ワンサマーとプレデター   作:噛ませ犬

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 やっぱり、戦闘描写は難しいです。


第83話

「わ、渡……」

 

 止は今、乱入者もとい襲撃者の正体に驚きを隠せないでいる。

 襲撃者は自分の弟である霧崎渡だった。それは止には衝撃的である一方で、鈴や観客席に座っている女子生徒達は衝撃的な真実を突き付けられているかのように驚きを隠せないでいた。

 彼女達は渡が、男性である事に驚きを隠せないでいた。彼は、渡はISを纏っているが彼女達から見れば、第四の男性IS操縦者と思うだろう。

 それは一部の女性達から見れば危険人物であり、男性達から見れば新たなる希望だろう。が、渡は女性達や男性達の思い等、知った事ではないのも事実だろう。

 

「わ、渡……それは!?」

 

 しかし、止は渡は何故がISを纏っている事にも気付いており、疑問を抱いていた。

 渡が纏っているISは自分や一夏、勇人と良く似ている。が、そのISは胴体や四肢は緑色かつ軽装備でもあり、近くにはウィングスラスターはないが、片方は緑色で、もう片方は白が特徴的な二基の大きな球体が浮いていた。

 

「わ、渡……お、おま!」

 

 止は驚きながら、渡に訊ねるようとした。刹那、渡は武器を展開し、それを二人に向けるように持ち構える。

 渡が展開した武器はーー六門のガトリングガンだったーーそれも、渡と同じくらいかそれ以下の大きさを誇っている。

 それを見た止と隣にいた鈴は驚きを隠せない中、渡はガトリングガンの引き金を引く。

 刹那、ガトリングガンの銃口から銃弾が連射する形で何十発も放たれる。

 

「危なっ!」

「つぐっ!?」

 

 それを見た鈴と止は慌てて二手に別れる形で避けるも、避けるのが遅かったのか数発の銃弾を喰らった。

 無論、彼等のISのシールドエネルギーが僅かだが減った。が、渡は止が移動しているにも関わらず、ガトリングガンを止に向け引き金を引き続けながらガトリングガンを動かしている。

 

「わ、渡!!」

 

 止はガトリングガンの銃弾の雨を避けながら、渡の名を叫ぶ。一方、渡は聞く耳も持たず、憎悪の籠った目で止を睨み続けていた。

 その瞳には憎悪だけでなく、怒りも籠っていた。渡は止を憎んでいるーー渡自身や渡を良く知る者達にしか判らないだろう。

 

「後ろががら空きよ!!」

 

 突如、後ろから渡 に突撃してくる者がいたーー鈴である。鈴は青龍刀を右手で持ちながら、渡に迫る。

 刹那、渡の背中にあり浮いている二基の球が鈴へと迫る。鈴は驚くも、二基の珠は突然、変形した。

 二基の珠の内、緑色の球体は片方は犬に良く似た禍々しい生き物へと、もう片方の白い球体は鷲に良く似た生き物へと変形する。

 どちらも、咆哮を上げながら鈴へと迫る。

 

「な、何!?」

 

 鈴は何かを言い掛けるも、鷲に良く似た生き物のロボットは両目からビームを発射し、ビームは鈴の近くにある二基の珠体を破壊する。

 鈴は驚くも直後に犬に良く似た禍々しい生き物は鈴の左腕に噛み付く。

 鈴は左腕に激痛を感じるも、犬に良く似た禍々しい生き物のロボットは鈴の左腕を噛み付いたまま放そうとはしない。

 一方、鷲に良く似た生き物は再び白い球体へと変形し、白い球体は鈴の腹に体当たりする。

 

「がはっ……!」

 

 鈴は左腕でなく腹にも激痛を感じ、力のない声を上げるが白い球体はそのまま鈴を押し出す形で、壁目掛けて突き進む。

 刹那、鈴は後ろから壁に激突し、同時に犬に良く似た禍々しい生き物のロボットは鈴の左腕を噛み付いているのを止める形で口から放し離れ、鈴の腹を押し出すように突き進んでいた白い球体は鈴から離れる。

 直後、鈴はそのまま前のめりになり、そのまま地面に俯せに倒れるも、腹を激しく押さえていた。

 

「ああっ!!」

 

 それを遠くから見た止と観客席に座っている女子生徒達は驚きを隠せない。

 が、そんな止に怒る者がいた。

 

「余所見するな! 貴様の相手は俺だ!!」

 

 渡だった。

 

「っ!? わ、渡……っ!」

 

 止は渡を見て下唇を噛むも、渡の攻撃を避ける形でいどうしながらシミターブレイドを戻す形で引っ込め、ライフルを展開し、ライフルを渡へと向け、引き金を引いた。

 刹那、ライフルから一発の銃弾が放たれ、銃弾は渡の右肩に直撃する。

 

「ぐっ!?」

 

 渡は右肩に激痛を感じるも怯んでしまう。しかし、止はそれをチャンスと言わんばかりに、ライフルの引き金を三回引く。

 三発の銃弾は一発は渡の左肩を、一発は渡の左手を、最後の一発は渡が持っていたガトリングガンを撃ち抜く。

 

「あがあっ!!」

 

 渡は胸や左手に激痛を感じているのか顔を歪めると、ガトリングガンを手放し、左手を右手で押さえる。

 同時に、ガトリングガンは粒子となって消えた。

 

「渡!! ごめん……」

 

 それを見た止は後悔しているのか悔しそうに顔を歪めると、ライフルを渡へと向け、引き金を引いた。

 刹那、ライフルから再び、一発の銃弾が放たれる。それを見た渡は下唇を噛みながら避けようとしたが再び胸を撃ち抜かれる。

 

「ぐあっ……」

 

 渡は胸に激痛を感じるも倒れそうになるが何とか踏ん張り、激痛を感じながらも止を睨む。

 それを見た止は下唇を噛むと再びライフルで渡を撃ち抜こうとした。

 

「ガァァァァ!!」

 

 刹那、遠くから一匹の獣の咆哮が聞こえ、止は咆哮がした方を見ると、そこには、犬に良く似た禍々しい生き物のロボットが咆哮を上げながら止に迫るが、突然、緑の球体へと変形した。

 止は慌てて狙いを緑の球体に変える。が、止は少し上に白い球体が迫ってくる事に気付きライフルを構えようとしたが球体の方が速かった為、白い球体は止に体当たりする。

 

「っぐ!?」

 

 止は声を微かに声を上げるが今度は緑の球体にも身体に体当たりされる。

 二つの球体は止に体当たりしただけでなく、止を押し出す形で壁へと突き進む。

 そして、数分も経たない内に何かが壁に激突し、同時に煙が微かに発生し、同時に音がアリーナ中に木霊する。

 そして、煙の中から二基の珠体が煙の中から飛び出てくると、渡目掛けて突き進み、渡の前にまで来ると止まり、渡の背中へと移動した。

 

「…………」

 

 一方、渡は煙の中を眺めていた。が、煙は徐々に消えていくーーそこには、壁の近くで俯せに倒れている止がいた。

 止から起きる気配はないーー止は気を失っていた。

 

「…………死ね」

 

 そんな止を見た渡はゆっくりと近付き、非情な一言を発すると、ある武器を展開する。二丁のサブマシンガンだった。

 渡はサブマシンガンを両手で持つと、気を失っている止へと向け、引き金を引いた。

 

「止めろぉぉっ!」

「止君!?」

 

 突如、後ろから声が聞こえ、渡は振り返ると、そこには二機のISが渡へと迫って来た。

 一機は勇人であり、勇人が纏っているのはIS、スカーである。

 もう一機は楯無だが楯無が纏っているISは水色を基準とした機体かつ、軽装備であり、背中にあるウィングスラスターは羽が水みたいな蝶の羽を模しており、右手には白いランスを持っていた。

 そう、それが楯無のIS、ミステリアス・レイディ(霧纏の淑女)だった。

 二人はさっきまでピットに居たが乱入者である渡を捕らえるべく、千冬や箒を置いて行く形で、アリーナへと来たのである。

 二人は止を助けるべく、渡に迫る。刹那、上空から一機のISが目にも止まらぬ物凄い速さでアリーナの方へと降りてくる。

 それは、渡を守る形で背を向け、勇人と楯無と向き合う形で前を向いている。

 

「なっ!?」

「何よ!?」

「あ、貴方は!?」

 

 勇人と楯無は驚き、渡はISを纏っている人物を見て驚いていた。

 その人物は二十代前半か後半に差し掛かるくらいであり、ショートカットの髪に黒い瞳。爽やかな顔立ちだが服は緑色のISスーツを纏っていた。

 そして、その人物はISを纏っているが渡とは同じと言うよりも、背中には太刀を模したウィングスラスターが一本しかなかった。

 そして、その人物は男性であり、五人目の男性操縦者だった。

 

「あ、ああっ」

「う、嘘でしょ?」

 

 その男性を見た勇人と楯無、アリーナの観客席にいる女子逹は驚きを隠せない。

 しかし、男性は楯無と勇人を睨み続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 一方その頃、束のラボでは一人の青年がベッドで仰向けに眠っていた。

 青年は頭に包帯を巻いており、上半身は裸であり下半身には水色のパジャマを穿いている。

 辺りには心電図等が映し出されているモニター等の器具が置かれており、青年の右手には注射の針が刺さっていたがそれは点滴をしているからであった。

 それは良いとして、周りには青年以外、誰も居らず、心電図から流れる音だけが辺りに響く。

 

「…………う、うぅん」

 

 刹那、青年の瞼が微かに動き、そして、青年は、一夏は眼を覚ました……。




 次回、対決、プレデター達に育てられた者達同士の対決ーーそして、一夏、楯無の危機に駆けつける。
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