Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜   作:黒曜【蒼煌華】

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第四十五話: 過去

「行き成りの出来事だったな…話を戻すけど良いかい?」

「うん、分かった。」

 

 互いに体を起き上がらせ、会話を続ける。

 さて…何を何処まで話してたんだっけか?

 確か子供の話をして、あづみさんの三年前の過去を聞いて――

 

「そうだ、あづみさんは小学生の頃からこの世界に?」

 

 三年前という事は、あづみさんは11歳。

 イコール小学校六年生だ。

 その時からずっと、この世界で生活してきた事になる。

 リゲルさんとも三年以上の付き合いになるのか?

 結構長いな…あづみさんとリゲルさんが仲好しな理由が何と無く分かる気がする。

 

「…ううん、違うの。私は11歳からこの年齢になるまで、ずっと意識を失った状態で…」

「えっ…詰まりは三年間の間、長い眠りに就いていたと…?」

「………」

 

 あづみさんはコクンと小さく頷いた。

 その表情に笑顔は無い。

 

 そりゃ当たり前だ。

 小学校六年生から今までの間、眠りから覚める事は無かったという事だからな。

 もしそれが自分の立場であったら、落ち込むどころじゃ済まない。

 いや、それならまだ増しな方だろう。

 あづみさんはそれに加え、意識が戻ったら知らない世界へ転移していたのだ。

 頭の中が混乱するだけなら何れ程良かったか。

 

「…そして目が覚めたらね、青の世界の人達に言われたの。命が惜しければこの世界の為に戦えって。」

「はぁ!?意味分かんな………それで?」

「私はリソース症候群を克服する事なんか出来ない、このままじゃ死んじゃうって怖くなって…だから、青の世界の意志に同意したの。そうすれば、リソース症候群の症状を抑える薬を渡して貰えたから。」

 

…これがあづみさんの過去。

 考えられない位に壮絶な過去だ。

 死にたくないなら戦えって、こんな小さな女の子に何を強要させてんだ。

 クソの塊か、青の世界は。

 

 戦いに出れば何時死ぬかなんて分からない。

 安全な場所に居たって死ぬ時は死ぬ。

 流れ弾に当たっただの意味不明な全体攻撃が飛んできたの、スナイパーに狙撃されるだの。

 抑、戦場に安全な場所等一切無い。

 

 赴くのであればそれ相応の覚悟が必要だ。

 

 しかしあづみさんは、半ば強制的に戦場へ駆り出され。

 何時死ぬかも分からない恐怖に脅かされ。

 

「戦いたくない…この一言で青の世界は、私に薬をくれなかった。」

「戦わなければ病気に蝕まれて死ぬ、戦場に出れば死んでも文句は言えない。」

 

 なんて酷で理不尽な話だ。

 これがあづみさんを縛り付けていた最大の要因なのか。

 

「だからね、今薬はリゲルに届いてないの。」

「護身Z/Xであったリゲルさんが貰って、管理までする。…あづみさんが裏切りを働いた時の事を想定しての事か。」

 

 恐ろしい程に細かいな。

 良く言えば、念には念をという事だろう。

 その所為であづみさんは下手に動けなかった、結果戦うしか道は無かったと。

 随分な徹底振りじゃないか。

 

「けど、リゲルが私と一緒に生活している内に感情が芽生えて…詳しい事は後で話すから、今は此処を離れようって青の世界を裏切ったの。」

「その話とは?」

「…さっきの薬の話、リゲルが青の世界から連絡で直接聞いたんだって。私は唯の駒だって…死んだら死んだで、代わりがいるって…」

 

 あづみさんは悲痛の音を上げながら、瞳から大粒の涙を溢した。

 彼女は両腕で、自分の体を包む様に抱き締める。

 そんなあづみさんの小さな体は、小刻みに震えていた。

 

…初めて聞いた、過去の話。

 この世界に転移してきた時、記憶を失いさえしなければ。

 俺はあづみさんを最大限庇えたのに、それすら敵わなかった。

 

 出会って直ぐ、リゲルさんから話は聞いた。

 何故青の世界に追われているのか。

 リゲルさんはこう言った。

 

『アドミニストレータベガの意に反した、それだけよ。』

 

 たったこれだけだ。

 リゲルさんも警戒を強めていた筈なのだから、これしか聞けなかったのも無理は無いと思う。

 あづみさんの事になると、人一倍気を使うのがリゲルさんだ。

 

 そんなリゲルさんからあづみさんの話を聞けるなんて、滅多に無い事。

 事実、俺はまだリゲルさんの過去にすら触れる事が出来ていない。

 彼女の昔という話も、何時か聞いてみたいものだ。

 

 話を戻すが、あづみさんの立場を聞いていると、やはり彼女は青の世界にとって其れ程重要性の高い人物では無い事が見受けられる。

 それでも連れ戻そうとする青の世界は、一体何なんだ。

 駒は駒らしく、死ぬまで働けって事かよ。

 

…だが、誰がどう思おうが、あづみさんは駒なんかじゃない。

 駒じゃないという事は、もう戦場に赴く義務は発生しない。

 連れ戻される意味が無い、そこには拒否という権利だけが生まれる。

 

「あづみさん…君は只管に、拒み続ければ良い。君をこんなにも惨く扱ってきた青の世界を。」

 

 俺は、涙を流している彼女の手を握る。

 

 バトルドレスの力を失った今の俺に、あまり偉い事は言えない。

 それでも、あづみさんを守り抜くという意志に変わりはない。

 どんなに無力であろうと、好きな子の事は何としても守りたいんだ。

 それが何れだけ辛く、険しい道であっても。

 

「…私ね…あの時大祐くんに出会えたのが、本当に嬉しいの。貴方と出会わなければ、私とリゲルはずっと自由になれなかっただろうから…」

「あづみさんとリゲルさんが望んでくれる限り、俺は一生二人の傍から離れないよ。」

「えへへ…じゃあ、ずっと一緒だね。」

 

 あづみさんは控えめに笑いながらも、俺の手を強く握る。

 そこから、彼女の痛みも苦しみも、嬉しさも全部感じ取れた様な気がした。

 

 俺はあづみさんの手を此方に、クイッと優しく体如引っ張る。

 そして思いっきり抱き締めた。

 脅かしてしまったかもしれないと思ったが、どうやら俺の見当違いだったようだ。

 

 あづみさんは驚きも、何の抵抗すらせず、静かに目を瞑っていた。

 然しながら吐息は荒く、未だに体も震えている。

 過去の出来事がそのままトラウマになってしまってるのだ。

 ならば俺のすべき事は、彼女を安心させてあげる様に尽くす事だと考える。

 その為にはやはり、青の世界が邪魔となる。

 

 遅かれ早かれ、どのみち壊す積もりだ。

 それがあづみさんの幸せに繋がる道であると信じているから。

 

「大丈夫…君は――あづみさんの事は、絶対に俺が守るから。」

「…っ」

 

 あづみさんは声にならない声を出し、俺の胸元で泣き始めた。

 そんな彼女の後頭と背中に手を回し、先程よりも強く抱き締める。

 直ぐ傍から聞こえてくるあづみさんの泣き声が、俺の心を締め付ける。

 

…過去には二度と戻れない。

 失って無くした時は、取り返せないのだ。

 その現実が、彼女を苦しめている一つの要因だろう。

 

 三年間…あまりに長い時間だ。

 

 そりゃあ他人からすれば短く感じるかもしれない。

 それでもあづみさんにとっては大事な三年間だ。

 本来なら小学校を卒業し中学校へ入学、そこでは新たな出会いが待っていて――

 

 そうだ、あづみさんは小学校でどんな立場だったのだろう。

 アイドル的な存在で男子からの告白が絶えず、女子から嫉妬の的…とか?

 まぁね、あづみさんですから。

 そんな事が当たり前な学校生活で間違いない。

 流石は俺のあづみさん。

 

「…あづみさん、顔を上げて。俯いてたら君の可愛い顔が見られないよ。」

 

 

 自分で言って思った。

 何処の気障野郎だよ。

 どんなラノベやアニメにも必ず居るよな、こういう奴。

 

 だが、今は何故か其奴等の気持ちが分かる気がする。

 思い浮かべる言葉を最大限正面に繋げたところ、こうなった。

 正直言うと、後悔している。

 

 けど、この言葉に偽りは無い。

 俺は至って真面目にあづみさんの顔が見たい。

 彼女の泣き顔ではなく、笑った顔が。

 

「…うっん…ひぅっ…」

 

 俺の望みを受け入れてくれたのか、あづみさんは泣きながらも顔を上げてくれた。

 そして俺と目を合わせ、笑顔を見せた。

 

…なんか無理にさせている感じが否めない。

 彼女は俺の求める願いを、自分に鞭を打ってでも叶えてくれようとする。

 それでは駄目だ。

 幾らあづみさんが献身的だからといって、俺の為に身を滅ぼそうとするのは止めて欲しい。

 

 自分の意思としては、あづみさんが望む願いを叶えてあげたいのに。

 いつの間にか逆転の立場になってしまっている。

 

「あづみさん、無理して笑わなくても良いんだよ。泣きたい時は存分に泣かなきゃ。」

「でっでも、私は…」

「義理でも俺に尽くそうとか、考えない方をお勧めするよ。俺としては、今度はあづみさんに尽くしてあげたいな。」

 

 今日からは逆でいきたい。

 そんな言葉をあづみさんに言い放つ。

 

 すると彼女は服の袖で、自らの目を擦って涙を拭いた。

 そして俺に強気の視線を向けてくる。

 この視線は、あづみさんが俺に強く出る時の物だ。

 先程の言葉に何か異議があったのか…あづみさんも口を開く。

 

「…私は大祐くんが傍に居てくれるだけで良いの。それ以上は何も望んだりしないよ…?」

「まさかとは思うが、あづみさん。俺に献身的でないと、俺が居なくなるとか思い込んでないか?」

「……大祐くんが傍に居てくれる代わりに、私が貴方に尽くすの。」

「隠し事は無しにして頂きたいもんだよ。何か俺に言ってない事があるでしょ?」

 

 そう言うと、あづみさんは黙りとしてしまった。

 何時もは合わせてくれていた目も、ふいっと横に逸らし。

 何だか頗る気不味そうにしている。

 

 この際だ、あづみさんに隠された秘密は全て明かして貰おう。

 今までは彼女の精神的な事を考慮し、あまり深い詮索をしてこなかったのだが。

 聞くべき時がやってきた様だ。

 あづみさんには悪いが、洗い浚い話して貰おう。

 

「お願いだ、あづみさん。」

「…それじゃあ大祐くんが疲れちゃう。」

「俺の身心労なんて関係無いからさ。」

「でも、これを言ったら大祐くんは…また悩んじゃうから。」

「その時は一緒に悩んでくれるかな。若しもの場合はリゲルさんも含めてさ。」

「…!」

 

 俺の事を心配してくれての隠し事。

 嬉しい気持ちもあれば、否定したい気もする。

 あづみさんはあづみさん自身な問題もあるのに、俺の心配までしてどうするんだと。

 

 だからこそ逆の立場になりたいのだ。

 それに俺は…

 

「俺はあづみさんが関わっているのであれば、どんな事でも満足するまで悩み続けるよ。自分自身の意思として。」

「駄目だよっ、私の事なんかで…大祐くんが悩んだら――」

「大好きな女の子の為に頭を抱えるのは、駄目かな。」

「それは…」

 

 あづみさんが大好きだから、一緒に悩みたいんだ。

 加えて、一人なんかで抱え込むよりよっぽど良策だ。

 もし二人が駄目でもリゲルさんやA-Zちゃん、へっきーやヴェスパローゼさんだって居てくれる。

 きさらちゃんは…違うよな。

 先ずあの子自身の年齢が幼いし。

 

「だから頼む。あづみさんの秘密を俺に話してくれ。」

「………うん、分かった。」

 

 彼女は一言喋り、頷いた。

 俺の想いが伝わったのかどうか定かではないが、ここは押し通させて貰うべき時。

 こうでもしないと、あづみさんのが心配で心配で。

 夜も眠れないんじゃ無いかと思ってくる。

 そんな自分のどうでも良い都合はばっさり切り捨てて。

 あづみさんは目を瞑って深呼吸をし、息を吐く。

 そこから五秒程で目を開け、俺と視線を合わせる。

 ぶれる事の無いその瞳からは、あづみさんの覚悟が伝わってきた。

 その所為か、俺も勝手に姿勢を整えてしまう。

 

 身構えるのとは別だ。

 あづみさんの口からどんな事が告げられようと、受け止める覚悟の示しだ。

 彼女もそれを察したのか、口を開いて喋り出す。

 

「…私ね、実は――」

 

 だが、彼女が話し始めたその瞬間。

 

バンッ!

 

「だいすけ、いゆー?」

 

 部屋の扉が思いっきり開き、そこからきさらちゃんの姿が表れる。

 そして何故か…

 

「意味も無いけど登場!クオリティーオブライフな所謂、おーれー!参上!」

 

 確かに意味が無いのであろうへっきーまで一緒に突撃してきた。

 きさらちゃんはまだ良いとして…何でへっきーまで来たの。

 これで「え?暇だから」なんて言われたら怒るぞ――

 

「暇だったから、俺登場!」

 

 クソかよ。

 いや、何でもない。

 思わず本音が出てしまったが、これは本音ではない。

 

 本音だ。

 

…ヤバイ、自分で何言ってるか分からなくなってきた。

 そろそろ精神外科に足を運んだ方が良さげだ。

 無論、元凶であるへっきーを連れて。

 あの方に拒否権等存在しない。

 

「大祐、事は既に済んだかー?」

「きぃ、だいすけとあしぃぶ!」

 

 何の躊躇いもなく部屋へ不法侵入してくる二人。

 ベッドの上で向き合っっている俺とあづみさんをさんを見て。

 顔を引き攣らせながら一歩後ろに後退りし。

 

「…すまん、空気読めなくて。」

「へっきー、何を勘違いしているのか分からんが――」

「直ぐ出てく!その子と朝っぱらからの子作りライフを楽しめよ☆」

「ちょっと待て!へっきー、おい!おぉぉい!!」

 

 森山碧君は勘違いをしたまま、外へ出ていってしまった。

 共に付いてきたのであろうきさらちゃん、一人残されるも何の話か分からずに(´・ω・`)?状態になっている。

 おいおい…今のがリゲルさんに流れたらどうなるよ。

 絶対殺されちゃうよ、俺。

 

 何故か不自然に震える体。

 目もぐるぐると回り始めて…。

 悩むってこういう事じゃないとおもうんだが。

 

「はぁ…すみませんね、あづみさん。」

「う、ううん。気にしてないから大丈夫。」

「だいすけ、ろーぜがどっちにいくうかって、いてた!」

「そういやもう10時か…頃合いかな。旅の準備しますか?あづみさん。」

「そうだね、また宜しくお願いします。」

「きぃもく!」

 

 あづみさんは改まった感じの様に敬語で、然しながら笑顔を見せてくる。

 一方できさらちゃんは、自分も付いていくと主張し始めた。

 残念ながらこの旅には連れて行けないのだが…。

 きさらちゃんが此処を離れてしまっては、ヴェスパローゼさんのリソース供給問題がある。

 

 って、デバイスとやらを所持していれば大丈夫なのか。

 便利だなぁ、カードデバイスは。

 お互い態々近くに居る必要がないもんな。

 俺には無用の長物だが。

 

「まぁ、きさらちゃんの件はヴェスパローゼさんに相談してみるよ。それじゃあづみさん、また後で。」

 

 俺はベッドから足を下ろし、きさらちゃんと部屋を出ていく。

 最後に、あづみさんから「ずっと一緒に居ようね」と告げられ。

 その際に、俺の中では一つの意志が固まった。

 

 ずっと一緒に居たいからこそ、彼女の事は最大限俺が悩ませて貰おうと。

 身体的にも精神的にも、労力を消費するのは俺だけで良いんだ。

 リゲルさんとあづみさんには楽をして欲しいから。

 全ては二人の幸せな世界を築く為の布石だ。

 

 今はお互い傍に居合わせないと、彼女が危ない状態に陥ってしまうから同行して貰っているが…。

 何時か絶対に、あづみさんのリソース症候群を治してみせる。

 特効薬を自ら開発して。

 そうすれば、あづみさんは本当の自由を手に入れられる。

 俺に縛られなくても…生きていけるように。

 

「はぁ…」

「だいすけ?」

 

 あづみさんの部屋から出て、直ぐ隣の壁に凭れ掛かる。

 彼女との話はまだまだ続きそうだ。

 溜め息を吐いたのはそれに対してでは無いが。

 

 兎に角、彼女が満足してくれるまで悩み尽くしてやる。

…だが、自分の勝手な考えを押し付けてしまってはいけない。

 だからこそあづみさんと一緒に悩み、二人三脚でいけたらと思う。

 それでも、極力俺が頭を抱える事態になって欲しいものだ。

 彼女が苦悩する位なら……

 

「…よっ、大祐。さっきはごめんな。」

「へっきー…分かってるよ。勘違いなんかしてないのに、何であんな事を言ったの?」

「まぁな、何れはそんな関係になるんだろうと思ってさ。あ、飽くまで個人的な感想です。」

「下にテロップが流れそうだ。」

 

 俺はきさらちゃんの頭を撫でながら、へっきーと会話する。

 

 昔からそうだった。

 へっきーに…この方に相談すると気が楽になる。

 偶に面白い話を組み込んできては、最後は真面目にアドバイスをくれて。

 それは今でも何等変わりないようだ。

 

「良いなぁ、そんな可愛い子を撫でれてよ。俺にもやらせてー。」

「いあっ!」

「拒否するの早いね。」

「おおう…俺の心にグサッとくるぜ。」

 

 先程まで手をわちゃわちゃさせていたへっきーだが、一瞬にして動きを止め、悶絶している。

 それでいて手をピクピクさせるのは止めてくれ。

 シュール過ぎて笑ってしまうだろ。

 案の定、思わず笑みを溢してしまった。

 

「…あぁ、大祐。お前は彼女の為に笑っていろ。きさらちゃんだって大祐に笑顔でいて欲しいだろ?」

「うぃ!」

「へっきー…きさらちゃん…」

「此れからもよ、また何かあったら相談してくれ。俺で良ければ幾らでも聞いてやるよ。」

 

 へっきーは片手を前に出し、上に掌を向けて差し出す。

…最近はへっきーを無下にし過ぎたな。

 前世ではもっと仲良かった筈なのに。

 あづみさんやリゲルさんの前だと気取ってしまって…また俺の悪い癖だな。

 

 けど、それでもへっきーはこう言ってくれる。

 本当助かる存在だ。

 だから、言いたい事がある。

 

「有り難う…本当に。そして…此れからも宜しく。」

「おう!こんな俺を宜しく頼むぜ?」

「きぃのこおも、よおしく?」

「勿論だよ。」

 

 俺はへっきーの差し出した手を、強く握り締める。

 このやり取りを踏まえて、一つ確信した。

 親友という存在は、何よりの支えだ。

 

‐‐‐

 

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