極星寮のお兄さん?   作:ジョニーK

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お待たせしました。
一話で初日を終わらせようと思ったら長くなってしまいました。

とりあえずお上がりよ!


第十四話〜研修初日とアルディーニ兄弟〜

開会式が終わり、それぞれが担当するバスに向かっていった。さて、俺も移動するかね。

俺は今回の担当である乾さんと同じバスに乗り一年生が乗り込んだのを確認して移動を開始した。どうやら創真と恵が同じ場所のようだ。

しかし、極星寮の後輩と同じだというのに気分が上がらない。それは、隣に座る乾さんと挨拶の時の事があり気まずいからである。と、とりあえずこの空気を払拭しないと!サポートである俺が講師のテンション落としてどうする!

 

 

「「乾さん(圭君!)」」

 

「「………」」

 

 

oh……まさかこんなベタな展開になるとは…この諸星をもってしても見抜けなんだ…しかも乾さん俯いちゃったし。

 

 

「えっとそちらからどうぞ」

 

 

苦笑しながら順番を譲ると、わざとらしく咳払いをして乾さんが話始めた。

 

 

「堂島先輩の部屋の事なんだけど…」

 

 

気を利かせてくれたのか小声で話してくれている。やっぱりその話だよな…

 

 

「いえ、別に料理人を辞めたりはしませんよ。色々とあって、前みたいに料理がちょっと…できないというか…」

 

 

あの時の弁解をし、俯きながら応える。原因はわかってる。全てはあの日から…あれがなければきっと…

 

 

「すみません。せっかくお忙しい所をこうやって来ていただいてるのに」

 

 

一旦話を切り、謝罪を述べると「気にしないで」とでも言うように優しく微笑みかけてくれ、続きを促すようにそのまま黙っていてくれる。

 

 

「ただ…すみません。詳しい事は言えません。まだあいつらにも話していないので…」

 

「あいつら、とは?」

 

「現十傑三年と、極星寮の子達です」

 

 

そう言うと少しの瞑目の後に「わかりました」と言って微笑んでくれた。

 

 

「ただし!」

 

 

乾さんは真剣な表情で人差し指を立て俺の顔の前まで持ってくる。

 

 

「あまり溜め込み過ぎないように。困ったらいつでも私を、私達先輩や先生を頼ること!」

 

 

そう言って最後に微笑んで「いいですね?」と子供をあやすように言ってくれた。俺は「ありがとうございます」と微笑んで頭を下げた。俺は良い先輩に恵まれたな。下手したら惚れてたかもしれないな。

乾さんは、話は終わりと軽く手を合わせ持ってきていた袋からお菓子を出して二人で食べながら会場に着くまでの間、談笑していた。

 

 

 

 

 

 

会場に着き、生徒全員が調理場のある建物に入ったのを確認して中に入り、乾さんの座っている講師用の椅子の横に立ち、開始を待つ。懐かしいなぁ。俺も二年前は向こう側であんな顔してたのかな…おっと、仕事の前に写真撮っておこう!

そう思い、乾さんの許可を取って写真を何枚か撮る。後で新聞部にも渡してやるか。

 

 

「それではーー」

 

 

乾さんが説明を始めて開始の合図がされる。テーマは『和食』で、外に広がる広大な大地から食材を確保してくる…と。

最初、皆が皆、開始されたことに気づかず慌てて出ていく。そんな中、創真と恵、金髪の子とペアであろう太った子が話していた。そして、金髪の子が乾さんの前に来て、創真ペアとの勝負の審査を依頼する。

 

 

「え?なんでですか?課題と関係ないですから嫌ですけど」

 

「へ?あ、そうですね…」

 

 

一瞬時が止まった気がした。いや、うん。ドンマイ。笑いを堪えていると創真が金髪の子にこの空気を指摘し、ペアの子は笑って「カッコ悪いよ。兄ちゃん」と言っていた。ん?兄ちゃん?は?兄弟!?

俺が二人を交互に見ていると今度は俺の前に金髪の子が来た。

 

 

「で、では!諸星先輩!貴方にお願いしたい!」

 

「へ?あ、俺は講師じゃないし、乾さんのサポートとかあるから無理」

 

「へ?あ、そうですね…」

 

 

うん。ごめんな。興味はあるし後輩のお願いを断りたくはないんだけど、立場的に無理なんだわ。そして、金髪の子は創真に捨て台詞を吐きながら弟に連れられ調理場を後にし、創真達も遅れて出ていった。

全員を見送り、持ってきた資料に目を通す。さっきの子は…『タクミ・アルディーニ』と『イサミ・アルディーニ』か。イタリアの大衆食堂『トラットリア・アルディーニ』の跡取りね。中等部二年から編入って事は、俺と創真と同じ編入生なんだな。それに創真と一緒で大衆食堂出身か…なるほど。創真のあの挨拶がタクミ君のプライドでも刺激したかな。

資料に目を通し終えて、乾さんの方を見ると持ってきていた、柿の種を食べていた。

 

 

「乾さん、何かやることあります?」

 

「う〜ん…特にないですね。あ!私の話し相手をお願いします」

 

「かしこまりました」

 

 

「どうぞ」と隣に座るよう促され、「失礼します」と断り座って、二人で昔話をしながら一年生達を待つ。一年の時は瑛士と組んでたっけ。二年しか経ってないのに本当に懐かしいな。あの頃は十傑なんて遠い存在だったけど、今は末端だけどその席にいるなんてな…「俺もあの頃の十傑達のように目指す存在に成れているんだろうか」

 

 

「ふふっ、大丈夫。きっと成れていますよ」

 

「あ、口に出ていました?」

 

「はい。ばっちりと♪」

 

 

乾さんはクスクス笑いながら応える。なんか、恥ずかしいな…

 

 

「自信を持ちなさい。貴方は私が認めた一人なんですから」

 

 

乾さんは俺の手を取り、微笑みながら諭すように言ってくる。本当に惚れてまうやろーーー!

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

照れながらもお礼を言うと「どういたしまして」と言って、乾さんはまた柿の種を食べ始めた。

 

 

三十分程が経った頃、タクミ君を先頭にして一年達が戻ってきた。ほとんどの生徒が魚や山菜を持ってきた中、アルディーニ兄弟が持ってきたメイン食材は『合鴨』だった。うん。この試験の意図をちゃんと理解してるようだね。人ってのは慣れない環境や状況に置かれると、どうしたって視野や思考等の幅が狭まってしまう。厨房の中だって常に状況とかは変化する。そういった中での対応力や発想力。これがなければ、まずこの試験は落ちる。えーっと創真達はっと…食材は他の子達と変わらないか。これは一歩、タクミ君がリードかな。

そして、アルディーニ兄弟の調理が始まった。イサミ君が包丁を持った瞬間、人が変わったように扱い始めた。いや、変わりすぎでしょ…あれなの?ハンドル握った瞬間人が変わるみたいなやつなの?でも、捌き方は繊細かつ丁寧。凄い後輩をまた一人見つけられたな。

二人の無駄のない動きに他の生徒は作業を止め見ている。いや、観ていたいのもわかるけど、君たちも早く調理しなさいな。創真達と何か話終えると、次は『メッザルーナ』という半月を意味するイタリアで使われる両手持ちの包丁を使い仕上げに入った。俺、あんな包丁使ったことないけど、なんか面白そうだな。機会があれば試したいな。

そして、一番に料理が完成し乾さんと何故か俺にも配膳される。

 

 

「えっと、タクミ君?俺は審査員じゃないから作らなくても良かったんだけど」

 

「いえ、できれば諸星先輩にもご試食していただきたかったので」

 

「まぁ…そういうことなら遠慮なく」

 

「合鴨の香り焼き 緑のソースを添えて。Buon' appetito(ブォナペティート)」

 

 

先ずは乾さんが一口食べ、光惚の表情を浮かべる。しかし、添えられているソース、『サラサベルデ』に対し、一部の生徒が声をあげる。

 

 

「いいえ。このソースはアンチョビではなく、鮎の塩辛、“うるか”を主体に作られています」

 

 

声をあげていた生徒達がざわめきだす。

 

 

「うるかは本来一週間以上かけて作るものですが、これは即席ですね」

 

「はいーー」

 

 

うるかの作り方についてタクミ君が説明をする。んじゃ俺も一口。おお!合鴨の香ばしさと、鼻に抜けるようなソースの清涼感が、より一層味わい深くなっている。

 

 

「そう!これは即席うるかを主体にした、“和風サルサベルデ”です!」

 

「イタリアンのソースを和風に仕上げたのか。むね肉も醤油・辛子・黒胡椒・蜂蜜を混ぜたタレを使って、香ばしくなっていてこのソースとの相性も良い。素晴らしいな」

 

 

思わず拍手をしてしまった。正直驚かされたよ。ここまでの品を食べれるとは思ってなかった。

 

 

「合鴨とサラサベルデ、それぞれに和風のエッセンスをちりばめて、見事に日本料理としてまとめあげている。タクミ・アルディーニ、イサミ・アルディーニ、合格とします」

 

「タクミ君、イサミ君。美味しい料理をありがとう」

 

 

乾さんが合格を言い渡し、俺が礼を言う。

 

 

「「Grazie!(グラッツェ)」」

 

 

拳を合わせお礼を述べるアルディーニ兄弟。うん。文句なしだな。

合格をもらったタクミ君が、創真に何を作るのか聞いていた。創真が応えずにいると、乾さんがさっき断った勝負の審査をすると言い出した。それに対しタクミ君は嬉しそうに、創真がやる気に溢れた反応をする。

 

 

「では負けた方は土下座を」

 

 

あ、やっぱりタダではないんですね。しかも負けた方が相手に「僕は負け犬です」と三回も土下座しながら言わなければならない。

 

 

「待ってください!さすがにそれはやり過ぎーー「ふふっ、圭君?」…なんでもございません」

 

 

待ったをかける俺を威圧による一言で黙らせる乾さん。もうね、好きにしたらいいよ…

土下座に関して恵は免除らしい。乾さん、恵のこと好きすぎでしょ。

タクミ君が仕切り直し、創真を挑発する。さて、創真達はどうするのかね。こうなると一手間かけたくらいの料理だと満足できなくなる可能性も出てくるしな。

創真は何かを思いつき、恵に調達する食材のメモを渡し、乾さんにルールを確認する。そして、柿の種を取り上げた。

 

 

「私のお茶請けーー!」

 

 

乾さんの悲しみに満ちた声が響き、創真は柿の種をタクミ君に渡して食材の調達に向かった。

隣で落ち込む乾さん。どうすんだよこれ。

 

 

「い、乾さん。元気だしてください。まだまだ審査は残ってますから」

 

「はい…」

 

 

なんとか落ち込んだ乾さんを慰め、審査の続きをする。創真のやつ柿の種をどうするつもりなんだ?

創真達が戻ってくる間も審査は続き、ほとんどが魚料理で乾さんが飽き始めていた。何組かは合格したものの、中々合格が出ずに一年生達は苦しんでいた。

 

 

「ふぅ…そろそろ歯応えのある品が欲しいですね」

 

 

乾さんはお茶を飲みながらそんなことを言い出す。確かに似通った品ばかりで飽きるだろうな。

「時間切れまで何度でも作り直して良いですよ」という乾さんの言葉を受け、まだ合格していない一年生達は外に駆けていった。

そして残り十五分、創真達が戻ってきた。創真を確認したタクミ君が、興奮のあまり柿の種を握り潰してしまう。イサミ君にそれを指摘され、慌てて創真に謝る。

 

 

「気にすんなよ。手間が省けた。それにまだ十五分もあるじゃん。定食屋で十五分も待たせたら客が皆帰っちまうよ」

 

 

そう言ってタクミ君から柿の種を受け取り、調理を開始した。

恵が丁寧に山菜の下処理を始め、創真が次の指示を出す。良かった。恵のやつ落ち着いてるな。普段の授業の様子を聞いてた限りで心配してたんだけど。どうやら来るまでの間にしっかりと打ち合わせはしてたみたいだな。

一方、創真は岩魚を捌き、柿の種を袋に入れ砕き始めた。なるほど。柿の種を揚げ衣にするのか。

創真達も役割分担がしっかりと出来ていて流れるように作業が進み、料理が完成し配膳された。

 

 

「諸星先輩、すんません。先輩の分の準備がなかったんで乾先輩が良ければ二人で食べてください」

 

「あ、いや俺のことは気にしなくて良いから」

 

 

創真が頭を下げて言ってくる。俺は審査員じゃないから気にする必要もないのに。律儀なやつだな。

 

 

「じゃあ二人でいただきましょう」

 

 

手を合わせ、微笑みながら此方を見てくる乾さん。

 

 

「わかりました。ではお言葉に甘えさせていただきます」

 

「それじゃ冷めないうちにお上がりよ!」

 

「はい。いただきます。わぁ〜私の柿の種がこんな素敵な揚げ物に」

 

 

乾さんが岩魚の揚げ物を一つ取り、自分の柿の種の使い方に喜んでいた。そして添えられたソースを付け、少し息で冷まして一口。

 

 

「なんて素晴らしい歯応えでしょう!ザックザク♪それでいて中の身はホックホク♪衣に守られ岩魚の旨味が凝縮されています!」

 

 

乾さんの評価を聞き、俺も一口食べようとするが、箸が見当たらない。

 

 

「創真、俺の箸は?」

 

「あ、すんません。なんかもうないみたいで」

 

 

いやいや、そんなことこそないでしょ!だから、乾さん落ち着いて!俺にアーンとかしなくていいから!恥ずかし過ぎるから!

 

 

「あ!そうだ!タクミ君の時に使ってた箸がーー」

 

 

乾さんに取り上げられました…もう勘弁して…(泣)

 

 

「ふふっ、諦めなさい。アーン」

 

「くっ…わかりました。漢諸星!逝きまーす!」

 

 

覚悟を決め勢いで岩魚の揚げ物を食べる。うん。衣にも柿の種の味がついてて美味しい。このソースは卵の素と木の芽のソースか。卵の素に塩と刻んだ木の芽を混ぜ混んで爽やかさを出している。それにより脂っぽさが打ち消されて上品な味わいを作り出しているわけか。添えられている山菜も抜かりなく、岩魚との対比で実に目に鮮やかだ。俺達が味わっている間、恵が創真に今回のアイディアについて聞いていた。どうやらおかき揚げをアイディアの基にしたらしい。うん。美味い!それにこちらもアルディーニ兄弟に負けず劣らずのアイディアだ。

 

 

「名付けて、“ゆきひら流 岩魚のお柿揚げ”だよ」

 

 

創真のネーミングに文句を言うタクミ君。うんうん。少年漫画のライバル同士みたいでいいね!それに美味しくて箸が止まらない。

気付けば完食していた。

 

「幸平創真、田所恵、合格とします!」

 

「とても美味しかったよ。ごちそう様でした」

 

「お粗末様!」

 

 

恵と創真が手を合わせ喜びの表情を浮かべる。

そして、周囲の怪訝な視線に気づいた。あ、美味しくてすっかり忘れてたけど、ずっとアーンで食べてたんだった。やめて!そんな目でみないで!誤解だから!そういう関係じゃないから!

俺が一人で悶えているうちに終了時間が来たようだ。創真とタクミ君が乾さんに勝敗の結果を求めていた。なかなか決まらないでいると、乾さんの携帯電話が鳴り、文句を言っている。

どうやら相手は四宮さんだったらしく慌てて帰りの準備を始めるよう指示し、勝敗の結果は保留となった。片付けを終えてバスに乗りホテルに向かった。

 

 

 

 

 

 

ホテルに着き、皆と別れて次の課題の準備を手伝う。あ、ちなみに乾さんは四宮さんに何処かへ連れて行かれた。助けを求める声が聞こえた気がしたが気のせいだろう。御愁傷様ですと手を合わせて見送った。

エントランスに残った一年生達が集められ、新しい課題が関守さんから発表された。

悠姫が横にいる人達が誰なのか質問している。

 

 

「近くの施設で合宿中の上腕大学 ボディービル部の皆さんだ。まもなく、アメフト部とレスリング部の皆さんもここに来ることになっている。今日の夕食“牛ステーキ御膳”を各自50食分作ってもらう」

 

 

関守さんの説明を聞いた一年生達が怒号にも似た非難の声をあげる。

また悠姫が自分達の夕食について質問する。悠姫は質問係か何かかな?

その質問に対し、関守さんが冷酷なまでの現実を突きつける。

 

 

「50食あげた者から自分で賄いを作り済ませなさい」

 

「自分で?わ、私達に豪華ディナーは?」

 

「そんなものはない。ちなみに研修中の朝食、夕食は各自で調理してもらうので、そのつもりでいるように」

 

 

悠姫が絶望の表情を浮かべる。そうだよな。ホテルのディナーとか期待しちゃうよな。わかる、わかるぞ!その気持ち!涼子も口に手を添え悠姫を見ていた。頑張れ!負けんな!

 

 

「最後に…60分以内に課題を完遂出来なかった者は、その場で退学とする」

 

 

更に追い討ちをかける関守さん。ほとんどの一年生達の顔が絶望の色に染まり固まった。

 

そして、始まりの合図と共に怒号をあげながら各会場の厨房に入り、調理を始めた。んじゃ俺も仕事しますか。

関守さんの担当会場に移動して、俺も関守さんと同じく、今回は審査の役だ。量の配分等をチェックするというまあ俺でも出来る簡単なものだ。

どうやら、極星メンバーも全員同じ会場のようだ。

 

 

「これとこれは量が少ないから作り直しな。あ、そっちは出して良いぞ」

 

 

一年生達が持ってくる品をどんどん捌いていく。しかし善二のやつ大丈夫か?生まれたての小鹿みたいなってるぞ…課題が始まって数十分すると、創真が男子で一抜けを果たしていた。タクミ君が何やら言っていると関守さんに注意されていた。あの子は失礼だけどアホの子なのだろうか?

峻は落ち着いて捌いてるけど悠姫や涼子、峻以外の極星メンバーは少し焦っているようだ。本当はダメなんだけど一声かけてやるか。

料理を持ってきた担当の極星メンバーに小声で話しかける。

 

 

「後で、適当につまみにでもなりそうな物、差し入れしてやるから頑張れよ」

 

 

そう声をかけると残りの課題を怒濤の勢いで捌いていった。恵も無事合格したようだし、これで極星寮メンバーは全員合格だな。

他の子達にも声援をかけるが疲れのせいか今一成果は出ず、時間が来た。此処でも少なからずの一年生が脱落していった。

 

 

 

 

 

 

担当した会場と他会場の課題の片付けを終え、今は極星寮メンバーが集まっているであろう善二の部屋に差し入れを持って向かっている。誰かに見つかったらまずいからな。渡したらさっさと部屋に戻らないと。

部屋に着き中に入ると悠姫が飛び付いてきた。

 

 

「先輩!お疲れ様です!」

 

「ありがとう。皆も今日一日お疲れ様。これ差し入れな」

 

 

悠姫の頭を優しく撫で差し入れを渡すと、皆の下へ戻っていった。

 

 

「それじゃ、あんまり夜更かしするなよ」

 

「ええー!もう戻っちゃうんですか!?」

 

 

出ていこうとする俺の腕を掴み引き止める悠姫。

 

 

「ああ。仕事もあるしそれに、こういうことは本当はダメなんだ。だから、な?」

 

「わかりました…」

 

「それじゃ皆、明日も頑張れよ!陰ながら応援してるからな」

 

 

悠姫が離れたのを確認して、微笑んで応援を言って部屋を後にした。

 

 

 

無事に誰にも見つかることなく自分の部屋に戻り、残っていた仕事を片付ける。適当に食事を済ませ自分の部屋のシャワーで汗を流し、着替えをしてベッドに寝転がると睡魔が襲ってきた。

 

 

「総帥はなんでここに俺を出したんだろう…」

 

 

そんなことを考えていると、睡魔に勝てずいつの間にか眠りに落ちていた。

 




当初、極星メンバーと何とか絡ませようとした結果がこれだよ…

次は、四宮VS恵・創真です。

それでは!
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