ワンサマーとプレデター   作:噛ませ犬

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 今回は、ある事を話すつもりでしたが、このクラス代表決定戦が終わったらに決めました。(理由、これから先になるネタバレになってしまう危険がある為です)


第45話

数分後、ここはIS学園の森林地帯。そこは余り広くはないが、生徒が迷子にならない為でもあった。

 そんな場所に一夏、勇人、止の三人がいた。止は鼻歌をしながら、一夏と勇人は表情を険しくしながら辺りを伺っていた。

 何故彼等は、こんな場所にいるのかは、三人はコンピューターガントレットで、ある人物に通信と言う形で連絡され、ここへと来たのだ。

 そして、ある人物が三人の前に姿を現す。三人はその人物を見やると、その人物は宇宙人だった。人間よりも一回り大きな体格に身体のあちこちには胸当てや腕当て等の軽めの防具を着け、顔には一本の鋭く縦長い角があるさっぱりとしたマスクを着けていた。右手には、最先端技術をよういた三つの小さな砲身を持っていた。

 

「エンフォーサー……」

 

 一夏はその宇宙人をエンフォーサーと呼ぶも、エンフォーサーは右腕に着けているコンピューターガントレットを操作する

 

「久シブリダナ一夏、勇人、止」

 

 ガントレットからくぐもった声が流れるも、エンフォーサーは操作を続ける。因みに一夏は、この学園に来る前にエンフォーサーに連絡した為、何の問題もない。

 

「俺ガ来タノハ、エルダーカラアル物ヲ渡シ、アル事ヲ話セト命ヲ受ケタノダ」

「エルダーが!?」

 

 一夏はエルダーと言う者の名を聞いて驚き、勇人は瞠目し、止は一番驚いていた。

 

「マア落チ着ケーーソレヨリモ、コレヲ渡スノガ先ダ」

 

 エンフォーサーはコンピューターガントレットを操作するのを一旦止めると、右手に持ってる三つを、一夏達に一つずつ渡す。

 

「これは……プラズマキャノン砲の砲身?」

 

 一夏、勇人、止の三人はエンフォーサーからとある武器を渡された直後、一夏は驚きを隠せずそう叫んだ。一方、勇人はプラズマキャノン砲の砲身を眺めたまま何も言わず、止はプラズマキャノン砲を見ているにも関わらず一番驚いていた。

 プラズマキャノン砲ーーそれはプレデター一族にとって唯一の遠距離武器でもあり、最強の武器として名高い。それはどんな相手も即死に出来、致命傷を負わせ、重傷を負わす事も出来る。

 しかし、それはプレデター一族の間では持つ事は許されず、持つ事が出来るのは成人式を成し遂げたベテランプレデター達だけであり、その他のプレデター達は成人式を成し遂げない限り持つ事は許されず、他の星へと行く時にだけしか持たされる事を許されない。

 反面、プレデター達がプラズマキャノン砲を危惧していると言い換えれば良いだろう。何故なら、プラズマキャノン砲はプレデター達から見れば諸刃の剣とも言えるからだった。

 

「ソノ武器ハエルダーガオ前達ニト特別ニ造ッテクレタ」

 

 エンフォーサーはコンピューターガントレットを操作していると、ガントレットからくぐもった声が流れる。エンフォーサー自体がコンピューターガントレットを通して、一夏達に説明していると言い換えれば良いだろう。

 そんなエンフォーサーに一夏が訊ねる。

 

「で、でもエルダーは何故、俺達にプラズマキャノン砲を渡してくれたんですか!? これは普通、ゼノモーフを討伐するのを生業とするクリーナーや成人式を成し遂げたプレデター達しか与えられない筈です!?」

 

 一夏はエンフォーサーを問い詰める。そんな中、勇人は鋭い眼差しで、止は首を傾げながら、エンフォーサーを見ている。

 三人が三人、エンフォーサーがコンピューターガントレットを通して何かを言うのを待っていた。エルダーが何故、自分達にプラズマキャノン砲を渡したのと、エルダーが何の為にエンフォーサーを自分達同様地球へと赴かせたのか? 何の為にこの学園へと来たのか? 一夏達をそれを知りたかった。

 それらを全て知っているのはエンフォーサーである。当の本人であるエンフォーサーは俯いていた。そして、エンフォーサーは何かを決意したのか顔を上げ、三人を見る。

 一夏と勇人はエンフォーサー自身が何を言っても何も動じないと意味をしているのか表情を固くし、止に至っては何か言われても動じるだろう。だが、エンフォーサー自身もエルダーの命に驚きを隠せなかったのだ。

 あれはエンフォーサーにとって何よりも驚愕の真実とも言え、エンフォーサー自身に辛い思いや、彼等自身が辛い思いをするのも目に見えている。

 だが、何れ解る事であるのとエルダーが彼等にプラズマキャノン砲を渡したのも納得いく。エンフォーサーは軽く頷くと、コンピューターガントレットを操作しようとした。

 刹那、近くから一夏を呼ぶ少女の声が聞こえ、一夏達やエンフォーサーは声がした方を見る。声はどんどんと大きくなるのと、誰かがこっちへと来る事に気付く。エンフォーサーは一夏達を見ると、コンピューターガントレットを操作する。

 ーーコノ話ハ後日ハナスーー。コンピューターガントレットからくぐもった声が流れると、エンフォーサーはコンピューターガントレットを操作して身体を透明にした。

 その間に一夏達はエンフォーサーの言葉に驚くも、エンフォーサーはその場から離れるように木に飛び移り樹々をジャンプしてその場から離れた。

 

「一夏くーーん、何処なの一夏くーーん」

 

 少女の声が大きくなるのは変わらない。しかし、一夏はプラズマキャノン砲を勇人に投げる形で渡すと、こう伝えた。

 

「声の主は解っている……だけど、お前達は先に戻ってくれ」

 

 一夏はそう言うと、声がした方へと走る。止が一夏を止めようとして追い掛けるも足を挫き転ぶ。その少し後に止は起きあがるも、挫いた足首を両手で掴みながら座り、そのまま激痛で顔を歪める。

 そんな止に勇人は呆れ頭を抱えるも、少しの間そこにいて、止に肩を貸す今で寮へと戻ったのは言うまでもない。

 

 

 一方その頃、一夏は声がした方へと向かう為、森の中を歩いていたが、ある人物と逢う。その人物は一夏を捜していた者だったのか一夏を見て安堵する。その人物は楯無だった。

 ーー更識? ーー。一夏は楯無を見て呆れながら両手を腰に当てる。一方、楯無は何も言わず一夏を見据えていた。

 

「何しに来た更識? それに俺が言った事を忘れたのか?」

「そ、それを守れなかったのは、ご、ごめんなさいーーで、でも一夏君が勇人君や止君を連れて何処かへ行ったから心配になってそれで……そ、それに一夏君達が森へと行くのを見たって人が居たからそれで……その」

 

 楯無は理由を話すも、一夏は呆れながら頭を抱える。

 

「それは理由はならねぇよ……第一、何しに来た? 俺を捜しに来ただけなのか?」

「ち、違うわ……私は只、一夏君が森の中で何をしているのかを気になったから、それに一夏君、私のせいで学園中から変な誤解が流れているし……そ、それに」

 

 楯無は身体を震わせる。

 

「一夏君、私達の為に何度も助けてくれたーー誤解を招くような事を……なのに私は何もしていない……」

 

 楯無は一夏に背を向けるも身体を振るわせ続けていた。しかし、楯無は一夏に罪悪感があるのを印象付けるのと、楯無自身が一夏の前では弱気になっているのも目に見えていた。

 が、そんな楯無に一夏は溜め息を吐き、楯無の前を近付き、楯無の隣にまで来ると、無言で楯無の頭を撫でる。

 楯無は一夏の行動に驚くも、一夏は俯き、楯無を見ずにこう言った。

 

「お前は何も悪くないーーお前は何も気にする事もない」

 

 一夏はそう言うと楯無から離れる形で寮へと戻る為に歩く。ーー待って! ーー。そんな一夏に楯無は呼び止めると、一夏は立ち止まるも楯無の方を振り向かなかった。

 

「ねぇ、貴方は何で落ち着いてられるの? 私のせいで貴方は許されない事をしたのに……何でなの!? ねぇ!?」

 

 楯無は一夏にその事を問う。確かに楯無から見れば一夏は楯無のせいでやってはいけない事をした。それは許されない事ばかりだが、一夏はその事を気にしていない。

 楯無から見れば普通の人間なら楯無を罵倒する以前に、人を殺せないだろう。にもか関わらず、一夏は平然とやった。楯無から見れば信じられないし、一夏が何者である以前に一夏に何が遇ったのかを気にするに違いない。

 そんな楯無に一夏は空を仰ぐ、空はいつの間にか紺色になりつつあった。夕日が沈み初めたのか、それとも完全に沈み掛かっているとも言えるのだろう。

 そして、一夏は楯無を見る為に振り返るーーその表情は何処か哀しかった。が、一夏はこう言った。

 

「何でかは解らない……でも、お前を犯そうとした奴等や権力を振り翳す奴等が許せなかった……と言えば良いかもな?」

 

 ーーえっ? ーー。一夏の言葉に楯無は何も解らず言葉を詰まらせる。が、一夏は楯無が、楯無の身内が楯無を騙した事に怒るよりも、楯無を怖い目に遭わそうとした奴等を許さなかったのである。

 一夏は楯無にそう言うも、楯無はそんな一夏を見て何も言わず一夏に駆け寄り抱き着く。

 一夏は楯無の突然の行動に戸惑うも直ぐに呆れると、楯無を抱き締めながら楯無の頭を撫でる。楯無は震えていたが一夏の心の広さに後悔しており、一夏は楯無があの時の事をフラッシュバックのように思い出しのかと思い、抱き返しただけである。

 二人は森の中で抱き締めあっていたが、二人共、数分は抱き合っていた。




 次回、一夏と楯無、寝る前でのそれぞれの想いをいいます。(恋愛関係の事ではありません)
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