仮面の騎士と笑顔と希望の少女たち   作:烏賊の毒

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紅の騎士と星空の姫 4/4

「バナナの…騎士?」

 

天ノ川きららは呟く。

 

「バロンだ。」

 

青年…もとい騎士が名乗る。

 

「貴様…あの時にもいたな…。」

 

邪武はバロンを睨み付ける。

 

「知らんな、貴様など。」

 

その一言で、邪武は憤怒する。

 

「貴様も私を忘れたのか…!」

 

邪武は橙々丸をバロンに振りかざす。

 

しかし、バロンは持っていた槍…バナスピアーでかわす。

 

橙々丸はかわされるが、腰にあった無双セイバーでバロンを斬りつける。

 

「グゥ…!」

 

邪武は斬るのをやめない。

 

「キラキラ!

 流れ星よ!

 プリキュア・ミーティア・ハミング!」

 

「ガァ!」

 

星型のエネルギー弾が邪武を襲う。

 

「私がいるのも忘れないでよね!」

 

邪武が振り向くとそこにはトゥインクルがいた。

 

「貴様ァ!」

 

「俺もな…!」

 

バロンがすかさずバックルの刀を一回下ろす。

 

『バナナ・スカッシュ!』

 

「ハッ!」

 

エネルギーを溜めたバナスピアーはバナナを模し、そのまま邪武を突き飛ばす。

 

「ガァァァ!」

 

邪武は、倒れるも直ぐに立ち上がる。

 

「貴様らぁ!」

 

邪武は、バックルの刀を一回かざす。

 

『ダークネス・スカッシュ…!』

 

『ゴールデン・スカッシュ…!』

 

橙々丸に混沌に満ちた黒と金のエネルギーが溜まる。

 

「ハァ!」

 

邪武の声と共に、エネルギー波がトゥインクルとバロンに襲いかかる。

 

「キャアアァァアア!」

 

「グアアァァアア!」

 

二人は倒れ込み、周りの木々は炎に包まれる。

 

「ハッハッハッハ!」

 

邪武が高らかに笑う。

 

「無様だなぁ!

 貴様ら全て終わりだ!」

 

邪武の言葉に、トゥインクルが立ち上がる。

 

「終わらせ…ないし。」

 

「ん?」

 

「終わらせない!

 あんたなんかに絶対にさせない!

  私の夢は、まだ途中なの!

 だから、私のこの力で、目の前のあんたをぶっ潰してやるんだから!」

 

バロンが立ち上がり、変身を解く。

 

「…力はお前の夢のために使え。」

 

青年は黄色い錠前を渡す。

 

「後悔はするなよ。」

 

そうして、青年は森の中へと去っていった。

 

その後ろ姿に呆けながらも、その心はどことなくリラックスしていた。

 

「…わかってるし。」

 

彼女が錠前を開ける。

 

『バナナ!』

 

錠前は形を変え、悪を倒す鍵となった。

 

プリンセスパフュームを取りだし、キーをセットする。

 

『バロン!』

 

「バロン!モードエレガント!」

 

彼女の姿が変わっていく。

 

その姿は西洋の騎士。

 

両肩にはバロンのアーマーが。

 

右手にはバナスピアーが。

 

「姿が変わろうと、同じこと!」

 

「それはどうだか。」

 

トゥインクルは邪武に猛攻を受ける。

 

しかし、バナスピアーで払いのけながら、邪武にカウンターの拳を叩きつける。

 

「グァァ!」

 

よろけた邪武にバナスピアーを突き出す。

 

「これで終わり…!」

 

トゥインクルはバナスピアーを構える。

 

「プリキュア!

 スパーキング・」

 

バナスピアーにエネルギーが集中する。

 

「させん!」

 

邪武は刀を三回かざす。

 

『ダークネス・スパーキング…!』

 

『ゴールデン・スパーキング…!』

 

邪武の橙々丸に、エネルギーが集中し、巨大な邪武の化身が現れ、彼女に向かって手に持つ橙々丸でトゥインクルを斬り落とす。

 

しかし、トゥインクルは勢い良くバナスピアーを前に突き出すと、そのエネルギーはバナナを模し、彼女は凄い速さで邪武に突進する。

 

その速さは、辺りの火でさえ一瞬で消した。

 

刹那、彼女は巨大な化身ごと邪武を貫いた。

 

「何故だ…!

 何故私が負ける!

 黄金の果実を持つこの私が!

 小娘なんぞに!

 グアアアァァァアアア!」

 

爆散する邪武。

 

彼女は言う。

 

「ごきげんよう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕事が早く終わり、一日だけ余裕が出来た天ノ川きららはチェックアウトを済ませ、疲れを癒すべく、外に出ていた。

 

大通りを進んでいくと、フルーツパーラーと書かれた店があった。

 

ドアを開けると、

 

「いらっしゃい!」

 

と、元気の良い男の声がする。

 

席に案内され、メニューを渡される。

 

『バナナとリンゴのパフェ』

 

目を引かれて頼む。

 

(トワっち、大丈夫かな。)

 

そんなことを思いながら窓の外を眺めていた。

 

数分後、すぐに女性スタッフによって運ばれてくる。

 

「デカッ…。」

 

そう呟く。

 

小さな戦いの幕が開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、お腹いっぱい。」

 

勝負は天ノ川きららの勝利で幕を閉じた。

 

支払いを済ませるべくレジへと向かう。

 

「良い食べっぷりだったね。」

 

男が言う。

 

「あはは…。」

 

「はい、レシート。

 お嬢ちゃん、ここに来るのは初めて?」

 

「あ…はい。」

 

男は笑いながら言う。

 

「通りで見ない顔だと思った。

 うんうん、なら近くにある公園に行ってみなよ。

 ストリートダンスをやってるんだ。」

 

男がチラシを差し出す。

 

そのチラシには、ダンスグループが数多く載っていた。

 

その中で、あの青年と同じコートを着たチームがあった。

 

その名は、チーム『BARON』。

 

そう、あの仮面の騎士と名前が同じであった。

 

「…!

 これってどこにあるんですか!」

 

身をのりだす天ノ川きららに、男は驚きつつも答える。

 

「大通りを真っ直ぐ行った所だけど…。

 チラシの裏に書いてあるよ。」

 

「ありがとうございます!」

 

天ノ川きららは勢い良く店を飛び出した。

 

そして、新たな物語が始まるファンファーレが鳴り響いた。

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