ワンサマーとプレデター   作:噛ませ犬

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 第9話の直後の話です。


第10話

「キャァァァ!!」

 

 三匹のゼノモーフ(これらを全てA、B、Cと呼ぶ)は奇声を上げながら、ケルティック、スカー、チョッパー目掛けて走る。

 そして、三匹は何故か中央にいるケルティックだけに狙いを定めていた。何故なら、ゼノモーフは皆、頭が悪かったのである。

 

「キィィァァァ!!」

 

 中央にいるゼノモーフAが、ケルティックの直ぐ近くにまで来ると、ケルティックに襲い掛かるように跳躍した。

 

「ガァァ!!」

 

 ケルティックは叫びながら、ゼノモーフAに対し槍で攻撃……ではなく、拳で殴った。

 拳はゼノモーフAの顔面に命中し、ゼノモーフAは顔に激痛を感じながら後ろへと吹っ飛ばされる。

 勿論、後ろにいたゼノモーフBを巻き込む形で体当たりし、ゼノモーフBはゼノモーフAと共に吹っ飛ばされる。

 しかし、ゼノモーフCは何とか躱し、ゼノモーフAとゼノモーフBが横を通り過ぎても、ケルティックに迫る。

 

「キィィァァァ!!」

「グガァァ!!」

 

 ゼノモーフCとケルティックは互いの相手に威嚇するように咆哮する。刹那、ゼノモーフCはケルティック目掛けて跳躍した。

 ケルティックは槍で刺そうとしたがゼノモーフCの方が早く、ケルティックにのし掛かるように押し倒す。

 ケルティックは押し倒された直後に槍を手放してしまう。

 

「ギァァァ!!」

 

 ゼノモーフCは二本の長い腕を使ってケルティックを攻撃する。しかし、ケルティックは何とか堪えつつ、ゼノモーフCを巻き込む形で寝返りうち、右腕でゼノモーフCの頭を地面に押すように押さえ、左腕にある二本のリストブレイドを素早く展開すると、ゼノモーフCの頸動脈を斬る。

 

「キィィァァァ!!」

 

 ゼノモーフCは悲痛の叫び声を上げるも、ケルティックは再びリストブレイドでゼノモーフCの首を斬る。

 刹那、ゼノモーフCは身体をピクピクとしながら事切れた。

 

「キィィァァァ!!」

「シャァァァァ!!」

 

 その間に、ゼノモーフAとゼノモーフBが起き上がり、ケルティックに威嚇するように咆哮を上げる。

 だが、そんな二匹の前に立ちはだかる者達がいた。スカーとチョッパーであった。

 ニ体のプレデターはケルティックがゼノモーフCを倒したのを確認する前に、ゼノモーフAとBの近くにまで移動していた。

 

「グガアァァ!!」

 

 チョッパーは咆哮を上げながら両腕の腕当てに装備されているリストブレイドを展開する。

 スカーも無言で、左腕にある二本のリストブレイドを展開する。

 

「「キィィァァァ!!」」

 

 ゼノモーフAとBが咆哮を上げながら、ニ体のプレデターと闘おうとする。一方、スカーとチョッパーも相手を絞る。

 スカーはゼノモーフAを、チョッパーはゼノモーフBを相手にしょうとした。

 

「グルル……」

 

 その間、ケルティックはゼノモーフCを殺した後、立ち上がり、槍を拾った後、二人の仲間を見ていた。

 ケルティックは二人に力を貸すどころか、手助けをしょうとはしなかった。

 理由は、プレデターは力を貸してはいけないのである。

 もしやってしまったら、一族の恥として白い目で見られてしまう。それを回避するには、同族に殺される他ない。

 その為、ケルティックはスカーとチョッパーの闘いを見守るしかなかったのである。

 

「……!?」

 

 刹那、ケルティックは目の前の光景が変わるのを感じた。目の前にはスカーやチョッパーがいない。

 いるのは、一人の青年が槍を構えながら、自分に背中を向けている。青年の目の前には大きな獣のような生き物が唸り声を上げている。

 

「イチカ?」

 

 ケルティックは、その青年を呼ぶ。青年が振り返ろとした直後、光景は変わった。

 ケルティックの目の前にいたのは、ケルティックに背中を見せているスカーとチョッパーだった。

 

「キィィァァァ!!」

 

 刹那、ゼノモーフBがチョッパーに襲い掛かるように体当たりしてくる。

 チョッパーはゼノモーフBの体当たりを躱すと、ゼノモーフBの尻尾を両手で掴み、引っ張る。

 

「キァァァ!!」

 

 ゼノモーフBは尻尾を引っ張られ転ぶも、チョッパーはゼノモーフBの尻尾を掴んでいる両手に力を入れ、ゼノモーフBを背負い投げした。

 ゼノモーフBは頭から氷の地面に直撃したが悲痛の声を上げる前に、チョッパーはゼノモーフBの尻尾を掴んだままゼノモーフBを軽く振り回した後、両手を放す。

 ゼノモーフBはチョッパーの少し離れた場所の地面に転がる。

 

「グォォァァァ!」

 

 チョッパーは、ゼノモーフBの元へと走る。一方、ゼノモーフBも起き上がるが、チョッパーに体当たりされ、チョッパーにのし掛かられるように押し倒される。

 

「グアァァ!!」

 

 刹那、チョッパーはゼノモーフBに馬乗りしながら両腕にあるリストブレイドでゼノモーフBの首を切った。ゼノモーフは悲痛の声を上げる前に身体を痙攣しながら事切れた。

 そして、軍配はチョッパーに上がった。

 

ーーーーー

 

 一方、スカーは無言で、ゼノモーフAは咆哮を上げながら、一歩も引かない。ニ体の宇宙生物の間には殺伐とした空気が流れていた。

 どちらかが先に動けば有利となり、後から動いた者がカウンターを喰らわせる事も出来る。

 その為、スカーとゼノモーフAは先に動けばいいのかを悩んだ。勿論、先に動いたのは、ゼノモーフAだった。

 

「シャァァァァ!!」

 

 ゼノモーフAはスカーの直ぐ近くにまで来た直後に跳躍して襲い掛かる。

 しかし、スカーは右手を拳に変え、ゼノモーフAの下顎を下から殴った。

 ゼノモーフAは下顎に激痛を感じるが上へと吹っ飛ばされそうにるがスカーはゼノモーフAの片脚を左手で掴み、ゼノモーフAを地面に叩き落とす。

 ゼノモーフAは地面に叩き付けられるが、スカーは無言でゼノモーフAの片脚を放さないまま、ゼノモーフAを背負い投げした。

 一回ではない、何回も繰り返した。そのせいか、ゼノモーフAからは息はしていないーーゼノモーフAは死んでいた。

 ゼノモーフAの後頭部には皹が入り、黄緑色の液体が流れている。そして、スカーが背負い投げを止めたのは、一分後だった。

 ゼノモーフAは死んでいたが、スカーは何も感じないように咆哮を上げる。

 辺りにスカーの咆哮が木霊するも、チョッパーも咆哮を上げる。

 

「……フン」

 

 それを見たケルティックは軽く笑う。しかし、そんなプレデター達を遠くから見ている、一匹のゼノモーフがいた。

 そのゼノモーフはケルティック達が倒したゼノモーフとは少し違っていた。

 

「シャァァァァ……!」

 

 そのゼノモーフは涎を垂らしながらその場を離れるように立ち去った。そして、そのゼノモーフは向かった先は、ピラミッドである。

 そして、ケルティック達もピラミッドへと向かう為に歩き出した。

 ゼノモーフはプレデター達が来た事をクイーンに伝える為、ケルティック達は成人式をクリアする為に……。

 

 

 

 

 

 

『横浜、横浜……』

 

 一時間後、ここは横浜駅。駅に設けられたスピーカーから男の車掌の声が聴こえ、電車から沢山の人が降り、その後に電車へと乗る人が何人も見受けられる。

 そんな中、黒い鞄を大事そうに抱えている少女、楯無とその隣には青年、一夏は電車から降りる。その後ろには止もいたが電車から降り、直後に欠伸していた。

 彼等は全員、楯無の妹・簪を救う為に横浜へと来たのだ。勿論、約束の七時まで未だ二時間ある。

 それまでに、三人は横浜で何処に簪がいるかを探し出さなければならない。勿論、手掛かり港であるが港だけでは判断出来ない。

 港には沢山の人がいるのと、その中から簪を捜すのは骨が折れる。その為、向こうからの連絡を待つ他ない。

 そして、そう考えているのは一夏であった。止は辺りを見渡していて、楯無は両手に持ってる黒い鞄を大事そうに抱き締める。

 

「簪ちゃん……待っててね……必ず、お姉ちゃんが助けて上げるから」

 

 楯無は哀しそうに、妹の無事を祈るようにそう呟く。楯無そんな楯無に一夏は無言で見据え、止は再び欠伸をしていた。

 

「大丈夫だ、あんたら姉妹に辛い思いはさせねぇよ」

 

 一夏は楯無にそう言い、楯無は一夏を見ようとしたが一夏は二人から離れるように下りエスカレーターの方へと向かう。

 楯無と止は一夏を追い掛けるように歩き、少し歩いた後に改札口を通り、駅を出た。

 目の前は交差点だった。交差点と言っても、バス停が幾つも置かれ、タクシーが何台も停まっている。

 そう、ここは交差点と言うよりも、横浜駅から他へ移動するよりも待ち合わせする為の交差点でもある。

 しかし、そんなのは一夏達には関係なかった。周りが騒がしい中、人々が行き交う中、一夏達も彼等に紛れ込むように歩き始めた。




 戦闘シーン、以外と難しかったです。
(後、関係ありませんが、チョッパーは少し活躍させようかと思っています)
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