世界を越えたい   作:厨二王子

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弟子入り

「取り合えず、状況を説明してくれないか?」

 

 目の前にいるのは絢の羂挂のフレイムヘイズ、 サーレ・ハビヒツブルグ。彼の称号の鬼功の繰り手とも言われる通り、彼の二個で一組みのマリオネットの操具型神器レンゲとサイテから糸を出して戦うという戦闘スタイルだ。この糸は他者の自在法の制御さえ奪うことが出来る。

 ここで、キアラが彼にことの説明をする。すると、サーレが俺の方を向き頭を下げた。

 

「君のお陰で弟子が助かった。ありがとう」

 

「いや、こっちも助かったのでお互いさまです」

 

「あいつはドューグっていう革正団という徒の組織の生き残りだったんだが。何故か今になって襲ってきたんだ」

 

 ドューグ……んっ?なにか忘れてるような。

 

 俺が少し引っかかったなにかを思い出しながらも、サーレは話を続ける。

 

「んじゃあ、俺も自己紹介。鬼功の繰り手なんて言われてるフレイムヘイズだ。気軽にサーレって呼んでくれ」

 

 彼はほとんどのフレイムヘイズが復讐を目的に動く中、彼は復讐心を持たない数少ないフレイムヘイズだ。実力は言わなくても分かるだろう。彼に教わることが出来ればそれに越したことはない。

 

「それで鍛えてくれという話だが……」

 

 ついに、サーレが俺の頼みについて答える。

 

「別に構わない。これから先の予定もなかったしな」

 

「まぁ、暫く世界に飛び回ってただけですからね……」

 

 どうやら、今二人はどこかのアウトローに所属していた訳ではないらしい。

 

「ところでその格好、学生のようだが」

 

「はい、神奈川の御崎市から来たんです。修学旅行で」

 

「なるほど。ここら辺に住んでいるわけではないのか」

 

 サーレは俺の話を聞いて納得する。そして、俺が持つ宝具、零時迷子について切り出すことにした。これも、零時迷子を狙っていずれ仮装舞踏会の連中がやってくる訳だし隠すことはないと思ったからだ。

 

「後、まだ伝えたいことがあるんですが」

 

「なんだい?」

 

「俺にはもう一つ宝具があるんです。俺自身が封絶の中で動けるのもそれが原因で」

 

「ほう。まぁ、そんな気はしてたよ。大体予想できるがどんな宝具だい?」

 

「零時迷子という宝具です」

 

 俺の言葉を聞いた瞬間、サーレの顔付きが変わった。仮装舞踏会にでも繋がったか。

 

「なるほど。トーチが消えることなく、封絶の中でも動ける……なんていう宝具なんてそれくらいしかないからな」

 

「確か零時迷子って……」

 

「ああ、最近になって仮装舞踏会の連中がここ数年で怪しい動きをし出してるって話だ。まったく、こんなところにも教授と縁が出てしてしまうとは……」

 

 教授とは仮装舞踏会に所属するあの変態科学者のことだろう。原作でもそのある意味恐ろしい発明で御崎市や大戦で大きな成果を見せた。

 

「まぁ、俺は使命とかそんなのあんまり気にしない方のフレイムヘイズなんだが。弟子の命の恩人ということもあるし、君の護衛も兼ねて鍛えるとするか」

 

「サーレさん」

 

 どうやら、零時迷子のことを聞いた上でも、俺を鍛えてくれるそうだ。たが、まだ話すことはある。

 俺は次に自身が住んでいる御崎市について話し始めた。

 

「後、俺が住んでいる御崎市のことなんだけど」

 

「その様子を見るに、そこにも問題があるようだな」

 

 そして俺は説明する。そこには紅世の王と燐子がいることを。さらにトーチの数が多いということ、そしてそのトーチに仕掛けられたなにかをサーレに説明した。なにかについては俺が深く知ってないことにして、濁して話す。

 そして、それを聞いたサーレは溜め息を吐いた。

 

「それについては行ってみないと分からないな」

 

「話を聞くに何かしらの自在式が仕掛けられているみたいですけど……」

 

「間違いなく厄介な紅世の徒がいるな。しかも、歪みを大きくする可能性もある。いつそれが発動するか分からないし、速く動いた方がよさそうだ」

 

 どうやら、方針は決まったようだ。

 

「取り合えず、封絶もそろそろ解かないといけないし、ここらで解散かな」

 

「ユージはこの新幹線で帰ってる途中立ったんだよね」

 

「ああ」

 

「俺とキアラは先に御崎市に向かうから、駅で集合しようか」

 

「また、会いましょう」

 

「了解した。じゃあ、また後で」

 

 こうして、俺はサーレとキアラの二人と別行動で御崎市に向かって行った。

 

 

 

 

 

 封絶が解けると、俺は直ぐに先生の元に向かう。すると、アルビオンが話し掛けてくる。

 

『これで良かったのか、相棒?』

 

「ああ、俺はまだまだ強くならなきゃならない。そして……」

 

 なにより、原作から離れてきてる以上俺が目的に達するまで生きてられる保証はないのだ。ならば、多少原作からずれても俺自身の強化は欠かせない。しかも、思い出したがドューグって徒は徒たちに人間との関係性を強く他の徒たちに言い回っていたやつか。まぁ、影響が出るのは新世界に行った後だろうし、俺には関係ないな

 俺は先のことでなく、目の前のことに集中する。

 

「この流れだと間違いなくフリアグネは討滅できるな」

 

『この戦力なら問題ないだろう』

 

「ああ」

 

『なのに、相棒は何を焦ってるんだ?』

 

 焦ってるか……。まぁ、そういえばそうだな。

 

 そう、俺はアルビオンの言う通りに焦っていた。フリアグネを討滅するとある問題が起こる可能性があるからだ。俺の記憶だと炎髪灼眼の打ち手はフリアグネの情報を聞いて御崎市にやって来たという記憶もあれば、たまたま御崎市に来たという記憶がある。そして前者の場合、フリアグネが討滅されてしまえば……。

 

 アカンな。

 

 ということで、最悪シャナが来ない可能性も出て来た訳だ。これはサーレやキアラに一応フリアグネを討滅したという情報を流さなくして貰う必要がある。

 そして、これ以外にも不安なことがあった。先程サーレが俺の持つ宝具が零時迷子だという可能性を予想していたことだ。もしかしたら、シュドナイたちにもそこに行き着いた可能性がある。

 

 問題だらけだな……。

 

『それでも、前に進むのだろう』

 

「ああ、俺の目的のためにな」

 

 俺は止まらない。 どんなことだろうとハイスクールD×Dの世界に行くんだ!

 俺は強い意志を持って、自身の故郷である御崎市に向かった。




次回、対フリアグネです。それとすいませんが、タグに原作改変を追加しました。
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