世界を越えたい   作:厨二王子

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すいません。今回は少し短いです。
後、軽く後書きにちょこっと次回の予告を書きました。
次の回にも二期の話しが終わるので最終章の予告を書く予定です。


千変の思い

「おやおや、最近一緒にいることが多いね珍しいじゃないか」

 

「……」

 

 サブラクはババア……ベルペオルの姿を見ると何も返事をすることなくこの部屋から立ち去る。しかしババアは気にすることなく俺へと話しの対象を変えた。

 

「で、どうなんだい。シュドナイ」

 

「……気にすることはない。それよりも何の用だ」

 

「あの零時迷子と結んだ契約について約束の日が近くなってきたからね。改めて確認しにきたのさ」

 

「そのことか」

 

 契約の全容とその中のこちらの計画凍結については話しを詰めていたはず。

 一瞬、考えるが恐らく奴がこちらに来たあとの話しをするつもりだと予想がついた。

 

「少しでも怪しい動きをすればすぐさま私が鎖で縛るあるいは」

 

「その先のことは言わずとも分かっている。容赦はせんさ」

 

「ならいいんだが。あの男はあなどれないからねぇ」

 

「まったくだ」

 

 突然の話しに困惑したが我々は契約を承諾するという形でまとまった。あの強力なフレイムヘイズたちを退け計画を達成することは難しいことは嫌でも理解をしていた。

 そんな中であの契約。正直、罠の可能性が高いがそれでも我々が断る理由はなかった。

 計画の凍結に教授は不満を見せたが例の宝石の研究もあり特に反対することはなかった。

 

「計画の再開はいつでも出来る状態にはしているよ」

 

「なら問題ない。俺も槍を振るえる」

 

「最近は鍛練も増やしているみたいじゃないか」

 

「盟主の復活も近いのでな」

 

「ああ。精々、その時ために力を貯めておくことさ」

 

 俺はベルペオルと話を着けた後、眈々究求の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「なにやらご機嫌だな」

 

「おーや、きましたか!!」

 

 俺は研究室に入るといつもの笑顔で奴が近付いくる。

 いつものようにあしらい、さっそく例の話しをすることにした。

 

「別の世界の物質。その詳細について分かったのか?」

 

「ドーミノー」

 

「はい、教授」

 

 いつものロボットが目の前に現れ説明を始める。内容をまとめるとこの宝石は力を半減してその力を吸収するというもの。それはまさにあの男の力であった。

 

「それよりも将軍。この宝石の持ち主にもう直ぐに会えるんですよね!!」

 

「ああ。そうだ」

 

「これは研究がはかどりますねぇ!」

 

「他に分かったことは?」

 

 画面を見つめキーボードを強く叩きつける探眈求究に質問を続ける。

 出来ればあの男が来る前に奴に関わる情報を集めておきたい。

 

「……これはまだ確定ではないのですが」

 

「構わん。話せ」

 

「この宝石はどこかに繋がっているようです」

 

「なに?」

 

 どこかに繋がっている……それは。

 

「奴にではなく?」

 

「そこまでは。しかしどこかに繋がってることは分かりました」

 

「そうか」

 

 この情報があの男の力の秘密を解く鍵になるかは分からないが覚えおくに越したことはないだろう。

 その後、話を続けるも特に新しい情報が出ることはなく俺は部屋を後にした。

 

 

 

 

 

「こんなところにいたのか、愛しのヘカテー」

 

「将軍ですか」

 

 ヘカテーは俺に顔を向けず外を眺めている。

 そんな彼女の対応に俺は小さく笑い近付いていく。

 

「油断はしないように」

 

「分かっている」

 

 彼女も反対は示さなかったがやはり思うところはあるようだ。

 しかしあの男は契約どおりにフィレスの襲撃時に妨害はすることなく受け入れた。

 

「もう直ぐなのですね」

 

「ああ」

 

 盟主が復活するということは計画の最終段階すなわち……。

 俺はこの先のことを考えるも迷い捨てる。これはずっと昔から決められていたこと、我々の役目。

 俺は彼女の隣に立つ。

 

「準備を進めよう」

 

「はい」

 

 外に降りだした雪を見ながら彼女に声を掛ける。彼女との会話を終えると俺は組織の体制を見直すべく歩きだす。

 

 

 

 

 ___全ては盟主のために。

 

 

 

 

 

 

 

「悪魔の駒を、繋がりを手に入れる」

 

 我が名は白龍皇アルビオン。かつては赤と争いを続け神器に封印された一匹の龍だ。

 現在、聖書の神とは違う神と名乗る何者かに神器と共に異世界に跳ばされた。

 そこで出会った新たな宿主、坂井悠仁。

 今は相棒であるこの者について考えようと思う。

 

 相棒は話を聞く限りこちらの世界の悪魔の駒に強い、とても強い執着を感じているようだ。

 

 我は神器を通じて相棒の心を覗いたことがある。そこにあったのは無数な鎖、そしてどこまでも続く深い闇だった。

 普段、見せている姿からは考えられない闇。それがあったのだ。

 あの鎖の自在法はここから来ているのだろう。

 しかしそれを知ってもこの男を嫌いになることはなかった。

 

 それから相棒は強くなっていった。その強さは歴代で1番になれると思うほどに。

 見てみたいと思った相棒がどこまで上にいくか。これから先この男が孤独を選ぼうとも近くでそれを見届ける。

 

 たとえ、我々の存在が変わろうとも。

 

 

 

 ___そう決めたのだ。

 

 

 




予告

それは白い雪が降る深夜のクリスマス

「どうして……」

彼女は俺に向かい手を伸ばす……

「これが俺の答えだ」

俺はその手を……

次回 決別

___白い翼が黒く染まる
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