極星寮のお兄さん?   作:ジョニーK

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5/3 あらすじと第一話にて紹介されている、オリ主の部屋番号を116号室から103号室に変更しました。

116号室には悠姫が住んでいました。
大変失礼しました。


〜序章と日常編〜
第一話〜出会いの季節〜


広大な敷地面積を有する遠月の一角にある『極星寮』。周囲は森に囲まれかなり古めかしい建物。そこの103号室に住まう一人の男子高校生、彼の名前は『諸星 圭(もろぼし けい)』。遠月学園高等部三年生で、髪型はショートで天然パーマの髪色は銀髪。身長170cm、体重70kg、筋肉質ともぽっちゃりともとれない微妙な体型である。目は一重の細目。簡単に言うと平々凡々。穏やかな雰囲気と明るさを持つ。そんな彼の特徴は笑顔。人を惹き付けたり穏やかな気持ちになれるような何かがあると言われている。また、調理の際の真剣な顔とのギャップも凄いと言われている。

そんな彼は窓枠に手を置き外の景色を眺めながら春の陽気を感じ、微笑みつつ心を踊らせているのであった。

 

 

「さて、新1年生はそろそろ式が始まる頃か。寮の皆が帰って来るまでにお祝いの準備をしなくちゃな!よし、あいつにも声かけるか」

 

 

そう言って窓から離れ、寮内を繋ぐパイプ管?に向かって件の人物に声をかける。

 

 

「慧!入学祝?進学祝?まあどっちでもいいや。その準備するから手伝ってくれ!」

 

「………」

 

「あれ?慧!さーとーしー!一色慧くーん!君は包囲されている!大人しく出て、あ、いや、出てこいは違うか…応答せよ!一色慧隊員!」

 

「………」

 

「返事がない。ただの屍のようだ」

 

「何をさっきから一人でぶつくさとくだらない事を言ってるんだい!?うるさいったらありゃしないよ!」

 

 

返事をしたのは、極星寮の寮母である『大御堂ふみ緒』。『極星のマリア』と呼ばれている人物。

 

 

「あ、すみません。ふみ緒さん、慧、知りません?」

 

「一色なら式の方に出てるはずだよ。あんたと違って忙しいんだよ」

 

「ああ、そっか。さすが第七席だ」

 

「というかあんたは行かなくていいのかい?」

 

「いや、あの子達が帰ってきた時に美味しい物でも食べさせてあげたくて?」

 

「なんで疑問文なんだい…はあ…おおかた面倒とかそんなところだろ」

 

 

溜め息をつき、呆れながらもおおよその予想をたて語りかけるふみ緒。

 

 

「いやいや、それは2割で、8割はさっき言ったことだから!」

 

「はあ…とにかく!あんたも顔出すくらいしてきな!あの子たちの晴れ舞台なんだよ?写真でも撮ってきな!料理は私が作っておくから!」

 

「は!?そうだ!皆の素晴らしい晴れ姿を記録に残さなければ!!ふみ緒さん!超特急で行って参ります!」

 

圭は急いで着替えをすませ、式が行われている場所へ向かう。もちろんカメラを持つのも忘れずに。

桜が舞う道を自前の自転車を必死の形相で漕ぎながら、式典会場を目指す。

全ては可愛い後輩たちのために。

 

 

ここまで見ていればある程度はわかると思うが、この男は後輩達が大好きであり、家族のように、弟や妹達と接するように関わっている。それは極星寮のメンバーのみに関わらず、関わる後輩全てである。

もちろん彼も人間、聖人であるわけもなく苦手な人種も存在する。

しかし、その人の良い部分も悪い部分も含め好こうとする。あまりにも酷いもの、迷惑行為や暴力等に関しては、注意というよりは説教を始めてしまう。説教の際は、真剣な表情だか、終わりの際に見せる笑顔が怖いらしい。

そもそも暴力に関しては教員達が許すはずもない。というより遠月学園ではそのような行為は滅多に起きない。

何故ならば、揉め事等にはこの学園特有の『食戟』というものを用いて解決する。食戟については後程説明しよう。

 

 

 

 

 

学園の駐輪場に自転車を置き、式典会場に到着した圭は、寮生や関わったことのある者達を探す。式典は始まっているようで、どうやら学年賞の授与が始まるようだ。

登壇したのは『神の舌(ゴッドタン)』とまで呼ばれる優れた味覚を持ち、遠月学園総帥の孫娘『薙切えりな』だった。

彼女と圭は、圭が高校一年の時からの知り合いである。圭が彼女に試食を頼みアドバイスを貰ったり、逆に圭がアドバイスをする等、それなりに関わりのある生徒である。そんな彼女をまるで自分の妹であるかのように写真を撮りまくる。

 

 

「(うん。えりなちゃんの晴れ姿バッチリだ。後で総帥にも渡そう)」

 

 

そんなことを考えていると、次は遠月学園総帥である『薙切仙左衛門』の挨拶が始まったようだ。総帥のありがたい言葉を聞きながらまず目に入ったのは、極星寮206号室の『一色慧』だ。普段の優しい笑顔とは違い真剣な表情で立ち、圭に気付くと笑顔で応えた。

 

 

『(さとしー!素敵な笑顔をありがとう!)』

 

 

その二つの顔を興奮して撮りまくり笑顔を浮かべながら次を探す。

そうしていると何人かがカメラの音に気付き振り向く。その際に見つけた知り合いを何枚か撮り笑顔で小さく手を振り、後で時間がある時に渡そうと決め、まだ見つけていない寮の男子4名と女子3名を探す。

 

 

「(あっ、発見!峻!善二!大吾!昭二!くぅ〜!四人ともいいね!いいよぉ〜!)」

 

 

発見した4名をこれでもかというくらいに撮りまくる。漸く満足したのか女子3名を探していると直ぐに見つけた。

 

 

「(悠姫!涼子!恵!はぁ〜可愛い!いいよ!最高だ〜〜!)」

 

 

前後計7名の寮生を撮りまくりながら軽くトリップする圭。

そして、一仕事終えたかのように軽く汗を拭うような仕草をしていると、編入生の挨拶が司会の子に注意されながら始まるようだ。

 

 

「じゃあ手短に。二言三言だけ。えっとー幸平創真って言います。この学園のことは正直、踏み台としか思ってないです。思いがけず編入することになったんすけど、客の前に立ったこともない連中に負ける気つもりはないっす。まあ何が言いたいかと言うと、要するに入ったからにはてっぺん取るんで。三年間おねやしゃーす。」

 

「(へぇ〜…また面白い子が入ってきたみたいだね。幸平創真君…か…いいね!記念に一枚!)」

 

 

そう思いながら写真に創真を収めると同時に一年生達からは怒号やら様々な物が壇上に投げられる。そんな光景も写真に撮り会場を後にしようとした。

だが…

 

 

「諸星よ、こんな所で何をしておる?貴様には本日、第二席の『小林竜胆』と仕事があったと思うが?」

 

 

グギギ…と首を動かし声をかけて来た人物に顔を向ける。そこには…

 

 

「そ、総帥。ご、ごきげんよう。いやー、ちょ、ちょっと可愛い後輩たちの姿を一目見ようとおも…「そのカメラはなんだ?」……すみませんでしたー!」

 

 

目の前に現れた総帥に言い訳を言おうとするも、圧倒的な威圧感の前に耐えきれず綺麗な土下座をする圭。

 

 

「直ちに向かわせていただきます!閣下!」

 

「ワシは総帥だ。えりなも撮ったのなら仕事が終わり次第持ってくるように…いいな?」

 

「ハッ!かしこまりました!」

 

 

総帥のツッコミ?をもらい用件を聞き終わると、敬礼をし、その場を後にする。

 

 

 

 

 

 

「はぁ〜…冷や汗かいちまったよ」

 

 

竜胆がいると思われる校舎の方向へ向かいながら、盛大な溜め息を漏らす。

 

 

「(竜胆との仕事のこと、すっかり忘れてたわ。竜胆にも謝らないとな…)」

 

そんなことを考えながら待ち合わせの場所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

4月、それは別れの後に訪れる出会いの季節。

諸星圭、幸平創真、極星寮生、遠月学園に集いし若者達の新たな一年が始まる。




書いてたら入学式がやっと終わりました。
原作に追い付くのはこの調子だと年単位かも?
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