オリ主が問題児世界でオレTUEEE!する話(大嘘) 作:詩人
でも私の実力では三人称で書くとたぶん今以上に原作コピペになる。
「―――あ、あり得ない。あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうために小一時間も消費してしまうとは。学級崩壊とはきっとこのような状況を言うに違いないのデス。しかも権兵衛さんはずっと黙ったままで助けて下さらないし…」
スマン黒ウサギ。オレも自分の立ち位置を把握するのに忙しかったんだ。決して問題児たちに逆らうのが怖かったわけではねーよ?
「いいからさっさと進めろ」
見た目美少女の黒ウサギに無慈悲な宣告を下す十六夜。黒ウサギなんてもう涙目だ。
やっぱすごいわお前、昨今のラノベ主人公で美少女相手にそんな態度取れる奴なんてそうそういねーぜ。普通なら周囲からフルボッコにされると思うんだけどなぁ。
まあ問題児たちはとりあえず黒ウサギの話を聞くだけ聞こうという気になったらしい。幸いオレも黒ウサギが弄られてた小一時間を使ってある程度だが情報の整理ができた。ここからが正念場だ。気合いを入れろ。
黒ウサギは気を取り直して咳払い、そしてご立派な大きな胸を張り両手を広げてオレ達に向かって告げる。
「それではいいですか御四人様。定例文で言いますよ? 言いますよ? さあ、言います! ようこそ、″箱庭の世界″へ! 我々御四人様にギフトを与えられた者達だけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼンさせていただこうかと召喚いたしました!」
そう、まずはここだ。ある意味ここがオレにとって一番の鬼門と言ってもいいだろう。
当然のことだが、オレは黒ウサギたちに召喚されてこの箱庭に来たわけではねー。
あの
転生直後から生前と同じ姿なのも、転生場所が問題児たちの転移場所と同じだったことも考えれば、最初からオレを問題児たちと同じタイミングで箱庭入りさせてノーネームに所属させるのが目的だったんだろう。
原作を終盤まで読んでる奴なら分かると思うが、なぜならそれ以外で
…で、これの何がマズイのかと言うと、この事実―――オレがノーネームに本来呼ばれるべき人物ではねーこと―――は今から約半年後には絶対にバレてしまうということだ。
もちろん原作を読んで問題児たちの性格をある程度知ってる身としては、彼ら彼女らがそれぐらいのことを気にするような人物でねーという事は理解している。
え、オレみたいな奴が半年後まで秘密を隠せるのかって?
そもそもこの人外魔境で半年後まで生き残れる気になってるのかって?
…うるせえ。そこは転生特典がなんとかしてくれるはずだ、たぶん。
まあとにかく、これの何が問題なのかというと―――
「も、もう! 聞いておられるのですか権兵衛さん!? …やっとここまで話を進めることが出来たのですからお願いします」
やばいまた話聞くの忘れてた。さっき以上に黒ウサギが涙目になっちまった。
一度考えると周りが見えなくなるのがオレの欠点だな。…そこ、頭が足りねーだけとか言うな。
「酷い人。こんな健気な女の子を泣かすなんて男の風上にも置けないわね、権兵衛君」
「最低」
先ほどまで黒ウサギを小一時間弄り倒して半泣きにさせていたことを棚に上げ、からかい半分で非難の目を浴びせてくる女性陣。
チクショウ、やっぱりこういう状況だと男は弱いぜ。でもオレを責めるなら十六夜も責めろや!
…ああ、男が弱いんじゃなくてオレが弱いだけですかそうですか。
「………」
あと、何かを疑うような目でオレを見てくる十六夜なんて絶対に見えねー。見えねーったら見えねー。
一時間前にボロ出してからというものの、オレに対してなにか思うところがあるのか意味深な視線を何度もぶつけてくるのだ。
大丈夫だよな? いくらこいつが万能超人でもノーヒントで相手の思考を全部見抜くなんてこと出来るわけねーよな?
「わ、悪るかった黒ウサギ。今度はちゃんと聞きますんでどうぞお話を続けて下さい!」
「本当にお願いいたしますよ? …では、改めて! 既にお気づきでしょうが、皆様方は普通の人間ではございません! その特異な人智を超えた力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた
まあ嘘ではねーな、実際下層で生きてる者からすれば事実だろうし。
それにこの点はオレにとっても問題はねー。
…しいて問題点を挙げるなら、未だに転生特典がどんなものか把握できてねーことかな? やっぱダメじゃねーか。
…お、どうやら飛鳥が質問するようだ。
オレは原作知識である程度知ってるし質問する必要はねーかな。
いや、ここで黙ってるとまた十六夜あたりから疑いの眼差しを向けられるだろうし、もしかしたらオレ自身も何か見逃してる点があるかもしれん。今のうちに何を質問するか考えるか。
「まず初歩的な質問からいい? 貴女の言う″我々″とは貴女を含めた誰かなの?」
「YES! 異世界から呼び出されたギフト保持者は箱庭で生活するにあたって、数多とある″コミュニティ″に必ず、か・な・ら・ず、所属していただきます♪」
「嫌だね」
「所属していただきます!」
おうおう慌ててるな黒ウサギ。
まあ彼女が必死な証拠だが…気をつけろよ黒ウサギ?
それは目の前の男相手では致命的だぞ。もう遅いだろうけどな。
「そして『ギフトゲーム』の勝者はゲームの″主催者″が提示した商品をゲットできるというとってもシンプルな構造となっております。」
「………″主催者″って誰?」
お次は耀の質問だ。
ちなみにオレの質問も決まった。十六夜があのセリフを言う前にさせてもらおう。
どちらにせよ十六夜もオレたち全員の質問が終わった後に言うつもりみたいだしな。
「それはもう様々でございます。暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるゲームもあれば、コミュニティの力を誇示するために独自開催するゲームもございます。特徴として、前者は自由参加が多いですが、″主催者″が修羅神仏なだけあって凶悪かつ難解なものが多く、命の危険も多いでしょう。しかし、だからこそ見返りは大きいです。″主催者″次第ですが、新たな
…うげ、やっぱ改めて聞くと気が滅入ってきた。最初から分かってたこととはいえ、それについては極力考えねーようにしてたのに。
はっきり言ってオレなんてそこらの商店街でやるようなちょっとしたギフトゲームですら勝てる気がしねーのだ。それも転生特典次第かもしれんが、それでもオレ自身はただのパンピーだ。
例えばオレが十六夜と全く同じ身体能力に動体視力、反射神経や思考速度を得たとしよう。
じゃあそれで十六夜と同じように戦えるかと言われれば絶対に無理だ。オレには戦闘における優れたカンやセンスなんてねーし、自分より強い化け物に向かっていく勇気もねー。それにいくら頑丈だからといっても、結局はそれを超える攻撃を喰らえば痛い。それに耐えられるような精神力は十六夜だから持っているのだ。
というわけで、そんなオレがこの世界でちょっと気を抜いたらすぐに足元を掬われるのは当然。いわんや、相手がチートキャラならなおさらだ。
…頼むぜ神様。こんな俺でも扱える能力であることを期待してるぞ。
まあ強めの特典くれるって言ってたし案外すごいチート能力使えるようになってたりするかもな!(希望的観測)
「―――つまり奪われるのが嫌な腰抜けは初めからゲームに参加しなければいいだけの話でございます。」
やべやべ、気が付いたら飛鳥の二回目の質問が終わってた。さっき反省したばかりなのにまた同じ轍を踏むとこだった。それじゃあそろそろオレの質問いかせてもらうか。
「おーい黒ウサギ。次はオレからも一ついいか?」
「なんでございましょう。黒ウサギが答えられる範囲であればなんでも教えしますよ♪」
ふ、言ったな黒ウサギ。なら答えてもらおうか。オレからの質問はこれだ!
「なあ黒ウサギ、この箱庭で有名な修羅神仏、もしくはオレたちみたいな人間ってのは誰がいるか教えてくれね? もちろんお前が知ってる範囲でいいぞ」
「え!? ゆ、有名な修羅神仏や人間でございますか? …この箱庭には力ある修羅神仏が本当に数多くいますし、皆様方がお知りになってるような英雄たちもたくさん召喚されています。ですから、その中でもひときわ抜きん出てる方々と言われますと、やはりこの″箱庭の世界″の創設者でございましょうか」
「創設者って言うからにはこの箱庭で一番偉いのか?」
「YES! と、言いたいところでございますが、そう単純な話ではねーのです。そうですね、他にもこの箱庭には三大問題児と呼ばれ恐れられている方々や秩序の象徴である
「いやいやありがと。参考になったよ。詳しいことが聞けなかったのは残念だけど、これ以上は黒ウサギのコミュニティに行ってからゆっくり聴かせてもらうよ。」
それにオレが本当に聞きたかった…いや、
…やだ、また十六夜がオレを意味深な目で見てくる。なんなの? 実はホモなの? ってのは冗談としてなんだろ、なんか墓穴掘った気がしてきた。
「さて、皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務があるのですが、それら全てを語るには先ほども申した通り少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補である皆様方を何時までも野外に出しておくのは忍びありません。ここから先は先は我らがコミュニティでお話させていただきたいのですが………よろしいですか?」
ボロが出る前に話をたたむ気だな。
でも残念! もう十六夜にはほとんどバレてるよ!
「待てよ。まだ俺が質問してないだろ」
ついに真打登場だ。今まで静聴していた十六夜が威圧的な声を出しながら立ち上がる。ずっと刻まれてた軽薄な笑顔はもうねー。
だからやめろってそういうの。言っとくけどめっちゃ怖いんだからな! え、このなかでビビってるのオレだけ?
「………どういった質問です? ルールですか? ゲームそのもですか? それとも修羅神仏についてですか?」
「そんなのは
聞き返した黒ウサギの言葉を一刀両断に切り捨てる十六夜。ここまでは分かる。というか知ってた。
なぜか、本当になぜか急になにか悪寒を感じ始めるオレ。どういうことだ? もう服は乾いたはずだが。
「黒ウサギ、ここでお前に向かってルールを問いただしたところで何かが変わるわけじゃないんだ。世界のルールを変えようとするのは革命家の仕事であって、プレイヤーの仕事じゃない。神々のことだって気にならないと言えば嘘になるが、そのうち好きなだけ出会えるんだ。今確かめることでもないしな。俺が聞きたいのは………たった一つ、手紙に書いてあったことだけだ」
十六夜は視線を黒ウサギ外し、俺を含めた他の三人を見まわし、最後に巨大な天幕によって覆われた都市に向ける。
…ちなみに悪寒はまだ治まらねー。それどころかよりいっそうオレに何かを伝えようとしてくる。
本当は今の十六夜の一連の行動で分かってしまったのだが、理由が理由なので信じたくねー思いでいっぱいだ。
そして十六夜は何もかもを見下すような視線で………いや、これは正確じゃなかったな。
そう、十六夜は………
「この世界は………面白いか?」
「――――――」
「………………」
無言で黒ウサギの返事を待つ女性陣。
事が事なだけに呆然としているオレ。
ああ、今の彼らの脳裏にはあの手紙の内容が浮かんでるのだろう。
今のオレの脳裏には絶望に染まった今後のビジョンが浮かんでいる。
そうだ。
さっき。
ついさっきだ。
十六夜が見下すような視線を黒ウサギ達、そして向こう側の箱庭都市に向けていた時だ。
実はオレに視線を向けた時だけは、十六夜の瞳に宿っていたものは決して見下すといった感情ではなかった。
そう。
あの時。
十六夜がオレに向けた視線に宿っていたものは―――
呆然とするオレの様子には気づかねー黒ウサギは笑顔で十六夜の質問に答えるが、今のオレにはその言葉はとても空々しく聞こえてしまうのであった。
「―――YES。『ギフトゲーム』は人を超えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
………なんだかんだでコメディチックにいけると思ったんだけどなあ。初っ端からやらかしちまったなコレ。
〇箱庭
またの名を人外魔境。マジで人外魔境。調子乗ってると普通に死ぬから注意な!
それでも昔に比べたら法整備も進み弱者にも優しい世界になっているらしいです。
あと紛らわしいためよく勘違いされやすいのですが、一口に『箱庭』と言っても場面によっては指し示す意味が違うことがあります。
〇箱庭宇宙
正式名称、第三点観測宇宙。後述の箱庭大陸や数多の星々を内包している超弩級巨大宇宙空間です。
この宇宙空間については原作でも詳細不明のままです。しかし某軍神曰く、箱庭世界は無数の多元宇宙が粒子のように積み重なっているような構造とのこと。『外界』(無限の多元宇宙群や特殊な異世界群の総称)と呼称される世界を観測できる宇宙らしいが、やはり正確な情報は不明。
とりあえず「ワンパンで多次元宇宙を時空や運命や法則や理ごと粉々にできるぜ!」程度の神々なら幾億体存在しようが全然問題ない程度には頑丈です。
〇箱庭大陸
前述の宇宙内部に存在する超巨大浮遊大陸。見た目は天動説で唱えられてる世界に近い。世界軸と呼ばれる巨柱が何本か大地を貫通してこの大陸を支えているらしい。ただし一本だけ、大陸最東端にあった巨柱は誰かに引っこ抜かれて持っていかれたとか何とか。
地上の面積は何と恒星級。なのだが、恒星のサイズなんてピンキリなためこちらも原作では詳細不明のままです。原作初期の十六夜が太陽の表面積(地球の約13000倍)と同じくらいと想定しているため、本作でもその数値を採用。原作で判明したら修正します。
〇箱庭都市
原作及び本作のメイン舞台。前述の大陸上に存在します。
結構勘違いされやすいが箱庭都市以外にも大陸には都市が存在しています。都市の名前も箱庭だから紛らわしい。もしかしたら正式名称があるのかもしれないですが、例の如く原作では詳細不明のまま。なお箱庭都市は大陸に数ある都市の中でも最大規模とのこと。
この都市の東側が大陸の果てに接しているため、必然的にこの都市自体の位置は大陸の最東端だと思われます。つまり白雪さんの元住処、トリトニスの大滝は地味に箱庭都市の外だったり。
〇階層
箱庭都市は特殊な天蓋に覆われ、前述の世界軸のうちの一本が都市の中心を貫き、そこを基準として東西南北の四つの区切りにエリアが別れています。全体像のイメージはバームクーヘン。
エリアは更に七つの外壁によって上層から下層まで区切られています。外壁は全て世界軸を中心に円のように存在し、内側の外壁にいくほど都市の中心部である上層に近づいていき、同時に住人たちの強さもインフレしていく。
さらに外壁によって定められたエリアごとに外門を示す数字が与えられおり、都市の内側にいくほど数字が若くなる。要するに住所のようなものである。
この一連の仕組みが全都市共通なのか箱庭都市限定なのかは例の如く(ry。