ヤドンがHCSの3Vだったんで厳選しようと思ってメタモンの能力を確認していたら、ABDがVのメタモンがいてびっくり。Aはいりませんがこれでゴツメヤドランが作れそうです。
ハジツゲタウンの印象と言えば、やはり火山の
だが、そんな町にもコンテスト会場と呼ばれる大がかりなものも存在する。コンテスト会場はホウエンで3つしかなく、定期的にハジツゲタウンは人でごった返す。コンテストが近くなると必然的に町は活気づき、商売人は仕事に精を出すのだ。
そもそもなぜ田舎にコンテスト会場を作ったのか。これは簡単でホウエンを三角形に見るとハジツゲタウンは90°の点に位置するからだ。他にも30°の点にはカイナシティであったり、60°の点には最大の規模を誇るミナモシティにもある。余談だが、グランドフェスティバルと呼ばれるポケモンコーディネーターなら1度は憧れる最高の晴れ舞台がある。それは先に挙げた3つの場所に限らず、その日のためだけに巨大なステージが建設される。
話を元に戻そう。私とアザミは先日アスナから強いトレーナーの話を聞き出し、コンテストで優勝したポケモントレーナーの情報を探してハジツゲタウンに来ている。
現在地はハジツゲタウンのポケモンセンターで、着いたときにはもう夜になっていた。なので今日は宿を借りて明日探すことにしたのだ。ポケモンセンターにいるのは一応誰かしらから話を聞けるかとも思ったのだが、存外うまくはいかないようである。
取り付けのソファーに座っているアザミに、同じく向かいに座った私がひとつ問いかけた。
「アザミよ、次のバトルなんだがどっちがバトルをする?」
「次?」
「キースとやらと勝負して強さをはかるんだ。当たり前だろう」
「なるほどね、ならそれはアンタがした方がいいんじゃない?」
「なぜだ?別にお前がしたいのならやっても構わないんだぞ?」
恐らくアザミは私がやるなんて言い出すと思っていたのだが、予想は外れ私を推してきた。さすがに理解が及ばない。
「エニシダが言ってたじゃんか。あたしはまだブレーンの強さには至ってない。それならブレーンとしてもやっていけるアンタがやるべきだ」
「なるほどな。ならお言葉に甘えさせてもらおう。車でも言ってたレジスチルを戦わせたいんだ」
「ねえ、そのポケモンの名前ってあだ名?」
ああ、レジスチルの名前を聞いたことがないからそう勘違いしたのか。確かにレジスチルの名前を知ってるのは伝承に詳しい人か老人くらいのものだろう。私はそのことを交えて説明した。
「エニシダも言ってなかったか?私は伝説のポケモンを3体持っている。ああいや、伝説というよりは古代といった方が正しいか。レジスチルというのはその中の一体なんだ、聞き覚えがなくて当然だろうな。見るか?」
「ああ、ぜひ頼むよ」
そこで私は立ち上がり、続いてアザミも立ってポケモンセンターを出た。
「ほら、出てこい」
そう言って私は3つのボールを投げた。出てきたポケモンは言わずもがなだろう。
「へえ、マジで見たことないわ。テレビでも話題にすら出てないよね」
「まあそうだろうな。こいつらは封印されていた身だし、伝承に詳しくない人は存在すら知らないはずだ」
レジアイスの体をまじまじと見つめるアザミ。自分の顔が映るほどの透き通った体に見入っているようだ。
「こいつらは耐久力に優れているんだ。技も強力だしな、強くて助かる」
「いいね、伝説のポケモン。こいつらを使ったらエニシダにも勝てるんじゃないの?てかエニシダが戦ってるとこは見たことないから強さはあんまり知らないんだけどさ」
「勝てるといいのだがな、いかんせんあいつも伝説のポケモンを持っている。タイプでいえばレジロックしか弱点をつけない上にレジスチルとレジアイスはそもそも弱点のタイプだ。まあ五分五分といったところだろう」
「なるほどね。まあエニシダの勝負も今度見せてもらおうか」
「さあ、もうそろそろ戻ろう。それか宿に行くか?」
私は善意のつもりで言ったのだが、情報収集を諦めたと思われたのか反対された。
「いや、まだ何も聞けてないでしょ。とりあえずポケモンセンターに戻ろうよ」
「でもどうせ明日になればコンテスト会場に行くんだぞ?」
「いいの。早く戻るよ」
足早にその場を離れたアザミに、私は渋々といった様子で戻った。正直意味無いとも思うんだがな…。
「あの、すいません。あたしコンテストのことについて知りたいのですけど、優勝者って誰か知っていますか?」
アザミが戻ってからというもの、通り過ぎる人に誰彼構わず聞いていく。
「すまんのお、わしゃポケモンコンテストには興味無いんじゃ。もうちょい若い人に聞いたらよか?」
これで12連敗目だ。そろそろアザミもくたびれてきたのだろう、げんなりとした目でこちらを見てきた。
「ねえ、なんでここの人達はコンテスト会場があるのに興味を持ってないの?マジでなんなの?バカなの?死ぬの?」
「コラコラ。聞く相手が間違ってるんだよ。まあ見ておけ」
見渡すと、今しがた玄関から入ってきた若い女性が目についた。私はすぐさまその人に話を聞きに行く。
「すいません、前のコンテストのことは知っていますか?」
話しかけられた当初は訝しげな表情だったが、コンテストと聞いて緊張が一気に解けた気がした。
「もちろんよ!なに、コンテストに興味あるの?」
フランクな口調な人だな。これならこちらも敬語を使わずに済みそうだ。
「ああ。前の優勝者について、少しな」
それを聞くなり彼女の顔は少し曇った。一体何なのだろうか。
「ああ、あの人ねえ」
「確か名前はキース?とか言った人と聞いたが」
「惜しいね、ヒースだよ」
アスナのやつ…。適当なことを言いおって。
「ヒースはコンテストの主旨を理解していない感じだったよ」
「へえ、それはまたなぜ?」
「彼がしていたのはポケモンバトルよ。コンテストじゃない」
なるほどな。つまりアスナも言ってたように、バトルに重きを置いたものだとコンテストそのものの意味がなくなるということか。
「でも相手には勝ったのだろう?」
そう、私が気にしているところはそこだ。結局はどう言おうと勝てば官軍なのだから。
「ええ。ただ拍手はほとんどなかったわ」
「コンテストも世知辛いもんだなあ…。ありがとう、参考になった」
「いえ、それじゃね」
軽く手を振ってきたので、つられて私も振り返す。
ふとアザミの方を見てみると、ジト目でこちらを睨んでいた。
「……なんでアンタは一発目で当たりを引くのよ」
「たまたまだ。それより早く宿に行こう。運転で疲れているんだよ」
私が(名前だけだが)情報を引き出したのを見てついに心が折れ、ようやくついてきてくれるようになった。
◇◇◇
翌日、私たちはコンテスト会場へと足を運んだ。
中は綺麗なつくりで、キラキラと輝いている。コンテストはないはずだが、何人か人がいるあたり集会所としても使ったりしているのだろうか。
奥へ進むと、受付の人が立っていた。
「すいません、少しお話をお聞かせ願えないでしょうか?」
懇切丁寧な口調で私が問う。受付の人は気のいい笑顔で答えてくれた。
「はい!なんなりとどうぞ!」
「ヒースって人の動向を知りたいのですが、ダメでしょうか?」
「あー、そういった個人情報はお出しできないんですよ…。すいません」
やはりそうだよな……。ここまできて収穫が名前だけというのも気が引ける。思い切ってここは踏み込んだ質問をしてみようか。
「では
「ええ、そうですね。彼は1つ目でした。次はミナモシティで1か月後です。もう1ついいことを教えますと、次回の開催はなぜか早いのでコンテストに出場する方はここから真っ直ぐミナモシティに向かうそうですよ」
まさかの大盤振る舞いをする受付の人は小悪魔的な笑みを浮かべており、私は素直に感謝した。
「じゃあ来たばっかだけど次はミナモシティに移動だね。どんくらいかかる?」
それまで聞き役に徹していたアザミが私に訊いてきた。会話をしっかり断ち切っていなかったので、私は受付の人に会釈をして答えた。
「ミナモシティか。一度フエンタウンにも戻って、さらに山を降りなければダメだからなあ。恐らく10日くらいかかるかもな。
「そっか。ならとっとと行くよ」
歩くアザミの後を追って、私も歩き出した。
◆◆◆
さて、あたし達はミナモシティに着きました。道中はなんにも面白いことがなく、ただひたすら移動しただけだったので割愛する。ほんとにただ移動しただけだし、何も起きなかった。強いて言うならポケモン転移装置が実装されたことぐらいだろうか。あたしとしては全く興味がなかったのだが、逆にジンダイは見たことないくらい興奮していた。一体何がすごいのやら、説明を受けても何も凄いと感じなかった。
かかった時間はぴったり10日間で、久しぶりに野宿もした。
ミナモシティには来たことがなく、初めて見る街は人が行き交う都会だという印象が残る。デパートがでかでかとその存在を主張し、反対を見るとハジツゲタウンのよりも一回り大きいコンテスト会場が顔を覗かせる。かと思うと隣には歴史を感じさせる民家もあり、この街には色んな顔があるのだなあと1人感じていた。
「ああ、疲れた。私は
そう言ってジンダイはふらふらとしながらホテルへ向かった。わたしは乗り物の運転がからっきしで、今回の移動も全てジンダイに任せきりだったので疲労が一気に吹き出したのだろうか。ならこの後の情報収集はわたしの出番だね!そろそろ働かなきゃな!
思い立ったが吉日、わたしは前方に見えるコンテスト会場へと向かった。
中は流石にハジツゲタウンのより一回り大きいだけあって、内装も比べ物にならないほど綺麗だった。中にいる人数もこちらの方が多く、ブラッシングをしている人もいることから出場者も来ているのが伺える。
「あら、アナタも参加者?」
不意に声をかけられて振り返ると、そこには綺麗な女の人が立っていた。
「いや、あたしは人探しでね。ヒースって知ってる?」
するとやはりと言うべきか、あからさまに嫌な顔をした。ヒース、どんだけ嫌われてるんだよ……。
「前の優勝者か。で、その人がどうしたの?」
一応は彼女も装っているつもりなのだろうが、にじみ出る嫌悪感が逆に際立たせる。
「個人的に用があってさ。ここには来てないの?」
「いや、来てたよ?みんな嫌そうな顔してたけどね」
アンタもだろうに。
「どこに行ったかわかる?」
「多分灯台のところじゃないかな?意味わかんないことを口走って灯台の方へ行ったのを見てたから」
「そっか。ありがとね」
そう言って私はコンテスト会場を出た。やっと役に立てると思うと、今までの罪悪感が薄れる気がした。
灯台に来てみると、そこには人ひとりいなかった。
「一足遅かったか……。クソっ」
1人呟いてみる。その声は吹いた潮風にかき消され、残ったのは空虚感だけだった。
特にすることもないので、灯台の近くに
また役に立てなかったなあ…。
別に義務ではないし、もともとは見つける気だってなかったのだ。しかしあそこまでジンダイに負担をかけているとなると、やはりあたしも何もせずにはいられない。
「どうしたんだい?こんなところで坐り込んで」
声がした方を向くと、そこには1人の青年が立っていた。私は直感し、恐らくこいつこそがヒースだと理解した。が、わざわざ思ったこと全てを口にする必要はなく、適当に話を合わせることにした。
「あたし人を探していたんだよ。けどなかなか見つからなくてさ。やになっちゃう」
「ふむ……。君がどんな人を探しているかは知らないけどさ、僕なら君みたいな美しい人、待たせないのになあ」
そう言って彼は私にウインクをしてきた。構わず私は続ける。
「そんでさ、あたしとここに一緒に来た人にすっごい負担をかけててね。なんとかして役に立ちたかったんだけど、やっぱ見つからないから困ってたんだよ」
「そうなのか。僕なら疲れていても君には見せないかな。そんなアピールをがんがんしていく人にはなりたくないからね!」
再度ウインクをしてくる。アピールをがんがんしてるのはお前じゃないか。
「ズバリ、探している人の名前は?僕も手伝うよ!」
「多分アンタのことだよ、ヒース」
突然のことで驚いたのか、彼は後ずさりをした。
「え!?なんでわかったんだ!?怖いよ、でももしかしたらこれが運命ってやつかな?」
「めんどくせえ…。アンタさ、ポケモンバトル強いんだってね」
「もちろんさ!美しさを追求した結果、やっぱり圧倒的な勝利こそが美だと気づいたんだから!」
声高々に言うヒース。でも、そうか。聞いていたコンテストでの戦いぶりはそういった美的感性によるものだったんだね。
「ただコンテストは万人に受けるものじゃないと認められた優勝はできないよ?」
「だからなんだというのさ。ルールで勝っている以上問題はないだろ?」
「そこでだ。単刀直入に言うけど、バトルフロンティアのフロンティアブレーンになってみる気はない?」
初めて聞く言葉に疑問詞が浮かんでいるのだろうか、続きを待っていた。
「簡単に言うと強化版非公認ジムリーダーみたいな感じかな。強い人にしかスカウトはしてないんだよ」
「なるほどね。そのバトルフロンティアにオーナーはいるのかい?」
「ああ」
エニシダのことだな。
「ならオーナーが僕に勝てたらなってみてもいいかな。無論ポケモンバトルでだよ?それくらいじゃないと、下につく気にはなれない」
「
「まあ、それで妥協するかな。バトルなんだけどさ、美しいバトルをしないかい?」
美しいバトル……??なんのことかさっぱりわからない。
「それはコンテスト的な話?」
「いやいや、そんな下世話なものじゃないさ。僕が言いたいのはスカイバトル!大空というキャンパスに二体のポケモンが勝負という名の絵の具を塗りたくっていく。どうだい?まさしく美だよね!」
感性が凄いなこの人は……。それにしても、ジンダイって空を飛ぶポケモン持ってたのかな。
「まあ、その人が空を飛ぶポケモンを持っているかはわからないけど言ってみるよ。というか電話する。ちょっと待っててね」
そう言って私はジンダイに電話をかけた。あれからあまり時間が経っていないので、一瞬電話をかけるのは躊躇われたが結局してしまった。
「どうした?」
聞こえてきた声は思ったよりも元気で、少し拍子抜けした気分になった。
「なんだ、元気そうな声じゃん」
「1時間も寝ればこんなの回復するさ。それよりどうした?」
「ヒースを見つけた。バトルしたいらしいんだけど、どう?いけそう?」
「おお、本当か!!でかした!ならポケモンセンターに来てくれないか?私も今から向かうし、そこのバトルフィールドでしよう」
「了解。じゃね」
電話を切ると、あたしは徐々に嬉しさがこみ上げてきた。やっと役に立てたのだ。稚拙な表現しかできないが、それでもやはり嬉しいのだ。
「どうだった?」
「ポケモンセンターに来いだってさ。いい?」
「僕なら迎えに行くのに。ね?」
三度ウインクをしてくるヒースを無視し、そそくさとその場を離れた。
その時に吹いた潮風は、空虚感と一緒に劣等感までもどこかへやってしまったような気がした。残ったのは、役に立てた嬉しさだけだったから。
ヒースのコンテスト会場で言っていた意味のわからない言葉
ヒース「そうだ!今の環境で美しいのはやはり海!海という名のキャンパスに描かれるバトルこそ最高に映えるんだよ!」
周り(何言ってんのコイツ…)
その後海を見つめるうちにヒースは空に心を奪われました。