Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜   作:黒曜【蒼煌華】

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今回も本編、番外編同時更新させて頂きました。
来週も更新出来れば…という不安を抱えつつも、頑張らせて頂きます(*´꒳`*)


第六十四話: 感情を持つが故に

ㅤ九条大祐…彼には謎が多過ぎます。

ㅤそれを一つ一つ解明して行くには、少しばかりの時間が必要…。

ㅤ彼の命を捨てるには惜しい…ですけど、確かめる為には息の根を止める他無い、と。

ㅤ難しい境界線。

ㅤけど、私の計画を此処まで狂わせたのです。

ㅤその代償は、きっちりと支払って貰います。

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

「………………………」

「…最早、言葉を発さなくなりましたね」

 

ㅤ現状、此方から何を仕掛けようが、九条大祐はうんともすんとも言わなくなってしまいましたね。

ㅤ然し乍らに、その瞳は光を失わず、此方を睨み続けている…と。

ㅤ諦めてはいない様子ですね。

ㅤ今更何をしようが無駄だと言うのに…反抗的なその瞳に、少し感情的になってしまいそうです。

 

ㅤですが…罰は此れだけでは有りません。

ㅤ此れから暫くの間は、苦しみ、踠いて頂きましょう。

ㅤ少しの余興にも繋がりますから。

 

「………………………………………………」

「………ベガ様、今回はもうお休みになられては…?後は私達がーー」

「いえ…九条大祐、リゲル。この2人は私の管理下に置きつつ、徹底的に調べ尽くします。貴方達に任せるべきは…各務原あづみ、type,i A–zの捜索行動。この2人を見つけ次第に捕縛して下さい」

「了解致しました…」

 

ㅤ気付けば、どの程度の時間が経ったのかも把握していませんでしたね。

ㅤtype,II…私の身を案じての事でしょうか。

 

…ですが、今は関係の無い話です。

ㅤ此れからどう動けば効率的に、計画を進められるのか。

ㅤ私に必要な考えはそれのみ。

ㅤ九条大祐も、リゲルも…その為の道具として。

ㅤ利用出来る物は利用するだけです。

 

「…さて」

 

ㅤ私はその場を振り向き、九条大祐からリゲルへと目を移す。

ㅤ彼女には未だ、罰という罰を与えてはいない。

ㅤ最初のは…試験的な物に過ぎませんから。

ㅤ反抗的な瞳を此方に向け、屈辱の表情を浮かべて…。

ㅤ更には涙、ですか。

ㅤリゲル…どうやら、各務原あづみ、九条大祐の存在に動かされ感情が芽生えてしまったのでしょう。

 

「貴女への罰は、要らない感情の削除…が一番効果的でしょうか」

「っ…!!」

 

ㅤ一瞬乍ら、リゲルの表情が絶望的な物に変わる。

ㅤそんなに大切な記憶、感情…これ等を建前として出すだけでも、リゲルは此方の言う事を聞くでしょう。

ㅤ将又、九条大祐と各務原あづみの名を上げれば…。

 

ㅤこうして少し考えるだけで、感情という物が何れだけ脆いか。

ㅤ知らずとも分かる事実。

ㅤ強さに繋がる、だなんて綺麗事。

ㅤ結局は弱さと脆さしか残りません。

ㅤリゲルは元々、各務原あづみの『パートナー』という偽りの名前で動かしていた筈が。

ㅤこの有様とは。

ㅤ加えて、此方に盾を付き始めるとは。

ㅤこれはもう『どうにもならない』でしょう。

ㅤそれはリゲル自身も薄々気付いている筈です。

 

ㅤ自分自身の弱さが、脆さが、大切な人達を危険に晒したと。

 

「…ですけれど、貴女への罰は先ずは此れが一番でしょう」

「アドミニストレーター…ベガ………何をーー」

「さよならです」

 

ㅤ私はクルッと半回転し、手に持つサーベルを九条大祐の胸元へと突き立てる。

 

「っ…!?…がっ………」

「大祐!!」

「邪魔者には、退場して頂きましょうか」

 

ーーー

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