ワンサマーとプレデター   作:噛ませ犬

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 本当は昨日投稿するつもりでしたが、仕事上の都合で今日になってしまいました。更新を待っていた皆さん、本当に申し訳ありませんでした。


第13話

「モウスグ、中心部、ダ」

 

 数分後、プレデターのリーダー格であるケルティックはピラミッドの中を索敵しながらそう呟く。

 彼の後ろにはスカーとチョッパーがいて、ケルティックの言葉に頷く。彼等は今、中心部へと向かっていた。

 彼等が中心部へと向かう理由は、そこにプラズマキャノン砲があり、ゼノモーフを倒す為の強力な武器。

 彼等は、プラズマキャノン砲を手に入れた後、残りのゼノモーフを一掃しょうと考えていた。

 プラズマキャノン砲さえあれば、ゼノモーフ等敵ではない。だが、それだけではゼノモーフを倒す事は出来ない。

 ゼノモーフには、ゼノモーフの幼体であるフェイスバガーを産んだクイーンがいる。

 クイーンはゼノモーフのボスにして強い。それに常にクイーンの周りにはゼノモーフ達がいる。

 そのゼノモーフ達が今までのゼノモーフ達とは違う。その為、クイーンやゼノモーフを倒せるのはプラズマキャノン砲をうまく扱える事と、プレデター達の力量が鍵なのである。

 話を戻そう。ケルティック達が中心部へと向かう為に通路の中を歩き続ける中、彼等は中心部へと辿り着いた。

 そこはとても広く、辺りには壁画があり、プレデターしか読めない文字が無数に書かれており、近くには背筋を伸ばしながら槍を持っているプレデターの像が距離を置くように幾つも建てられている。

 そして、中央には五、六段しかない階段があり、その階段を上った先には棺桶に近い細長い箱が置かれている。

 しかし、その細長い物の中にはケルティック達が欲しがっている、プラズマキャノンが三つ入っているのだ。

 ケルティック達はそれを確認すると、中心部の中央へと向かう。途中、階段を登るがそれは直ぐに終わった。

 彼等は細長い箱の前に立ち、箱のカラクリを解く。刹那、箱は自動で開く。それはまるで、沸騰したお湯の中にいる浅蜊が中をパッと開くようにも思えた。

 だが、その箱は浅蜊のように素早く開く訳ではなかった。それはゆっくりの方であった。それだけでじゃない、白い煙の様な物が噴き出る。

 それはケルティック達の顔を覆う程ではない。そして、煙が噴き出る箱の中から、三つの機械的な銃身が姿を見せる。

 それこそが、プラズマキャノン砲だった。が、それらは全て小、中、大のように大きさや形が違う。

 それでも、ケルティック達には関係ない事だった。

 

「グルル……」

 

 ケルティックは唸りながら真ん中にある、真ん中ぐらいの大きさのプラズマキャノン砲を手に取る。

 それに続き、スカーやチョッパーもプラズマキャノン砲を取るが、スカーは一番大きいのを、チョッパーは一番小さいのを取った。

 そして、三体のプレデターはプラズマキャノン砲を右肩に装着している機械へと取り付ける。

 カチャッ、カチャッと言う音が三つも聴こえるがケルティック達はプラズマキャノン砲を着け終えた。

 刹那、ケルティック達の右肩に装着されているプラズマキャノン砲が動く。

 ケルティックが動かしている訳ではない。プラズマキャノン砲が勝手に動いたのだ。

 ケルティックはそれを確認した後、右腕にあるコンピューターガントレッドを操作する。

 

「大丈夫ダ、大丈夫ダ」

 

 コンピューターガントレッドから、くぐもった声が聴こえる。それは、プラズマキャノン砲が扱う事が出来たのを、ケルティックは電子音を通して彼等に伝えていた。

 スカーやチョッパーも電子音を使って答える。どうやら、大丈夫のようである。

 

「グルル……ゴァァァァ!!」

 

 ケルティックは咆哮を上げる。それは成人式をクリア出来るのかも知れない喜びでもあった。

 それは、憧れだったクリーナーに近付けるのかも知れない喜びでもあった。それは、一夏に再会出来るのかもしれない喜びでもあった。

 ケルティックはそう思い思い、咆哮を上げてしまった。そんなケルティックにスカーは首を傾げ、チョッパーは何も言わなかった。

 辺りにケルティックの咆哮が木霊する。それはケルティック達が成人式を成すかもしれない事を意味していた。

 しかし、近くから何かが動く音が響き渡る。それは、プラズマキャノン砲を取ったプレデター達の第二の試練でもあった。

 

 

 

 

 

 

 その頃、此処はピラミッドの最深部。そこはとても広く、床は奥まで続く一本道でありーー両側にはマグマが噴き出ていて、生き物が落ちたら骨の髄まで溶けてしまう。

 そこにいるだけでも誰もが暑いと呟き、その場から離れたい、と思うだろう。しかし、その奥には八体のゼノモーフがいた。

 七体は兎も角、一体だけは違う。その一体のゼノモーフは他のゼノモーフよりも大きく、何故か拘束されていた。

 そのゼノモーフは潰れたように平べったく禍々しい後頭部、四本の細長い四肢に二本の小さな細長い腕が特徴なゼノモーフだった。

 何故なら、そのゼノモーフは他のゼノモーフのボスにして、クイーンである。それに拘束されているのは、プレデター達に成人式に必要な為に捕まり、拘束されたのである。

 

「シャァァァァ!!」

 

 そんなクイーンや七匹のゼノモーフ達の元へと駆け寄るゼノモーフがいた。

 そのゼノモーフは、ケルティック達が他のゼノモーフ達を殺しているのを静観したゼノモーフだった。

 ここに来たのも、クイーンに報告する為である。

 

「シャァァァァ……」

 

 そのゼノモーフを見たクイーンは元気がないように微かに声を上げ、そのゼノモーフはクイーンの前に来ると、声を上げた。

 ゼノモーフは同じ事を何度も繰り返すように声を上げていた。まるで、クイーンに何かを言い掛けている。

 そんなゼノモーフに対し、クイーンの近くにいたゼノモーフ達も鳴き声を上げている。

 彼等は何かの会話をしていた。その会話は怒りや哀しみ等が感じられない。そうだろう。他の種族や彼等の会話を理解する者は近くにいない。

 その為、彼等が何を言っても、周りは理解出来ないだろう。

 

「ジャァーーーーッ!!!」

 

 刹那、ゼノモーフ達が怒りに近い鳴き声を上げる。それは怒りや哀しみが篭っていた。

 それは、クイーンの近くにいたゼノモーフ達が、ケルティック達を静観していたゼノモーフから、他のゼノモーフ達が殺されたのを報告されたのだ。

 これには流石にゼノモーフ達も怒りを抑えきれない。そして、個々にいる宇宙生物達は、プレデター達を殺さなきゃ気が済まないでいた。

 

「シャァーーーーッ!!」

 

 そんなゼノモーフ達に、クイーンは鳴き声を上げて静まらせる。それを聞いたゼノモーフ達は落ち着き、クイーンを見やる。

 クイーンは鳴き声を上げ続けていた。自分の産んだ子供達が死んだのを、哀しんでいるようにも思える。

 クイーンを見たゼノモーフ達はクイーンの鳴き声を聞いて何も言えなくる。すると、クイーンは、ケルティック達を静観していたゼノモーフに対し、鳴き声を上げる。

 

 今度はお前が行け、と。勿論、クイーンはそのゼノモーフに命令したのは理由があった。そのゼノモーフはクイーンが最初に産んだフェイスバガーの成体であるゼノモーフだったのだ。

 そのゼノモーフは今迄のゼノモーフ達とは違う。他のゼノモーフ達よりも頭が良く、とても強い。

 ケルティック達プレデターにとって厄介な相手である。その為、クイーンはそのゼノモーフに全てを託した。

 この子なら、プレデター達を倒す事が出来るだろう、と。

 そして、クイーンは近くにいるゼノモーフ達に対し鳴き声を上げる。

 

 お前達も行け、と。勿論、それもゼノモーフ達には解り、ケルティック達を静観していたゼノモーフや、クイーンの近くにいたゼノモーフ達は一斉に、ケルティック達を静観していたゼノモーフが来た道へと引き返すように走り出す。

 宇宙生物達の間には、同族であり兄弟同然の仲間達を殺したケルティック達を殺す、と言う復讐心が芽生えていた。

 後ろからクイーンの鳴く声が何度も聴こえる。それでもゼノモーフ達は振り返らなかった。

 クイーンの鳴き声がゼノモーフ達を鼓舞させているのと、クイーンがプレデター達を殺して欲しいと言う頼みと言う風に、ゼノモーフ達には聴こえていた。

 そんなゼノモーフ達にクイーンは鼓舞させるように鳴き声を上げ続ける。ゼノモーフ達がその最深部からいなくなってもなお、鳴くのを止めない。

 そして、クイーンは鳴き声は最深部に木霊し、クイーンの鳴き声は徐々に小さくなっていた。

 

 




 これはネタバレになりますが、クイーンはプレデターに瞬殺されます。なので、ここでのボスは、ケルティック達を監視していたゼノモーフとなります。
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