緋弾のアリア 悲しみの悪魔   作:osero

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この小説を読むにあたっての連絡です。

この小説は小説をはじめて書く初心者のため、上手く出来ないと思います。なので、一話か二話読んで面白くなかった場合、読者様の時間を無駄にしないためにもすぐにこの作品を読むのをやめた方がいいです。逆に少しでも面白いと思ってくれた方は読んでくれると嬉しいです。感想や、ここはこうした方がいいとアドバイスなど貰えると嬉しいです。

それではお楽しみください。


第一話『雨に濡れる悪魔』

 薄暗い夜。

 

狭く、不気味で誰も好き好んで入ろうとしない通路の一角。そこに一人の少年がいた。

 

その少年の見た目と現状は普通とは思えないくらい異常だった。

 

 短い銀色の髪を靡かせ、暗い場所にいるのにもかかわらずはっきりと分かる紅い目。

 

その目は普通の人間ならば恐怖を抱くだろう。それぐらい印象的な色彩を放つ目だった。

 

まるで血をそのまま目に吸ったかのような紅。

 

だが、なによりも異常なのはその少年の状態であった。

 

 少年は全身が血で汚れていた。しかし、それは少年の血だけではない、周りに倒れている何人かの血もまざっていた。少年の周りは死体で溢れかえっており、少年自身にも剣やナイフなどが体を貫通している。

 

普通ではありえない光景がそこにはあった。

 

「ゴフッ……」

 

 そんな少年は口から血を咳き込みながらも心臓、肺、腹、背中、とありとあらゆる場所に刺さっている何本もの剣やナイフを大雑把に引き抜く。

普通の人間なら致死量で死んでもおかしくない量の血がでているのにもかかわらず、少年は剣やナイフを抜くことをやめない。

 

その過程で出来た血の水溜まりを見て少年は自嘲的な乾いた笑みを浮かべる。

 

まるで自分の血が気持ち悪いと思っているようだった。

 

 そして最後の一本を抜き終えた少年は覚束ない足取りでフラフラと揺れながらも少し歩き、体を休めるため壁を背にしてその場に倒れるように座り込む。

 

「……どうして」

 

 少年がポツリと言葉を零す。それは少年の今の心。

 

 少年は物心ついた時から命を狙われていた。訳も理由もわからず襲われる恐怖。

 

狙って来る敵はまるで自分を人と思っていないのか、さけずむような目をいつも自分に向けていた。

 

話も聞こうともせず、あるのは銃や剣で襲いかかるのみ。

 

嫌だ。死にたくない。

 

命を落としそうになり、死を直面したその瞬間。

少年は自分の中に眠る力に気づいた。

 

それと同時に少年は自分が人間ではない、化物だと気づいた。いや、気づいてしまった。

 

その忌避する力を使って少年は今までここまで生き延びてこれたのだ。

 

「俺は……ただ、生きていたいだけだ」

 

 少年の願いはたった一つ。騙され、裏切られ、命をねらわれ、少年は心も体もボロボロだった。

ゆえに少年が求めるのはただ普通に生きる。たったそれっぽっちの小さな願い。

 

 何故それを願ったのかは少年自身も理解していない。気がつけばそれが少年の根源。ただ、そうしなければならない、と言う思いに駆られるのだ。

「それなのに……どうしてっ!そんなことすらもできない!」

 

 そう言い放ち壁を殴る。

 

殴った壁はミシリと音をたて亀裂が入り砕けた。

 騙され、裏切られ、命を狙われる。そのすべての元凶を少年は分かっていた。自分は人間ではない、化物なのだ。人の身じゃなく、人の皮を被った化物。

 

何故自分は人間じゃない。

 

何故だ。何故。と、

 

何回もそんな思いに少年は捕らわれる。

 

だが、考えるだけ無駄だった。

 

 どうしようもない事だと言い聞かせ、空を見上げた。空は雲で覆われており真っ暗で何も見えない。

 

それがまるで今の自分みたいだと少年は自嘲すると共に雨がポツリと降り出し少年の血まみれの体を洗い流していく。

「……ありがとう」

 

 生き残るために襲い掛かる何人もの敵をその手で手にかけ殺してきた。どれだけ殺したくなくても、殺さなければ生きていけなかった。そんな自分が酷く汚れていると少年は感じていた。しかし、雨はそんな自分を綺麗に洗い流してくれるみたいで、それだけが唯一の少年の安らぎ。

 

 それが少年にとって冷たくても暖かいという矛盾を感じてさせていた。

 その心地よさに身をまかせこのまま眠ってしまいたいと目を閉じたが、ふと雨を感じる事ができなくなった。

 

「どうした少年…こんな所にいたら風邪引くぞ」

 傘で雨を渡った女性はそう言いながら自分が濡れるのを気にせず少年にかかる雨を遮る。

 

 少年が視線を移せば目に入ったのは女性の姿。

黒い艶やかな髪に鋭い目、顔は小さく綺麗に整っており、傘を持ってないほうの手で煙草を持っていた。

 

血まみれの少年を見てもまったく動じていなかった。

 

「……疲れたんだ、色んな事に……」

 

 一瞬驚いた顔をしたが次の瞬間、彼女は言った。

 

「なら疲れが取れるまで私の家で休めばいい」

 

 煙草を手から落とし、その手をさし伸ばしてきた。

 

初めて感じる優しい視線だった。

 

まるで自分の存在が認められてるみたいで嬉しく、今まで生きて来た中で感じた事のない気持ちが空っぽの少年の心を満たす。

少年は嬉しくて手を伸ばして手をとろうとしたが途中でその手が止まる。

「俺といると……危ない」

 

 少年は震えていた。

 

また人に裏切られたらと、自分といることでその人が危なくなるかもしれないと。

 

彼女はそんな少年の心情を読み取ったのか、引っ込める手をしっかりと掴み取る。

 

 

「私は強い。そんな事きにするな」

 

 そう言われて少年は戸惑いながらも嬉しく、その顔は泣きそうだった。そして少年は何かを言い、彼女の綺麗な微笑みに安心して意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

-----------------

 尋問が終わり建物から一人の女性が出てきた。

 

「やぁ~っと終わったァ」

 

 そう言い放つやいなや、彼女は懐からある物を取り出し火をつけ、お気に入りの煙草を吸いだす。

 

 その煙草は普通の人が吸ったら必ずむせる位にきつい代物。そんな尋常じゃない物を何事もなく吸っている彼女はかなりの強者なのだろう。

 

横を通る人間が実際に咽てるのがその証拠だった。その煙草を美味しそうに吸いながらカツカツと音をたて歩いていると声が掛かった。

 

「歩きながら煙草を吸うな。綴」

 

 彼女こと、綴梅子は世界的にも有名な尋問のプロであった。綴の尋問を受けたやつは皆震えて白状している、と言わせるほどの人物なのだ。酷い者では女王様と称える輩もいるほどだ。

 

「あァー名前を呼ぶなぁー」

 

 そんな彼女はグダグタ言う男の発言を無視してそのまま仕事場を後にした。

 

「あぁーめんどいなぁー」

 

 外にでたら漆黒を思わせる雨が降り続いていた。煙草が消えないように左手で傘を差し、雨を遮りながら歩く。タクシーで来れば良かったかと、少し後悔しながら暗い道を進んでいくとかすかに血の匂いを感じ足を止める。

 

視線を下に移せば雨が降っているにも関わらず血の跡が所々に残っている。

 

 疑問に思いながらも綴はまるで惹かれるようにその狭い通路に入っていく。

 

 ある程度進むとより匂いがきつくなり、その現場を見て驚く。何人もの人間が死んでいるのだ。首がなかったり、上半身と下半身が分かれていたりと、とてもまともな人間の仕業だとは思えないぐらいのひどい現場だった。

綴自身も様々な酷い現場を見てきたがそれと同等の類であった。

 

 その現場を通り過ぎて行くと、何本もの剣とナイフがまとめて乱雑に置いてあった。全部に血が付着しており、それに地面にはおびただしい量の血。

 

(血がまだ新しい……まだそんなにたってないなぁ)

 

 その血を触りながら綴は思考する。これは犯人の血かと、ならばこの出血の量なら生きていないと、そう思い、血の痕跡をたどって行く。

 

するとそこに彼はいた。

「------」

 

 思わず言葉を失った。呼吸するのも忘れ目の前の光景に見惚れた。

 

 見惚れるような普通の人間じゃありえない銀色の髪。見たら目を離せない、吸い込まれそうな紅い目。

 

 そこの空間だけまるで区切られていて別の世界だと、綴は感じた。

 

それだけの何かを彼は醸し出していた。

 

そしてあれだけ出血しているにも関わらず生きている事や一瞬見惚れて言葉を失っていた自分に対しても綴は驚愕していた。

そしていつのまにか、濡れている彼に傘で雨を凌いで知らずに声をかけていた。

 

「どうした少年……こんな所にいたら風邪引くぞ」

 

 いつもと口調が違う事に気づかず、そう問いかけた綴は自分自身に戸惑う。いつのまにか声をかけていた事を。

 

そんな動揺を知らず、悲しそうな顔をしながら彼は口を開いた。

 

「……疲れたんだ、色んな事に」

 

 そう言った彼をみて綴は彼の感情を読み取れた。尋問のプロとして人の感情など良く分かる。

 

彼から感じた感情は、悲しみ、諦め、苦しみ、負の感情しかなかった。

 

だが、それ以上にどうしようもなく悲しみが強く彼から感じられた。

 

強く世界に絶望し、心が磨耗しきっていた。

 

 そんな彼を見たくないと思った綴は、

 

「なら疲れが取れるまで私の家でやすめばいい」

 

 煙草を落として手をさしだした。彼は手を出して触れ合うかとゆう所で、急に止まった。

 

「俺といると……危ない」

 彼は震えていた。きっとずっと一人で生きていたのだろう。頼れる人もいなかったのだろう。もしかしたら裏切られたり、騙されたりしていたのだろう。尋常じゃないくらい震えて、綴から見たらそれはまるで小さい子供だった。

 

 だから安心させるように子供をあやすように慣れない笑顔を作り優しく声をかけてひっこめようとする彼の手を握る。

 

「私は強い。そんな事きにするな」

 

 その言葉を聞いた彼は今にも泣きだしそうで、それでも初めて見る綺麗な笑顔で、

 

「ありがとう」

 

 そう言い彼は意識を失った。

 

「…まったくぅ~世話がかかる坊やだ」

 彼の笑みに一瞬見惚れていた綴だが、彼を背負い自分の家に帰っていく。

 

その時の綴は自分では気づいていないぐらい微笑を浮かべていた。

 

 その時、あれだけ降っていた雨が止み二人がいる場所から太陽の光が照らしまるで出会いを祝福しているようだった。

 




今回初めて小説を書きます。いちを3年前にアリアのアニメは見てますがうろ覚えです。独自設定などもあります。初めて小説を書くので書き方とか、ここをこうした方がいいと意見をもらえると嬉しいです。文章が苦手で自分ではどこが間違ってるかなど分からないので、詳しく教えてもらえると嬉しいです。小説の書き方インターネットで調べながら勉強中です。どうぞこれからもよろしくお願いします。後これからは一話を大体5千文字ぐらいまで頑張ります。
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