ワンサマーとプレデター   作:噛ませ犬

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 急展開だと思いますが、ここからは一夏達は地球に戻った後の話になります(因みにケルティック達との別れはカットしましたーー何故なら、とある理由がある為に)


第一章、帰還と少女との出逢い
第4話


 地球。その惑星は太陽系の一つであり、緑色の大地と蒼い海で出来た惑星だった。

 その地球を、地球の周りを迂回している衛星から判らないように、一隻の黒い宇宙船が地球に近付き、宇宙船から三隻の小型宇宙船が発射され、三隻の小型宇宙船は地球目掛けて接近する。

 宇宙と惑星の間にある大気圏を抜け、一つの島国に接近する。そこはアジアにある日本と言う島国。

 三隻の小型宇宙船は日本の伊豆半島の森林にある地面へと突き刺さるように落下した。

 そこまでは落下したのは良かった物の、小型宇宙船は辺りの樹々に甚大な被害を及ぼしていた。

 勿論、それは仕方ない事だった――小型宇宙船に乗っている彼等なら、そう言うだろう。

 刹那、三隻の小型宇宙船の扉が開き、三人の青年が宇宙船から降り、地面に着地する。

 三人の青年は全員、黒いシャツに黒いズボンや黒いスニーカー、腹や脹ら脛等が一部露出している鎧を纏い、各々違うが武器を持っていて、顔には各々デザインが違うヘルメットを着けている。

 

「ふぅ……着いたか」

 

 一人の、口元が複雑なヘルメットを着けている青年は辺りを見渡しながらそう呟くと、ヘルメットを取る。

 黒くさっぱりとした黒髪と黒い瞳が特徴的な青年が顔を晒す。人は、ここが森であるのと、近くには自分の仲間である二人しかいない。

 

「久しぶりの地球か……」

 

 青年は呟くと、歯を食い縛る。その青年とは一夏であった。しかし、青年は悲しそうに、ケルティックのヘルメットを見つめる。

 何故なら、さっき、エルダーから、とある命令をされた為に。

 それは、地球への帰還ーーそれは一夏達の為の措置でもあった。

 理由は、一夏達が充分に強くなったのかを確認する為ではない。

 ケルティック、スカー、チョッパーの三人を成人の儀式へと参加させる為でもあった。

 成人の儀式ーーそれは若いプレデター達が重装備で、ゼノモーフが沢山いるであろう場所に赴き、そこで条件を満たし、晴れて成人を迎える為の儀式でもあった。

 しかし、その儀式で生還するプレデターは余りいない。居たとしても、精々一人である。

 それに一夏達を返すのは、他のプレデター達の許しが出来なかった為でもある。

 エルダーやケルティック、ウルフと言ったプレデター達の中には、一夏達を快く思わないプレデター達もいた。

 彼等にもプライドがあり、彼等には絶対的な自信があった。プレデターは人間よりも遥かに強い、と。

 勿論、それは揺るぎない事実であり、人間がプレデターに勝てる要素は余りない。

 それを人間である一夏達を自分達と同格であるのが気に入らなかったらしい。

 その為、不意で殺そうとしているプレデターが何時現れてもおかしくはなかったのだ。

 その為、エルダーは一夏達が惑星に戻って来るや否や、地球に返す為に宇宙船を用意して待っていた。

 因みにガーディアンやスネークがいなかったのは、宇宙船に爆弾が仕掛けられていないかを調べる為であり、操縦士にはエンフォーサープレデターを待機させていた。

 そして、一夏達は短い時間だったが、ケルティック達と別れの挨拶をした後、地球へと戻ったのである。

 一夏達はそれは仕方ないと思っていたが、一夏達が一番辛かったのはケルティック達と別れる事であった。

 一夏がケルティックのヘルメットを見つめる中、他の二人の青年達もヘルメットを取り、素顔を晒す。

 止と勇人だった。二人は辺りを確認した後、止はプルプルと身体を震わせる。

 

「地球だーーーーッ!!」

 

 止は喜びの表情を浮かべながらヘルメットを持ったまま両腕を上げながら叫んだ。

 周りには、自分でも判るように土や樹の独特な匂いに、身体を撫でるように吹く微風。

 夜なのか空は黒く、僅かながらに満月が見え、梟の囀ずる声が聴こえる。

 ここは地球。止はそう思い、叫ばずにはいられなかったーーチョッパーと別れたと言う、哀しい現実から逃れるのと、その寂しさを紛らわすかのように……。

 そんな止を他所に、勇人は止に歩み寄る。

 

「止、久しぶりの地球に帰ってきた事で嬉しいのは解るが、取り敢えず武器の確認をしとけ」

 

 勇人は眼を細めながらそう言った後、スカーから貰ったヘルメットを持ったまま腕を組む。

 

「だって良いじゃん、自分が生まれた星である地球に帰って来れたからさ……勇人は嬉しくないのか?」

 

 止は勇人に訊ねると、勇人は視線を横へと移す。

 

「嫌……嬉しいのは嬉しいが……それよりも一夏は?」

「一夏……あそこだ」

 

 止はとある場所を指差し、勇人は止が指差した場所を見ると、そこには宇宙船の近くで、ケルティックから貰ったヘルメットを寂しそうに見つめている一夏がいた。

 

「…………」

 

 一夏はヘルメットを見ながら溜め息を吐くと、二人に気付き微笑むーー何処か哀しそうだった。

 

「一夏……今行くよ!!」

 

 そんな一夏に止は手を振り、一夏の元へと駆け寄る。一方、勇人はフッと笑いながら、一夏と止の元へと歩く。

 その間、止が一夏の元へと辿り着き、少し遅れて勇人が一夏と止の元へと辿り着く。一夏は止と勇人が来たのを確認した後、表情を険しくする。

 

「辺りに人の気配はないか調べるぞ」

 

 一夏の命令に、二人は軽く頷き、三人は手に持ってるヘルメットを付け、右腕にあるコンピューターガンドレットを開き操作すると、赤外線モードに切り替えた後、辺りを見渡す。

 

「嫌、ない……あるとすれば、鳥の囀ずる声だけだ」

「此方もないよ、それに武器の確認の確認もしょうぜ?」

 

 勇人はそう答え、止は両二の腕に装着している腕当ての少し下に装備しているリストブレイドを展開する。

 そのリストブレイドは太いや鋭いや切れ味が良いだけでなく、白銀色に輝いていた。

 止は二人から離れ、リストブレイドを振り回す。

 

「ったく、それよりも俺も出すか」

 

 勇人は止に呆れ瞑目した後に首を左右に振ると、左腕にある甲冑の腕当てに装着されている二本のリストブレードを展開する。

 そのリストブレイドは止が展開したリストブレイドよりも細長く、切れ味も良い方である。

 因みに、勇人は腰に二つの茶色い丸いポーチをぶら下げており、中に、二個の手裏剣が丸くなっているように入れていた。

 

「ハハハ、二人共……それよりも、自分達の乗ってきた宇宙船を処分しなきゃ」

 

 一夏は苦笑いしながら訊ね、二人は「あっ」と直ぐに気付くと武器を戻す。

 

「じゃ、やるよ?」

「「ああ」」

 

 三人はヘルメットを被っているが表情を険しくしていた。そして、右腕にあるコンピューターガントレットを操作し始めた。

 刹那、三人の乗った小型宇宙船にある六つの小さな黒い画面から奇妙な赤い数字が出てくる。

 それは地球の数字とは違うーーそれはプレデター達のよく知る数字だった。数字はエラーしたかのように点滅し始める。

 

「行くぞ!」

 

 一夏の言葉と共に三人はその場から離れるように走り出す。その間にも数字は点滅を止めない。それに一夏達がコンピュータガントレットを操作出来るのはケルティックに教えられたのと、エルダーが自分達の為に地球人でもよく使えるように改良してくれたからである。

 

「急げ、何時爆発するか解らないんだぜ!?」

 

 三人が走る中、一夏は勇人と止の二人に言う。何故なら、小型宇宙船には爆弾がセットされていた。

 理由はプレデター達は自分達の技術を奪われないのと、闘いに破れた際の為の、コンピューターガントレットに自爆装着を設置していた。

 それは跡形もなく吹き飛ばすのと、証拠もないように証拠隠滅をはかる為でもある。

 勿論、一夏達が乗ってきた宇宙船にも設置されていて、一夏達の右腕にも自爆装置が設置されている。

 そして、一夏達が遠くまで逃げた後、三つの小型宇宙船は爆発した。

 爆風は青く、音も小さい。それは半径五百メートルにも及び、威力は辺りに生い茂っている樹木を吹き飛ばす程であり、生き物が巻き込まれれば命はない程であった。

 しかし、そんな爆風は直ぐに消え、残った物は何もなかった。

 勿論、そこは街から遠く離れた森であるのと今の時間帯が夜であり、誰も爆発が起きたのかは知らない。

 例え誰かがこの場所に気付き何が遭ったのかは、知る由もない。

 

「ふぅ……危なかった~~」

 

 一方で、一夏達は爆発から逃げ切り、森の奥で少し休んでいた。一夏はヘルメットを取り、額には僅かながらに汗を流し、肩で息をしていた。

 

「それよりも、あれに巻き込まれたら、俺達も終わりだったな」

 

 止は木に凭れ掛かりながら、一夏と勇人に訊く。一夏は木の近くで立っていて、勇人は木に凭れた掛かりながら腕を組んでいた。二人共、止のようにあまり疲れの色はない。

 

「ああ、だが、これでやるべき事は果たした」

 

 一夏はヘルメットを持ってない方の手で額に流れている汗を拭い、表情を険しくする。

 それを見た勇人は眉間に皺を寄せ、止は何も解らないと言った表情を浮かべながら首を傾げる。

 

「俺達は、これからこの世界を変える為に戦う……あの女にも復讐する為に」

「そうだったな~~」

 

 止は首を左右に振りながら喜ぶ。一方一夏はそう言った後、ケルティックのヘルメットを被る。

 止はチョッパーのヘルメットを、勇人はスカーのヘルメットを被ると、街に行く為に森の中を歩き始めた。

 刹那、止が躓き、転んだ。一夏と勇人は立ち止まり、一夏は止を見て苦笑いし、勇人は呆れて頭を抱え、止は激痛に堪えながら立ち上がる。

 しかし、それは一夏や勇人にとって、本の一瞬の肩の荷を下ろす、止の行為にも思えた。

 勿論、当の本人である止はそんなつもりは、なかったのは言うまでもない。




 プレデター達は出てきませんでしかたが、プレデター(特にケルティック達は)ちょこちょこ出す予定です。(余談ですが、話の中で名前だけ出てきたエンフォーサープレデターは解る人には解ると思います)
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