Sの依頼/人魚姫は何を思う 1/4
とある風の都 風都
そのタワーのてっぺんに白い永遠の悪魔がいた。
「これで…終わりだあああぁぁぁあああ!」
悪魔は二色のハンカチに巨大なエネルギー弾を放つ。
エネルギー弾は、ハンカチに命中し、重力に逆らわせず急降下させていく。
その時だった。
「………ら………!」
「…め………だー!」
「仮面ライダー!」
風都の市民の声がハンカチを金色に染め上げた。
「風が…風都の風が…力を!」
そして、風都の風が文字通り悪魔に対抗しうる羽根を授け、悪魔めがけて一直線にキックを放ち、足は彼を逃さなかった。
「そうか、これが…!」
悪魔は独り呟く。
「そうだ、それが死だ。
大道克己。」
「死ぬのは久しぶりだなぁ。
ハッハッハッハ!
うわあああああああああ!!!」
二色のハンカチは白い悪魔が流させた風都の涙を拭い去る事が出来た。
しかし、悪魔に刺さっていたガイアメモリが全て破壊できた訳では無かった。
これは、その後の事件の概要である。
『Sの依頼/人魚姫は何を思う』
その日、海藤みなみは海に来ていた。
彼女にとって、海とは家そのものだ。
潮風が心地よく、波の音が心を落ち着かせる。
彼女は、私立ノーブル学園の生徒会長でありながら、夢の守り人 プリンセスプリキュアでもあるため、疲労が溜まっていたのである。
今日、彼女はプリキュアとして戦った後、一人海を眺めていた。
海が全ての疲れを癒す。
だが、海は時として問題を運んで来る。
「…あれは?」
彼女がふと近づいてくる波を見ると、岸に黒い小箱が運ばれて来るのが見えた。
そして、それは海藤みなみのいる砂浜へとたどり着いた。
「これは、一体…。
…メモリ?」
そう考えていると、後ろに誰かがいる気配を感じた。
みなみが後ろを見ると、そこには白いスーツに白いハットを被った男がいた。
「…お嬢ちゃん…。」
その男は、唐突に話始めた。
「どうか…それを…使ってくれ…。」
男は海藤みなみの持つメモリを指差しながら言った。
「あなたは、一体…きゃっ!」
突然、突風が吹き、みなみは目を瞑った。
目を開けた時には、その男はその場にはいなかった。
「一体、彼はどこへ…。」
(ディスダーク?
でも、そこまで悪いようには…。
それに、このメモリを使う?
何のために?)
「みなみさ~ん!」
物思いにふけっていると、元気な声が聞こえた。
「はるか!
どうしたの?」
彼女は春野はるか 彼女と同じプリキュアだ。
彼女の事は、また次の機会に話そう。
「ミス・シャムールがクッキーを焼いてくれたんだよ~!
みなみさんも一緒に食べよ!」
彼女には敵わない。
みなみは思った。
はつらつとした笑顔に明るいオーラ。
彼女は、どんな暗闇でも照らせるだろうと確信した。
「分かったわ。
今行くわ、はるか。」
彼女がいると、気が緩む自分がいた。
ノーブル学園校舎裏
そこには、青いメモリが地面に落ちていた。
そのメモリのイニシャルは
『K』