極星寮のお兄さん?   作:ジョニーK

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今回は茜ヶ久保ももの出番です。

ももという平仮名の名前のため、かなり読みづらいかもしれません。
書いている際に片仮名表記にしようかとも思ったのですが、名詞でもありますし、片仮名にすると別作品の人物になりそうでしたので、平仮名表記にしてあります。
ご了承下さい。


第九話〜十傑第四席〜

創真side

 

一色先輩達の説明の後、諸星先輩は食堂を出ていった。俺はしばらくその場から動くことができなかった。まるで、猛獣の虎にでも睨まれているかのような威圧感だった。

 

今は、寮を出て田所と授業のある校舎に向かっている。

 

 

「あんな諸星先輩、初めて見た。ちょっと怖かったなぁ」

 

 

少し俯いてそういう田所。

 

 

「そうなのか?」

 

「うん。いつもは優しくて皆を大切にするお兄ちゃんみたいな人だから」

「そうか。確かに昨日話した感じはそんな感じだったな」

 

 

正直色々と驚いた。十傑ってのもそうだし、あの人、雰囲気変わり過ぎだろ。でも、料理だけでは誰にも負けたくねえ!諸星先輩達にも、親父にも。

 

 

「まぁとりあえず授業頑張ろうぜ!」

 

「そうだね!」

 

 

いつか倒すと決意して校舎へ走り出した。

 

 

 

 

 

 

諸星side

 

創真が入寮して一週間が経った。今は、いつも通り自分の仕事部屋で事務処理中。

あれから創真と寮の畑仕事を一緒にした。もちろん他の皆も一緒に。あの時の恵のおにぎりは絶品だったな。こう、和むというか人の温もりを感じる、優しい味だった。

 

 

「はぁ〜…後輩成分が足りない…」

 

「なに、キモいこと言ってるのよ…キモ星」

 

「おいこら、喧嘩売ってんのか?チビヶ久保」

 

「黙れ、キモ星天パ」

 

「黙りません〜!第一、天パを悪口にするんじゃねえ!全国の天パに謝れ!」

 

 

今俺と言い争っているのは、数時間前に書類を持って来たももだ。こいつ…俺はただ後輩成分が欲しいだけなのに…。

 

 

「よしっ!ならば書類はもうやらん!」

 

「は?何言ってるの?あんたさっき、ももが持ってきた“桜のカップケーキ”食べたじゃない」

 

 

いや、確かに食べましたよ?美味しかったよ?桜の香りでめっちゃ春を感じましたよ?さすがは第四席にして遠月学園当代きってのパティシエ。ご馳走様でした。

 

 

「は?あれは差し入れだろ?」

 

「あんた馬鹿でしょ?あれは取引よ」

 

「馬鹿って言った方が馬鹿なんですぅ〜!それにそんなこと明言してなかったしな」

 

「………圭は、もものこと、嫌いになったんだね…」

 

 

え?なんかいきなり涙目で訳わからんこといい始めましたよ。この子。

 

 

「な、泣いたってやらないからな!泣けばいいって考えは良くないぞ。うん」

 

「そ、そんなつもりじゃないもん…もういい…帰る…ごめんなさい…」

 

 

あれ、なんか罪悪感半端ないんですけど!?え?俺が悪いの!?なんか鼻啜りながら涙拭ってるんですけど!?アアアアア〜〜〜〜〜!!

 

 

「わかった!わかったよ!やります!やらせていただきます!!」

 

「わかればよろしい」

 

 

口角を上げ此方に振り向き胸を張るもも。

ま、まさか!?

 

 

「嘘泣きかよ!」

 

「騙される方が悪いのよ。早く仕事するわよ」

 

「クソッ!俺の馬鹿!」

 

「知ってるから早くして」

 

「うるせえ!」

 

 

ドカッと椅子に座り作業を再開した。ももはももでソファーに座り直し、作業をしている。

 

 

「おし、こっちは終わったぞ。そっちは?」

 

「こっちも終わったわ。ありがとう。キモ星」

 

「お前は素直にお礼が言えんのか!?」

 

 

ももの髪を乱暴に撫でる。こいつは身長差がちょうど良くて撫でやすいな。涼子とか撫でようとすると向こうから屈んで催促してくるから、色々見えそうで目のやり場に困る。なんで胸元開いてる服ばっか着るんだよ…

 

 

「やめて!せっかくのセットがぐちゃぐちゃになるでしょうが!」

 

「おっと、わりいわりい。いや、ちょうど良い所にあるからついな。」

 

 

ポンポンと頭を優しく叩き手を離す。

ももは髪を整えながら此方を睨んでくる。

 

 

「あんた、他の女の子の髪も撫でたりしてないでしょうね?」

 

 

今度はジト目で見てくる。仲良くなる前はあんな無愛想だったのに、今は百面相である。普段からこうやってればもっと人気者だろうに。見た目は悪くない、というよりは可愛いんだし。

 

 

「ん?まぁ寮の子達とか仲良くしてくれる後輩、後は竜胆くらいかな。あ、竜胆はなんか疲れたからとか言って膝枕要求してくるんだよ。なんか猫っぽくてつい撫でちゃうんだよな。男の膝枕の何が良いんだかわからんが」

 

「はぁ!?人数もそうだけど、ひ、膝枕ってなによ!?」

 

「いや、俺に言われても」

 

「良い!?無闇に女の子の髪っていうのは触っちゃダメなの!デリケートだし嫌がる子もいるんだから」

 

「そうなのか?でもーー「でももへちまないの!わかった!?馬鹿星!」…お、おう」

 

 

なんか凄い剣幕で圧しきられてしまった。そうだったのか。よし、極力我慢しよう。

 

 

「…えっと、圭。ここに座りなさい」

 

 

落ち着いたのか、ソファーに座り横をポンポン叩いている。

 

 

「は?いや、早く書類出して帰りたーー「良いから!」…はい」

 

 

言われるがままに横に座ると頭を膝の上に乗せてきた。

 

 

「えっと、ももさん?これはーー「黙れ。大人しくしてろ」…あい」

 

 

もう泣きたい。早く帰って後輩成分を補給したいのに…とりあえず早く満足してもらうために、ここは大人しく言うことをきいておこう。

 

 

「け、圭、あ、頭撫でなさい」

 

「いや、お前さっき撫でたらダメってーー「ももは良いの!」…はぁ〜…わかったよ」

 

 

つい溜め息をついてしまった。最近、溜め息が多くなったのは気のせいではないな。

女の子って良くわからん。これが世に言う女心と秋の空ってやつなのかね。

 

 

「ふふっ♪」

 

「ん?どした?」

 

「なんでもないわよ、馬鹿星」

 

「???」

 

 

撫で始めると急にニコニコ顔になるもも。そんなに良いもんなのかね。

しかし、こうやって見てみるとなんか犬っぽいな。いや、ウサギか?まぁどっちでもいいや。

 

 

「zzz」

 

 

寝息をたてながらいつの間にか寝ているもも。疲れてたのかな?

はぁ〜…どうすっかなぁ…このままって訳にもいかないし、ももには悪いけど起こすか。

 

 

「おーい、起きろ〜」

 

「う〜ん…zzz」

 

 

起きねえし…しかもワイシャツ掴んで離しやがらねえ。なに、この可愛い生き物。抱き締めて頬擦りした。しないけどな!後が怖いし。

 

 

「…ま、たまにはいいか」

 

 

そう小さく呟きももが起きるのを待った。

 

 

 

 

 

 

ももside

 

今ももは友人である圭の部屋で、一緒に事務作業をしている。

黙々と作業をしていると圭がまたアホなことを言っている。それを適当に流しながら作業をしているとももの発言が気にくわなかったのか、圭が突っかかってきて言い争いになってしまう。

こんなやり取りがももは好きだ。ももは人見知りで初対面の人には冷たくしてしまう。圭以外の十傑とは中等部からの付き合いだから問題はなかったけど、圭とも最初はここまで仲良くはなかった。日々を過ごしていくうちに自然と仲良くなった感じね。今でも素直になれない時もあるけど。

だから圭の扱い方も知っている。ももは嘘泣きをして、帰る素振りをすると、圭はやっぱり折れた。ちょろいわね。嘘泣きに気づいて何か言ってるけど適当に流す。怒りながらも作業を再開する圭。ももも作業を再開する。

お互いに作業が終わる。一応お礼を言ったのだが、キモ星を強調し過ぎたのか髪を乱暴に撫でてくる。せっかくのセットがあああ〜〜〜!

 

 

やめるように言うと、素直にやめる圭。そして、優しく頭をポンポンと叩いてくる。むぅ〜なんかムカつく。髪を直しながら、圭を睨み付ける。ジト目に変え、他の子にも同じようなことをしてるのか聞くと、予想外の答えが帰ってきた。

寮の子達や後輩はわかる。でも、まさか竜胆の名前が出てくるとは思わなかった。し、しかも膝枕しながらですって!?確かに二人の仲の良さならやってもおかしくはないけど…

ももはそんな二人を想像して悔しくなり、女の子の髪を触るのを禁止にした。あ、そうするともう撫でてもらえなくなる…それは嫌だ。

ももは隣に座るように、圭を呼ぶと、嫌そうな顔をする。どうやら早く帰りたいらしいが今のももは止まれない。

無理やり座らせると、勇気を出して頭を圭の膝に乗せる。胸が高鳴る。やばい。鼓動が速くなりすぎてちょっと苦しいかも。でも、ここまでしたなら言わなきゃ。

ももは吃りながらも頭を撫でるように言う。案の定さっきのことを言ってくるので間髪入れずに、ももだけは良いと言う。

ゆっくりと優しく撫でてくれる。すると、先ほどまでの鼓動は収まり、気持ち良くてつい笑ってしまうと圭が見てくる。圭との問答を適当に終わらせ幸せを噛みしめる。ずっとこうしてたいかも。あ、ちょっと眠くなってきたかも。最近、ちょっと忙しかったから疲れてたのかな。

浅い眠りについていると、圭が起こしてくる。嫌だ。まだ終わりたくない。ももは圭のワイシャツを掴み寝たふりをする。

圭は諦めたのか再び撫で始めてくれた。圭の温もりを感じながら残っていた眠気に意識を渡し、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとう。大好きだよ。圭。




はい。ヒロインが来ましたね。他の子はどうするか悩んでいます。
その為に、今まで明確に表記はしてきませんでした。どうなるかは皆さんの中で想像してください。
決まっている子ももちろんいます。


気づけばお気に入り100件越えてました。ありがとうございます!励みになります!


それでは!
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