遊戯王が当たり前?→ならプロデュエリストになる!   作:v!sion

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これから書くことはSSとは全く関係ありません
そして嘘でもありませんし、そこまで重要な事でもありません
でも聞いて欲しいです

去年抜いた親知らずがまた生えてきました←


第百十七話 闘の戦姫 VS 振り子の白

◐月下-南大通り / 午前7時3分

南side

 

 

「答えて、琴乃さん!どうして失彩の道化団(モノクロ・アクタ-ズ)に...っ!」

 

「結衣...久しぶりね」 

 

 

南による必死の問い掛けに、グラスは目を細め久しぶりの邂逅を懐かしむような言葉で返した

何年ぶりの再会だろうか

 

あの日縋る気持ちで訪れた警察庁での門前払いの後に出会った正義感溢れる眼鏡の刑事が、いま相対しているあのグラスという(フロ-)と同一人物である事に気付くのに時間はかからなかった

だが依然認める事は出来ないでいる

 

この女性と再会出来るの不可能か、もっと先の事かと考えていた。

だがそれも日本のために月下に赴き、敵として早すぎる再会を今果たしたのだ

嬉しくは無かった

 

 

「今は...何をしているの?」

 

「.....元の事務所に戻って...闘叶に進学したよ」

 

「...そう、良かったわ」

 

「琴乃さんは...琴乃さんはどうして!?」

 

「それについては...」

 

 

グラスの側に付いていた灰色の男が小声で何かを告げた。南にはその内容は聞こえなかったが、琴乃が左手で制し、「私がやる」と答えた所を見ると、南の相手をあの男が買って出たのが分かる

 

しかしそれもグラスが断った

南にも同じことが言えるが、彼女達は己自身でケジメを付けると意思を同じくしている

 

アンカーはグラスから放たれた

 

 

「ごめんなさい、私が全部悪いの」

 

「それじゃ分かんない...わかんないよ!手を差し伸べてくれたあの日から...居なくなるまでの話が聞きたいの!」

 

「それは」

 

 

南   LP 8000

グラス LP 8000

 

 

「...どうか、悪である私達を倒して」

 

「......」

 

 

納得は出来なかった

だが始まってしまった戦いから目を背ける理由も同じく存在しなかった

 

 

「ちゃんと...全部話してもらうから!」

 

「...」

 

 

南の先攻だ

日本を背負った戦士としてでは無く、自分自身が求める事実を知る為にも負けられない戦いなのだ

 

琴乃()を倒すためでは無い

救いの手を差し伸べてくれた正義(グラス)を否定しない為にも、勝利を掴まなければならないのだ

 

 

「[オスティナート]を発動!デッキから幻奏融合モンスターによって決められた素材を墓地に送って融合召喚を行うよ!」

 

「えぇ、構わないわ」

 

「なら私はデッキの[幻奏の音女 アリア]と[幻奏の音女 エレジー]を融合!行きなさい、[マイスタリン・シューベルト]!」

 

 

[マイスタリン・シューベルト] ATK 2400

 

 

「私はカードを1枚セットしてエンドフェイズに入るわ![オスティナート]の効果で融合召喚したモンスターは破壊される。でもその融合素材一組が揃っていれば特殊召喚出来るの、行きなさい![アリア]、[エレジー]!」

 

 

[幻奏の音女 アリア] DEF 1200

 

[幻奏の音女 エレジー] DEF 1200

 

 

「[アリア]の永続効果で特殊召喚された幻奏モンスターは効果の対象にならず戦闘で破壊され無いの。そして[エレジー]の永続効果で幻奏モンスターは効果で破壊されないわ!」

 

「たった1枚で随分強固な盤面ね、ドローするわ」

 

 

[オスティナート]1枚で南の幻奏モンスターは強力な耐性を得た

戦闘・効果で破壊されず、対象にも取られない

 

望まれるのは対象に取らないバウンスか除外のみだ。生み出すのは容易だったにも関わらず、相手に要求される手段は非常に難易度の高いそれだろう

 

 

「私は«цпкпошп»を通常召喚するわ」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「効果を発動。デッキから«цпкпошп»を手札に加えるわね」

 

「«цпкпошп»...琴乃さん本当に...」

 

 

失彩の道化団(モノクロ・アクタ-ズ)本部から現れ、(フロ-)の衣を纏い、前の報告で敵と確定していたカムイと親しげに話す様

これらは充分に琴乃が失彩の道化団(モノクロ・アクタ-ズ)である事を示していたのだが、南は«цпкпошп»を使用されるまで何処か信じきれないでいた

 

だがいい加減淡い願望も捨てざるを得ない頃だ

置いていかれないように«цпкпошп»の文字を必死で追い始めた

 

 

「手札から«цпкпошп»をスケールにセットするわ。そしてペンデュラム効果を発動。デッキから«цпкпошп»を手札に加えてそのままもう片方のスケールにセットするわよ」

 

「ペンデュラム使い、ね」

 

「えぇ、付いてきて。スケールの«цпкпошп»の効果を発動。自身を破壊して1枚ドローするわ」

 

 

サーチ効果を多用した結果手札は6枚に落ち着いた。だがフィールドにはスケールが1枚と、モンスターが一体残っている

 

つまりボードアドバンテージは2枚増えた事となる

そして琴乃の振り子は止まる気配を見せないでいた

 

 

「スケールに«цпкпошп»をセット。そして速攻魔法«цпкпошп»を発動するわ。2つのスケールを破壊して、500ポイントのバーンと«цпкпошп»のサーチを行うわよ」

 

「なにそれ...きゃっ!」

 

 

南 LP 8000→7500

 

 

「そして破壊された«цпкпошп»の効果を発動。デッキから«цпкпошп»を特殊召喚するわよ」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

「なにそれ...アド損無いじゃないの」

 

「ごめんなさい、まだまだやるわよ。2体の«цпкпошп»でオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚するわ!」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「«цпкпошп»の効果を発動。素材を使い、デッキから«цпкпошп»を墓地に送る。そして墓地の«цпкпошп»の効果でデッキから«цпкпошп»を手札に加えるわ」

 

「くっ...」

 

「そしてスケールに«цпкпошп»をセット。効果でデッキから«цпкпошп»を手札に加えるわよ」

 

「またサーチ...っ!」

 

 

エクシーズ召喚

特定のカードを墓地に送る

デッキリクルート

 

これらを行い続けた今も尚手札は6枚を維持していた

南が隠さない様に、嫌気を覚えるようなアドの取り方だ。

 

 

「スケールに«цпкпошп»をセット。ここでペンデュラム召喚を行うわ!」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

「«цпкпошп»の効果を発動。スケールの«цпкпошп»と、フィールドの«цпкпошп»を破壊して«цпкпошп»と«цпкпошп»をサーチする。そして破壊された2体の«цпкпошп»の効果、デッキから«цпкпошп»と«цпкпошп»を特殊召喚するわよ」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

「破壊してサーチなのに破壊された時のリクルートしないでよ...っ!」

 

「そう腐らないで。墓地の«цпкпошп»の効果を発動。デッキトップを墓地に送って、特殊召喚するわ」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

「行くわよ、私は«цпкпошп»と«цпкпошп»に«цпкпошп»をチューニング!«цпкпошп»をシンクロ召喚!」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「さぁ、«цпкпошп»の効果を発動よ。貴女の手札・墓地・フィールドのカードを1枚ずつ除外するわ!それにチェーンして墓地に送られた«цпкпошп»の効果を発動。自身を特殊召喚するわ」

 

「くっ...対象に取らない除外ですって...っ!」

 

 

チェーンブロックを作られたため、プレイヤーなら誰でも分かる強力な除外効果へのチェーンは不可能となった

まるでお手本かのように南の布陣は打破されてしまい、悲鳴虚しくも[アリア]、[シューベルト]と手札の魔法カードが除外されてしまった

 

これは非常にまずい

耐性を失っただけでなく、琴乃はまだまだ展開できる程に潤ったままだから

 

 

「墓地の«цпкпошп»の効果を発動。除外して«цпкпошп»を手札に加えるわ」

 

「何枚サーチするのよ」

 

「サーチはお終いよ。でもまだ続く。フィールドの«цпкпошп»と«цпкпошп»を墓地に送り«цпкпошп»を融合召喚するわ!」

 

「今度は融合召喚...」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

エクシーズ

ペンデュラムとシンクロ

そして融合召喚

 

多彩な召喚方法が繰り広げられるが、やはり手札は6枚から変わらない

 

 

「«цпкпошп»の効果を発動。手札から«цпкпошп»を特殊召喚するわ。そして«цпкпошп»の効果よ、除外し、デッキから«цпкпошп»2体を特殊召喚する」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

「私はフィールドの«цпкпошп»3体でオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「«цпкпошп»の効果よ、素材を墓地に送り私は魔法を宣言するわ。お互いに次のエンドフェイズまで魔法カードの発動が出来なくなったわ」

 

「そ、その効果は...っ!」

 

「見た事あるわよね。手札から«цпкпошп»を特殊召喚。そしてバトルフェイズよ«цпкпошп»で[エレジー]に攻撃よ」

 

「くっ...っ!」

 

「さぁ、がら空きの所悪いけれど«цпкпошп»と«цпкпошп»でダイレクトアタックよ!」

 

「きゃぁっ!」

 

 

南 LP 7500→5000→3900

 

 

「メインフェイズ2よ、2体の«цпкпошп»でオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

 

「カードを1枚セットしてターンエンドよ」

 

 

グラス 手札:4枚 LP 8000

モンスター/ «цпкпошп» ATK ?

     / «цпкпошп» DEF ?

魔法・罠 / なし

スケール / «цпкпошп»(?)

 

 

(最終的にはエクシーズモンスターが2体...)

 

 

サーチとリクルートを多用した結果、多くのモンスターが林立したのだが最終盤面は2体のエクシーズモンスターに落ち着いていた

 

同じく南にも4枚の手札がある

これなら何とか返すことも可能に見えるが、魔法カードの発動そのものが抑制されていた

融合召喚を使用する南にとって、出来ることは限られていた

 

 

「相手フィールドにモンスターが存在して、私のフィールドに存在しない時、手札の[幻奏の音女ソロ]は特殊召喚できるの!」

 

 

[幻奏の音女ソロ] DEF 1000

 

 

「そして[幻奏の音女ソプラノ]を通常召喚!」

 

 

[幻奏の音女ソプラノ] ATK 1400

 

 

「モンスター効果で融合するつもりね、そうはさせないわ!«цпкпошп»の効果を発動!素材を墓地に送り、デッキの«цпкпошп»を墓地に送り同じ効果を適用するわ。貴女の[ソプラノ]は除外する。そして素材として墓地に送られた«цпкпошп»の効果で[ソロ]も破壊するわ」

 

「くっ...2体とも...っ!」

 

 

着地を果たしたと思った刹那、南のフィールドにはまたモンスターが存在しない場となってしまった

琴乃の言う通り南の狙いは[ソプラノ]の起動効果による幻奏の融合召喚だったのだが、第三者から見ても分かりやすいため深く刺さってしまった

 

これで2枚の手札と召喚権を使ってしまった

何も出来ない2枚の手札を眺め、何かドローカードを願おうと、魔法が使えない以上望めない事だ

 

 

「カードを1枚セットして...ターンエンド」

 

 

南 手札:1枚 LP 3900

モンスター/ なし

魔法・罠 / リバース2枚

 

 

「ドローするわ」

 

 

アクセスの硬さと粘り強いアドの取り方で圧倒する琴乃に対して南は随分と消極的な決闘(デュエル)をしている

だがそれも無理はない

元より幻奏は展開力の強いデッキではなく、何よりも召喚と魔法が抑制されている状況だ

 

手札もライフも少ない

琴乃の優勢と言うよりかは南の劣勢と表現したくなる現状だ

 

 

 

「ここで«цпкпошп»の効果を発動。魔法、と言いたい所だけど...」

 

 

先のターン南を苦しめたカードの発動そのものを制限するモンスター効果だ

3体のモンスターによってエクシーズ召喚されたそのモンスターの素材はまだ2つ残っており、このターンから次のターンにかけての制限をかけることが可能

 

前回はあまり迷わず魔法を宣言していたが、2枚のセットカードと合わせて考えると今回は罠の選択肢もある

だが琴乃は異なる宣言を果たした

 

 

「...いえ、ここはモンスター効果にするわ」

 

「セットしてた[デモンズ・チェーン]をチェーンするの!琴乃さんのそのモンスター効果は無効よ!」

 

「やはりあったのね」

 

 

罠を宣言していてもチェーンによる無効化は可能だった。そして琴乃自身もまるでそれを読んでいたかのように逆順処理を受け入れている

 

とにかくこれで次のターンにかかる制約は無に期した。だがまだあの召喚反応系のモンスター効果が残っている

ひとまずの安息にもならないが、少なからず前進だ

 

 

 

「スケールに«цпкпошп»をセットするわ。そしてペンデュラム召喚を宣言。«цпкпошп»をペンデュラム召喚!」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「2体のモンスターでオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「さらに«цпкпошп»でオーバレイネットワークを再構築。«цпкпошп»をエクシーズ召喚よ」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「さぁ、バトルよ。«цпкпошп»でダイレクトアタック!」

 

「...あれ」

 

「«цпкпошп»の攻撃時には何も発動を許さないわ、喰らいなさい」

 

「そんな...きゃあっ!」 

 

 

南 LP 3900→1400

 

 

「[デモンズ・チェーン]で追撃は出来ないわね。私はカードを1枚セットしてターン終了よ」

 

 

グラス 手札:3枚 LP 8000

モンスター/ «цпкпошп» ATK ?

     / «цпкпошп» DEF ?

     / «цпкпошп» ATK ?

魔法・罠 / リバース1枚

スケール / «цпкпошп»(?)

     / «цпкпошп»(?)

 

 

「私のターン!」

 

 

[デモンズ・チェーン]によってカードの発動への制約は無くなり、追撃の恐れも無くなった

だが、今度は攻撃時にあらゆる発動を許さないエクシーズモンスターが現れた

 

これは消極的で残りライフが少ない南に対して強く刺さる力であり、琴乃も少ない消費で無理なく追い詰める事が可能となっている

 

そして召喚反応系の妨害効果を持つのモンスターも健在たった2枚の手札で守りを固めなければ次の攻撃で果ててしまうだろう

 

 

「私は...2枚目の[オスティナート]を発動するの!今度はデッキの[幻奏の乙姫プロディジー・モーツァルト]と[幻奏の音女アリア]を墓地に送り、[幻奏の乙姫ブルーム・ディーヴァ]を融合召喚!」

 

 

[幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ] ATK 1000

 

 

「厄介なモンスターね。私は«цпкпошп»の効果を発動。デッキから«цпкпошп»を墓地に送り、同じ効果を適用するわ」

 

 

[ブルーム・ディーヴァ]には戦闘及び効果破壊への耐性がある

これは[アリア]と[エレジー]2体を特殊召喚した際と同じ永続効果なのだが、それを[ディーヴァ]は完結した1つの効果で得ている

 

今日の環境でも素晴らしい効果とも言えるそれだが、琴乃はその召喚成功時を見逃さなかった

先程とは異なる効果らしい

南のディスクに映る[ディーヴァ]に罰点が点滅し、墓地へ矢印が動き始めた。これは効果を無効にした後に破壊する効果の示唆

 

無論南も黙って受け入れるつもりはない

 

 

「セットしてた[禁じられた聖槍]をチェーンするの![ブルーム・ディーヴァ]の攻撃力を800ポイント下げる代わりにほかの効果を受けなくするの!」

 

「あら」

 

 

[ブルーム・ディーヴァ] ATK 1000→200

 

 

聖槍を握るのはこれまた聖なる歌姫だった

攻撃力こそ200と弱小までに下がってしまったが、[ディーヴァ]は戦闘したモンスターを破壊し、元々の攻撃力の差分バーンダメージを与える効果も持つ

 

そのため攻撃力の減少は全くと言っていいほどに問題外だ。加えてこれまで苦しめられてきた厄介なエクシーズモンスターの内どれか1体は確実に撃破可能

微量だが風向きが南に向き始めた

 

 

「バトル...の前に[マジック・プランター]を発動するの。[デモンズ・チェーン]を墓地に送って2枚のドロー!」

 

「いいのかしら、自分からそれを墓地に送って」

 

「...ば、バトル![ブルーム・ディーヴァ]でそのモンスターに攻撃!」

 

 

南が選択した攻撃対象は例のカードの発動を封じるエクシーズモンスターだった

[デモンズ・チェーン]を手放した事と、完璧に近い耐性を持つ[ディーヴァ]の存在から選択は自然だ

 

慣れない手つきで聖槍を振り回す[ディーヴァ]も、それを汲んだかのように必死の手つきで正体不明の«цпкпошп»を穿った

...が、やはり攻撃力200のモンスターだ。三体素材のエクシーズモンスターがそれに敗れる筈もなく、耐性を持つ[ディーヴァ]とバトルに勝利した相手モンスター双方がフィールドに残った

 

 

「[ブルーム・ディーヴァ]が戦闘する時はダメージが0になるの。そして特殊召喚されたモンスターと戦った後、そのモンスターを破壊して攻撃力の差分のダメージを与える!”ブルーミング・ペイン”!」

 

「くっ...っ!」

 

 

グラス LP 8000→6700

 

 

「よし...カードを1枚セットしてエンドフェイズに入るの![オスティナート]の効果で融合召喚したモンスターは破壊されるけど、[ブルーム・ディーヴァ]は効果で破壊されない!だから残るの!」

 

 

南 手札:1枚 LP 1400

モンスター/ [ブルーム・ディーヴァ] ATK 1000

魔法・罠 / リバース1枚

 

 

「私のターン...まずはペンデュラム召喚よ」

 

「いきなり...」

 

「えぇ、行きなさい!」

 

 

«цпкпошп» DEF ?

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「そしてオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「そして効果を発動」

 

「一体どんな...ってきゃああ!」

 

 

今度の南に与える影響は酷くシンプルなものだった

それは墓地送り

 

破壊では無い除去に、完全と思われていた[ディーヴァ]も為す術なく無残に墓地へと身を投じてしまう

またも模範的な突破方法だ

破壊できないのなら墓地に送ってしまえばいい。簡単な話だ

 

 

南 LP 1400→400

 

 

「そして墓地に送った後、相手に1000ポイントのダメージを与えるわよ」

 

「さっきから本当に.....ひどい!」

 

「そう、ね...恨んでちょうだい。バトル」

 

 

薄い涙を瞳の端に浮かべ、怒りとも落胆ともとれる表情で言葉を放つも、琴乃は哀しい感情で受け止めた

バトルに入ってしまえば発動を許さない«цпкпошп»がトドメを刺すからだ

終わるのだ、決闘(デュエル)

 

それは双方分かっており、追い詰められる立場にある南は必死の手つきでディスクを操作した

まだ、終われないないのだ

 

 

「め、メイン終了時にカードを発動する![戦線復帰]!墓地の[アリア]を特殊召喚するの!」

 

「あら」

 

 

[幻奏の音女アリア] DEF 1200

 

 

「分かってると思うけど、特殊召喚された[アリア]がいる限り幻奏モンスターは戦闘で破壊されなくて対象にも取られないの!」

 

「そんな効果だったわね」

 

 

優先権の関係上メインフェイズ終了時に今しか南にカードのプレイは許されない

だが裏を返せば琴乃にはまだメインフェイズ中のプレイが許されるのだ

 

しかし、勝負を焦ったのかペンデュラム召喚は早くも終えている。手札は2枚残ろうが、このままメインフェイズを続けたとしても[アリア]の突破は難しかった

 

らしくもない

無意識に感情で決闘(デュエル)をしていたのだ

 

 

「いいわよ、私はバトルに入らないでターンを終えるわ」

 

 

琴乃 手札:2枚 LP 6700

モンスター/ «цпкпошп» DEF ?

     / «цпкпошп» ATK ?

     / «цпкпошп» ATK ?

魔法・罠 / リバース1枚

スケール / «цпкпошп» (?)

     / «цпкпошп» (?)

 

 

「私の...ターン!」

 

 

状況はやはり良くない

苦し紛れの抵抗は通用し、2枚目の手札と妨害効果を持つモンスターを残さず自分のターンを迎える事が出来た

 

それでも決していい流れではなかった

2枚目のカードを手にするまでは

 

 

「っ!私は...私は[アリア]をリリース!」

 

「なんですって?」

 

 

先のターンを生き残るきっかけにもなった、特殊召喚された[アリア]を手放した

これで2度目

自分自身の行動によって自分自身に有益なカードを手放す事は

 

だが決して無意味ではない

 

 

「[光神テテュス]をアドバンス召喚!」

 

 

[光神テテュス] ATK 2400

 

 

「そして[貪欲な壺]を発動するの!墓地の[アリア]、[エレジー]、[プロディジー・モーツァルト]、[ソロ]、[ブルーム・ディーヴァ]をデッキに戻して2枚ドロー!」

 

「ちょっと待って、何そのモンスター...初めて...っ!」

 

 

あまり見かけないモンスターだけあって、存在そのものすら認知していないプレイヤーも少なくはないだろうか

この光の神を名乗る天使族モンスターの事を

 

このモンスターは、選り好みこそするが爆発力のある効果を持ち、今の南にピッタリの天使であった

 

 

「まずは2枚ドローする。そしてこの瞬間[テテュス]の効果が発動するの!私がドローした時、そのカードが天使族モンスターなら相手に見せてもう1枚ドローできるの。私が引いたのは[ソロ]。もう1枚ドロー!」

 

「まさか、ターン制限が...無い?」

 

「その通り!今引いた[ソプラノ]を見せてもう1枚ドロー!」

 

 

効果はただのドロー加速

だが強みは琴乃の言う通り、ターン制限がない事にある

 

つまり天使族さえ引き続ける事が出来ればいつまでもドローが可能。そして任意効果のためデッキが尽きる事も無い

無論、天使族が引けなくなるまで南は続けるつもりなのだが

 

 

「[スコア]、[タムタム]、[エレジー]、[ローリイット・フランソワ]、[ソナタ]、[プロディジー・モーツァルト]、[ソロ]!ゆっ...ここでドローは終わりよ!」

 

「なるほど...狙いは[オネスト]と[スコア]のコンボね」

 

 

天使族...光属性の、いや手札誘発最強を誇れる程のパワーを秘めたモンスター[オネスト]

そして幻奏に許された相手モンスターの攻撃力を0にする手札誘発[ソロ]

 

これらを上手く噛み合せると、戦闘した相手モンスターの攻撃力を奪うだけ奪い、その後攻撃力を0にする事が可能となる

非常に大きな戦闘ダメージが期待できる

[テテュス]だけでそこまでの予測は容易く、何よりも引いたカードは全て確認出来る

 

そのため、南が[オネスト]を引けなかった事などお見通しだ

 

 

「その沢山引いた天使をどうするつもりかしら」

 

「こうするのよ![打出の小槌]を発動!今引いた[スコア]以外をデッキに戻してその枚数分ドローするの!」

 

「それは...まだ[テテュス]で!?」

 

「その通り!引いた5枚ドローした中に[オネスト]があった!見たね、ドローを続けるよ!」

 

 

その後も南はドローを続けた

[テテュス]のドローが止まるという事は、天使族モンスターが途絶えた事と同じ

任意効果のため、南自らがドローを中止したのなら分からないが、その必要性は無い

 

だが南のデッキに天使族以外のモンスターは存在しない。故にモンスターさえ引く事が出来れば[テテュス]のドローは止まることもない

 

 

「ドロー!...ここで[テテュス]の効果は発動しないけど、2枚目の[打出の小槌]!2枚戻して2枚ドロー...引いたのは[エレジー]だから[テテュス]の効果でドローするの!」

 

 

つまり

南のドローが止まる時は、モンスター以外のカードをドローした時。それは天使族をサポートする魔法や罠だ

 

 

「ドロー...は中断!ここで[融合]を発動!」

 

「[融合]...まさか今まで引いたのを」

 

「そう![タムタム]、[ソナタ]2体、[エレジー]、[ローリイット・フランソワ]2体も[プロディジー・モーツァルト]2体、[ソロ]を融合させるの!」

 

 

[テテュス]のドローを遺憾無く発揮させる素材の数だ。

[スコア]を除いた6体もの幻奏を織り成して生まれるのは、これまた幻奏の華歌聖

 

一発逆転の願いも共に混ぜ込んだ融合召喚だ

 

 

「至高の天才、気高き共鳴、天使の羽ばたき!タクトの導きにより力重ねるの。ここに融合召喚!今こそ舞台に情熱の歌を[幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ]!」

 

 

[幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ] ATK 1900

 

 

「[ブルーム・プリマ]は素材した幻奏モンスターの数×300ポイント攻撃力がアップするの。私が素材にしたのは9体!合計2700ポイントアップ!」

 

 

[幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ] ATK 1900→4600

 

 

「さらにさらに[ブルーム・プリマ]は2回攻撃が出来るの!バトルフェイズ![ブルーム・プリマ]でそのモンスターに攻撃!」

 

「...」

 

「ダメージステップ!手札の[スコア]の効果を発動!戦闘する相手モンスターの攻撃力を0にする!それにチェーンして[オネスト]!攻撃力が0になる前に上乗せさせてもらうの!」

 

「それは頂けないわ。セットしていた«цпкпошп»を発動。貴女の墓地の[オネスト]を除外して、同名モンスターの効果を無効にするわ、」

 

「だったら[スコア]だけでも通してもらうの!行きなさい、[ブルーム・プリマ]!”ブロッサム・ワルツ”!」

 

「くぅっ...っ!」

 

 

グラス LP 6700→2100

 

 

「«цпкпошп»なんだか知らないけど、これで終わり!2度目の[ブルーム・プリマ]の攻撃!”ブロッサム・レクイエム”...っ!」

 

 

勝利を確信するした

あの攻撃時にあらゆる発動を拒むモンスターの攻撃力が2500だということは身をもって知っている

この攻撃が通れば差分の2100ポイントのダメージが綺麗に琴乃の残りライフを削りきる

 

終わった

«цпкпошп»の招待こそ掴めなかったが、これで...

 

 

「....」

 

 

正面にいる(琴乃)はまたも悲しげな表情でいた

そして南にはそれが敗北を察した事によるものでは無い事が分かっていた

だが他に何があるかまではわかりかねる

 

いざディスクがダメージを精算し始めようとするダメステ突入時

琴乃はそのモンスターの効果を発動した

 

ダイレクトアタックの時には発動しなかった効果だ

 

 

 

 

 

 

 

LP 400→0

 

 

 

 

 

「うそ...なん...で......?」

 

「«цпкпошп»の効果を発動。戦闘する時、自身の攻撃力を...」

 

 

南の理解が追いつかないでいると、琴乃が«цпкпошп»に隠されたモンスター効果を口にした

 

 

「自身の攻撃力を5000にする」

 

「そ...そんな...っ!」

 

 

 

 

 

 

 

南 LOSE

 

 

 

 

 

奇しくも丁度の値を削りきるつもりが、南の残りライフがあまりなく尽きた

決闘(デュエル)は南の敗北だった

ぶっちゃけどうですか?

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