仮面の騎士と笑顔と希望の少女たち   作:烏賊の毒

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結果All Light!

「イーディス長官、ありがとうございました。」

 

三人の少女が礼を言う。

 

「いえいえ、先代のプリンセスプリキュアに言われたら。」

 

彼の持っていた『戦士』だった四つの眼魂が光の粒子に変わる。

 

「それでは、私はこれで。」

 

イーディスの後ろに眼の紋章が浮かび上がり、そこに彼は消えていった。

 

 

 

 

『結果All Light!』

 

 

 

 

「鳴海荘吉さんって、どんな人だったんですか?」

 

海辺で翔太郎に聞く。

 

「そうだな、ハードボイルド…かな?」

 

照れながら帽子を触る。

 

「…帽子が似合う男になれ。

 おやっさんが俺にくれた最後の試練だ。」

 

「いつまで経ってもハーフボイルドだけどね。」

 

フィリップが茶化す。

 

「でも、『Nobody’s Perfect』だよ。」

 

「誰も…完璧じゃない…。」

 

「そういうこと。

 足りない部分は仲間に補ってもらえばいい。」

 

「…はい!」

 

「おし!

 じゃあ、俺達も帰るか!」

 

ダブルボイルダーを呼ぶ翔太郎。

 

(なんだか、心が軽くなったような…。

 荘吉さん、会えて良かったです。)

 

みなみは海を見て、そう思うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「晴人さんはこれからどうしますの?」

 

面影堂には二人。

 

「うーん、取り敢えず旅を続けるかな。

 今回は木崎に呼び出されただけだし。」

 

「また、会えますか?」

 

「会えるよ、きっとまた何処かで。」

 

少し嬉しそうにトワは微笑む。

 

「忘れませんわ。

 晴人さんのことも、コヨミさんのことも。」

 

それに。と続ける。

 

「笛木さんのことも…。」

 

それを聞いて晴人も微笑む。

 

「乗る?

 送るよ。」

 

ヘルメットを渡す晴人。

 

「よろこんで。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ、戒斗の事だが…。」

 

「あぁ、それ言わなくてもいいよ。」

 

「え?」

 

紘太は疑問といった表情をする。

 

「あんた、悪いやつじゃないし。

 それに、答えは自分で探し出すから。」

 

「そうか…。」

 

手をかざし、別の惑星へのクラックを開く。

 

「じゃあ、また会おう。

 また会いたくなったらいつでも呼んでくれ。」

 

そう言ってクラックに入り、閉じる。

 

「本当に神様だったんだ…。」

 

伸びをして歩き出す。

 

「さてと、探しますか…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだかごちゃごちゃになっちまったな。」

 

二人は、ノーブル学園へとはるかを送った。

 

「そうだ、はるかちゃん。」

 

「はい?」

 

「ルパンの物さ…。」

 

返して。と言われると思ったはるかだったが、その予想は裏切られた。

 

「そのまま持っていてくれ。」

 

「えぇ!?

 良いんですか?!」

 

『あぁ、二人で話したんだが。』

 

「あいつが自分の物を渡すなんてよっぽど信頼してるって事だ。

 その思いは、なくしちゃならないからな。

 それに、あいつの事、忘れないでくれ。」

 

「はい!

 ずっと大切にします!」

 

彼女の宝物がまた一つ増えたのだった。

 

 

 

 

 

 

「着いたぞ。」

 

マシンディケイダーを走らせてオーロラをくぐり、トワイライトの世界へと戻る。

 

「ありがとうございました。」

 

トワイライトは降りて、礼を言う。

 

「これからどうするんだ?」

 

「彼女たちのような世界にしたいです。

 その前にまず謝る人が居ますので、謝りたいと思います。」

 

「そうか…。

 何かあったら手伝ってやるよ。

 通りすがったらな。」

 

「はい!」

 

彼女は満面の笑みでそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士は、店に戻りドアを開ける。

 

「私も彼女たちの様な世界にしたい…か。」

 

すたすたとソファに座る士。

 

「どこ行ってたんだよ、士!」

 

「すっごく探したんですよ!」

 

「まぁ、僕はお宝を手に出来て良かったんだけどね。」

 

手には『花のプリンセス』と書かれた絵本があった。

 

「士くん、写真出来たよ。」

 

士が写真を手にする。

 

写真には、トワイライトに手を差し伸べている四人の少女達の姿があった。

 

「いやぁ、上手くなったねぇ。」

 

「まぁた、歪んでる~。」

 

「そうかい?

 キバーラちゃん。

 私はそうは思わないけどねぇ。

 …おととっ!」

 

栄次郎はこけかけて手が何かを引っ張る。

 

すると、背景ロールが変わる。

 

「次は、何の世界だ…?」


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