抜錨するっぽい!   作:アイリスさん

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すれ違う

「悪くはありませんわね。性能はこれから、といった所でしょうか」

 

熊野ですわ。

わたくしは今、明石さんと呉の工廠に居ます。ちょうど改造を受けた所です。改鈴谷型・改装航空巡洋艦。簡単に言えば改二、ですわね。制服は現・鈴谷が身に付けているブレザーと同じもの。どうやら鈴谷同様に空母としての力も有るようなのですが、わたくしとしては馴れ親しんだ航空巡洋艦のままで行きますわ。この艦種自体が貴重というのも有りますし。

身体の方も改二に合わせて少しばかり成長したでしょうか?鏡を見た感じですと少し大人びたようですわね。いつまでも幼い外見というのもどうかと思っていた所でしたし、悪くはありませんわ。

 

「そうそう、明石さん。夕星さんと不知火さんの事なのですけれど。向こうで何かありましたか?」

 

「少佐達ですか?うーん、報告した事以外の事はちょっと分からないですけど‥‥‥やっぱりそう思います?」

 

やはり明石さんも感じていましたか。いえ、ここ呉に戻ってきてからの不知火さんの態度がかなり柔らかくなった、と言いますか‥‥‥ええ。勿論昔から夕星さんに対しては柔らかい物腰ではありましたけれど、それがより分かりやすくなったような。夕星さんも前程拒まなくなったようですし。

 

「アレじゃないですかね?向こうでの件を切っ掛けにくっ付いたとか。良いなぁ。私も恋人欲しいなぁ」

 

明石さんはどうしてもお二人をカップルにしたいようですわね。ですがそこまでには見えないのですけれど。何というか、うーん、上手く言葉にできませんわね。夕星さんは不知火さんの想いを受け止めているように見えて、実は全て受け流しているような‥‥‥。

 

「‥‥‥わたくしから話題を振っておいて何ですが、この話は今は置いておきましょうか」

 

「そうですね。今はリア充は放っておいて、熊野さんの性能試験をしましょうか」

 

リア充って‥‥‥もう少し言い方という物がありましてよ?

因みに加賀妖精さんは瑞鶴さんと一緒に鈴谷の特訓。鈴谷妖精は天龍さんと一緒に風雲さんの特訓に向かいましたわ。

 

わたくしの思い過ごしであれば良いのですけれど。今の夕星さんは何というか、達観しているような感じがあるのです。まるで‥‥‥そう、まるで、夕星さんがいつ居なくなっても大丈夫なように備えているような。確信が有るわけではありません。これは友人としてのカンです。

わたくしの考え過ぎ、でしょうか?

 

‥‥‥はい?何ですの?え?わたくしの胸部装甲が?成長していない、ですか?

‥‥‥‥‥‥すみませんが、この性能試験が終わったら少しばかり御顔を貸していただけませんか?ええ、それはもう直ぐに済みますわ。はい?満面の笑みが怖い、ですって?そんな事ありませんわよ?

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「提督、意見具申宜しいでしょうか?」

 

「ええ」

 

神通です。

今は呉の執務室。

私なりに考えた結果なのですが、やはり今後は秘書艦は不知火さんに代わってもらうのが良いと思います。私は他の艦娘の指導に専念出来ますし、暁ちゃんには風雲さんの教育が有りますし。勿論必要ならば私達も仕事を手伝いはしますが‥‥‥そもそも提督の秘書艦というものは固い絆で結ばれた艦娘がなるものですから。沖立提督は不知火さんとケッコンカッコカリをするのであれば、当然秘書艦は不知火さんであるべきです。それに、その‥‥‥これは言い難いのですけれど。

 

「秘書艦を私から不知火さんに変更すべきだと思います」

 

「そっか。気を使わせちゃったみたいね」

 

あっ、いえ、提督。そういうわけではなくてですね。いつまたレ級が現れるか分かりませんし他の子達の訓練に専念したいというのは本心ですし。決して気を使ったわけではなくて、不知火さんと沖立提督の間に居づらいとかではなくてですね。

 

「ごめんなさいね、神通さん」

 

苦笑いで答えた提督は、何と表現しましょうか。そうですね‥‥‥例えるなら、子の旅立ちを見送る親のようでした。少しばかり胸騒ぎがします。直ぐに、という事は無いと思いますが、沖立提督はもしや‥‥‥。

 

「そうね。明日付でヌイヌイちゃんには正式に秘書艦になってもらう事にするわ。仕事中は私情は持ち込ませないから大丈夫」

 

そうではなくって、いえ、それもあるのですが。

 

「提督、約束していただけませんか?『私達を残して居なくなったりしない』と」

 

提督は一瞬停止。それから少ししてから「そっか。流石は神通さんね」と一言。

 

「大丈夫。今はまだ、ね。やり残した事が沢山あるもの。ヌイヌイちゃんの事だって」

 

‥‥‥やはり貴女は。分かりました。この神通が、どんな事態にあろうとも貴女を止めてみせます。貴女はこれからのこの国になくてはならない人なんです。決して失わせたりはしません。不知火さんと二水戦に誓って。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

フフッ、フフフッ。思わず笑みが溢れてしまいました。いけませんね、仕事に私情を持ち込むなど弛んでいる証拠。気を引き締めてなくては。

 

不知火です。

明日から正式に秘書艦、ですか。フフフッ、これであの人の、ポイポイの傍にいつも居られ‥‥‥ゴホンッ、ではなくて、暴走しないよう常に監視できますね。ポイポイは司令官なのですから執務室でどっしりと構えていれば良いのです。‥‥‥何でしょうか?不知火に落ち度でも?

 

「不知火ってばなーに笑ってるのよ?どうせまた司令の事でも考えてたんでしょ?」

 

うっ‥‥‥まさか陽炎に突っ込みを入れられようとは。やはり少し浮かれ過ぎていましたね。

 

「言っとくけどね、私はまだ司令の事許してないからね?」

 

「そのような事を言ってはなりませんよ?仮にも不知火達の上官なのですから」

 

陽炎が言わんとする事も分からなくはありません。不知火がチョロいのかも知れません。ですが、今はもういいではありませんか。

 

「不知火は浮かれ過ぎなのよ。あの司令の事だもん、どうせまた」

 

「それ以上ポイポイを愚弄する事は許しませんよ?」

 

不知火は陽炎を睨みました。ハァ、と溜め息をついた陽炎は、やれやれといった様子で立ち上がって、扉の方へ。

 

「何処へ行くつもりですか、陽炎?」

 

睨んだままの不知火に「風雲のトコよ。ちょっと様子見に行ってくるわ」と告げて、陽炎は静かに出ていきました。そうですね、風雲は今頃天龍さんと鈴谷妖精さんから特訓を受けている頃でしょうし。陽炎にも参考にすべき点もあるでしょうからね。

 

さて、明日からの秘書艦の仕事に遅れる訳にはいきませんからね。先ずはこの浮いた心を落ち着けましょうか。このままでは眠れそうにありませんからね。

いえ、それも有りかも知れませんね。思えば昔はポイポイと同室で一緒に眠っていたのです。これから行って『同じ部屋で眠ってもいいでしょうか?』と頼むくらいなら問題は無い筈。秘書艦ならば常に傍に控えるのは当然ですし、ケッコンカッコカリをするのですから何も変ではありません。

 

まあ、少し図々しいかも知れませんが。これくらいなら。べっ、別に一緒のベッドで眠ると言っている訳ではないのですから。これは決して言い訳ではありませんよ?

 




熊野が改二に。それとぬいぬいは重症のようです。
流石神通さん、ぽいぽいさんの真意に気付いた模様。

という事で、次回(多分初秋イベの後になるかも‥‥‥)は扱かれる風雲さんの様子でも。



※※以下ネタです※※

◆◆神風さんの受難◆◆

パート‥‥‥ってもういいか


神風「ふぅ。今日も秘書艦のお仕事疲れたわね。司令官も大型建造自粛してくれてるし‥‥‥あれ?みんな何してるの?」

隼鷹「おっ、神風」

龍驤「ええところに来たわ」

祥鳳「ちょっと相談があるのだけれど」

飛鷹「そうね、秘書艦の神風さんならちょうどいいかもね」

神風「え?何かしら‥‥‥ってあれ?鈴谷さん、こんな所で何して‥‥‥あれっ?」

鈴谷(Lv21)「あっ、神風センパイ、チーッス」←二人目レベリング中

隼鷹「まあそっちもなんだけどさ、今はコッチなんだよ」

明石「神風さん~、助けてくださいよ~」ガクブル

龍驤「せやからな?ココは明石の装甲を考えてバルジをガン積みにしてやな‥‥‥」

飛鷹「いえ、やはり火力を考えて三連装副砲とOTOで‥‥‥射程も中に伸びるし」

祥鳳「それなら130mm砲で火力と装甲をバランス良く上げては?」

隼鷹「‥‥‥ってな具合いで決まらないんだよ。因みにあたしは缶+タービンで回避マシマシにした方が良いと思うんだけどね」

神風「ごめんなさい、えっと、何の話?」

龍驤「ん?ああ、明石のレベリングの話や。ホラ、例の新3-2-2レベリングやね」

神風「あぁ、あのキス島だっけ?‥‥‥あれ?でも明石さんって改よね?これ以上練度上げても‥‥‥あっ」

龍驤「あのアホの考えそうな事やろ?絶対明石の水着姿にやられたんやな」ハァ

神風「明石さんともケッコンカッコカリ目指すのね‥‥‥司令官ったらもうっ」

明石「実戦なんて無理ですって!誰か代わってくださいよぅ」ガクブル

神風「でも司令官が決めたんならやるしか無いわね。最近疲れてるのはそのせいかしら?」

明石「提督が疲れてる、ですか?」

神風「うん。普段は飲まないのに急に朝から栄養ドリンク何本か買ってきたり、チョコレート買って来たり。ほら、私にも一箱くれたの」 つ《キノコの形した例のチョコ》

龍驤「‥‥‥ほぅ。他には?」

神風「うーん、そうね‥‥‥萩風の強化も考えてるみたい。司令官、さっきも萩風がどうこうってブツブツ言ってたし。他には何だっけ‥‥‥ファイルを取り出して『思ったより透けないな』とか良く分からない事言ってたわ」

龍驤「‥‥‥」呆れ

明石「‥‥‥」呆れ

神風「‥‥‥あれっ?」



というわけで。コラボ初日にbayのミニタペストリーと萩風のクリアファイル入手。その日の仕事終わりにそのコンビニ寄ったら艦これグッズ全部品切れになってました。あぶねぇ‥‥‥。

因みに『萩風のファイルが思ったより透けない』のくだりがよく分からないって方の為に説明すると

1 まず艦娘の浴衣クリアファイルを用意します

2 肌色成分と下着の書かれた紙を用意します

3 その紙をファイルに挟むと浴衣から下着が透けてるように見えます

というネタです。これを最初に発見したニキは‥‥‥才能の無駄遣いですな(これが天才か‥‥‥!)。ハッ!?浴衣の色の薄い(透けやすい)舞風のファイルが一番早く減ってたのはそういう事か!

初秋イベの資源備蓄はバケツ(約1500)は兎も角万全の筈(燃料30万、鉄30万、弾薬30万、ボーキ29万)。運営とコンプ●ィークとA⚫️azonとの連携ミスで新艦娘(駆逐艦)がネタバレするという事態もありましたが。

新艦娘は

・ドイツ客船シャルンホルストこと空母神鷹(前段クリア報酬ほぼ当確)
・掘り?で例のネタバレ●●型駆逐艦●●(敢えて伏せておきます)
・スウェーデンの防空巡洋艦ゴトランド(ほぼ当確、掘り?)
・ネルソン級戦艦のロドニー?(ライン演習作戦が絡むなら当確、しかしネルソンの可能性も。後段作戦クリア報酬?)
・もう一隻???(掘り?)

といった面々ですね。ライン演習作戦ならビス子に特攻があるでしょうが‥‥‥ウチのビス子はまだZWEIなんだよなぁ‥‥‥。

p.s.また予想外しました(実装はネルソンの模様)。青寒天のツイートから察するに最後の一隻はイタリアじじ艦?

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