ARC THE LAD -生き残ったもう一人のいにしえの七勇者- 作:妄想プリン
その後はストックがなくなるまで週一ペースで投稿していきます。
「・・・・終わった。」
ついさっきまでの戦闘による轟音がうそのように静まり返っている神殿内にグラナダさんの声が響き渡る。
俺はその事実を確かめる意味でワイトさんの方を向く。ワイトさんは俺の意図を察してうなずく。
精霊から力を授けられた七勇者の中でもグラナダさんとワイトさんは特別な存在である。グラナダさんは「勇者の力」、ワイトさんは「聖母の力」を聖柩から与えられている。その力によって二人は闇の力を感知することができる。
つまりこの二人が闇の力が封印されたと言うのならば、それは間違いない。
アイツは・・・封印された。
俺たちはアイツと長時間における戦いを繰り広げていた。実際かなりギリギリの戦いであった。戦いの最中にアイツを追い詰めたと思ったらまさかの変身をして強くなるという緊急事態もあった。この時に「私はその変身をあと二回残している。この意味がわかるな?」と言われなかったのは不幸中の幸いだったのだろう。
ゴーゲンさんの指示通り余力を残さなければまともに戦うことすらできなかった。変身したアイツと闘いながらゴーゲンさんは俺達が戦いを行っていた神殿の外に用意していた聖柩をテレポートで取りに行き、その聖柩の力によって弱ったアイツを封印した。
「暗黒の支配者は封印されました。少なくともこれによって神の怒りによる大崩壊が再び行われることはないでしょう」
大崩壊という言葉に俺は顔をゆがませる。
アイツは神に挑戦なんてことをしたあげく、神々の怒りを買った。その怒りにより大地は震え、津波が起こり、雷が鳴り、炎が世界を覆った。これが大崩壊である。
そんな大崩壊においてもアイツは大した被害を受けず、被害を受けた者の多くは罪もないただの一般人であった。神々からすれば、科学の恩恵を受けているという点で同罪だったのかもしれない。
神々の意思はともかく精霊はそのことを憂いだ。精霊たちは俺たちに聖柩をたくし、俺たちは七勇者となった。俺たちはアイツの意思である闇の力を封印するために聖柩をこの国に、スメリアに運んだ。
そして闇の力は封印された。だがこれで世界が救われたわけではない。
「よし、聖柩を解放するぞ。」
そうこのままでは世界が滅んでしまうのは変わりない。人間が生み出した科学と神々による大崩壊により、多くの生命は死に絶えている。このままでは生き残った人間や動物も時期に滅びるのは目に見えている。
そこで聖柩の力を解放することにより、世界を滅びの道から救うのだ。。本来ならこの神殿で精霊による守護が働いているこの神殿で聖柩の力を解放するはずだった。しかし闇の力を手に入れたアイツはこの神殿に侵入し、結果的にアイツごと闇の力はこの神殿に封印された。
「しかし聖柩の力を解放してしまえば、同じ聖柩の力による闇の力の封印が不安定になってしまうかもしれません。」
グラニダさんの言葉にワイトさんが疑問を呈す。
「しかし聖柩を封印する場所なんてそうあるもんではないぞ。それに我らも今戦いで力を使い果たしている。遠くまで運ぶとなると一度休息する必要がある。」
バルダさんは立っているのもつらいのか片膝をつきながらしゃべる。バルダさんの鎧の胸についているチャームポイントである(少なくとも本人はそう思っている)アーマーストーンが半分にかけていることからの彼が受けたダメージの一端が垣間見える。
「ええ。じゅうぶん分かっているつもりです。」
めずらしくワイトさんの顔には疲れが見える。クールビューティであり自らの感情や状態ををめったに顔に出すことのない彼女だが、アイツを封印したことで気が抜けているのかもしれない。
「この近くに精霊の山があるのは皆さんも知っていますね。その山の奥にはサルバシオの滝があります。あそこは暗黒の支配者を封印する地の候補の一つでしたが、暗黒の支配者が封印された今となっては問題ないでしょう。」
俺は周りを見渡すが異論はなさそうだ。ちなみに俺は精霊の山があることを知らなかった。
「どうやら復習が必用らしいですね。」
俺の心の中は筒抜けだったらしい。俺の魔法の師匠はゴーゲンさんであるが、ワイトさんも知識や常識を俺に教えることがある。ワイトさんからの冷めた目に冷や汗を流しながら俺は最後の希望を保ちハトを見る。精霊の山のことを知らないのは俺だけではないよな、ハト!?
「わうぅ。」
ハトは気まずそうに俺から視線をそらす。
俺は絶望した。
神殿の外に出るとそこには十数体の機神が俺たちを出迎えてくれた。機神とは闘うことを目的に作られたロボットの総称である。周りを見渡すと50体近くの機神の残骸がひろがっている。
「機神団よ。我らが暗黒の支配者と戦っている間に、よくぞ聖柩を守り通してくれた。あなたたちのおかげもあり闇の力は封印された。礼を言う。」
先ほど神殿の外に聖柩を置いていたと言ったが、もちろんポツンと聖柩を置いて行ったわけではない。俺たちが一番信用しているこいつら、機神団に護衛をしてもらっていたのだ。機神団もこのたびの中で数を減らしていって、この神殿に来るころには15体ほどしか残っていなかったが機神団は3倍近くの敵の機神を相手に見事に聖柩を守り抜いたようである。
しかも残骸を見る限り相手にしたのはSA-100やSA-200、そしてCAA-5等の敵の機神兵の中では上位の機神のようである。
見事に役目を果たしてくれた頼もしい仲間たちに対しグラナダさんが俺たちを代表して感謝の言葉を述べる。
「くくく、さすがは最強の機神ジャッジメント。有象無象の機神とは格が違うようだな。」
機神団の先頭にいる機神、ジャッジメントに向かって大魔王口調で語りかけるノルさん。それがあまりにも似合いすぎて、ぶっちゃけこの人が裏ボスだと言われたら俺は何の迷いもなく納得するだろう。
「私は最強の機神の一角として作られた。私と互角の力を持つ機神は機神兵の中にはグロルガルデだけだ。」
最悪最強の機神グロルガルデ。俺たちが七勇者として聖柩を運ぶために旅立ったときに、俺らや精霊に逆恨みしたアイツが作ったのがグロルガルデである。いや、マジで強かったんだよ。俺たちが旅立ったの3年前、俺が魔法学んだのは5年前。2年しか修行していない俺はもちろんのこと、旅立ったばかりで精霊の力も使いこなせていなかった七英雄のメンバーはグロルガルデにフルボッコにされた。
その時に助けにきてくれたのが機神団であり、最強の機神のジャッジメントであり、機神団の長である機神ヂークベックであった。機神団はその後も俺たち七英雄の護衛をしてくれた。今の七英雄とグロルガルデが戦ったら苦戦はしても倒せる自信がある。しかし機神団がいなければ俺たちは実力が付く前に殺されていただろう。
ちなみにグロルガルデはその後も何度も闘うことになり、神の塔でヂークベックと相討ちとなり機能停止となった。
「くくく、そうであったな。改めて聞くがこの戦いが終えた後、余のものとなる気はないか?」
・・・。世界征服とかでもする気か?まあ、もしそんなことになったら今度は六英雄(一人減っているところが大事!)がノルさんの前に立ちふさがるのは目に見えているけどな。
ノルさんのジャッジメントの勧誘はいつものことなので、ジャッジメントを中心とする機神団や他のメンバーはスルーして話を進めていく。
俺たちがこの後にすることは、まずサルバシオの滝にて聖柩を解放する。そして後世のため、また聖柩が悪用されないようにするため聖柩を封印し、サルバシオの滝に近寄れないようにするために精霊の山に結界を作る。
これにより世界は救われ、俺たち七英雄の使命は果たされる。
そう。
つまり俺たちの旅は終わりを迎えようとしていた。
作者はゲームは無印と2.3しかやったことがありません。一応wikiやサイトでアークシリーズの他作品の設定なども見ていますが、勉強不足ゆえにそれらと矛盾が生じる可能性もあります。その時は暖かい目で流してくれるとありがたいです。
ちなみにこの作品は2の終わりまでしか考えていません。
早く原作に入りたいです(>_<)