この世界の片隅で(更新停止)   作:トメィト

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これにてハロウィン編は終了です。
本編を楽しみにしていた方はお待たせいたしました。
次回から普通にオケアノスに行きますよ。多分。


祭りの終わりはにぎやかに

 

 

 

 

 

 

「ワオーーーーーーーーン!!荒ぶるネコの波動!」

 

「うぉ!?なんだ、新手の奇襲か!?」

 

 おふざけ満点シリアス皆無なはずのハロウィンパーティー会場にて本編を上回るシリアスを見せつけた刺繍公をやり過ごしてさらに進んだ俺たちを待ち構えていたのはパッと見ただけでもキャラが濃いとわかる猫のようで狐っぽいサーヴァントだった。口に出している叫びは犬のものだけど。キャラを闇鍋にぶち込んで熟成させたような感じになっている。なんだこいつ。

 

「おっす、我タマモキャット!ご主人(仮)、これはもう散歩に行くしかないな!」

 

「お、おう」

 

 どういうことなの……?

 というか、前回とのテンションに差がありすぎて若干ついて行けないのだが。しかも初見でご主人(仮)認定されたんですけど。なにこれどういうこと?どっちとしてのご主人?ペットか、それともメイド的な意味で雇い主としてなのか!?

 

「ま、待ってくれ。一寸だけ待ってくれタマモキャットとやら。正直展開と会話が怒涛過ぎてやばい。何一つ理解できてない」

 

「ふむ?別に理解する必要など皆無だご主人(仮)。基本的にアタシの言葉は考える物じゃない感じるんだ。ちなみに私がご主人(仮)をご主人(仮)と定めたのは野生の勘だ。なんというか服従しなければ(使命感)というやつだな」

 

「………………」

 

『すごいぞ、あのサーヴァント。仁慈君が手も足も出ていない』

 

「というか、フリーズしてます」

 

「清姫に続く仁慈のストッパーになり得るのかしら?」

 

「フゥー……」

 

「いえ、あれはどう考えてもブレーキが壊れた車ですわ。それにしても、侮れませんわね。唐突に登場したにもかかわらず、そこにいるのが当たり前とでもいうかのように堂々としていらっしゃいますわ………しかも、旦那様をご主人と仰ぐとは何たること……!」

 

 何やら対抗心的な何かを燃やしている清姫だが、残念。今は彼女にかまっている暇はない。目の前にいる理解不能な珍生物の相手に全リソースを回しているのだから。リソースは有限とは偉い人はとんでもないことを言ったもんだよ。

 

「ふぅ………。まぁ、俺がご主人(仮)なのは分かった。もうそこにはツッコミを入れない。俺が聞きたいのはここでお前もほかのサーヴァントと同じように戦うことになるのかということだけが聞きたい」

 

「まずは話し合いということなのだな?よかろう。手短に事情を話すぞ。アタシはハロウィン用のトラップを仕掛けたりカボチャゴーストを調理する門番だ」

 

「あれ食べれるんですか!?」

 

good(キャッツ)

 

 森で襲ってきた俺のトラウマたるジャック・オー・タンタンがまさか食用だったとは……このメイドできる……!

 そうすると、彼女の後ろに並べられている料理は全部この珍妙なサーヴァントが作ったということになるのだろうか?会話がかみ合っていないことからスパルタクスと同系統のバーサーカーであると予測できるけど、やっぱりバーサーカー家事に長けている奴多くね?

 

「だが、カルデアでは二番目だ。鼻をつまめば何とか!所詮は低級幽霊。生臭いにもほどがある。あははははは!」

 

「私のメル友の眷属とは思えないくらいの廃テンションですわね。………いえ、あの方も案外こっちが素に近いのでしょうか?シリアスな場面を進んでブレイカーしちゃう系なんでしょうか……」

 

「もう何が何だかわからないわね……。あ、でも料理はおいしい。ほらフォウも食べてみる?」

 

「フォウ!」

 

「勝手に喰うな!」

 

 めっちゃ緩い雰囲気であるとはいえ、敵が用意したものをホイホイ食べてどうするんですか所長!?フォウも食べるな!万が一に毒とか入ってたらどうするんでs――――いや、今の所長は普通の体じゃないし大丈夫なのか?

 

「よーし盛り上がって来たーーーーーー!!行くぞ、ご主人(仮)最終らうんどだ!さぁさぁ、パンプキンゴーストパイの時間だ。お腹がはちきれて中身をぶちまけるくらい食べて行ってくれたまへ!コン、コンっとな!ちなみに毒は入ってないから安心してよいぞ!この中に一つだけ、現ご主人が作ったものが混ざってはいるがナ!」

 

「それは嫌な予感しかしませんね……!」

 

「むぐっ!?ぐはっ……!」

 

「ふ、フォーウ………」

 

「早速被害者出てるし!」

 

 言わんこっちゃない!

 今回のことは完全に自業自得なので、適当に胃薬だけを彼女の近くにおいて放置を決め込む。

 それにしても、勝負とは一体何なのだろうか。

 

「それではご主人(仮)始めるぞ!ここの料理を全部食べ終えるまで先には通さないワン!」

 

「平和的だった!」

 

 最終ラウンドとか言ってくるから普通に戦闘するのかと思いきや、以外とそうじゃなかったでござる。

 

「もちろんだご主人(仮)。私の恰好を見よ。メイドだぞ?フリフリなのだぞ?料理を用意してまで、戦うわけがなかろう」

 

「くっそ意味が分からない!」

 

 しかし、こんなことなら無理矢理にでもXを引っ張ってくるんだった……!あいつなら喜んで喰いそうなのに。

 内心でXを置いてきたことを後悔しつつ、目の前にある食べ物に手を付ける。そして、

 

「ごはっ!?」

 

 吐血した。

 衝撃的なまずさだった。こんなものがこの世に存在するのかというくらいのものだった。これはもはや食材への冒涜と言ってもいい。これは料理ではない……!食材の、墓場だ……!

 

「ヌハハハ!一つといったな、あれは嘘だ。実は失敗作もいくつか混ざっている!それも含めてコン、コンっと完食してほしいワン!」

 

「せ、先輩!大丈夫ですか!?今まで見たことのないくらい青い顔してますけれど!?」

 

「旦那様、やめましょう!ここであの廃テンションなあれを倒して進めばいいじゃないですか!」

 

「………いや、これは祭りだ。娯楽だ。こういった要素もお笑い要素として楽しまなければならない。……recover()!!」

 

 自分が持てる最大の回復魔術を使用して、料理を食べたことにより発生したダメージとバッドステータスをすべて消し去る。ありがとうエミヤ師匠のくれた赤原礼装……!

 

 何かと俺のピンチを救ってくれるエミヤ師匠に感謝しつつも倒れていた身体をゆっくりと起こす。

 

 ――――こっちには胃薬も魔力もまだまだあるんだ。俺はまだ戦える。このとんでもないロシアンルーレットをマシュや清姫にやらせるわけにはいかない。ここは、男として、料理を作るものとして……絶対に引いてはいけない場面だ!

 

 回復魔術を行使したにもかかわらず震える足に力を入れて立ち上がると、俺は今でもにこにこ笑うキャットに向かって宣言した。

 

「いくぞ、タマモキャット。―――――――料理の貯蔵は十分か?」

 

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

 

「―――――――――――俺の勝ちだ、キャット」

 

「―――――――――――うむ、そしてアタシの敗北だにゃん」

 

「語尾が普通です。キャットさん、飽きてきたと見ました」

 

 エミヤで士郎とかわけわかんねぇな、と自分でツッコミを入れつつ一息つく。

 割とこの部屋いっぱいに敷き詰められていたと言われても違和感がなかった量の料理を食べ終え、流石に俺も腹がいっぱいだ。特に、おいしい料理の中に時々不意にやってくるこの世全てのメシマズ(アンリ・マズ(イ))が厄介すぎた。やはり意識外からの一撃というのは精神的にも肉体的にもクるものがある。とりあえず、これを作った張本人であろう例の彼女には後で俺とエミヤ師匠が料理のいろはを叩き込んでやる。

 

「さて、こうして完膚なきまでに敗北してしまったわけだが……困ったこれではご主人に合わせる顔がない。うむ、合わせる顔がないので素直に裏切ろう。というわでゴールまで案内するが、いかが?」

 

「お前それでいいのか……?いや、客を主人のところに案内するという意味では本来の役割であるメイドっぽいのか?」

 

「そうだぞ。実は元々ご主人(真)を案内するのが役割だったのだ」

 

「じゃああの料理完食対決は?」

 

「ぶっちゃけ要らない」

 

「マジかよ」

 

 あの苦労は一体何だったのか。正直、今までの中で一番のピンチだったんだけどね。キャットが案内をしてくれるということで、マシュにフォウを任せ所長を負ぶって彼女の後に続く。

 

「では、今回の黒幕にして招待状の主、この城の支配者の下に案内するワン。ドキドキわくわくの対面だな!」

 

「もう正体バレバレなのですが……動機が分かりませんね。一体何を考えてあのドラバカ娘はこんなことをしたんでしょうか?」

 

「会えばわかると思いますよ」

 

 マシュの言う通り、何を思ってこんなことをしたのかはこれから会うであろう本人に聞いてみた方が早い。ま、彼女の場合特に考えもなしになんとなくという理由でも驚かないけど。

 

 相も変わらず無駄に広い廊下を歩いていくとキャットはある一室の前でその歩みを止めた。どうやらこの先に例の彼女が居るらしい。

 

「もとご主人、もとご主人。準備はイイカー?」

 

『ちょ、ちょっと待ってね!えーっと、あれはよし、これもよし、それも……多分OK。というか元ご主人って何!?』

 

「いいから早く開けるのだあーかーとーかーげー」

 

『誰が赤トカゲよ!?竜でしょ、竜なの!もう少し待ちなさい!』

 

 準備する期間ならいくらでもあったと思うんだが、特にヴラドと戦っている時とかキャットと戦っている(食べている)時とかさ。カーミラとマタ・ハリ?知らない子ですね。

 

『よし、多分オールオッケー。もういいわよ!』

 

 どうやらやることをすべて終えたようだ。威勢のいい声が耳に届く。

 それならば遠慮はいらないと、その扉を静かに開けた。すると俺の目に飛び込んできたのは―――――――

 

 

 

 

 

――――――――――――すっかりハロウィン仕様に変身を遂げた我が愛しのマイルームだった。

 

 

「――――ふふふっ、来たわね子イヌ(?)たち!って、あら?あなたまで一緒だったの?」

 

 何やら例の彼女――――エリザベート(ハロウィンのコスプレ済み)は俺達と一緒に来たキャットに驚いているようだが、こちらは勝手に自室がリフォームされ劇的ビフォーアフターされている方に驚いていた。

 別に文句はないけどさ。元々真っ白で必要最低限のものしかなかったし、ここまでにぎやかになったなら逆に嬉しい。

 

「驚いたようね子イヌ(?)。そう、貴方たちが戦っている間に聖杯の力を使ってちょいちょいっと改装させてもらったわ」

 

「便利ですね、聖杯……」

 

「万能の願望機は伊達ではありませんね。まさかこんなくだらないことまで律儀にかなえてくれるなんて」

 

 けど、普通にやってもできることだよね。ちょっとばかし聖杯が可愛そうな気がしてきた。こんなことに使われるなんて聖杯も思ってなかっただろうし。

 

「……ね、驚かないの?」

 

「「……?」」

 

「何がですか?旦那様の部屋に繋がっていたことならとても驚きましたが……」

 

 唐突に訪ねてきたエリザベートにそう答える清姫。しかし、彼女の答えでは不服だったらしいエリザベートは頭をブンブン振るった。帽子もそれに合わせて揺れていた。重そう。

 

「ちーがーうー!あの謎の招待状を送ったのはこの私!鮮血魔嬢のエリザベート・バートリーなのよ!もっと天地がひっくり返るくらいに驚いてもいいんじゃなくて?」

 

「わー(パチパチ)」

 

「フォウー、ォウー、ウー(相槌を打っている)」

 

「何よその気の抜けた返事は!そこはもっとこう……グァーって驚くところじゃないの!?」

 

 若干涙目でそんなことをいうエリザベート。しかしそんな彼女には悪いのだが、滅茶苦茶最初の段階で思いっきり正体バレたんですよ……。

 

「ライブ云々言う存在はかなりかぎられてくるから……」

 

「なん……ですって……!?」

 

「それに貴女、会場を監獄城チェイテにしている時点で思いっきりバレバレですわ」

 

「―――――――!」(ピシャーン!)

 

 その時エリザベートに電撃走るというやつか。

 まさに盲点だった的な顔で驚くエリザベートについつい溜息を吐いてしまう。確かに発想が幼い子どもレベルだ。いくら何でもガバガバすぎる。

 

「やっぱり気づいてなかったんですね……」

 

「別にそんなことはどうでもいいんですよ。このドラバカ」

 

「どうでもよくないわよ!というかドラバカ!?」

 

「今回の目的は一体何なのですか?」

 

「ほえ、目的?」

 

 流石清姫、エリザベート相手に容赦なく会話をぶった切っていくスタイルを普通にとってくれる。この時ばかりはありがたい。

 

「あの監獄城でサーヴァントたちと戦わせた目的です。まぁ、まともに戦ったのはヴラド三世とあの毒婦だけでしたけど」

 

「えっ、そうなの?あのババア……!ふっ、まぁいいわ。そこまで言うのならおしえてあげようじゃない!」

 

 そうして、自信満々な彼女の口から語られたのは衝撃的な事実だった。なんでも、此度のハロウィンパーティーはすべて前座。本命は多くのサーヴァントと戦って疲労困憊の状態で聞くエリザベートの歌だったという。なんでも苦労した分だけ報酬を手に入れたときは大きな喜びに変わるからだそうだ。

 

 確かに、そうだ。

 達成感というのはそれ自体が報酬と言っていいほど、人によっては大事なものである。その達成感を味わうためだけに様々な難題に立ち向かう人たちだって世の中にいるだろう。それを味わいつつ、自分の求めるものを手に入れた時なんて絶頂を覚える位に違いない。だが……

 

「(ヴラドとシリアスな戦闘を乗り越え、キャットと血反吐を吐きながら料理を食った果てに得るものが、彼女の歌なんて……!完全にとどめを刺しに来ているじゃないか……!)」

 

 その事柄が何にでも当てはまるかと言われれば当然、それは否である。今回こそがそうだ。骨折り損のくたびれ儲けなんてレベルじゃない。骨折った後にダンプカーにひかれてその場で冥途逝きレベルだぞ。

 

「と、いうわけで……私の歌を聞いていきなさい!」

 

「――――ッ!?先輩!名前を言ってはいけないような気がする例の彼女から強力なエネルギー反応です!」

 

「このドラバカ、宝具で歌う気ですか!?」

 

「ははははは!盛り上がっているなもとご主人!ならば、にぎやか死として呼んでいたパンプキンヘッドたちを召喚しよう」

 

『語感がおかしい!』

 

 いや、ある意味正しいと思う。これは客じゃなくて唯の道連れだもの。地獄への片道切符だもの!

 

 このままでは地獄絵図がそのまま現実のものとなってしまう……!ならば、ここは俺がどうにかするしかあるまいよ!

 

 既にマイクを片手に歌う態勢に入っているエリザベートを一瞥してこちらも準備を進める。この前本当に暴走してよかったと思うよ!

 

「さぁ!この私、エリザベート・バートリーの全力全壊ライブ!脳が蕩けるくらいに盛り上げてあげるわ!」

 

 

 

 

 

―――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「あー……歌い切ったわ、私。……ま・ん・ぞ・く……」

 

 その一言と共に彼女の体から離れた聖杯をすぐさま奪取する。そして、ようやく終わったと俺はその場に座り込んだ。

 

「先輩。どうやったのですか?エリザベートさんの歌声が全く聞こえなかったのですが……」

 

「そうですね……。私も、耳が一週間使い物にならなくなるという程度は覚悟していたのですが……」

 

「あぁ……。やったことはヴラドに行った咆哮と変わらない。唯、エリザベートの歌の周波数と真逆の音を出してそれを相殺したってだけ」

 

 一応エリザベートのは宝具扱いだったから魔力も込めなきゃいけなかったけど、何とかうまく相殺できたようで何より。本人も、歌うこと自体に集中していてそれ以外のことは全く気にかけていないことも幸いしたかも。

 

「先輩がどんどん人間離れしていっている気がします」

 

「想像で別の生物に変化した私が言うべきことではないのかもしれませんが、人の身であそこまでできるのもどうかと思うのですが……」

 

 人間の防衛本能ってすごいよね。

 既に胃がテロられて、色々限界が近かったんだ。この状況で音響兵器なんて喰らったら本気で死ねるからな。

 

 まぁ、何はともあれ、目的の聖杯も手に入れたしこれで今回の騒動は終わりだな。

 

 一気に魔力を消費したことと、最大限の注意を払ってエリザベートの歌を相殺していた俺は疲労でその場に座り込む。流石に辛いわ。

 肩を回して、体をほぐして魔力の回復を待っていると、唐突にエリザベートが口を開く。

 

「確かに私は満足したけれど、当然あなたたちはまだよね?なんて言ったって今回はハロウィンという一夜限りの特別仕様なんですもの!こんなのを一回で済ませてしまうなんてあなた達も不満だと思うわ。だ・か・ら、この私からのファンサービスとして、アンコール、行くわよっ!」

 

「」

 

「」

 

「」

 

「」

 

「」

 

『』

 

「ヌハハハ!流石もとご主人!よほど他人の絶叫が好きだと見える。ある意味これほどハロウィンに合っているものもないのだな。これなら、例えなくてもお菓子を上げておかえり願いたくなるナ!」

 

 体力は赤ゲージ。

 声量もキツイ。

 魔力は十分だが、気力がない。

 

 つまり、終わった。

 

「は、はははっ。………腹を括るか……」

 

『あの理不尽の権化とも言われた仁慈君が諦めた!?』

 

 えぇい!どうせ逃げられないのなら最後まで聞いてやる!これが、先程小細工で歌を聞かなかった罰だというのなら渋々ではあるが、それを受け入れてやろう……!

 

「ここまで来たら大人しく聞いてやる……!かかってこい!名前を言ってはいけない気がする何ザベートよ!」

 

「何で私が寄生ハゲみたいな呼ばれ方してんのよ!しかも半分くらい言ってるじゃない!けど、その意気込みはいいわ子イヌ(?)!存分に、私の歌を聞いていきなさい!!」

 

「先輩、もうやけくそですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局、俺はあの殺人ライブを聞き切った。一曲一曲が宝具級のそれをすべて聞き終えたのだ。最後の方で感想を聞かれたので酷評しておいた。

 

 そんなことがあり、翌日。

 いつものように誰かの気配を感じて目を覚ます。……こうして誰か(主に清姫)が来ることに慣れつつあるのが若干へこむ。

 

 だが、今日は清姫ではなかった。

 俺の寝ている間に部屋に侵入してきたのはまさかのエリザベート(ハロウィンVer)だった。

 なんでも、戻り方を忘れたらしい。普通のエリザベートに戻ることができず還ることができなくなったので、ここにおいてくれとのことだ。………まぁ、戦力が増えることはいいことだし、エリザベートの宝具は防ぐのが難しいため、味方にも被害をもたらすということを除けば有効的だ。なので、俺はその話を受け入れることにした。

 

「本当!?いいの!ありがとう!貴方ってちょろいのね!」

 

「君に言われたくないなぁ……」

 

「失礼ね!誰がチョロインよ!………まぁ、その……カルデアの正式な召喚で呼ばれたわけじゃないけれど、これから精一杯尽くすから、よろしくね!マスター!」

 

 ……笑顔だけはアイドルでも違和感ないな。それ以外は致命的だけど。

 

「こちらこそ、よろしく。むやみやたらにライブを行わないことだけ約束してくれ」

 

 こうして、ハロウィン仕様のエリザベートがカルデアの新たな一員として加わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私もいるぞ!ご主人(真)!」

 

「マジかよ」

 

 ちなみに、台所に行ったらタマモキャットもいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告


『仁慈君新しい特異点へのレイシフトが完了したよ!今回は見渡す限りの大海原だ!』

次の特異点は海の上。

「ドクター!海の上に放り投げられました!船とかなかったんですか!?」

初めてのトラブル。

「貴様!オルレアンではよくも、描写なしで瞬殺してくれたな……!」

襲い掛かる過去の因縁(?)

「はははっ、この大英雄ヘラクレスに勝てるわけがないじゃないか!」


今までで最も強い敵の出現。そして――――


「――――ふっ、奇しくも縁があるらしいな。ならば、今回は越えさせてもらおう」


―――――今ここで

「勝敗は決していない。―――いくぞ、大英雄。今度は前回の利子として、12個すべてもっていかせてもらう……!」


――――以前は成し得なかったことを


「――――――無限の剣製」


第3章、封鎖終局四海オケアノス編 近日公開

































もちろん嘘です。








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