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本編どうぞ・・・
あれから・・・金のオロチが現れてから二週間程が経っただろうか。
俺たちは作戦が決定されて決行されるまではとにかく待つようにと言われている。
その間にまたもやニブルが頑張ってくれた様だ。毎度毎度良くやるもんだ。
能力などの全てが未知数の
ミサイルからレーザー、至れり尽くせりな兵器で攻撃を撃ち込んだ訳だが、いつも通りの結果・・・・能力を暴いただけで(それでも武勲章ものだが。)特にダメージなどの効果は見られなかった。
その理由はフレスベルクの様にエーテルを纏っている訳でも無ければ、リヴァイアサンの様に重力を操っている訳でも無く、ユグドラシルの様に倒しても倒しても無際限に復活する訳でも無い。
オロチの能力は“咀嚼と反芻”。
字の通り、自分に放たれた攻撃を8つの頭を使って"捕食"して、それを吐き出す。
更にはいずれかは来るかと思われていた
だがしかし、ドンドンと海を渡りながら意味も無く行進を続けるオロチ。それを放置して見過ごす訳にもいかず、ニブルは今も攻撃を続けて足止めに徹していた。
当然、それもいつまでも続く訳が無い。
ニブルが提示した限界が今日だった。
ドラゴンの討伐作戦が行われる度、俺たちが集められる作戦室。そこで深月が話していた内容を俺は頬杖をつきながら聞いて解釈した。
「_______以上が、この二週間で明らかになった金のオロチの特徴、能力です。何か気になった点などは?」
ホワイトボードの前で話していた深月が話に区切りを付けて俺たちに質問を投げかける。
俺は特に質問なんてないが・・・っと、何か悠があるようだな。
「オロチの現在の様子は?出現当初からの些細な変化など、少しでも頼む。」
「現在も相変わらず足止めされながらも少しずつ歩を進めています。目立った外見の変化は・・・・1つだけ。外見とは言い難いですが何故かオロチの周りが高温になり水蒸気がかなり薄い霧の様になっていると報告が。
他に、何かありますか?」
「俺は、特に無いな。」
「僕もノアと同じで特に無いかな。」
俺と零夜が返事をする。
他のアリエラやリーザ達も同様の反応をしめした。
「・・・それよりも、作戦内容だ。
本当にそれで通用するのか?」
「えぇ、100パーセントとは行きませんが高い成功率で成功するかと。」
俺たちにミッドガルから提示された作戦はそこまで難しい物では無かった。
深月を除く全員でオロチの頭を相手取り、ガラ空きになった胴体に彼女が反物質弾に撃ち込む、という物だ。
『お前は何かあるか?スペクルム。』
『そうですね・・・特にはありませんが気掛かりになるとすれば高温を放ってるっていう事くらいですかね。』
『だな。所でお前って今出れるか?一応深月の事だからお前を作戦に加えているだろうが、直接確認しておけ。』
自分の頭の中にいるスペクルム。彼女と話しながらも俺は彼女に出てくる様言い進める。
彼女は特に渋る様子も無く俺のダークマターから自分の身体を構築して出てくる。
俺の身体から黒い粒子、ダークマターが溢れ出しそれらが彼女の形を作り出す。
ドンドンと形取られていくその姿は白と黒のメイド服に赤と黄の大きなリボンに髪飾り、肩辺りまで伸びた黒髪という相変わらず何とも言えない姿をしていた。
それを見た他のメンバーは特に驚く様子も無かったがイリスやティアは顔に喜びを露わにする。
「わあ!スペクルムちゃん久しぶり!」
「えぇ、そうですね、イリスさん。」
「スペクルムさん・・・当然、あなたも参戦しますよね?」
「まあ、そういうのは柄では無いですがやりますよ。
それに、幾つか気掛かりになる事がありますし。」
「気掛かり?何ですか?」
スペクルムの少し意味ありげな発言に首をかしげる深月。
『深月達には、あまり魔術の事は話すなよ。』
『何だ、気づいてたんですか。分かってますよ、それくらい。』
自分のダークマターで形成されているが故のテレパシーの様な言葉を発せずに意思だけ伝える事が出来る2人が誰も知られていない間で短い会話を済ませる。
これはかなり便利な物だ。
「いえいえ、作戦に何か影響があるという程の重要な物ではありませんよ。ただの思い込みかもしれませんし。」
「そ、そうですか・・・なら良いんですが。」
少し納得のいっていない様な表情を浮かべたがそれも既に立ち消え、一気に竜伐隊隊長としての凜とした表情を表に出す。この辺りはやはり流石って所か。
「みなさん、行きますよ!」
【了解!!】
隊長の号令と隊員の返事。戦いの開始を表す合図が作戦室に響いた。
〜*〜
目的地へと向かうヘリの中、とりあえず・・・俺も気にかかってた事があるからな・・・
『スペクルム、聞こえるか?』
『ええ、聞こえますよご主人。』
『何となーく、察しはつくんじゃあないか?』
『当然です。オロチから見られた尋常じゃない量の魔力・・・あれは何なんでしょう?』
『さぁな。正直な所考察はほぼ立てられないな。
1つはあいつの能力に何か魔力が発生、もしくは消費される様な何かがある。』
『2つ目に、何か魔術が使える人物が何かの条件で発動する様な魔術をオロチに仕込んだ。』
『そんな所か。ただ、見ていた感じだと咀嚼と反芻をしている時も魔力が使われていたり生み出されている様子なんて無かった。』
『けれど、あそこまで魔力を使う魔術、そこから考えられる魔力の総量、明らかに魔力を増やす様なアーティファクトを使ったとしても到底、普通の魔術師には補う事など出来ない量ですし・・・』
『何だ・・・何が間違っている?』
『前者の場合はそもそも見た感じではあり得ない。
後者の場合は第三者が関与したとするのならニブルの監視網に引っかからない訳がない。例えそれをすり抜けてオロチに術を施したとしてもあそこまで大量の魔力は感知出来ないでしょうし・・・』
『前者は無いとして後者は・・・全能者のパラドクスって奴か。』
『確か・・・全能者が誰にも持ち上げられない石を創ったが、自分もそれを持ち上げれず全能者ではなくなり、創れなかったとしても全能者ではなくなる。でしたっけ?』
『ああ、後者のパターンを当てはめるとどちらともあの異常な魔力を持ったオロチでは無くなる。
なら、前提条件が間違っているのか?』
『何でしょうね・・・?』
『何だ・・・どうすれば成り立つ?』
『『・・・・・・・・・・・・・・・・!オロチが出現する前、もしくは直後に第三者が関与した・・・?』』
『そうか・・・それなら成り立つが・・・誰が?』
『そう、そこなんですよね・・・』
「・・・きて」
「お・・・・い・・・・おき・・・!」
「起きてって言ってるじゃないか!ノアくん!!」
!?・・・アリエラか・・・・
「何だ、いきなり?」
「何だじゃないよ!もう到着直前なんだから早く準備してスペクルムを出して!」
「あ、あぁ・・・分かった。」
おお、怖い怖い。まあ可愛いからいいんだけど。
『おい、スペクルム。もうご到着の様だぜ。』
『了解です、ご主人。』
スペクルムが俺の身体から出てくると零夜が話しかけてくる。
「ノア・・・寝てたのか?」
「あ、ああ・・・ちょっとだけな。」
「そう・・・そろそろ作戦開始だからちゃんとしてよ?」
「分かってるさ。俺だって寝ぼけてやらかすほど、馬鹿じゃない。」
軽く会話を交わして降下を待つ。
そして、俺たちはヘリの機内から着陸したのを確認して飛び出した。
・・・奥に見える影、あれがオロチか。
周りには特に何もなくただただ陸続きの平野だった。
俺は改めて気合を入れようと左手を握って右手に打ち付ける。
「よっしゃ!行くぜ!!」
ありがとうございました!
コラボもそろそろ佳境でございます。
今回零夜君のセリフがあもりにも少なすぐるので次からはもっと活躍させたいですな。ちょうど次戦闘ですしおすし