8月29日 午後3時 13分 イーストタウン
ここ数日フラッシュはこの街の治安を守る為に僕と連携し活動していた。その間に写真も撮らせてもらいその写真を売ったら今までで一番の高額なギャラを貰った、本当フラッシュさまさまだ。
「後数日で帰国か」
「そうだ!ウェルズ博士やジョー、それにアイリスにお土産を買わないと。この辺りのお土産ショップを知ってる蓮?」
「えーと、この先に確か外人向けのお土産ショップがあったはず」
蓮が店まで先導しバリー達は目的地を目指した。途中道路の真ん中で何か人だかりが出来ていた。人だかりを抜けらとそこには頭から血を流した男性の死体が横たわっていた。
「これは…………」
「何があったんですか!?」
「分からねぇ!いきなり空から降って来たんだよ!」
十数分後警察がやって来た。修兄も現場に来ていた。バリーは鑑識とともに現場を調べていた。
「バリー何か分かった?」
「体の数カ所にひどいアザがある。恐らく暴行された後どこか高い場所から落とされ即死ってところかな」
「でもおかしくないか?ここからビルまでの距離は50メートルだ。一体どうやって道路の真ん中に落ちたんだ?」
「仮説は二つある。一つめは成人男性を軽く持ち上げられる腕力を持った人物に投げ飛ばされた。二つ目は空を飛べる超人による犯行か」
何にせよこれはまた厄介な事になりそうだ。
午後8時02分 サウスタウン
ここはサウスタウンのビルの屋上、ここでフラッシュと待ち合わせているんだけどね…………彼、来るの遅いよ!ま、人助けしてると思うんだけど。とその時、フラッシュが屋上にやってきた。今日で組むのもおしまいだ。この数日で分かった。彼なら…………正体を明かしても大丈夫だと。その方が捜査も進むはずだ。
「遅れてすまない。高速道路で事故があってね、救助してたんだ」
「別に構わないさバリー」
「え……いや僕はバリーとかそんな名前じゃ」
「僕だよ」
蓮はマスクを取り素顔を露わにした。
「蓮!?……驚いたな君がスパイダーマンだったなんて」
『何だって!?』
「今の声はシスコ?」
フラッシュもマスクを外し素顔を露わにした。蓮の予想通り、バリー・アレンその人だった。ていうか今の声はシスコか?フラッシュのスーツには無線がついてるのか…………羨ましいな〜。
「君の正体を知っているのは?」
「そうだな……アイアンマンと君だけだから他の人には言わないで」
「トニーと僕だけ?」
「知り合いなの?」
「まあね、ジャスティスリーグとアベンジャーズは何度か共闘したことがあってね」
「なるほど、じゃあバリーの正体を知ってるのは?」
「ええとリーグ全員とシスコにケイトリンそれとハリソンウェルズ博士とジョーっていうセントラルシティの刑事だ」
「結構知ってる人がいるんだね。ともかくこれで話しやすくなったわけだ。昼間起きた事件について修兄にスパイダーマンとして電話して聞いたところ、被害者の名前は中野豊。タランタュラホーク強盗団のリーダー格の男だ」
「そのリーダー格の男がなんで殺されたんだ?」
「実は強盗団の前のリーダーが刑務所から脱獄してね。中野を殺したのもそいつだ」
「殺した理由は?」
「警察に奴の居場所を教えたからだ。奴は蜂須賀、又の名をタランタュラホークだ」
「今の話」
『聞いてたよ、今調べてる………』
『出たわよ………イーストタウンの古い鉄工所に入る蜂須賀を確認』
『早く終わらせてくれよな、色々と蓮に聞きたいんだ』
「蜂須賀がいるのはイーストタウンの古い鉄工所だ」
「その早いね………」
フラッシュの周囲の人はみんなやることが早いのか?チームフラッシュが羨ましいよ。僕なんか犯人を探すだけで1日が終わるもの。
午後8時48分 イーストタウン鉄工所
辺りは薄暗かったが脱獄犯が隠れ家にするにはもってこいの場所だ。蓮とバリーは気をつけながら進んだ。
「で、そのタランチュラホークって奴はどんな力を?」
「えーと、巨漢で超人的スピードに反射神経は抜群。後毒に気をつけろ、毒を食らうと数時間は動かなくな…………嫌だな、スパイダーセンスが反応してる」
「スパイダー………なに?」
「スパイダーセンス!蜘蛛の第六感だよ、僕は危険を察知することが出来るんだ。だからよけて!!」
すると後方から物凄いスピードで巨体が襲いかかって来た。蓮は天井に張り付きバリーは距離をとった。
「タランチュラホーク」
「会えて嬉しいぞ蜘蛛頭」
「こっちは全然嬉しくないんだよ」
「刑務所ではお前を倒すことだけを考えてたぜ」
「あまり良い刑期の過ごし方をしてないね」
蓮は蜘蛛糸で勢いをつけタランチュラホークに飛びかかったが、その巨体には通用せず両腕を掴まれてしまった。
「お楽しみの始まりだ、三度目の正直だぜ」
「二度あることは三度あるよ!!」
蜘蛛糸を目に放ちホークの視覚を奪った。視覚を奪われたタランチュラホークは蜘蛛糸を取るため手を離した。この隙にフラッシュが猛スピードでホークを殴りつけた。その数はわずか数秒で数100発にも及んだ。だがホークはまだ平然としていた。
「痒い痒い!!」
「うあっ……!!」
見切られたフラッシュは思い切り殴られダンボールの山に倒れこんだ。
「フラッシュ!」
蓮がフラッシュに駆け寄るとフラッシュは蓮に耳打ちした。
「少しの間時間を稼いで」
そう言い残すとフラッシュは一瞬でこの場から消えた。ってええ!?マジでか、丸投げですか?
「お前のお友達は逃げたみたいだな!」
「戦略的撤退とも言えるね」
明らかに優勢なタランタュラホークは蓮に殴りかかる。スパイダーセンスの反応より速くないけど油断してるとやられる。蓮はひたすら交わしていたがホークを超えようとした瞬間足を不意に掴まれた。そのまま壁に投げつけられた。
「どうだ蜘蛛野郎、今回はお前の負けだな」
「……は?今の所全勝中なんで」
「これでトドメだ!!」
タランチュラホークが腕を振り上げだと同時に猛スピードでフラッシュが戻って来た。フラッシュはその猛スピードの勢いを使ったパンチを繰り出した。
「ぐほおっ!!」
フラッシュのパンチを諸に受けたタランチュラホークはふらふらしていた。
「丸投げして悪かった、このパンチを出すには遠くから助走つけないといけないんだ。最後は君が」
「そう?じゃあお言葉に甘えて!!」
K.O.!!
意識が朦朧としているタランチュラホークにトドメの一撃を放ちタランチュラホークは倒れた。蓮は蜘蛛糸で縛り上げお決まりの置き手紙を書き残した。
「毎回そんなの書くの」
「まあね」
「そう、それじゃ今から色々と話を聞かせてもらうよ。シスコとケイトリンも交えてね」
8月31日午前7時12分 グランドシティ空港
長かった研修を終え今日はいよいよバリー達が帰国する日だ。修兄は生憎の風邪で代わりに僕が送りにきていた。昨日はバリーがどうやってフラッシュになった経緯やどういった活動をしているのかどうかヒーローの先輩として話してくれた。本当にためになる話ばかりだったよ。
「ねえ、超高速で走ったらセントラルシティまですぐなのにまだ飛行機とか電車を使うの?」
「疲れてる時はね」
「そうだ、シスコに頼まれた写真現像できてたんだ」
僕は鞄から封筒を取り出しシスコに渡した。
「頼まれてたスパイダーマンの写真だよ。昨日撮ったのも」
写真を確認すると僕がスパイダーマンの姿で蜘蛛糸で逆さ吊りになりサムズダウンしてシスコと共に写っているものだった。
「ありがとう!これはお礼と言ってはなんだけど」
するとシスコも鞄から僕のコスチュームと同じカラーリングをした細いベルトを取り出した。コスチュームにつけても気にならないほどに薄かった。
「バットマンのバットシグナルを元に作ってみたんだ。名付けてスパイダーシグナル!スイッチをつけるとスパイダーマンの顔が浮かび上がる。犯罪者はビビること間違いなし!」
まさに感無量だ。だって…………最高すぎる!
「ありがとうシスコ!」
「蓮色々あったけどありがとう。セントラルシティに来ることがあればいつでも僕らに連絡して」
「分かった」
その後僕は3人と外抱き合い3人を見送った。さてと長くて短かった夏休みも終わり今日から学校だ。2学期からは遅刻魔のレッテルをなくすぞ。
午前8時16分 駒王学園
「珍しいな蓮がこんなに早く学校に来るなんてよ」
「今学期から僕は変わる事にしたんだ。これはその第一歩さ」
親友の樹と話しているとスパイダーセンスが突然反応した。後ろを軽く振り返るとハンドボール部の玉がこちらに飛んできていた。恐らく朝練をしていたハンドボール部のものだ。咄嗟に靴紐を結ぶふりをしてしゃがみ回避した。だが僕が避けたことによりボールは僕の前にい生徒に向かった。だが生徒はボールが当たる直前体をそらしボールを回避した。
「スイマセーン!!大丈夫ですか!?」
「ああ、怪我はないよ」
「僕も大丈夫」
ボールを回避した彼をみて僕は驚いた。彼はサングラスをかけ杖をついていた。その事から彼が盲目である事は明白であった。盲目の彼は校舎へと入って行った。
「ねえ樹、うちの学校盲目の生徒なんていたの?」
「アイツは確かグレモリーと同じクラスの……確か悪咲 魔都刃」
「悪咲君ていうのか」
この時はまだ彼、悪咲魔都刃との出会いが僕の人生を大きく左右することになる人物とは思いもしなかった。
ヴィランファイル6 タランチュラホーク/蜂須賀
超人的スピード、反射神経、さらに背部にある毒針は刺した相手を数時間麻痺状態にする。強盗団のボスだったが部下にはめられスパイダーマンに倒され投獄された。しかし、再び脱獄し部下を殺した後スパイダーマンにリベンジを図るが研修に来ていたバリー・アレン/フラッシュとスパイダーマンにより倒された。
次回、
それぞれの正義がぶつかり合う!
恐れ知らずの男VS親愛なる隣人!