来禅高校のとある女子高生の日記   作:笹案

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一章
十香デットエンド 〜オリ主視点〜


4月9日 曇り

どうやら自分は忘れっぽいようなので、今日から日記を書こうと思う。

私は明日から高校2年生になる普通のゴミ屑だ。

そんな私には、まるで女子高生であるかのような悩みがある。

それは、隣の家に住んでいる五河君とまた同じクラスになれるだろうか?ということだ。

私は彼のことが好きだ。

確かに凄い格好良い訳ではないし、たまに目を合わせると睨まれてしまうこともあるけど、それでも優しくて何回か係のしごとを手伝ってもらったり、ドジを踏んでしまった時に慰めてもらった。

こんな私にも優しく接してくれる彼にたいして好意を抱くには時間はかからなかった。

まあ、彼にとっては私はただのクラスメイト、いや、ただの汚物でしかないだろうし、こんな私に気持ち悪い視線を向けられるのも嫌だろうけど、許して欲しい。

 

4月10日 晴れ

なんと五河君と同じクラスメイトになることが出来た。

神様、本当にありがとう。

席は遠いが、私の方は一番後ろの席なので、何時でも五河君を凝視することが出来る。

……まあ、こんなゴミクズみたいな奴に見られたくなんてないだろうから、五河君を見るのは程々にしておいた。

五河君の席の隣にいる人形みたいに無表情な女の子も、彼のことをガン見していたみたいだけど、もしかして彼女も彼のことが好きなのだろうか?

それとも、二人は付き合っていたりするのだろうか?

私は、もやもやした気持ちで日記を綴った。

 

……別に良いのかな。あわよくば五河君と付き合いたいと思っている身の程をしらない自分がいるけど、一番大ことなのは彼が幸せである、ってことだから。だからそれが叶えば良いのかな。

そう思っている自分がいるのに、それは嫌だと駄々をこねる自分もいる。全く以てままならない。

 

それと、今日は空間震が起きた。

だというのに五河君はシェルターではなく、外へと走っていった。

大丈夫だったのだろうか?

心配でついていこうかと思ったが、たまちゃん先生に捕まった為、五河君を見失ってしまった。

今日は彼に会うことが出来なかった。

やっぱり先生から逃げて追いかければ良かったと後悔。

不安で不安で今日は眠れなかった。

 

4月11日

五河君が登校しているのを確認した。

それは良かったと思ったのだが、どこか彼は上の空でぼーっとしている気がしてならない。

昨日何かあったのか気になったので話しかけてみようかと思ったが、私みたいな身も心もキモくて最悪な奴に声をかけられたくないだろう。

どうしよう、どうしようと考えた結果が出たのはホームルームが終わった後で、結局私は彼に話しかけることにした。

ドキドキと昂なる胸を押さえつけて何を話そうか考えたのだが、言葉が中々出てこない。

私は、ぐるぐると廻っている思考の中から一言二言を引きずりおろして、そしてレモンキャンディー(チュッパチャップスではない)を彼に渡し、自分の席に逃げ帰った。

不審に思われただろうか?

ちょっと自分としたことが正しかったのか不安になった。

あと、私が去っていったのを確認したかのようなタイミングで美人の女の子(鳶一さんと言う名前らしい)が五河君を引きずって何処かに行った。

その際、鳶一さんは人を殺せる位の殺気をこめた目で私を睨みつけてきた。かなり怖い。

これは五河君に近づくなってことだろうか?

怖い、怖いけど………

 

4月12日 晴れ

何やら五河君が元気がないような気がする。

昨日、鳶一さんと何かあったのだろうか?

いや、でも昨日みたいに上の空な訳ではない。

それよりも何かに疲れているような……?

もしかして他に何かが起きたのだろうか?

気にはなるが、何にしてもクラスのゴミ屑でしかない私は聞いてはいけないだろう。

いや、ゴミ屑だからこそ聞いても良いのか?

……ここまで考えた私は思考を放棄した。

 

4月13日 曇り

昨日よりも五河君が疲れている。

この前にあげた飴を明日は持ってこようかな?

これはただの勘なのだが、明日は今日以上に五河君がヤバくなっていそうなのだ。

 

4月14日 雨

(あめ)だけに(あめ)ってね……

つまらないダジャレというかオヤジギャグが書けるのは日記だからこそだろう。

昨日の私の勘は当たっていて、五河君は昨日よりも疲れていた。

私は彼にまた飴を渡した。

その時の胸の高鳴りようは酷く、私の方が彼よりも先に死んでしまうところだった。

危ない危ない。

ちなみに今回の味はグレープ味にした。

今度は何味にしようか。

 

4月15日 雨

昨日、今日と雨が続いている。

私の気分はただ下がり……という訳でもない。

私は雨は好きだ。

傘をさして雨の中に立ち尽くすのもいいが、傘をささずに雨の中を立ち尽くしたり歩いたりするのも好きだ。

もしかして私は変わっているのだろうか?

あまり他の人と関わらないのでどうなのか分からない。

それと、今日も五河君は死にかけていた。

 

4月16日 曇り

雨は止んだが、空は雲に覆われていてなんとも嫌な感じだ。

雨は好きだけど、雲は好きじゃない。

中途半端、だからだろうか?

 

4月17日 晴れ

やっと晴れてくれた。

心なしか五河君の顔も元気になって……いないな、うん。

飴をあげる以外に、私が彼にしてやれることはないのだろうか?

 

4月18日 晴れのち曇り

あることに気が付いたのだが、五河君は人と話しているときは迷惑をかけないようにか、いつも通りという訳ではないが、1人でいるときよりは無理している気がするのだ。

無理なんかしなくていいのに

 

4月19日 曇りのち雨

移動教室の時に支度をして五河君の席の前を通った時、彼が何かをぶつぶつと呟いていることに気付いた。

何を言っているのか聞きたくて耳を澄ましていたのだが、デートは何処でして、いや違うそれでは好感度は上がらない、などと言っているようだ。

もしかして彼には彼女がいるのだろうか?

いや、小学校、中学校と彼に彼女はいなかったはずだ。

もしかして……鳶一さん?

あの時私を睨みつけていたのは私の士道に手を出すな、ってこと?

付き合っていたからあの時2人で何処かに行ったの?

何がどうなのか分からなくて不安で今日も眠れなかった。

 

4月20日 曇りのち晴れ

オールしてしまった。

頭がガンガンとしてグラグラする。

歩いているのに足元がふらふらする。

日記に何を書いているか分からない。

……休み時間にゴミ(私ではない)を捨てようとしてゴミ箱に向かっていたら五河君の席の辺りで倒れてしまった。

気が付いたら保健室にいて、保健の先生に五河君に運んでもらった旨を教えてもらった。

驚いた、彼は意外と力があるんだな。

いや、かじばの馬鹿力って奴なのだろうか?

まあ、どっちにしてもお礼を言わないといけないだろう。

教室に戻った私は五河君に感謝の言葉をどもりながらも伝えた。

五河君には別に構わないと言われたのだが、その後に頭を掻きながら、寝不足なのか、もしかして30年くらい眠ってないんじゃないか、と言われた時には驚いた。五河君も冗談を言うんだな。

30年間も眠ってないって人間じゃないよ。

 

4月21日 晴れ

そういえば昨日、鳶一さんと付き合っているのか五河君に聞けなかったな。

まあ、そんなことをゴミ屑から言われたら嫌だろうし、聞くに聞けなかったんだけど。

そうそう、今日は驚きのことがあったんだった。

私が放課後に少し図書館に寄って帰ろうと思って廊下に出たら、五河君にばったりと会ったんだ。

そこで他愛もない話をしていた……ような気がする。

ぶっちゃけると、そこら辺の記憶がないのだ。

だから何を言っていたのか分からない。保健室で目が覚めた時に、隣にいてくれた五河君に何を話していたのか聞いたのだが、特に何も凄いことは話していないと言われてしまった。

 

その後内容について詳しく聞きたかったから彼に話しかけようとしたのだが、その後空間震が起こってしまったので聞けなかった。

今回ばかりは空間震が憎い。

彼に何か恥ずかしいことを言ってしまったりしなかったのだろうか?

あと、空間震が起こったから五河君と一緒にシェルターに行こうとしたら、忘れ物したと言って、彼は私とは逆の方向に向かってしまった。

呼び止めようとしたのだが、彼はもう声の届かないであろう位置にいたのでやめた。

もしかして私とは一緒にいたくなかったのだろうか?

一緒にいたくないのに2回も保健室に運んでくれるなんて、五河君はやっぱり優しい人だな。

 

4月22日 晴れのち曇り

空間震の影響で学校が休みだった。

私は1日部屋にこもっていても暇なので街で買い物へ行くことにした。

隣に五河君の家があるけど、何も用がないのに来ちゃうことなんて出来ない……そして行ったこともないはずだ。

好きな人が隣の家にいるなんて、他の恋する乙女からしたら羨ましいかも知れないが、生憎と私は恋する生ごみだ。

生ごみが家に来たら気持ち悪くて五河君や妹の琴里ちゃんが倒れちゃうかもしれないじゃん。

 

ちょっと遅めの朝ご飯を食べようと思ってパン屋にきな粉パンを買おうとしたら、店の中で女の子とデートしている五河君を見つけた。

隣にいたのはこの世のものとは思えないくらいに美しい子だった。特に私が気になったのは水晶のように透き通った綺麗な目だった。

見られていると落ち着かなくなるような……

なんてこった。こんな美人と五河君は知り合いだったのか。

 

そんなことを思いながらきな粉パンを買おうとしたら、きな粉パンが店から消え去っていたので、私はチョコクロワッサンを食べながら五河君と女の子についていくことにした。

主にはパン屋に行ったり、ゲームセンターで遊んでいたりしていな2人だったが、“大人の休憩所”に行こうとしていた時には焦った。

まあ、結局行かなかったみたいだけどね。

女の子が純粋な目であそこに行こうシドー!と言っていたのだが、もしかしてあそこを大人のあははんうふふんな休憩所だと知らないのだろうか?

……純粋、だなあ。

 

五河君と女の子が公園に入ったとき、誰かがドス黒い殺気を女の子に向けて放っていることに気付いた。

つい先日感じたようなそれに、気になってその殺気のする方角を見てみたら、物凄く厳つい武器を女の子に向けて構えている鳶一さんの姿があった。

物騒だけど、見当はつけられる。

五河君のことが大好きな彼女は、その五河君が知らない女の子とデートをしているということに苛立ちを考えているのだろう。

そうは言ってもこのままでは五河君が巻き添えを食らってしまうかも知れない、五河君は頼りになって……こんな私にも優しくしてくれたんだ。

そんな五河君がいなくなってしまうなんて嫌だ。

……五河君は、私が守る

 

4月23日 晴れ

昨日は疲れて、日記を途中まで書いた後に寝てしまったので、昨日の続きから書こうと思う。

昨日、すんごい威力のありそうな攻撃が女の子に向かっていたのだが、その攻撃を五河君が庇おうとしたのか、女の子を突き飛ばした。

本来なら、彼は女の子の代わりにその攻撃を受けて、体に大きな穴が出来るはずだった。

 

私はあの攻撃がどうやったら防げるかどうか考えてみた。結果、あれしかないと考えた私は去年に祭りで買ったとあるアニメキャラの仮面を被り、五河君と女の子を抱きかかえて安全圏まで跳んで逃げた。

 

そして二人を公園の外にあったそこら辺の路地裏まで運んだあと、私は直ぐに逃げようとした……のだが、五河君と女の子にお礼の言葉を言われた。

本当は返ことをしたかったんだけど、声で五河君に私がクラスにあるゴミ屑だとバレてしまう可能性があった為、声もこと出せずに逃げ帰ってしまった。

だってクラスのゴミ屑が自分を助けたなんて知りたくもないはずだ。

 

昨日の話はここで終わりなんだけど、今日の話をしたいと思う。

今日はなんと転校生が来たんだ。

その子はびっくりなことに、昨日五河君と一緒にいた女の子で、夜刀神十香さんと言うらしい。

彼女は私を見て何故か驚いた様な顔をしていたが、それ以上に私は彼女を見て驚いた。

 

……紆余曲折があったが、夜刀神さんは士道の隣の席(鳶一さんの反対側)に座ることになった。

その際に夜刀神さんと鳶一さんが口論をしていたのだが、それを止めるの五河君の横顔がとても疲れていたのだが、まあ私はこんな日常ならウェルカムだ。

……まあ、夜刀神さんが好意の持った目で五河君を見ていたのは頂けなかったが。

 

五河君、なんたって君は可愛い子ばかりにモテるんだ。

私では同じ土俵に立つことすら出来ないではないか。

いやまあ、どんな子とも同じ土俵に立つことは出来ないけども。

ホームルームが終わった後、私はそう思いながらトイレの鏡に映る自分の顔を見つめた。

相も変わらず、私の顔は醜い。

そのはずなんだけど……一瞬、私の顔がいつもと違っているような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ♢

 

 

 今日はとても大切な日だ。なんて言ったって、士道が精霊……十香を封印出来るかも知れない日なのだから。

だから気を抜かないようで二人を観察しなくてはならない。

そう思いながら、私は十香達の映っているモニターを確認する。

 今、士道と十香は公園にいる。願わくば此処で精霊の力を封印してもらいたい。

 しかし、私はモニターに映っているもうひとつの存在を確認した。

 AST。精霊達を武力で殲滅することを目的としている組織。

 流石に一般人がいるところを奇襲を仕掛けるとは思わないが……どうやらそう思っていたのは甘かったらしく、ASTの団員が十香に向けて武器を向ける。

そしてそのことに勘づいたのか、士道が十香を突き飛ばす。

 そして士道の脇腹には大きな穴が開く──はずだった。

 イレギュラーが起きたのだ。

 凄い速さで跳んで来た“何か”が士道と十香を攻撃の届かない場所に逃がし、そして消えた。

 あとでその場面をスローモーションにして確認した所、その何かの正体は昔人気だった魔法少女物の面を被った人型だった。シンプルな服とスカートを履いており、胸に膨らみがあることから女だということが分かる。

 精霊なのか? しかし、霊装を纏っていないし、その体からは一欠片の霊力も確認出来なかった。

 彼女は何者なのだろうか? まあ……でも……

 

「士道と十香を助けてくれたし、悪い奴じゃないのかもね」

 

 おにーちゃんを助けてくれてありがとうね。また、今度会うことがあったらチュッパチャップスでもあげよう。そんなことを思いながら、私は士道と十香をフラクシナスに転移させるように部下に命令した。

 

 ……この時、私は知らなかった。彼女が自分の家の隣に住んでいる少女であり、いつでも会う機会があるということに。




オリ主は精霊の事を知りません。
ですが、なんとなく十香が人間じゃないような気はしています。
士道の事は、普通の人間だと思っています。

あと、士道と十香はフラクシナスに回収された後キスをしています。
なので十香はちゃんと霊力を封印されています。
あと、士道は自分が並大抵の攻撃じゃ死なないこと、自分がキスで精霊の霊力を封印する事が出来るのは、フラクシナスに回収された後に知りました。

デート・ア・ライブは……

  • 原作を途中まで、またはアニメなら見ている
  • 原作を最新巻まで読んでいる
  • 原作・アニメ・ゲームを網羅している
  • 二次創作での知識ならある
  • 全く知らない
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