異世界でミリオタが現代兵器を使うとこうなる   作:往復ミサイル

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ステラの仮説とタクヤの訓練

 

 異世界に転生してから、俺は様々な力を手に入れた。

 

 現代兵器を自由に生産できる便利な能力も手に入れたし、両親から受け継いだ遺伝子のおかげでキメラの能力も自由自在に操ることができる。もちろんそういう能力があるからと言って満足しているわけではなく、毎日訓練は続けるようにしている。

 

 前世の世界よりも、こっちの世界で生きる方が楽しい。前世とは違って家族も優しいし、仲間もたくさんいるのだから。

 

 けれどももちろん困っていることもある。

 

 それは、”女だと間違えられる事”と、”女に襲われやすい体質”をこっちの世界の父親から受け継いでしまったことだ。前者はそろそろ諦めた方がいいのかもしれないとは思ってるんだけど、後者は何とかしたいところである。

 

 そう思いながら、俺は今夜も身体の上にのしかかっている赤毛の美少女を見上げた。やっぱり彼女は今夜も俺を襲うつもりらしく、早くもパジャマのボタンを外して両手を俺のズボンへと伸ばしている。

 

 その真っ白な手を押さえて抵抗しつつ、俺はちょっとばかり抗議する事にした。

 

「お姉ちゃん?」

 

「ふにゃ?」

 

「今夜は休ませてくれないかな? これで一週間連続なんですけど」

 

「えへへっ、それじゃあ二週間連続にしちゃおっ♪」

 

 勘弁してください。一週間連続で搾り取られているせいで息子が痛いんです。

 

 しかも最近は母さんから貰った妊娠を抑制させる薬を全く飲ませてくれない。キメラは人間よりも繁殖力が劣るらしいんだけど、このまま襲われていたらそのうちラウラは妊娠してしまうだろう。

 

 けれども今夜は2人きりだというのは幸運かもしれない。イリナやカノンが乱入してくればとんでもないことになるからな。たまに3人に襲われることもあるけど。

 

「お願い、今夜は休ませて」

 

「やだやだっ!」

 

 ま、拙い。このままじゃ今夜も襲われる。

 

 尻尾も使ってズボンを脱がそうとするラウラ。俺も尻尾を使って何とか阻止しつつ、ウィッチアップルを喰ってしまったことで手に入れた能力を使う事にする。

 

 そう、性別を切り替える能力だ。

 

 背が若干縮み、ラウラとほぼ同じ身長になる。手足が更にすらりとした手足になっていくと同時に、上着の中で胸がどんどん膨らんでいく。

 

 性別を切り替えることで、ステータスが変化するという特徴があるのだ。普段の男の姿ではスピードがやや高くなっている”バランス型”で、女の姿では防御力が初期ステータス以下に下がる代わりに攻撃力とスピードが急激に上がる”攻撃特化型”となっている。そして幼女の姿では、スピードのステータスのみが維持され、魔力が無制限となる代わりに攻撃力と防御力が初期ステータスに戻ってしまう”魔術特化型”になってしまうのだ。

 

 要するに、この女の姿はスピードと攻撃力を生かして敵を強襲するような場合に真価を発揮するというわけである。

 

 女の姿になった事に気付いたらしく、パジャマの中で膨らんだ胸を見下ろしながら目を丸くするラウラ。彼女はズボンから手を離すと、性別が変わってしまった自分の弟―――――――今は妹である―――――――をまじまじと見つめた。

 

 女の姿になれば俺を襲う事はできないだろう。もう息子(アハトアハト)はないのだから。

 

 ラウラには悪いけれど、今夜は絶対に休ませてほしい。

 

「ふにゃー…………女の子になっちゃった」

 

「ほら、そろそろ寝るよ」

 

「ふにゅー…………」

 

 便利な能力だな、これ。襲われそうになったら性別を切り替えて回避できるし。

 

 そう思いながら毛布へと手を伸ばし、俺は眠ろうとする。そのうちラウラも上から降りて隣で寝るだろうなと思ってたんだけど―――――――俺はラウラのことを甘く見ていた。

 

「ふにゃっ!」

 

「ひゃんっ!?」

 

 上にのしかかったまま両手を伸ばし、俺の胸を触り始めるラウラ。そのまま彼女は尻尾でズボンを脱がそうとしつつ、急に胸を触られて狼狽する俺の唇を奪う。

 

 このまま襲うつもりなのかと思った俺は、ラウラの母親(超弩級のド変態)の事を思い出す。

 

 女性であるにもかかわらず、エリスさんは親父だけでなくフィオナちゃんや母さんを襲うことがあったという。

 

 絡めていた舌を離し、唇を離すラウラ。甘かったわねと言わんばかりに微笑みながらうっとりした彼女は、白い指で俺の頬を撫でながら言った。

 

「ふふふっ。女の子になったタクヤも可愛いわね♪」

 

「え…………?」

 

 も、もしかしてこのまま襲うつもり?

 

「お姉ちゃんはね、タクヤの事が大好きなの。だから君が女の姿になっても関係ないのよ?」

 

「ま、マジ?」

 

「ええ。幼女や幼児の姿になっても大好きだし、老人や老婆の姿になっても同じ。どんな姿であっても、私は君の事が大好きなの」

 

 つ、つまり、姿は関係ないってことですか。

 

 優しいお姉ちゃんにそんなことを言ってもらえるのは嬉しいと思う。前世の世界でこんなに優しくしてくれた人はいなかったし、一緒にいてくれた人もいなかったのだから。

 

 上にのしかかっているお姉ちゃんを抱きしめようと思って手を伸ばしたんだけど―――――――彼女の腰の後ろから伸びている尻尾が、俺のズボンの方へと伸びていったのを目にした俺は、絶句した。

 

 確かにどんな姿でも大好きだと言ってもらえたのは嬉しい。けれども、それは逆に言えば「どんな姿でも襲う」という宣言でもある。

 

 案の定、彼女は女になった俺を襲うつもりらしかった。

 

「お、お姉ちゃん?」

 

「どうしたの?」

 

「な、何をするつもり?」

 

「うふふっ、今夜は尻尾を使おうかなと思って」

 

 サラマンダーの遺伝子を持つ俺とラウラの腰の後ろからは、ドラゴンみたいな尻尾が生えている。ズボンやミニスカートの中に辛うじて隠せそうなくらいの太さの尻尾だけど、どうやらその尻尾もサラマンダーの特徴が反映されているらしく、俺の尻尾はオスのサラマンダーと同じく硬い外殻に覆われているので武器にもなる。

 

 逆に、メスのサラマンダーの特徴が反映されているラウラの場合は、外殻が退化しているので非常に柔らかいのだ。サラマンダーの外殻は耐熱性や耐火性が非常に高いせいで熱を伝えにくいので、巣に籠って卵や子供たちを温め続けなければならないメスには不要なのである。

 

 自分の尻尾を撫でてからぺろりと舐めたラウラは、微笑みながら言った。

 

「大丈夫よ。懲罰部隊にいた頃、お姉ちゃんも使ったことあるから」

 

「い、いや、尻尾は…………」

 

「タクヤの〇〇〇〇のほうがいいけど、こっちも悪くないのよ? だから安心してね♪」

 

 女の姿になったけど、俺は男ですよ?

 

 抵抗しようとしたけど、その前に再びラウラにキスをされてしまう。

 

 抵抗しても無駄だなと思った俺は、そのまま彼女を抱きしめる事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「タクヤ、どうしたのですか?」

 

「いや、大丈夫だよ…………」

 

 ステラが出してくれたティーカップを口へと運びつつ、昨日の事を思い出して溜息をつく。

 

 俺の性別って本当にどっちなんだろうか…………。

 

 ティーカップをテーブルの上に置き、ステラの研究室の中を見渡す。研究区画に勤務している技術者の大半はマッドサイエンティストだけど、ステラに与えられている研究室は、大喜びで人体実験をしているマッドサイエンティストたちの研究室よりもまともだった。

 

 本棚にはずらりと錬金術や魔術の教本が並んでおり、別の本棚には古代文字で書かれた古文書も並んでいるのが分かる。その隣には古代語で書かれた研究用のメモ用紙が壁にびっしりと貼り付けられており、研究成果が描かれた奇妙な壁紙と化していた。

 

 けれども研究室の中はしっかりと整理されていて、まるで学校の教室と図書館を融合させたような部屋になっている。

 

 研究区画の中にある彼女の研究室を訪れたのは、彼女の研究が進んでいるかどうかを確認するためではない。

 

 ―――――――天空都市ネイリンゲンについての手掛かりが、見つかったらしいのである。

 

「それで、その手掛かりは?」

 

「はい。まだ仮説ですけど、可能性は高いです」

 

 そう言いながら、近くにある台を本棚の近くまで引っ張っていくステラ。その台の上に乗って更に背伸びをし、小さな手で辞書のように分厚い古文書を引っ張り出した彼女は、表面に居座っていた埃を小さな手で払い落してからテーブルの上に置く。

 

 何について書かれているんだろうかと思いつつ表紙を覗き込むけれど、そこに書かれているのは使い慣れているオルトバルカ語ではなく、ハングルにそっくりな古代文字たちだった。

 

 大昔は世界中で使われていた言語らしく、遺跡の壁画にもよくこの文字が刻まれているのを目にする。けれども現代の言語とは文法などが全く異なる上に複雑な言語なので、古代語の解読はベテランの考古学者でも難しいと言われている。

 

 それゆえに、現代では古文書の翻訳などはあまり進んでいない。

 

 けれども仲間の1人であるステラは、この複雑な古代語を母語にしていた。つまり彼女はこの複雑な古代語をすらすらと読み、あっさりと翻訳する事ができるのである。

 

 俺もステラから古代語を教わろうとしたんだけど、2日で習得を諦めた。文法がかなり複雑だし、発音も難しい。

 

 彼女はその古文書を広げると、小さな指で印のつけてある場所を指差した。

 

「…………なんて書いてある?」

 

「―――――――”災禍(さいか)の紅月(こうげつ)”です」

 

「災禍の紅月?」

 

「はい」

 

 何だそりゃ? 聞いたことないぞ?

 

 小さい頃に読んだ本に載っていなかっただろうかと思いながら昔の事を思い出していると、ステラはティーカップを拾い上げながら教えてくれた。

 

「100年に一度だけ、深紅の月がこの世界を照らす夜があるのです」

 

「それが災禍の紅月だというのか?」

 

「はい。深紅の月が大地を照らす夜は、必ずこの世界の滅亡に繋がる惨劇が起こるという言い伝えがあるのです」

 

 ぶ、物騒な伝承だな…………。

 

「この世界を滅亡寸前まで追い詰めたガルゴニスの反乱や、レリエルが率いる吸血鬼たちが世界中に宣戦布告したのも、紅い月が照らす夜だったと言われています」

 

 その伝承は初耳だ。

 

 ガルゴニスの反乱は、世界中で人類にこき使われていたドラゴンたちを解放するために、全てのドラゴンの”原点”と言われているエンシェントドラゴンのガルゴニスが引き起こした反乱だ。この反乱で人類は大損害を被ってしまったが、当時の勇者―――――――おそらくその勇者もパラレルワールドのリキヤだったのだろう―――――――によって討伐されている。

 

 吸血鬼たちの進軍も有名な事件だ。レリエル・クロフォードが率いる吸血鬼たちによって世界が支配されてしまったのだから。

 

 最終的にレリエルは大天使によって封印され、人類は吸血鬼たちを絶滅寸前まで追い込むことになる。この事件は演劇や絵本の題材にされるので、小さな子供でも知っていることだ。

 

「で、なぜ災禍の紅月が関係していると思うんだ?」

 

「あの紅い月は呪われているのです」

 

「呪い?」

 

「はい。死んでいった全ての生き物の怨念が集まり、月の光と共に大地に降り注ぐために惨劇が引き起こされていると言われているのです。…………そしてその怨念の紅い輝きは、”あらゆる光属性の魔力を無効化”してしまいます」

 

 怨念が月の光と共に降り注ぎ、人類を苦しめる災禍の紅月。100年に一度だけ訪れるその惨劇の夜のせいで、この世界は何度も滅ぼされそうになっていた。この異世界で戦死した数多のリキヤたちは、もしかするとこの災禍の紅月の惨劇から世界を守るために存在しているというのだろうか。

 

「光属性の魔力を無効化…………? 天空都市ネイリンゲンは、光属性の魔力によって隠されているということか?」

 

「おそらく、その可能性は高いでしょう」

 

 つまり、その災禍の紅月が訪れる夜だけは天空都市ネイリンゲンが、荒廃したネイリンゲンの上空に姿を現すということなのか。もし仮に天空都市ネイリンゲンが、天秤を作り上げたヴィクター・フランケンシュタイン氏の光属性の魔術によって隠されているのだとしたら、100年に一度だけ天空に姿を現してもおかしくはない。

 

 しかし、もし仮にそうならばなぜネイリンゲンの住民たちは街の上空に浮かぶ巨大な天空都市に気付かなかったのだろうか。世界が滅亡しかける夜だから、それどころではなかったのだろうか。

 

「100年に一度か…………。ステラ、次の災禍の紅月はいつだ?」

 

「―――――――来月です」

 

「!?」

 

 もし10年後や20年後だったら、天秤を見つけるよりも先にラウラたちにプロポーズしてしまった方がいいだろうなとは思っていたんだけど、来月に深紅の月が訪れると言うのか。

 

 てっきり10年後くらいだろうと思っていた俺は、ぎょっとしてしまう。

 

「まだ仮説ですので、この件は調査を続けます。…………ですが、ステラの仲間が天秤を探しに行っていた間にも災禍の紅月は訪れましたので、この仮説が合っている可能性は高いでしょう」

 

「分かった、準備は―――――――」

 

 その時だった。

 

 ステラと話をしている最中に、話を止めろと言わんばかりに勝手にメニュー画面が開かれたのである。間違ってメニュー画面を出してしまったのかなと思いながらメニュー画面を閉じようとするけれど、何度も画面をタッチしているというのにメニュー画面が消える気配はない。

 

 何があったのだろうかと思いつつ画面をまじまじと見つめていると、蒼い文字でメッセージが表示された。

 

《メールが届きました》

 

 メール? 誰からだ?

 

 そのメッセージを目にした直後、勝手にメールのメニューがタッチされ、今しがた届いたメールが自動的に開かれる。

 

 そのメールを送ってきた送信者の名前を目にした瞬間、俺は目を見開いた。

 

《Linne Amagi》

 

 リンネ・アマギ。

 

 ―――――――天城輪廻(あまぎりんね)。

 

 数多の転生者をこの異世界に送り込み、この世界を守るリキヤの代役を見つけ出そうとしている黒幕。全ての転生者に端末を与えた管理人(クリエイター)。なんと、彼女が俺にメッセージを送ってきたのである。

 

「どうしたのですか?」

 

「メールだ」

 

 ステラにそう答えつつ、俺は送られてきたメールを確認する。

 

《転生者の皆さんにお知らせです。実は、この世界へと転生した転生者を何人も殺害している人がいます。皆さんは”切り裂きジャック”と呼ばれている連続殺人犯をご存知でしょうか。転生者を殺害してバラバラにし、現場に日本語のメッセージを残していく男です。…………もしこのまま切り裂きジャックを放置すれば、転生者は絶滅してしまうでしょう》

 

 何を言っているのだろうか。

 

 メールを見ながら、俺は少しばかり呆れた。転生者たちが何人も殺されているのは、そいつらがこの世界の人々を虐げるクソ野郎だからだ。そして彼らが力を悪用するきっかけになったのは、輪廻がそういう奴らに端末を与えてしまったからだ。

 

 溜息をつきながら読み続けていった俺は、目を丸くする羽目になった。

 

 その下に書かれていたのは、予想外のメッセージだったからである。

 

《そこで、皆さんには切り裂きジャックの討伐をお願いしたいのです! 招待は不明と言われていますが、私は彼の正体を知っています。そこで特別に彼の顔と居場所などの情報を公開することにしました。このメールの最後にファイルが添付されておりますので、そちらをご確認ください》

 

 …………は?

 

 ちょっと待て、俺の情報を公開だと?

 

《討伐に参加するか否かはご自由ですが、参加してくれた転生者の方には『無条件でのレベル9999へのレベルアップ』と、ポイントを消費せずに武器や能力を生産できる『フリーパス』を報酬として送りたいと思います! ―――――――この世界を守るため、残虐な殺人鬼を消してください》

 

 絶句しながら、その下にあるファイルをタッチした。

 

 ファイルの中にあったのは、転生する前の俺の顔と、転生した後の俺の顔。その下には世界地図が表示されていて、俺の居場所が赤い点で表示されているのが分かる。右の方には今の俺のステータスや装備している能力などの情報が全て表示されており、俺の討伐に向かう転生者たちが対策を立てられるようになっていた。

 

 転生者を生み出した張本人は―――――――世界中の転生者たちに、俺を殺させようとしているのである。

 

 報酬は無条件でのレベル9999へのレベルアップと、兵器や能力をポイントを使わずに生産できるようになる”フリーパス”の2つ。力を悪用している転生者たちにとってはこれ以上ないほど素晴らしい報酬だろう。

 

 たった一人の男を消すだけで、最強になる事ができるのだから。

 

 絶句したまま、俺はいつの間にか俺の言う事を聞くようになったメニュー画面を閉じようとする。ファイルを閉じようとした瞬間、先ほどまで開いていたメールの一番下に、いつの間にか新しいメッセージが表示されていることに気付いた。

 

《驚いた? これから世界中の転生者が君を殺すためにやってくると思うけど、君にはその転生者を全員返り討ちにして強くなってもらわなきゃならない。これは君を相応しい守護者(ガーディアン)にするための試練なの。だから頑張ってね♪》

 

 メニュー画面を閉じた俺は、歯を食いしばりながら拳を思い切り握りしめる。

 

 ふざけやがって…………!

 

 要するに、力を欲しがるバカな転生者共を俺の所へと呼び寄せて俺に殺させ、どんどんレベルアップさせるつもりなのだ。しかも俺の居場所までさっきのファイルに表示されているから、逃げることは絶対にできない。襲ってくる転生者から逃げつつ一生逃亡生活をするか、自分以外の転生者を絶滅させない限り安寧とはお別れする必要がある。

 

 ―――――――ならば、全員返り討ちにしてやる。

 

 輪廻の思惑通りになってしまうが、逆に言えばクレイドル計画も進んでいくという事だ。世界中で人々を虐げているクソ野郎共がこのカルガニスタンへと侵攻してくるのだから、兵士たちを遠征させる必要はない。全ての兵士を呼び戻し、返り討ちにすればいい。

 

 いや、あいつらが俺を殺そうとしているのなら、兵士たちを危険に晒す必要はないだろう。

 

 俺だけでいい。

 

 クソ野郎共と戦うのは、俺だけでいい。

 

 全てのクソ野郎共が襲来するというのなら、片っ端から返り討ちにしてやる。

 

 拳を握り締めながら、また灰色の砂漠が死体と鮮血に埋め尽くされるのだろうなと思いつつ、俺はカルガニスタンの砂漠を思い浮かべるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

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