やはり俺がGUTSにいるのはまちがっている。   作:断空我

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地の鮫

 

 突如、熊本に現れた怪獣。

 

 現地の警務局の避難誘導が間に合わないことからGUTSが先行することとなった。

 

 地面をがりがりと削りながら進行するのは鮫のような巨大な背びれだ。

 

 現場に急行するのはガッツウィングEX-Jとウィング一号。

 

 街を壊しながら進む怪獣、姿がはっきりみえないが相当の被害が出ていることが容易に想像できる。

 

「ヤズミ、動きを逐一報告せよ」

 

『目標は熊本城に向かっています』

 

「目標の映像出ます……」

 

 映像にでたのは地面をがりがりと砕くように進む背鰭のようなもの。

 

「鮫か?」

 

「シンジョウ、アルファ機でスタンバイ」

 

『こちらダイゴ、先行します』

 

 ウィング一号が怪獣のところへ向かう。

 

 しばらくして鮫が動きを止める。

 

『目標は現在、静止しています。攻撃しますか?』

 

『まずはスキャンして、相手の正体を知る必要がある』

 

 しばらくして事態が急変する。

 

『機能停止!』

 

「シンジョウ!行け!」

 

『くそぉ、データが全部初期化されている!』

 

「ダイゴ、早く脱出して!」

 

『システムが全部いっちまったんだ!』

 

『俺に任せておけ!ダイゴ、落ちるんじゃねぇぞ!』

 

 シンジョウ隊員のアルファ機が攻撃を開始する。

 

 その時、鮫が地中深くへ潜っていこうとする。そこをベータ機がモンスターキャッチャーを撃ちこむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レナ隊員が熊本城を眺める。

 

 歴史ある文化が破壊されなくてよかった。

 

「お城が壊されなくてよかったぁ」

 

「ホリイ、敵の動きは?」

 

「それが、どうもぉ」

 

「なんだ、またはずれか?」

 

「アホ!こいつはどれだけ地中深く持っても居場所を教えてくれるんやけど」

 

「やけど?」

 

「教えてくれるんやけど、どうしてなんやろ?」

 

「知るか」

 

 いつもの二人のコントを眺める。

 

「モンスターキャッチャーがサーチできないような電波がでているのか?」

 

 首をかしげる。

 

 ホリイ隊員の道具はいろいろと癖はあるけれど、性能に関しては問題がないはずだ。

 

 何かあるのか?

 

 しばらくして地下に潜った怪獣の捜索を始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 火山地域など、問題がありそうな周辺をくまなく調べる。

 

 俺は一旦、基地へ戻ることになった。

 

 隊長の話によるとゴルザとメルバに破壊された巨人の砂“アーク”に奇妙な振動が起こっているらしく、それの調査をするために基地へ帰還していた。

 

「タンゴ博士?いますか?」

 

 生化学研究所のタンゴ博士の研究室へ足を踏み入れる。

 

「やぁ、待っていたよ。比企谷君」

 

「隊長から手伝いに来るようにいわれたんですけれど、どのような」

 

「比企谷君、君は神の領域というものに興味はあるかい?」

 

「は?」

 

 神の領域?

 

 なんだ、そりゃ?

 

「もし、人類が好き勝手にウルトラマンになれたとしたらどう思う?」

 

「思うって……そんなの、俺達がいる意味がなくなるかもしれないけれど、同時に新たな争いの引き金になるんじゃ」

 

 

 人が自由にウルトラマンになれたら。

 

 それを考えるだけなら世界は平和になるかもしれない。

 

 だが、実際は余計な争いの火種になるかもしれないのだ。ウルトラマンという超人が大勢いたというのに滅んだ超古代の謎。

 

 そこにはウルトラマンが多数いたことに何かしらのかかわりがあるのではないだろうかと推測ができる。

 

 何より、今の人類がウルトラマンになったとして世界が平和になるかどうか?

 

 もしかしたらウルトラマン同士による殺し合いなどという発展がありえるかもしれない。

 

「ウルトラマンになれる、それは進化と考えられないかい?」

 

「進化?」

 

「そう!選ばれた存在になれる!そうなれたらキミはどう思う?素晴らしいと考えられないかい」

 

「あんまり……そういうことに興味ないっすね」

 

「ふむ、そうか、そういってしまうのか」

 

「手伝いが必要なんですよね?何をすれば」

 

「そうだ、手伝いが必要なんだ。だが、キミはいらないよぉぉぉ!」

 

「は?」

 

 直後、バリバリと何かが全身を駆け巡った。

 

「が、がぁ!?」

 

 あまりの激痛に視界が真っ白に染まり、地面に崩れ落ちる。

 

「残念だよ、比企谷隊員、君は選ばれなかった」

 

 そこから先の意識はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『君だったんだね?光を受け継いだのは』

 

 ダイゴが乗るウィング一号。

 

 その目の前に現れた映像。

 

 男は笑いながらダイゴを見ていた。

 

「お前は……テレパスなのか?」

 

『そんなくだらない力は持っていないよ。僕が持っているのは頭脳だ……そして、キミと同じあるものを持っている。さて、みせてもらおうかなぁ、キミがどのように光へなるのか』

 

「待て!」

 

 声の主へ叫ぶが相手は反応しない。

 

 少ししてレナから鮫が現れたという報告を受けた。

 

 ダイゴはウィング一号を自動操縦へ切り替えてウルトラマンティガとなる。

 

 ウルトラマンティガとなると同時に背鰭をつかんで怪獣を引きずり出す。

 

 引きずり出された怪獣はガッツウィングEX-Jの攻撃を受ける。

 

 体皮がはがされてむき出しになるのは機械のボディ。

 

「リーダー!」

 

「奴は機械だったのか」

 

 

 突然の不意打ちを受けながらもウルトラマンティガは怪獣を倒した。

 

 疲労がたまったダイゴ隊員は観覧車の前で膝をつく。

 

「ご苦労様、やっぱりウルトラマンになって酷使した体の疲労は元に戻っても残っているんだね?なんで戦うの?」

 

「それは」

 

「キミの自己満足じゃないのかなぁ?」

 

 男は笑いながらダイゴに殴り掛かる。

 

「僕は俗人には及ばない知性を持っている。でも、それだけじゃない。体だって鍛えてきたんだ!超人になれる努力をしてきた。でも、君は何の努力もしていない」

 

 ダイゴの隊員服の中を探り、スパークレンスを取り出す。

 

「やめろ」

 

「綺麗だな。これだけが僕に足りなかった。僕の体を光に変えてくれるシステム」

 

「待て……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホリイ隊員の調査であの怪獣は地球産であることがわかったわ」

 

「地球で?凄いなぁ、TPCを超える科学力を持っているなんて」

 

「アークにあれから異変は?」

 

「タンゴ博士!」

 

 ヤズミがタンゴ博士へ連絡を取る。

 

 しかし、画面に映ったものをみて目を見開く。

 

「嘘だろ!?」

 

「どうしたの?」

 

「アークがなくなっています!」

 

 基地内に響くアラート。

 

「輸送機が無断発進……?」

 

 正面のスクリーンに八幡の顔が現れる。

 

『こちら八幡、タンゴ博士がアークを盗んでどこかに……すぐに封鎖を』

 

「なんだって!?」

 

 ヤズミは通信を開いてタンゴ博士を呼びかける。

 

「タンゴ博士!アークをどうするつもりです!」

 

『キミ達よりも有効的に活用してくれる人のところへ持っていくのさ』

 

「有効的に?あなたはそれでも科学者なんですか!?」

 

『そうだ、僕は科学者だ』

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんてことだ。タンゴ博士によってアークが盗まれるなど、通常の警備が問題だったのか?」

 

「いえ、何かをしようとする大いなる意思が動いているのかもしれません」

 

 熊本に向かう輸送機の中でイルマ隊長は険しい表情で答えた。

 

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