修を施し、対艦ミサイルのキャニスターや対空ミサイルを搭載することによって攻撃力を爆発的に向上させた、テンプル騎士団の力の象徴である。

 

 ヴリシアの戦いでは戦艦モンタナを撃沈し、地上部隊を支援するために艦砲射撃を最後まで続けた、テンプル騎士団が保有する最強の戦艦だ。

 

 艦隊の旗艦であるジャック・ド・モレーに搭載されたグブカやコールチクから、トマホークの群れを迎え撃つために対空ミサイルたちが解き放たれる。イージス艦を保有していないテンプル騎士団は、少しでもミサイルや戦闘機を迎撃できる確率を向上させるため、近代化改修を施した戦艦には無数の対空兵器を搭載している。

 

 放たれた無数の対空ミサイルの白煙で、ジャック・ド・モレーの甲板が包み込まれていく。後続のソビエツキー・ソユーズ級やインペラトリッツァ・マリーヤ級も同じく対空ミサイルによる迎撃を開始し、瞬く間に夜空とCICの中にあるモニターの反応が、対空ミサイルたちに埋め尽くされていった。

 

 その無数のミサイルたちが、艦隊を撃沈するために突撃してくるトマホークの群れへと立ち向かっていくのを見つめながら、CICの中でイワン・ブルシーロフ大佐は固唾を呑んだ。

 

 やがてトマホークの群れと、艦隊から放たれた対空ミサイルの反応がモニターの中でぶつかり合い―――――――お互いの反応が、一気に消え去る。

 

 レーダーから反応が消えたという事は、トマホークの群れが対空ミサイルに食い破られ、艦隊を襲う前に海の藻屑と化したことを意味する。しかし、大量のミサイルを放ったにもかかわらず、全てのトマホークを迎撃することができたわけではないらしい。

 

「トラックナンバー001から023、迎撃成功! 残り17発!」

 

「速射砲、コールチク、迎撃開始!」

 

 残ったミサイルの数は17発。このミサイルの攻撃さえ迎撃できれば、敵のイージス艦の群れへと接近できるだろう。

 

 いくら超弩級戦艦が並走できるほどの広さがあるとはいえ、河を脱出してウィルバー海峡へと出るまでは単縦陣のまま進むしかない。本来ならばただ単に迎撃するだけでなく、回避しながら迎撃をするのだが、艦隊はまだ河から脱出できていないため動き回ることができないのだ。

 

 そのため、単縦陣のまま敵艦隊へと向けて前進しつつ、接近してくるミサイルを片っ端から撃墜していくしかないのである。

 

 甲板の上に副砲の代わりに設置されたAK-130の群れが、一斉に夜空へと砲身を向ける。艦隊の先頭を進むジャック・ド・モレーへと接近してくるのは、無数の対空ミサイルを回避した生き残りたち。

 

 巨大な戦艦が空から迫りくる敵へと砲塔を向ける姿は、第二次世界大戦の最中に活躍した戦艦たちが、接近してくる敵の航空部隊を迎え撃とうとしているようにも見えた。

 

 航空機やミサイルが一気に発達したことにより、もう二度と実戦投入どころか建造されることがなくなった戦艦たちの仇を取ろうとしているかのように、”生れ落ちることのなかった戦艦”の速射砲や機関砲から、無数の砲弾が放たれ始める。

 

 乗組員たちから迎撃が始まったという報告を聞いたブルシーロフ艦長は、接近してくるトマホークの反応を睨みつける。

 

 ジャック・ド・モレーは分厚い装甲を持つ超弩級戦艦だ。駆逐艦や空母に致命傷を与えるほどの威力を誇るトマホークは、命中すれば戦艦でも致命傷になる。しかも、ジャック・ド・モレーの艦橋や煙突の左右には、4連装型のキャニスターが5基ずつずらりと並んでいる。ヴリシアの戦いではミサイルを放ち終えた後に何発も被弾する羽目になったものの、中身のないキャニスターを失い、甲板に大穴を開けられた程度で済んだ。

 

 だが、今はまだキャニスターの中にミサイルがある。一撃でイージス艦や巡洋艦を撃沈してしまうほどの火力を持つ、虎の子のソ連製対艦ミサイルである”P-270モスキート”が。

 

 そんな状態の甲板に1発でもミサイルが着弾すれば、ジャック・ド・モレーは火達磨になるだろう。直撃したトマホークに甲板を抉られた挙句、温存していた対艦ミサイルを全て誘爆させられ、甲板や艦内が火の海と化すのだから。

 

 それゆえに、対艦ミサイルを全て発射するまでは、被弾は許されない。

 

「あと3分で海峡を脱出!」

 

「よし、反撃開始だ! このミサイルを迎撃し終えたらこっちもモスキートをお見舞いする! 全艦、対艦ミサイル発射準備!」

 

「トラックナンバー029から038、撃墜!」

 

「残り2発!」

 

「撃ちまくれ!」

 

 1発も被弾が許されないのは、ジャック・ド・モレーだけではない。

 

 後続のソビエツキー・ソユーズ級たちやインペラトリッツァ・マリーヤ級たちも、艦橋の左右に対艦ミサイルの入ったキャニスターを搭載している。もしトマホークがそれを直撃して誘爆すれば、下手をすればその一撃だけで轟沈する可能性もある。辛うじて轟沈しなかったとしても、そのまま砲撃戦に突入できるとは思えない。

 

 兵力ではテンプル騎士団が上だが、駆逐艦や戦艦の性能では吸血鬼たちの方が上なのだ。1隻が撃沈されたり、戦線を離脱するだけでもどれだけの痛手になるのかは想像に難くない。

 

 コールチクやAK-130の群れが吐き出す砲弾たちが、ついに接近中のトマホークに突き刺さる。

 

 先端部を砲弾が抉った直後、2発のミサイルがジャック・ド・モレーのすぐ近くで膨れ上がり、紅蓮の爆炎が産声を上げた。荒々しい爆音に押し出された破片たちが洋上迷彩が施されたジャック・ド・モレーの装甲に激突するが、いくらミサイルの破片とはいえ、その程度ではジャック・ド・モレーの装甲を貫くことはできない。

 

 近距離で爆発したトマホークの衝撃波によって、ジャック・ド・モレーの船体が少しだけ揺れた。

 

「迎撃成功!」

 

「被害は!?」

 

「損害無し!」

 

「よし、反撃開始だ! 敵のアーレイ・バーク級を狙え!」

 

 敵艦隊はビスマルク級戦艦3隻と、アーレイ・バーク級10隻。ビスマルク級も近代化改修を受けているようだが、主砲の射程距離外ではビスマルク級よりもアーレイ・バーク級の方が厄介な存在である。

 

 強力なトマホークミサイルを遠距離から放ってくる上に、こちらが発射したミサイルをことごとく迎撃できるのだから。

 

 近代化改修を受けているビスマルク級もイージスシステムを搭載されている可能性があるが、戦艦は接近してから砲撃で対処すればいい。それにこの対艦ミサイル攻撃でアーレイ・バーク級を撃沈できなくても、敵のミサイルを迎撃しながら強引に接近すればこちらの独壇場だ。

 

 いくら強力なミサイルと高性能なレーダーを持っていたとしても、虎の子のトマホークを使い果たした上に戦艦に接近されれば、イージス艦は砲撃であっという間に海の藻屑となる。

 

 それよりも先に対艦ミサイルで撃沈するのが望ましいが、10隻のイージス艦をこのミサイル攻撃で撃沈するのは難しいだろう。ブルシーロフ大佐はそう思いながら唇を噛み締めつつ、乗組員たちの報告を待ち続けた。

 

「全艦、ミサイル発射準備完了!」

 

「攻撃目標、アーレイ・バーク級! 後方のガングート級と駆逐艦にもミサイルの発射を要請!」

 

「これより飽和攻撃を敢行する! ―――――――同志諸君、大盤振る舞いだ。全弾ぶっ放せ!!」

 

 軍帽をかぶり直しながら命令を下した直後、ジャック・ド・モレーの甲板に搭載された4連装キャニスターたちが、次々にミサイルを吐き出し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「艦長、敵艦隊よりレーダー照射を確認」

 

 アーレイ・バーク級のCICの席に座る乗組員に告げられた艦長は、吸血鬼の特徴でもある鋭い犬歯を剥き出しにしながらニヤリと笑った。

 

 敵艦隊よりも規模は小さいものの、吸血鬼たちの艦隊は高性能なイージス艦たちによって守られている。さすがに改造に必要なポイントが多すぎるため、ビスマルク級にイージスシステムを搭載することはできなかったものの、世界最強のイージス艦(アーレイ・バーク級)が10隻もあれば敵がどれだけ対艦ミサイルを放ってきても、容易く迎撃できる。

 

 現代の海戦の主役でもあるミサイルを撃ち尽くせば、敵の攻撃手段はとっくの昔に廃れた大口径の主砲のみ。ロックオンした敵へと向かっていく賢い兵器(ミサイル)よりも命中精度は低く、射程距離も短い。石器や棍棒を持った原始人が、銃を持った兵士たちに突っ込んで行くようなものだ。

 

(撃つがいい。全て叩き落してやる)

 

 春季攻勢が始まる前に、吸血鬼たちは魔物の討伐に何度かイージス艦を投入していた。背中に生えている太い棘をミサイルのように飛ばしてくるリヴァイアサンの攻撃をあっさりと全て迎撃し、姿を現した怪物の頭をトマホークで吹き飛ばしたのを目の当たりにした吸血鬼たちは、ブラドから与えられたアーレイ・バーク級の性能をもう既に理解している。

 

 異世界で産み落とされた兵器は、彼らの住んでいる世界の兵器とは比べ物にならないほど高性能だ。その上魔力を一切使わないため、もし仮にブラドの世界とこの世界が戦争になれば、この世界はあっという間に壊滅してしまうだろう。

 

 敵も同じイージス艦を使ってくると予測していたが、河から姿を現したのは旧式の駆逐艦や巡洋艦の群れに護衛された、大昔に廃れた兵器(超弩級戦艦)たち。

 

 敵がミサイルを撃ち尽くせば勝負は決まるだろうと思いながら、CICの中で艦長は軍帽をかぶり直した。

 

 しかも、敵艦隊の旗艦はヴリシアでモンタナを撃沈した超弩級戦艦。忌々しいテンプル騎士団の旗艦を撃沈すれば、間違いなくテンプル騎士団の海軍は総崩れになるだろう。それに敵艦隊を仕留められなくても、後方に待機している戦艦ビスマルクには切り札が搭載してある。

 

 艦長は自分たちが有利だと思い込んでいたが――――――――いきなりこちらを振り向いた乗組員の報告を聞いた瞬間、有利だという考えを投げ捨てる羽目になった。

 

「て、敵艦隊よりミサイル飛来! かっ、か、数は―――――――――456発ッ!? 全部対艦ミサイルです!!」

 

「―――――――は?」

 

 狼狽する乗組員を見つめながら、艦長は凍り付く。

 

 冷や汗を拭い去り、乗組員の報告は間違っているのだろうと思いながらレーダーを確認する艦長。もしそこに敵のミサイルの反応が無かったら、ありえない報告をしてきた乗組員を殴りつけてやろうと思っていたのだが、そのレーダーに映っているミサイルの数を目にした瞬間、またしても彼は凍り付いた。

 

 ――――――ミサイルの反応というよりは、巨大な光の塊としか言いようがないほどの反応が、艦隊へと接近していたのである。

 

「な、なんだこの数は…………ッ!?」

 

 敵艦隊が、キャニスターに装填していたミサイルをいきなり全て放ったとしか思えない数である。敵艦に搭載されているミサイルの数は不明だが、もし仮に敵艦隊が本当に全てのミサイルを発射したというのであれば、これを全て迎撃することができれば、この海戦に勝利することができるだろう。

 

 ミサイルを使い果たしてしまえば、あとはこちらのトマホークやハープーンの餌食になるしかないのだから。

 

「迎撃しろ。この飽和攻撃を迎撃すれば我らの勝利だぞ!」

 

「了解(ヤヴォール)!!」

 

「スタンダードミサイル、発射用意!」

 

 ミサイルを使い果たせば、敵の戦艦は空になったキャニスターを乗せた旧式の戦艦と変わらない。敵艦の主砲の射程距離に入らないように後退しつつ、ハープーンやトマホークを放ち続けていれば、間違いなくこの海戦には勝利できるだろう。

 

 額に残っていた冷や汗を静かに拭き取った艦長は、レーダーに映し出されている無数の反応を睨みつけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一緒に訓練してきた兵士たちが、二人一組になって散開する。他の狙撃手と観測手たちから距離を離しているけれど、連携が取れなくなったり、援護できないほど離れないようにお互いの距離を確認しながら、狙撃する場所に伏せる。

 

 冷たい砂の上に伏せてから、傍らにゲパードM1を置いて要塞の様子を確認する。他の隊員たちは双眼鏡を使っているけれど、私は狙撃の時にスコープを使わなくていいほど視力が発達しているから、こうやって遠距離の目標を確認する時も双眼鏡を使わなくていい。

 

 この視力は、変異を起こしたパパから受け継いだ遺伝子のおかげみたい。サラマンダーは猛スピードで空を飛び回りながら、仕留める獲物を狙って急降下する。その時の高度は戦闘機が飛んでいるような高度で、望遠鏡を使わなければ地表にいる獲物が見えないほどの高さだから、視力が良くなければ標的は狙えない。

 

 標的との距離によって視力が勝手に最適化されるようになっているから、スコープや双眼鏡はいらない。暗闇でもエコーロケーションを使えば索敵できるから、暗視スコープもいらない。

 

「…………」

 

『こちら”シャシュカ3”。要塞は壊滅してるみたいだ』

 

「そうみたい…………」

 

 黒煙が上がっている要塞の方を見ながら、私は返事をする。

 

 ブレスト要塞の防壁の一部は崩れていて、防壁の上にある大きな要塞砲は、防壁の外に敵の戦車がいるというのに動いている様子がない。要塞砲を動かす兵士が死んだか、要塞砲が破壊された可能性がある。

 

 倒壊した防壁から吸血鬼の兵士たちが要塞の中へと入っていく。防壁の残骸を巨大なキャタピラで踏みつけて要塞へと入っていくのは、ヴリシアで目にした巨大な戦車。大口径の戦車砲で次々に連合軍の戦車を血祭りにあげた、”マウス”っていう戦車だ。

 

 ちらりと夜空を見上げてみると、まだ上空では航空部隊が死闘を繰り広げていた。黒煙を吹き上げながら墜落していくSu-35の後方から離脱した灰色のラファールが、後方に回り込んでいた純白のグリペンに蜂の巣にされて、火達磨になりながら落ちていく。

 

 純白のグリペンの翼に描かれているのは、スオミ支部のエンブレム。

 

 あれはイッルかニパが乗ってるのかな?

 

『隊長、要塞でマズルフラッシュを確認。銃撃戦です』

 

「中の様子は?」

 

『見えません。エコーロケーションをお願いします』

 

「了解(ダー)」

 

 目を瞑りながら、頭の中のメロン体から超音波を発する。

 

 半径2kmまでならば、この超音波で探知することができる。とっても便利な能力なんだけど、これは索敵範囲を伸ばせば伸ばすほど索敵の精度が落ちていくし、何かに擬態している敵まで見破ることはできないという弱点がある。

 

 メウンサルバ遺跡ではあまり役に立てなかったの。タクヤたちに迷惑かけちゃった。

 

「―――――――こちらシャシュカ1。要塞内部で残存兵力が戦闘を継続している模様」

 

 無線で仲間たちに報告しながら、私は傍らに置いてあるゲパードM1に手を伸ばした。より大口径の弾丸を発射するために、銃身が太くなった上に長くなった巨大なアンチマテリアルライフルのマズルブレーキの下には、折り畳み式のスパイク型銃剣がある。

 

 白兵戦をするのはあまり考えられないんだけど、タクヤが念のために付けてくれたの。

 

 要塞までの距離は1.2km。もう少し距離をつめるべきだと判断したのか、他の隊員たちが要塞へと近づいていき、砂漠の真っ只中で再び伏せる。

 

 私はここからでも大丈夫かな。風が吹いてるけど、これくらいならば距離を詰める必要もないし、私には便利なキメラ・アビリティがあるのだから。

 

 大きなアンチマテリアルライフルに23mm弾が装填されていることを確認してから、タンジェントサイトを覗き込む。要塞は壊滅状態だけど、まだ生き残っている味方がいるのであれば救出しなければならない。そして彼らを連れて最終防衛ラインまで戻り、吸血鬼たちを迎え撃つ。

 

 まだ戦車が残っていたのか、APFSDSと思われる砲弾が、要塞の中へと入ろうとしていたレオパルトの正面装甲を直撃する。けれども貫通はできなかったらしく、レオパルトに反撃され、要塞の防壁の中で火柱が吹き上がった。

 

 息を吐いてから、照準をマウスへと合わせる。

 

 戦車の後部の装甲は薄いけれど、アンチマテリアルライフルでは貫通できない。支給された徹甲弾でも戦車の装甲を貫通することは不可能だと思う。

 

 だから私は、砲塔の上にあるアクティブ防御システムのターレットを狙う。アクティブ防御システムを無効化できれば、戦車は対戦車ミサイルやロケット弾を迎撃できなくなる。そうすれば、歩兵たちも戦いやすくなる筈。

 

「みんなは歩兵を狙って。私は戦車を狙う」

 

『了解(ダー)』

 

 この距離からの狙撃なら、小さい頃から何度も経験した。

 

 それゆえに、絶対外さない。

 

 大きなT字型のマズルブレーキがついた銃口をマウスのターレットに向けた私は、トリガーを引いて23mm弾を解き放った。

 

 

 

 

 

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