Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜   作:黒曜【蒼煌華】

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この時期必ず起こす喘息に夏バテが運悪く重なり…小説どころか挿絵すら書(描)けていなかった作者です。
更新が遅れてしまい誠に申し訳御座いません。
予め書いておいた続きが有りますので、それは今週の金曜、若しくは日曜日に更新致します。


第五十二話: 力の使い道

ㅤデスティニー…やっと戻って来てくれた、大切な人達を守る為の俺の力。

ㅤ時間にしてみればそう長くは無いのかもしれない。

ㅤだが、その刻の流れは俺にとって膨大な時間を感じさせ、不安にさせた。

ㅤこれでは非力なままの俺に変わりはない。

ㅤ何一つ、自分すら守れなかった。

ㅤそんな俺に戻った…宿し力。

ㅤ全てを奪おうとする者達から彼女達を守り抜く為、この力を振るおう。

「失った左腕を蘇生させ、更には傷一つ無い状態…一体どうなっているのか…」

 

ㅤtype,II、type,Xのビームサーベルをパルマフィオキーナで弾き返すと、二人は即座に俺から距離を取った。

ㅤこのチャンスを逃すまいと、ブラックボックス内を忙しく操作。

ㅤ直ぐにとある物を取り出して胸元で虚ろな目をしている二人に話し掛ける。

 

「二人共…少し冷たいですよ」

「…つめ…たい…?」

 

ㅤ直後「TORANS–AM」を発動させているtype,IIが、凄まじい速度でビームライフルを乱射。

ㅤその一発一発が、俺の胸元に力無く寄り掛かるリゲルさんを確実に捉えていた。

ㅤはっ…やはり俺は眼中に無いと。

 

「九条大祐…貴方を捕縛すれば、ベガ様の研究が捗るというもの!」

 

ㅤtype,IIの放ったビームライフルを躱すべく、俺は二人を腕に抱いて空に羽ばたく。

ㅤすると直ぐ様、サーベルを抜いたtype,IIが真横に接近。

ㅤ彼女はその手に持つ剣を容赦無く振り下ろした。

 

…然し標的が俺でない事に変わりは無い。

ㅤ相も変わらず俺の腕如リゲルさんを切り裂こうとしているのが見え見えだった。

ㅤまったく…口ではそう、丸で俺を攻撃対象と見做しているつもりだろうが。

 

バチィッ!!

 

「リゲルさんを殺せると思うなよ」

「チッ…!」

 

ㅤ片膝を上げ、其処にリゲルさんを乗せる。

ㅤ俺は空いた右手に、左肩から抜き取ったフラッシュエッジを握り締めて彼女の振るったサーベルを迎撃。

ㅤ目の前に眩い光が飛び散った。

ㅤそのままフラッシュエッジを思いきり一閃し、type,IIの体を力任せに吹き飛ばす。

ㅤ然し彼女も簡単には退いてくれない。

ㅤサーベル同士をぶつかり合わせたまま、右手に持つライフルを二発放った。

 

ㅤ隙だらけの懐に迫る黄色いビームライフル。

ㅤそれに対して俺は、フラッシュエッジを振り払ってその場からノックバックする。

ㅤこれでtype,IIのサーベル、ライフルからは難を逃れた。

ㅤだが安心するのも束の間。

ㅤ真後ろには既にtype,Xがダガーを両手に待ち構えていたのだ。

 

ㅤ流石はオリジナルXIII。

ㅤ個々の能力や存在感が強く、高くとも連携は忘れない。

ㅤ寧ろ今迄のは連携も糞もない遊びにしか過ぎなかったのだろう。

 

ㅤだが、此方とて連携を取れていない訳では無い。

ㅤ迫り来るtype,X、がら空き状態の俺の背中。

ㅤ大体2mといったところか。

ㅤ確かにこの距離であるならば躱す事はそう難しくは無い。

ㅤ然し目の前にはtype,II、先程から動きを見せないが仕留めるチャンスを狙っているであろうtype,IX。

ㅤいやらしい陣形に持ち込まれたものだ。

 

ㅤま、切り抜けるのも容易いものだがな。

 

「対象を切り捨てます…!」

 

ㅤ容赦無くダガー二本を振り被るtype,X。

ㅤそんな彼女に、俺は見向きもしなかった。

ㅤ何故?理由なんてあって無いようなものだ。

ㅤ唯一の答えとして上げるならば、それは『信頼』。

ㅤtype,Xはそのダガーで、何も抵抗しない俺を切り捨てようとする。

ㅤ然しそれは阻まれた。

 

ㅤバチィィッ!!!

 

ㅤ何度も耳にした事のあるこの音に。

 

「なっ…!?どうして攻撃がーー」

 

ㅤ通らないのか、なんて言う必要は無いだろう。

ㅤ俺の背中にはサーベルが一本、顔を覗かせていた。

ㅤそれが無防備なこの体を守ってくれた、という訳だが。

ㅤ正体は言わずもがな。

 

ㅤA–zちゃんが俺の腕と横腹の間から、ビームサーベルを斜め前へ突き出していた、これが答えだ。

ㅤだが何故、傷を負って碌に体を動かせないA–zちゃんが今動けているのか。

ㅤ簡単な話だ。

ㅤ俺は先程「少し冷たいですよ」と言って、二人の体に何かを掛けた。

ㅤその何かだが。

ㅤ正体は今迄使い道を見出せずに宝の持ち腐れと化していた物。

ㅤそう、ブラックボックスに最初から入っていた『回復薬』という液体だ。

 

ㅤこれが何れ程の効力を発揮してくれるのかは解らずじまいだったが、今こそ使い時だろうと、一か八か少しばかり二人に掛けたという。

ㅤするとあら不思議。

ㅤ彼女達の傷は目視出来なくなった。

ㅤ要するに全回復と。

ㅤ疲労等を癒す効果も含んでいるか定かでは無いが、もしかしたら有り得る。

ㅤ現に胸元にいるA–zちゃんからは、そう言った物も感じられ無い。

ㅤこの回復薬…まだ全然余りがある。

ㅤ時と場合をしっかり見極めて使用していきたいところだ。

 

「A–z、貴女は何方の味方ですか…!」

 

ㅤtype,Xの問いに、A–zちゃんは一切口を開かない。

ㅤ何処と無く「察せ」と言った様な表情だ。

 

「…ますた、ここからどうします…?」

「あぁ、そうだね」

 

ㅤ下手に動けばtype,IXに隙を晒しかねない。

ㅤならこの場から動かなければ良いだけ。

ㅤそれも今限りの話だが。

ㅤ要はtype,IX、彼女の気を引く、若しくは戦闘から退場して貰えば良い。

 

「…やはり、そう簡単には終わらせられないですね」

 

ㅤ若干の余裕さえ感じさせるその口調に、口元に浮かべる笑み。

ㅤだが、彼女の余裕もこれまでだ。

ㅤtype,IXがそう口にした瞬間、彼女の背後に影が現れる。

ㅤそれに気付いたtype,IXは即座にタービンビットを展開、自身の背中を守ろうと行動に移す。

 

ㅤその反応は一瞬遅れをとった。

 

ㅤ影が振り下ろすビームサーベルは、彼女のタービンビット如斬り裂き、本体に攻撃を通す事に成功。

ㅤ損傷していたその左腕とは逆の右腕…それはサーベルの餌食となった。

ㅤダメージ的にはそこまでと言えるが、相手を損傷させただけでも素晴らしい功績だろう。

ㅤ流石はリゲルさん。

 

「リゲル…!?貴女、何時から其処に…!」

「さぁ?油断しているtype,IXが隙を晒してばかりだから、つい背後を取ってしまっただけの事よ?」

「ちっ…許しませーー」

「type,IX!九条大祐から目を離しては駄目ですっ!!」

 

ㅤ察しが良いというか観察力が高いというか。

ㅤtype,Xは戦場で戦っている者達の誰を動かすと有利、不利が付くのかをしっかり把握しているな。

ㅤだがまぁ、それでどうにかなる問題では無いが。

 

「お前達に彼女達を許す権利は無い」

「…っ!」

 

ㅤリゲルさんと協力し、真っ先にtype,IXを狙う。

ㅤ早々に彼女を退場させれば此方のものだ。

ㅤ俺はA–zちゃんを胸元に抱いたままtype,IXのゼロ距離に近付くと、アロンダイト…では無く高出力ビーム砲を構えて放つ。

ㅤ近接攻撃を振られると予測していたであろう彼女は紙一重でそれを躱した。

ㅤ凄まじい反応速度を見せてくれる…が、それは同時に此方の罠に掛かったという意味でもある。

ㅤ其処にはリゲルさんが予めスタンバイしていてくれてな。

 

「さっきは好き勝手してくれたじゃない。…お返し、するのが礼儀よね?」

「…高がコピー品が…!」

 

ㅤ流石のオリジナルXIIIも、2対1に不利が付く事は誰しもと変わらず…か。

ㅤ思い返せば、今迄は策も連携も無しに個人の力をぶつけ合う様な戦い方をしていた。

ㅤそれも今回限りで終わりだ。

ㅤ二人で連携するだけで、幾ら強いと言われているオリジナルXIIIもこの様。

ㅤどんなに強大な力を持つ者も単独では限界があるというのは良く聞く話。

ㅤ力を持つ者同士が信頼し合い、連携する事でその限界は果てし無きものとなる。

ㅤ例え一人一人が非力であろうとも同じだ。

ㅤ力を合わせれば超えられない壁も乗り越えられるというもの。

 

「あづみと大祐を傷付けた事への代償…此処で払って貰うわ!」

 

ㅤそう言ってリゲルさんは、左手に持つサーベルを華麗に振るい、type,IXを圧倒する。

ㅤ彼女の周りを飛び交うタービンビットは有って無いような物と化していた。

 

ㅤリゲルさんは小刻みにステップを踏み、一度横にサーベルを一閃したと思えば既に次の行動に移っており。

ㅤtype,IXの背後を取った瞬間に目にも留まらぬ連撃を喰らわせる。

ㅤこれが彼女の本領……いや、これで収まり切る腕では無いだろう。

ㅤ俺はリゲルさんの流麗な姿、剣捌きに思わず見惚れてしまっていた。

 

「調子に乗るのも良い加減に…!!」

 

ㅤふと、type,IIがリゲルさんに接近している事に気が付く。

ㅤ更に上からは『リソース限界解放』したtype,Xが、ファングによる遠隔攻撃を試みていた。

ㅤ俺は未だ胸元で指示を待っているA–zちゃんに目配せし、type,Xの注意を引くようアイコンタクトを取る。

ㅤその意味を直ぐに察した彼女は、右手にかなり大きなライフルを出現させ、それをtype,Xに向かって連射し始めた。

 

ㅤ無論、type,Xの意識はA–zちゃんに向けられる。

ㅤこれでtype,IXと彼女の攻撃対象は二人に其々集中し、type,IIが相変わらずリゲルさん一択と…。

ㅤA–zちゃんは無理に攻撃せず回避に専念して貰い、リゲルさんはtype,IXを押している状態。

ㅤあづみさんはリゲルさんのリソース供給、俺との二重供給で彼女のリソースは尽きる事を知らないだろう。

ㅤこれはもう…俺があれを相手するしかないな。

 

「そう簡単に通すと思うな」

「九条大祐…!本当に邪魔な存在ね…!!」

 

ㅤtype,IIは俺を睨む様な目付きで、背中の大型GNフィンファングを全展開。

ㅤリゲルさん排除の目的をとことん阻止する俺に苛つきを隠せないのか、容赦無く潰す気満々じゃないか。

 

ㅤ邪魔な存在?当たり前だろう…大切な彼女を、リゲルさんを殺されて堪るか。

 

「掛かって来い、潰してやる…!」

「先ずは貴方から排除させて貰うわっ!」

 

ㅤそう言ってtype,IIは、大型GNフィンファングを周りに停滞させながら『TRANS–AM』状態で勢い良く突っ切って来る。

ㅤようやっと此方を向いてくれたのか。

ㅤリゲルさんに夢中で俺なんか眼中に無かっただろうに。

ㅤ少し強引だが、その眼に九条大祐という存在、姿を刻んでやるさ。

 

ㅤ俺は背中のウェポンラックからアロンダイトを抜刀、真っ正面からtype,IIを迎え撃つ。

ㅤすると彼女の周りで停滞していた大型GNフィンファングが全方向に広がり、完全に獲物を包囲する形となっていた。

ㅤつまりはこの空間で戦えと。

 

ㅤいいね…1対1は実力勝負以外の何者でもない。

ㅤ先程連携と言ったばかりだが、優勢な立場のリゲルさんに手出しをさせない事が今の俺に出来る最大限の仕事だ。

ㅤtype,IIとの勝負はついで…かも知れない。

ㅤだが、前世でゲームをやり込んでいた側としては、完全な実力勝負という物は至高の一時其の物。

ㅤリゲルさんを…彼女達を守る為にも、この勝負は負けられないし負けたくない。

ㅤそれに自分の力を把握する良い機会だ。

ㅤ例えtype,IIを殺す事になろうとも…勝利の美酒を掲げて見せる。

 

「フィンファング…九条大祐を標的に撃ち続けなさい!」

 

ㅤtype,IIの言葉と同時に大型GNフィンファングから単発ビームが発射される。

ㅤフィンファングの数は4基。

ㅤ一斉に放たれたとしてもビームの最大数は4本。

ㅤ対処出来ないレベルでは無いが…こうなるとやはり『情報演算処理能力』が足を引っ張る。

ㅤ俺に、多数の動きを一気に先読みしてもその負担に耐えられる程の脳があるならば、ある意味チート能力と化けるが。

ㅤ残念ながらそれは無理な話のようだ。

ㅤ更に、『情報演算処理能力』は常に発動しているようなもの。

ㅤこればかりは制御出来ないのか…否、抑制御出来そうにも無い。

 

ㅤ兎に角、こんな爆弾を抱えながらも大型GNフィンファングから放たれるビームを回避。

ㅤ然し、其処には既に大型GNビームサーベルを構えたtype,IIが待ち受けていた。

 

ㅤ真っ正面…は嘘だな。

ㅤそんな事を思いながらも、アロンダイト一本で防衛する。

ㅤだがこれでは余計不利な展開となってしまう。

ㅤリボーンズガンダムの大型GNビームサーベルは二本。

ㅤ対して俺は、両手で持つのがやっとなアロンダイト一本。

ㅤ彼女がこのチャンスを逃す訳無いだろう。

 

「あんな不良品…出来損ないを庇うなんて、達者なこと」

 

ㅤすると案の定、空いているもう方手に大型GNビームサーベルを抜き取り、俺の腹部目掛けて突き刺しに来る。

ㅤ周囲には大型GNフィンファングが囲んでいて…横移動は間違い無く喰われるだろう。

ㅤだからと言って後ろに回避を踏めば突きの餌食だ。

 

ㅤ本来なら、な。

 

ㅤここはデスティニーに頼る他選択肢が見当たらない。

ㅤ勿論…応えてくれるだろう…?

ㅤ彼奴は、俺の大切な人達を傷付けたんだ。

ㅤこの湧き上がる怒りを力に…それを表現してくれるのはお前だけだ。

ㅤ任せたぞ、デスティニー。

 

「…俺の事は好き勝手言えば良い。だが、リゲルさんを愚弄するのは許さないぞ…!」

 

『特殊能力「SEED」の発動を確認。限界(リミッター)を解除します』

 

「デスティニー、何としても此奴を止めるぞ」

「…っ!」

 

ㅤ俺は即座に光の翼を広げ、フッと後ろへ退避。

ㅤ彼女の突きを余裕で回避し、その後直ぐにアロンダイトを構えてtype,IIへと切り掛かる。

ㅤ周りで停滞している大型GNフィンファングは勿論、現れる残像に攻撃を開始していた。

 

「貴方を倒し…そのデータを頂く。リゲルも各務原あづみも捕らえて、そうすればベガ様も喜ぶ事でしょう」

 

ㅤデスティニーの残像移動を前に微動だにしないとは、驚きと関心が入り混じる。

ㅤそしてtype,IIは、突きに使用した大型GNビームサーベルをその場で上に上げ、下に振り翳す。

ㅤ俺がそのまま突っ込むとでも思ったのか…?

ㅤ若干の違和感を感じながらもバレルロールを駆使し、一瞬にして彼女の真横へ移動。

ㅤその速度を落とす事無くtype,IIを横切る形で通り過ぎ、背後を取ったと確信…勢いのままアロンダイトでの攻撃を行ったーーが。

 

「…っ!と…危ないね」

「あら?引っ掛からなかったのかしら」

 

ㅤ一瞬、ほんの一瞬だが俺の腹部目掛けて何かが飛んで来た。

ㅤこれは『情報演算処理能力』が無ければ当たっていたかも分からない。

 

「エグナーウィップ…不意打ちも貴方には通用しないっぽいわね」

「やってくれる…!」

「でも…そこはアウトゾーンよ」

 

ㅤtype,II…彼女のその一言に、自分が危うい立場に立たされている事に気付かされる。

ㅤいつの間にか大型GNフィンファングに囲まれていたのだ。

ㅤまさか…あの瞬間に俺の行動を読んで動かしていたとでも言うのか。

ㅤ兎にも角にもこの場から離れなければーー

 

「ふふっ、私から逃げられると思ったのかしら…?」

 

ㅤリゲルさんも、こんな一途な女性に狙われて大変だな。

 

…等とふざけている場合では無い。

ㅤこの状況は…まずいぞ。

ㅤ残像で誤魔化しが効けば良いのだが、いけるか?

ㅤいや、やるしか無い。

 

ㅤそう、実際に行動しようとした瞬間…其処等を飛び交っていた大型GNフィンファングから照射型のビームが放たれた。

ㅤすると同時に、type,IIは腰部から4基、GNシールドから4基、計8基の小型フィンファングを展開。

ㅤ形状をサーベルへと変化させ、此方に牙を剥く。

 

「これはっ…キツイ…!」

「…そのままファング達と遊んでなさい」

 

ㅤ全ての飛び道具の行動を先読みしている所為か、脳への負担が半端じゃ無い。

ㅤこれじゃあ躱すのが精一杯だ。

ㅤ然しだからと言って、ここで怯めばtype,IIはリゲルさんの元に向かってしまう。

ㅤそれを防ぐ為にこうして彼女の注意を引いているというのに。

ㅤA–zちゃんだって「リソース限界解放」を使用しているtype,Xを相手にしてくれて…俺が頑張らないでどうするんだ。

 

ㅤ『SEED』が発動しても身体が追い付いていない事位分かっている。

ㅤだからどうした。

ㅤ彼女達が、バトルドレスが俺の声に応えてくれているのだから。

ㅤこの身体で出来る限界を何としても超えてみせる。

 

ㅤその為には…ああ、そうだな。

ㅤ又此奴の力を借りる事になる。

ㅤ今度は自分を見失わないよう、自我をしっかりと保って。

ㅤ自爆なんて真似はもう二度と御免だ。

 

ㅤだがそれにはまだ早い。

 

ㅤ今は、デスティニー…お前でやれる最大限の仕事を熟そうじゃないか。

ㅤこの身体…全てお前に託す。

ㅤだから存分にその力を発揮してくれ。

ㅤお前の持つ全てを彼奴にぶつけてやれ。

ㅤそして彼女達を…守ってくれ。

 

「…行くぞ、デスティニー」

 

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