妖精の尻尾と酒天童子 番外編   作:月詠朧

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表に本編も投稿されているので、興味やちょっとだけ見てやんよって人は見てくれるとうれしいです。

本編に引き続き番外編も投稿。
ただしこちら、この後の話でやらかします。たぶん。

それではどうぞ~


何度目かの夢時空

 

 この世界に何度目かの到着。

 例のごとく、神社の裏手に可能性空間移動船を止める。毎度の如くチラシをバラ撒き、船の入り口に看板を立てるウチのバカ助手。まぁお陰で何もしなくても観察対象(魔道士)がやってきてくれるので何も言っていないけれど。

 私こと岡崎夢美は、現地に到着と同時に周辺にいる人々の観察をするために、村をあっちへふらふら、こっちへふらふらと回っている所である。

 

 この世界は当然ながら、科学を信じてる人などほとんどいない。魔道士が幅を利かせているのを見て分かるように魔法が主である。

 私が居た世界では、重力・電磁気力・原子間力等の全ての力は統一できるなんて証明されていて、それに当てはまらないモノはないとされている。

 私は、この統一原理に当てはまらない力である魔力が存在する『非統一魔法世界論』を発表したところ、思い切り笑われ相手にされなかった。学会に魔力、魔法の存在を認めさせるために私は、可能性空間移動船を使ってこの世界へと何度も足を運んでいる。あまり成果はよろしくないが。

 

 しかし、何度来てもこの世界はとっても素敵である。一般人ですら魔法を使う事のできる世界。

 正直なぜ私は、この世界に生まれなかったのかと、生まれ育ちたかったと望んてしまうほどに素敵な世界であった。

 

「うーん、やっぱりこの世界は、私にとって夢の様な世界ね。まるで楽園。あぁ幸せだわ。魔法がこんなにいっぱいあるなんて。しかしまぁ、今回で終わりに出来ればいいのだけれど……」

 

 何時もの開館?時間までまだまだ余裕があったので、ふらふらと村を見て回っていると、バカ助手のバラ撒いたビラの噂を聞いたのか、この前には居なかった魔道士たちの姿がチラホラと確認することができた。

 

「あら、雨女の魔道士さん?素敵ね」

 

 道端の落ち葉を女の魔道士が彼女の周りにだけ降っている雨を操り集めている。魔法で。素敵。

 

「ポリゴンみたいにカクカクした顔の人も素敵ねぇ」

 

 顔がカクカクしている人は畑を耕すのを手伝っている。魔法で。素敵。

 

「ナマハゲっぽい仮面の人も素敵。あぁ、素敵だわ!」

 

 緑色の髪の毛のナマハゲっぽい仮面をつけたおじいちゃん……おばあちゃんかしら?も屋根の上をピョンピョン跳ねながら進んでいっている。機械の補助なしなので魔法の補助をうけているのだろう。あぁ、素敵ね。

 そんな魔道士たちの行使する魔法を見ながらウットリしている内に、いつの間にか神社の裏手……船の入り口まで戻ってきてしまっていた。

 

「あら?私ったらなんで戻って来ちゃったのかしら。まだまだ見て回りたいと思っていたのだけど」

「そりゃアンタ、アタシがこの遺跡の主殿に出てきてほしかったから、魔法でこっちに来てもらったからさね」

「あら、素敵ね。そんなことも出来るなんて」

 

 そう言いながら振り返ると、神社の縁側でお酒を飲む小さな女の子がいた。

 

「いや、悪いねぇ。ちぃっと話がしたかったもんだからさ」

「いいえ、とっても素敵な体験をありがとうお嬢さん。お名前は?」

 

 朝っぱらからお酒を飲んでいる小さな子という、私の世界だったらちょっとアレな娘に名前を尋ねてみる。もしかしなくても成人しているのかしら?

 

「それはどういたしまして。始めまして、伊吹萃香だ。むず痒いからお嬢さんなんて呼ばないで、萃香って呼んどくれ」

「えぇ、分かったわ萃香。私は岡崎夢美。そうねぇ、岡崎でも、夢美でも好きな様に呼んで頂戴。私は、平行世界……って分からないか「分かるよ」そう。平行世界から魔力の研究に来たの」

「りょーかい、夢美。しっかし、魔力の研究ねぇ……」

「魔力の研究というか。魔力、ひいては魔法が存在するって証明がしたいのよ。私の住んでるところでは、全ての力が統一原理によって~……私の専門は比較物理学で~……統一原理では証明できない力があると~……見返してやるためにこの世界へやって来たのよ」

「なるほどねぇ」

 

 話を聞いてくれそうな雰囲気を感じて、つい長々と私の世界について説明をしてしまった。

 彼女……萃香は、嫌そうな顔をせずにしっかりと聞いてくれた。とても聞き上手な子だと思う。

 

「ふぅん、なら適当にこっちの世界で魔道士をとっ捕まえるなり、魔法を覚えて帰るなりすればいいんじゃないの?」

「もちろん、魔道士を連れて行くのは、研究が行き詰まればやむ無しね。魔法を覚える方は……ダメだったのよ」

「まぁ、とっ捕まえるのはやり過ぎだとアタシは思うけどね」

「当たり前よ。ちゃんと交渉してお願いするつもりだわ」

「そうかいそうかい、なら別にかまわないんだ。それでなんだが、夢美さんや。あたしがあんたをわざわざ呼び出した理由ってのは、その船に入った魔道士が行方不明になってるってんで調査しに来たんだ。そのへん……どうなんだい?」

「あらあら?船に入ってきた彼らなら、ちゃんとお願いして協力してもらって、その後彼らのお願いを聞いて叶えてあげてから帰ってもらってのだけれども?」

 

 ちゃんと私は(・・)お帰り願ったはずなんだけれど。どうなっているのかしら?

 詳しい話を聞いた所、どうやら彼女は突然現れる私の船の調査を依頼されてここに来ているらしい。とりあえず、今回も馬鹿助手がばら撒いているであろうチラシと、船の入り口に立てられた看板を見せる。

 チラシのほうは前回までのやつを見たからイイといわれたので、船の入り口へと案内をする。

 

 

             ----------------

            |       @@       |

            |  夢幻遺跡内 定員 1名まで |

            |                |

            | それ以上は、認められません |

            | 規定人数以上、入場された場合 |

            | この時空での遺跡の存在は保証 |

            |     出来ません      |

            |                |

             ----------------

 

 

「あー……もしかして。もしかしなくても、か。二人以上……入れてない?」

「私は入れてないハズよ。多分うちの馬鹿助手が入れてるかも……」

 

 あの馬鹿、やっちゃったかも……

 

 

 

 

次回へ続く。





はい、ご閲覧ありがとうございました。ここまで表で掲載されていた(予定だった)話です。
これ以降の話は裏に移した影響でボーソーする……ハズ。たぶん。きっと。メイビー。

誤字脱字等ありましたらドウゾご報告ください。
感想も、ウェルカムでぇす!多分時が加速します。

それではまた今度とか!

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