Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜 作:黒曜【蒼煌華】
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森山碧視点
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「ここどこー!?」
やべぇ。
しくじった。
白の世界を放浪して、ついでに十二使徒でも探そうと思ってたんだがなぁ。
マジでここ何処だよ!?
何で神聖な白の世界の建造物やら何やら、荒らされてんの!
見た目が完全な黒の世界なのですがそれは!?
誰だよ!
白の世界をこんなにしたのは!
俺の「可愛い子を探そうLIFE」が台無しじゃねぇかあああぁぁぁ!!!
「――おや?彼処にいらっしゃいますわ。」
第一村人発見。
しかも可愛い。
しかもどっかで会った事のある…。
「あ・や・せ・嬢☆」
「げっ…何で貴方が此処にいるのよ。」
「もー酷いなぁ。一緒に白の世界へ来た仲じゃんか。もうちょっとデレてくれても、良いんだぜ?」
「…下らないわ。それに、貴方のそのテンションに付いていけない。」
「それな。周りから良く言われるわ。」
あ、綾瀬嬢が溜め息吐いてる。
そして此方をジト目で見つめて――
可愛い!
綾瀬嬢、可愛いぞ!
更に言わせて貰うと、流石俺。
綾瀬嬢も呆れる程のハイテンション中毒者!
大祐にも「へっきー、そろそろまずくない?」とか言われる位だからな。
…あ、そう言えば。
今頃大祐は何をしているのだろう。
可愛い女の子とか連れてきゃっきゃっうふふとかしてたり…。
くっそ、彼奴だけ狡いぜ!
これだからイケメンは困る。
内面まではどうか知らんが。
まぁ、これが強者と弱者の差ってやつっすな。
あー酷い酷い。
「…んで?綾瀬嬢は何故此処に?」
「貴方、此処が何処か分かって言ってる?」
「ここどこ?」
「…はぁ、説明するのも面倒臭いわ。だから、一言で済ませるわね。」
「へい!」
「貴方の正面なテンションを一度で良いから見てみたいわ。…此処は白の世界、エンジェル達の縄張り。それも十二使徒のね。」
「へぇ〜…う゛ぇっ!?十二使徒!?」
「えぇ、だから貴方は引き下がりなさい。力無くして此処に留まるべきでは――」
「よっしゃあ!これで十二使徒に会えるぜぇ!!ふぅ〜!」
「…頭がヤバイ人なのかしら。」
えっと?俺の星座は山羊座だから…。
ハナエルか!
名前に「ハナ」って付く位だから、きっと華の様に可愛くて美しい女性なんだろうなぁ。
く〜…今直ぐ会いたいな!
いや、俺から会いに行けば良いのか。
よっし。
何が何でも十二使徒「ハナエル」に会いに――
っと、その前に。
「綾瀬嬢は此処が荒らせている事に、何か関与してるのか?」
「いいえ、私も今さっき辿り着いた所よ。…でも、何でこんな事に。」
「完璧に襲撃を食らったって感じだな。建物は崩壊、十二使徒ともあろう者達がここまでやられるか?奇襲をされた痕跡は…無いか。そうなると正面突破か……十二使徒相手にそれを敢行したとなると、頭の逝ってる馬鹿かナルシスト。それか十二使徒という存在を超す、更に上の存在。どれも捨て難い択だな。」
人差し指を口に当て、思考を錯誤させる。
何れにせよ、十二使徒達は殺される寸前、もしくは殺されるまでに追い詰められたのは決定的だ。
じゃなきゃ自分の持ち場を離れないだろうし。
余程の事が起こったのだろう。
いやはや、面白い事件ですな。
謎を解く為に考えるのは楽しいが、今はそんな事どうでも良い。
本当に考えるべきは「誰がやらかしたのか」だ。
俺みたいなAN(アブノーマル)じゃない限りは、こんな事をしないだろう。
うーむ…悩み所だ。
「……」
「…ん?綾瀬嬢、どかした?」
「あ…いや、貴方もちゃんと考えるんだなと思って。」
「いやいや、俺は其処らの脳筋チンパン勢じゃありませんから。…誰がこんな事をやったんだか。」
「可能性なら一つ…無いとも言えないわね。」
「ほぅ?」
まさかの綾瀬嬢には目処が立っていると。
ねぇねぇ、俺にも教えてよ其奴。
別に減るもんじゃないだろう?
よし、完璧だ。
こうやって話し掛けて、答えを聞き出す。
やっぱり俺って天才。
…見た目は以外は伸代ある事位、自覚してるさ。
そう、見た目以外はな!!
「綾瀬嬢、綾瀬嬢。それってだーれ?」
あ、ミスった。
こんな聞き方をしたいんじゃねぇ。
俺はもうちょいこう…誘うような感じで…。
「…貴方は割りと情報に疎いのね。最近のニュースを見てないの?」
「家無い、携帯無い、情報網は自分の勘だけの引きニートすら出来ない俺に、何を見ろって言うんだい?裸体の女性なら大歓迎――」
「貴方の趣味なんてどうでも良いわ。」
「俺は裸の女性に惹かれたりはしない!服を着ているからこそのエロさってもんがあってだな?」
「知らないわよ、そんなの。…女性の目の前でそんな事を話題に出すなんて、デリカシーが無いのね。」
「俺は俺の好きなように生きる!それが俺、森山碧クオリティ!」
「最低クオリティね。」
「くそぅ…」
綾瀬嬢に止めを刺されてしまった。
あー…はいはいそうですね。
俺は自分の事しか考えない、自己中野郎でしたね。
九条大祐とかいう奴にも言われましたよ。
…ただよぉ、話が変わるけど彼奴さ。
いい加減髪の毛切らねぇのかな。
遠目から見ると腐れ縁の俺ですら、女と見間違えるし。
地味に声が高いのも困りもんだわ。
そんなに高い訳では無いし、怒ると低くなるけどさ…。
いや、百歩譲って声は良いとしよう。
生まれつき、仕様が無い事なんだから。
彼奴に言えるのは、さっさと髪の毛切れだな。
さもなくば俺が切ってやろうか?
バー○ード的な髪型にでも――
「…ねぇ、聞いてるのかしら。」
「俺は俺の好きなように生きる!それが俺、森山碧クオリティ!」
「それはもう良いわ。飽きたし、呆れてきてるから。」
「流石低スペッククオリ……誰が低スペックだよ。」
「私は何も言ってないけど、強いて言うなら貴方が低スペックね。」
「それが森山碧クオリティ…ぐぅ、この。」
低スペック、そんな筈が無い。
こんなに素晴らしいノリを見せて、寧ろ高スペックと言われても良いのでは?
皆さんも、そう思いませんか?
いいえ、空耳です。
嘘だあああぁぁぁ!!!
なんてのは別にどうでも良いとして。
俺が聞きたいのはそれじゃない。
綾瀬嬢が立てた目処を聞きたいんだよ。
別段、俺の評価などどうでも良い。
どうせ低評レッテルを張られて終了のお知らせだろ?
うん、知ってる知ってる。
「…んで、結局誰なの?」
「突然話題を変えるのも低評価に繋がるわよ。」
「良いもんね!それよりも誰かを教えて下さいなっ?」
「貴方、絶対遊び気分よね。」
「………い、いや、違いますよ?遊び気分だなんて、そんな、馬鹿な事――」
「バレバレよ。…ま、良いわ。教えてあげる。」
「あっざーす!」
何かと言いながら、綾瀬嬢は優しいなぁ。
はっ!
まさか!
綾瀬嬢は俺に対してツンの付くデレを発しているのか!?
何て可愛い女の子なんでしょう!
まさに俺の理想!――じゃないんだよな。
別に綾瀬嬢が好きな訳じゃないし。
いや、確かに可愛いとは思うよ?
整った顔立ちにスタイルの良い体。
綺麗な金髪のロングヘアーに、黒い服。
映えるよな。
悪いところが無いと言えば嘘になるが、数える程しかない…。
というか数える必要がない。
其処ら辺の男共に襲われないか心配だ。
まぁ、クロネコヤマトがいるから大丈夫だろうけど。
「…ねぇ、人の話はしっかり聞いた方が良いわよ?」
「あー…いや、綾瀬嬢っ可愛いよなーって思ってさ。」
「かわっ!?馬鹿じゃないの!?そんな事より、話を聞きなさい!」
「へいへい。」
顔を赤らめる綾瀬嬢も良いな。
「…で、最近ニュースになっているのが、Z/X達が狙われるって事件。」
「Z/X達が?」
「そう、Z/X。人間には危害を加えないって話なんだけど……Z/X達の今の話題はこれで持ち切りよ。
何が目的でZ/Xを狙って殺しているのか、私には分からないけど…。しかも其奴には名前も付けられてるし。」
「Z/X狩り…とか?」
「随分とそのまんまね。貴方のネーミングセンスを疑うわ―――と、言いたいところだけど。」
「合ってる的なアレですかな?」
「…えぇ、何だか悔しいけれど。」
一体何が悔しいのか。
俺としては、その発言に何だか悔しくなってしまう。
要するに、綾瀬嬢から下に見られてるって事だよな。
そんなに凄く嫌って訳じゃねぇけどさ、女性から下に見られてるってどうなの?
ちょっと男としての威厳が成り立たんよな。
至極どうでも良い話だが。
「で、そのZ/X狩りとやらが白の世界…十二使徒を攻めたと?」
「確証は無いけれど、考えるなら一番妥当だと思うわ。」
「因みに、Z/X狩りとやらの特徴は?」
「噂でしか聞いた事ないけど…全体を黒い布で覆ってるとか。」
「…其奴は何処に行ったんだかなぁ。」
「恐らくだが、緑の世界に行った可能性があるぞ。」
綾瀬嬢と話を続けていると、野太い一つの声が頭に響く。
如何にも、綾瀬嬢の声では無い。
持ち主は恐らく。
「ズィーガー、やけに静かだったわね。何時も煩いのに。」
「煩いのはどっちだよ。此方人等、心地良い気分で眠ってたっつうのに。」
「…ズィーガー先輩、そのZ/X狩りが緑の世界に向かったというのは?」
取り敢えず、どう呼んで良いか分からないので先輩と呼ばせて頂く。
心の中では何時もクロネコヤマトなのだが。
「ん?あぁ…俺様の勘ってやつだ。」
「当てにならないわね。これ以上騒がしくなるのは勘弁、貴方はまだ寝てなさい。」
「あぁっ!?」
「ねぇねぇ綾瀬嬢。Z/X狩りって強いの?」
緑の世界。
確か、大祐が向かった場所だよな。
直接本人からは聞いていないが、俺の限られた情報網を駆使すればこのくらい。
(※森山碧はストーカーでは御座いません。)
…おい、今嫌なテロップが流れた気がするんだが。
気のせいか?
「Z/X狩り…まぁ、強いでしょうね。ズィーガーなんて役にも立たないくらいに。」
「あぁっ!?綾瀬テメェッ!!」
「そんなZ/X狩りに勝つ方法を、今思い付いた!」
「何かしら?」
「綾瀬嬢が裸になれば、相手もきっとイチコロさ!」
「…やっぱり、裸体の女性が好きなのね。」
「裸か…綾瀬の裸を引き合いに出すとは、中々センス良いじゃねぇか。着衣だけが全てな訳ねぇもんな。」
「あざーす!先輩あざーす!」
まさかクロネコヤマトが誉めてくれるなんて、思いもしなかった。
割かし気が合うのかも知れない。
後で熱く語り合ってみようかな?
女性の、綾瀬嬢の事を。
クロネコヤマトが語り勝つ未来しか見えないのですが、それは。
「…ま、十二使徒がいないんじゃあ長居する必要は無いわね。先に失礼するわ。」
「じゃあ、お気を付けて!」
「後で熱く語ろうじゃねぇか。この嬢ちゃんの事をよ。」
「望むところだ!俺が負ける筈――ある!!」
「…下らない。」
そんな会話を交えつつ、綾瀬嬢はデバイスからズィーガーを呼び出し。
大きな黒い巨体が現れると同時に、一瞬で飛びさって行った。
綾瀬嬢も、クロネコヤマトの上に乗るのが器用なもんで。
流石綾瀬嬢クオリティ。
クロネコヤマトクオリティの良いところは、頼んだ物を届けてくれるところかなぁ。
…え?それは違う?
合ってると思うんだけどなぁ。
まっ、そんな事は置い、とい、て。
そしたら俺も緑の世界に行くしかないか。
腐れ縁が襲われてたら大変だし、何よりも十二使徒が見たい。
Z/X狩りとやらに尋問して、聞き出せれば完璧だ。
そうと決まれば早速GO!
目的地は緑の世界。
目的は腐れ縁の様子観察&十二使徒!
さぁ、決まったら止まらない森山碧クオリティを見せてやる!
「………え?俺、また歩くの?」
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