緋弾のアリアと精霊使い~剣舞が紡ぐ物語~   作:茅倉 遊

7 / 15
次話投稿が遅れてしまい、本当にすいません。
今回は、少し長めに書いてみました。


新たな契約精霊

「---危ないッ!!」

「え?」

 空から落ちてきた少女が、ケンジに向かって声を上げた。

 しかし、ケンジの反応は遅れた。その少女の姿に目を奪われていたから。

 

 見た目は、12歳くらいだろうか。エシルやレストよりも年下のように見える。華奢な外見のせいか、より一層「儚げな印象」がある。

 しかし、なにより目を引くのが肩を少し過ぎたセミロングの白金色の髪。そして、この世のものとは思えないほどの端整な顔。その中にある紫紺色《バイオレット》の瞳だ。

 それらは、この少女を人外である、『精霊』と思わせるには充分だった。

 

(まさか、『精霊』なのか・・・・?)

 ・・・・そういえば、さっき少女は「危ない」とケンジに向かって叫んだ。

 ---刹那、

 

「おいおい。こういう場合はどぉすんだ? 『殺していいのか?』 ・・・・ったく、事前に連絡くれってんだよ」

 

 ゾクッ!

 まるで、冷たい手で背中を撫でられたような感覚がケンジを襲う。

 ・・・・これが、『恐怖』。

 ケンジの前に立っているのは、たった一人の少年。

 少し長めの黒髪に、ラフな服装が目に入る。端整な顔立ちだが、嫌な笑みを浮かべている。

「何だ。お前は・・・・?」

「俺か? 俺は、『アストラル・ゼロ』出身の闇精霊。名はないが、通り名は『一直線上《ドストレート》』。悪いが、お前も殺すことにするぜ。『実験』に支障が出るとマズイんだよ」

「『アストラル・ゼロ』?」

 ・・・・どこだ、それ? 聞いたことないぞ、そんな地名。

「お前は・・・・『アレイシア精霊学院』の生徒か? 最近、堕精霊《フォール・スピリット》どもを狩りまくってるみたいだな・・・・共闘仲間の間柄、『かたき討ち』ってのさせて貰うぜッ!」

 そこまで言うと、少年・・・・ドストレートがケンジに向かって突っ込んできた。

 ・・・・速いッ!

 その速度は、まさに『人外』。一瞬でケンジの前に立ち、少年はさらに笑みを深くする。

「ハハハッ!」

 そして、笑いながらケンジを殴り飛ばした。ケンジと歳は変わらないくらいの少年が、いとも簡単にケンジを吹っ飛ばす。

「・・・・ッ!」

 ケンジは、神楽《しんら》を抜こうとしたが・・・・・・間に合わなかった。

 なぜなら、もう目の前にドストレートが立っていたから。

「な!?」

 今度は、左からの攻撃。その人外的なスピードに、ケンジはまたも吹っ飛ばされる。

 しかし、ケンジは空中で神楽を抜いた。そして、すでに迫って来ていたドストレートに・・・・

「神楽流剣舞 一ノ型 神楽斬撃・・・・ッ!!」

 逆刃刀、神楽《しんら》を全力で叩き込んだ。さらに、

「神楽流剣舞 二ノ型 神楽瞬身・・・・ッ!!」

 ケンジは、高速移動で距離を取った。

 しかし、ケンジはすぐに神楽を構える。

 ---ドストレートの周りに黒い渦のようなものが出現していたから。

 恐らく、あれで身を護ったのだろう。ドストレートはほぼ無傷だ。

「・・・・面白れェーよ。お前」

「?」

「俺のスピードに付いて来るなんて、大したもんだぜ」

(なんだ? この『殺気』は・・・・ッ!)

 ケンジが一直線上《ドストレート》を睨むが、ドストレートは構わず続ける。

「けどなァ。ここから先は、破滅への一直線上。・・・・だが、安心しな。お前は迷う必要なんてない。何故なら、道は『一直線』だからよォッ!!」

「ッ!?」

 セリフと共に、ドストレートが突っ込んで来る。

 ---間に合わないッ!

 

「---我が雷よ! 悪しき魔物を、討つ糧となれッ! 『聖なる雷光《ホーリー・スパーク》』」

 

 まだ幼さを残す、美しくも頭に響いてくる高めの声が聞こえた。その声の主は、さっきの『少女』だろう。

 刹那、ドストレートの周りに白金色の魔法陣が出現した。その魔法陣から、幾つもの『雷』がドストレートに降りかかる。

「ハッ! 邪魔だ!」

 しかし、ドストレートは『片手』で雷を振り払う。そのまま、

「『エクレール・ティアニス』ッ! お前の相手はもう少し後にしてやるよ。だから今は・・・・ゆっくり寝てなッ!!」

 ドストレートが叫んだ瞬間、周りの黒い霧が一気に少女・・・・エクレール・ティアニスに襲いかかる。

「危ないッ!!」

 今度はケンジが叫んだ。

 そして、黒い霧に突っ込む。

「神楽流剣舞 三ノ型 神楽彗閃・・・・ッ!!」

 黒い霧がケンジに襲いかかる瞬間に、ケンジが黒い霧を斬り裂いた。

「まだまだッ!」

 ケンジは一瞬で体勢を整えると、ドストレートに向かって駆け出す。

「ッ!?」

 これにはドストレートも驚いたのか、反応が遅い。

 ---チャンスは・・・・今だ!

「神楽流剣舞・・・・」

 ケンジが刀を振りかぶると、

「調子に乗るなよッ! 三下がァッ!!」

 ドストレートの周りに、再び黒い霧が出現する。

 ---それも、さっきの『倍以上の量』が。

 黒い霧が、一瞬でケンジの視界を埋め尽くす。

「闇色に包まれろッ! 『闇夜の舞踏会《ダークナイト・ダンスパーティー》』・・・・ッ!!」

「ぐはッ!!」 

 ケンジの身体に、『言葉では決して表せないほどの激痛』が走る。

 気を抜けば、意識が飛んでいただろう。・・・・それほどの攻撃が『直撃』した。

(・・・・やっぱ、『精霊』か)

 さっきドストレートは、自分のことを『闇精霊』と言った。『アストラル・ゼロ』という、聞いたこともないような場所から来たとも。

(確か、『アストラル・ゼロ』って・・・・エシルが言ってた『もう一つの精霊界』のことか)

「・・・・まぁ、考えるのは・・・・後で充分ッ!」

 ケンジは刀を中段に構え、

「神楽流剣舞 ニノ型 神楽瞬身・・・・ッ!!」

 一瞬で、少女・・・・エクレール・ティアニスの前に移動する。

「え!?」

 ティアニスが、ケンジの高速移動に驚く。

「・・・・安心していいよ、味方だから」

 ケンジが優しく語りかける。しかし、まだティアニスは警戒しているようだ。

「『エクレール・ティアニス』、だったっけ。君も『精霊』なんだろ?」

「・・・・・・はい。『精霊界』から送られた、『堕精霊討伐部隊』の『雷精霊』エクレール・ティアニスです」

「『堕精霊討伐部隊』?」

 ・・・・初めて聞いたぞ、そんな部隊。

「---それより、早く逃げてくださいッ! あの『闇精霊』は危険過ぎます! あなたのような『人間』が戦える相手ではありません!!」

「・・・・・・確かに、『人間が精霊に戦いを挑む』なんて無謀すぎるな」

「じゃあ、早く・・・・」

「---だったら、『武偵として戦いを挑む』だけだッ!」

「ッ!?」

 ケンジは再び刀を構えた。そして、ティアニスを護るように前に出る。

「ハッ! 調子に乗るな、さんし・・・・」

 ドストレートが声を上げようとした瞬間、

「---ちょっと、黙れよ」

 

 バキィィィイイ!!

 

「・・・・かはッ!!」

 ドストレートが、『吹っ飛んだ』。

「・・・・え?」

 ティアニスも驚きを隠しきれていない。

 この場で唯一、冷静なのはケンジだけだ。

 ・・・・『瞬身狩り《イグニション・ハント》』。これが、ドストレートが吹っ飛ばされた理由。

「悪いが、ここから先は『神楽演舞』を舞わせて貰うぜ!」

 ケンジの胸部中央に、『白銀色の魔法陣』が出現する。

 ---ケンジの胸には、『エシルとの契約刻印』がある。そして、今から使う技は『エシルの力』が必要だ。

「いくぜッ!」

 刹那、神楽《しんら》が白銀色に輝く。

「神楽流剣舞 六ノ型 神楽天衝《かぐらてんしょう》・・・・ッ!!」

 ケンジが神楽を振り降ろすと、『白銀色の斬撃』がドストレートに向かって放たれた。

「ッ!?」

 しかし、ドストレートは黒い霧を全身に纏い防御。・・・・だが、

「頼んだぜ、レストッ!」

 今度は、ケンジの右手に『緋色の魔法陣』が現れる。

 ケンジの右手に『レストとの契約刻印』があるためだ。

「神楽流剣舞 七ノ型 神楽炎撃《かぐらえんげき》・・・・ッ!!」

 ---ケンジの持つ神楽《しんら》が、『炎を纏う』。

 神楽が刃の部分に『激しい炎』を纏うと、ケンジは一気に駆け出す。

 そのまま、ドストレートを『斬り裂いた』。

「・・・・がはッ!!」

 炎に包まれながら、ドストレートは霧が晴れるように消えた。

 ・・・・終わったのか?

 

「-----三下にしては、よくやった方だぜ。・・・・だからお前さァ」

「ッ!?」

「---いい加減、楽になれェッ!!」

「・・・・うッ!」

 いきなり、ドストレートが『ほんの十メートルくらい先に現れた』。そのため反応が少し遅れた。

 黒い霧を大量に纏ったドストレートが、驚異的な速度でケンジに接近してくる。

「---させないッ! 『輝きの超電磁砲《シャイニング・レールガン》ッ!!」

 しかし、突然ケンジの前に『ティアニス』が現れると、まるで『レーザー・ビーム』のような技でドストレートを吹っ飛ばした。

「ティア、ニス?」

「・・・・・・『あなたを信じます』」

「え?」

「あなたは、わたしを護ってくれました」

「・・・・当然だろ」

「だから、わたしもあなたと『共に戦います』」

 『精霊』と言っても、見た目はたった12歳くらいの少女。恐らく、ケンジに出会う前からドストレートと『一人』で戦っていたのだろう。こんな、抱きしめれば壊れてしまいそうなほど華奢な身体で。だから、ケンジは首を『縦には振らなかった』。

「・・・・ッ! どうしてッ!?」

「ティアニス。力を『貸してくれないか』?」

「え?」

「今の俺じゃ、アイツは倒せないんだ」

 いくら神楽《しんら》が名刀でも、『対精霊用武器《アンチ・スピリット・ウェポン》ではない』のだ。

 下位精霊程度なら、問題なく倒せる。しかし、ドストレートはどう考えても『最高位精霊』。

 『人型』をしていることが、何よりの証拠。もちろん、ケンジの横に立っているエクレール・ティアニスも『人型』をしているので『最高位精霊』だろう。

 

 ---要するに、『神楽《しんら》では、ドストレートは倒せない』

 

 しかし、まだ『諦めることもない』。

 なぜなら、『精霊の力を貸して貰えばいいのだから』。

 神楽にティアニスの力を纏えば、まだ勝機はある。それに、

「少女を戦わせるなんて、俺にはできないんだよ」

 確かに、ティアニスも参戦した方がこちらが有利になる。けど、そんなことして勝っても『ヒーロー』じゃないだろう。

(まぁ、「力貸して」って言ってる時点で『ヒーロー』じゃないか・・・・)

 

 『ヒーロー』・・・・キンジなら、一人で勝つんだろうな。

 ---『ヒステリア・モード』

 キンジの隠された体質。その力は、『今のケンジ』では相手にもならずに敗北する。実際、ケンジは一度『ヒステリア・モード』に呆気なく敗北した。

 

「---力を貸してくれないか?」

 もう一度、ケンジは告げる。

 しかし、『返事は返ってこなかった』。・・・・その代り、

 

 ・・・・ちゅっ

 

「ッ!?」

 いきなり、ティアニスがケンジに『口づけ』をしてきた。

 温かくて、柔らかい感触がケンジの唇に広がる。

 ---すると、『ケンジの左手が白金色に発光した』。

「?」

 ケンジが左手に視線を向けると、『白金色の刻印』が刻まれていた。

「・・・・ん」

 そこで、ティアニスが唇を離した。

「・・・・・・」

 ケンジは口を開こうとするが、混乱しているためなかなか開かない。そのため、まだ唇に『さっきの感触』が残っている。

「雷精霊 エクレール・ティアニスは、あなたの『契約精霊』になります。・・・・これからよろしくお願いしますね、『マスター』」

「えっ、と・・・・」

 ・・・・何だ、この急展開。

「『マスター』の名前を教えてください」

「お、俺は、神楽 健次《かぐら けんじ》だ」

「ケンジ・・・・・・・・。では、よろしくお願いしますね、『ケン』」

(『ケン』・・・・それって、俺のことか? だったら、こっちも何か呼び方を・・・・)

「じゃあ、『ティア』!」

「?」

 エクレール・ティアニスじゃ、長いからな。愛称は『ティア』にしよう。

「よろしくな! ティア」

「・・・・・・『ティア』ですか」

「あっ・・・・。嫌なら別の名前を・・・・」

「いえ、とっても嬉しいです。いい名前をありがとうございます」

「え、えっと。気に入って貰えたのか?」

「はい!」

 そうか、なら良かった。

 

 ---さて、後は・・・・

「後は、お前を倒すだけだ! ドストレートッ!」

 ケンジが叫んだ先、二十メートルくらい離れた場所に立っていた。

 ---ティアの技が『直撃』したはずなのに、平然と立っている。

 

「ハハハッ! ここまで楽しませてくれるなんてなァ、おい! いい感じに盛り上がって来たぜ!」

 

 『ドストレート』。もう一つの精霊界、『アストラル・ゼロ』からやって来た『闇精霊』。その力は、あまりにも強大だ。・・・・けどな、こっちも『負ける気はない』。

 

「さーて、神楽を始めるか」

 

「盛り上がって来たところ悪いが、お片付けだッ! 十分で終わらせるッ!!」

 

 そして、ケンジとドストレートが激突した。

 

 

 

 

「神楽流剣舞 一ノ型 神楽斬撃・・・・ッ!!」

「ハッ! 失せろッ!!」

 ケンジの攻撃を、ドストレートの黒い霧が防ぐ。さらに、黒い霧はケンジに襲いかかる。

「く・・・・ッ! 神楽流剣舞 ニノ型 神楽・・・・」

「同じ手が通じると思うか?」

 高速移動しようとしたケンジの右足に、黒い霧が巻き付いた。そのまま、ケンジの動きを止めた。

「---なァ、『闇と槍』って似てると思わねぇーか?」

「?」

「夜の闇は、いつでもお前を狙ってるぜッ! 『闇夜の槍《ナイト・ランス》』」

 ケンジの周りに浮いていた黒い霧が、突然『形を変えた』。

 それは、『闇色の槍』。

「じゃあな。楽しかったぜ」

(・・・・マズイ。このままじゃ全身、槍に刺されちまうぞッ!?)

「神楽流剣舞 四ノ型 神楽乱撃《かぐららんげき》・・・・ッ!!」

 降り注ぐ槍、すべてを切り刻む。

 この技は『対複数用』。

 まるで『乱舞』のように全身を使う剣技で、相手は動きを予測することが困難になる。

 右足が動かなくても、それ以外すべてを使う。斬るのが間に合わなかったのは、攻撃しながら避ける。

「---よっと」

 そして、右足に巻き付いていた黒い霧も斬り裂いた。これで動ける。

(・・・・一発ずつでダメなら、数を増やすッ!)

「神楽流剣舞 八ノ型 神楽連撃《かぐられんげき》・・・・『十二連』ッ!!」

 ケンジの攻撃は、『十二連撃』。

 さっきから防御されてばかりだったので、今度はその『防御を破る』ことを考えたのだ。

 二、四、六、・・・・十ッ!

 

 バシュッ!!

 

「ッ!?」

 遂に、黒い霧を破った。そのまま、

「十二連撃ッ!!」

 残り二連をドストレートに、直接叩き込む。

「・・・・がァッ!」

(---いつ攻めるか? 今でしょッ!)

 ケンジは素早く体勢を整えると、神楽《しんら》を構えた。

「神楽流けん・・・・」

「---いい加減、楽になれェッ!!」

 刹那、ドストレートの背中に『漆黒の翼』が出現する。

「『黒の・・・・翼撃』ッ!!」

「ぐはァッ!」

 ケンジにその、『漆黒の翼』が直撃した。その衝撃でケンジは、かなりの距離吹っ飛ばされた。そのまま離れた場所にあった廃屋に突っ込む。

「ケンッ!」

 ティアの声が聞こえたが、反応できない。

「・・・・ごほッ!」

 さっきの攻撃は・・・・正直ヤバい。ケンジの身体がそれを証明している。

 身体が思うように動かない。

 ---ここまでか?

 そんな考えが頭に浮かぶ。ケンジは、ゆっくりと『目を閉じた』。

 

「・・・・誰が諦めるかよ。・・・・まだ神楽は終演しちゃいねぇーだろうがッ!」

 

 しかし、すぐに『目を開ける』。

「神楽流剣舞 ニノ型 神楽瞬身・・・・ッ!!」

 ケンジは一瞬で廃屋から姿を消した。

 

 

 

「後は、お前だけだ。エクレール・ティアニス」

「ッ!?」

 ドストレートが、一歩前に進んだ。

 しかし、『一歩で止まった』。

「---そろそろ、終演の時間だぜ」

 なぜなら、ケンジがその先に立っていたから。

「ケンッ!」

 さっきとは違う、安堵のような声でティアが叫ぶ。

「ハハハハハッ! ホント面白れェーよ、お前!」

 ドストレートが、楽しそうに笑う。

「そうだな。そろそろ『遊び』も終わりだ。・・・・・・死ねよ、三下ァッ!!」

 セリフと共に、ドストレートがケンジに突っ込んで来る。

「教えてやるよ、『一直線上《ドストレート》』」

「あァ?」

「どんなに速い『ストレート』でも、『ど真ん中』なら簡単に打ち返せるってなッ!」

 ケンジが、神楽《しんら》を上段に構える。

「歯ァ、食い縛れよ『精霊』ッ! 『武偵』の技は、ちっとばっか響くぞッ!!」

 ケンジの左手・・・・ティアとの『契約刻印』が、白金色に発光する。

 そして、ケンジの持つ神楽が『白金色の雷を纏った』。

「なッ!?」

 ドストレートはその光景に驚愕し、動きを止めた。

「神楽流剣舞 奥義 神楽聖雷《かぐらせいらい》・・・・ッ!!」

 

 ---今日創ったばかりの『新技』が、ドストレートに炸裂した。

 ケンジの視界は、まるで目の前に『一本の雷』が落ちたかのように、白金色に染まった。

 視界が晴れた頃には、ドストレートの姿は消えていた。

 

 

 

 

 

 

「ケンジ。説明してください」

「ケンジさん。どういう事ですか?」

「えっと、そ、その・・・・これには、深い訳が・・・・」

「「では、全部話してください」」

「勘弁してください!」

 現在、ケンジは正座している。身体の至る所に激痛が走っているのに・・・・。

 すべての原因は、たった一人の『少女』。

「---ケン。大好きッ!」

 今も、ケンジの身体に抱きついているのは『ティア』だ。

 ---『精霊界』から来た、『雷精霊』のエクレール・ティアニス。しかし、今はケンジの『契約精霊』。

「だから、ティアは『新しい契約精霊』で・・・・」

「「嘘ですね」」

「ホントだよッ!!」

 エシルとレストを説得するのは、まだ当分掛かりそうだ。

 『契約精霊が、三人もいる精霊使い《スピリット・ユーザー》』なんて普通、信じる方がバカな話だ。・・・・・・けど、信じて貰うしかない。

 

 だって俺・・・・神楽 健次が、『契約精霊が、三人もいる精霊使い《スピリット・ユーザー》』だからな。

 

(さーて、神楽(説得)を始めるか・・・・)

 できれば早めに終演してくれと、ケンジは切に願った。

 

 

 

 

    Go for the next!!!

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?
感想など書いてくれると嬉しいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。