遊戯王が当たり前?→ならプロデュエリストになる! 作:v!sion
◐月下-南側大通り / 午前7時42分
グラス vs 渡邉
グラス 手札:3枚 LP 8000
モンスター/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
魔法・罠 / リバース1枚
スケール / «цпкпошп»(?)
時は少し遡り
慎也がカムイの先攻を見届けた少し前の出来事
この戦いにおいて先攻を勝ち取ったのはグラス
自壊とサーチ、リクルート。ペンデュラムとエクシーズを多用するグラスは彼女自身凡そ満足のいく初動を終えたところだった
対して渡邉は後攻に許された手札といつの間にか宿していた精霊と共にその«цпкпошп»を見定めている
何が可能で何を成すべきか
彼の脳内にはそれしか存在しない
《逸ちゃん!さっさと倒しちゃってよ!》
「慌てるな。そんな簡単に倒せる相手では無い。スタンバイフェイズに手札の[
渡邉 LP 8000→8500
今の渡邉には魔法カードの発動が許されていない
それは3体素材のエクシーズモンスターの効果をグラスが使用した際に分かったことであり、試しにディスクを操作してみてもやはり不可能だった
魔法カードが封じられていても満足に
特に下級モンスターを維持して長期戦に持ち込む渡邉にとっては初ターンに制約があるのは厳しく思える
「早速お前の出番だ。俺は[アロマージ・ジャスミン]を通常召喚する」
《おまかせ〜っ!》
[アロマージ・ジャスミン] ATK 100
「俺の方がライフが多いため、ジャスミンの効果で植物族モンスターの召喚権が増えた。俺は2体目のジャスミンを通常召喚する」
《2体目って言うな!》
[アロマージ・ジャスミン] ATK ?
「カードを3枚セットしてターンエンドだ」
「そんなに...」
渡邉 手札:1枚 LP 8500
モンスター/ [アロマージ・ジャスミン] ATK 100
/ [アロマージ・ジャスミン] ATK 100
魔法・罠 / リバース3枚
手札の半分が魔法・罠だったことが分かる
手札事故にも思えるその割合だが、それらのカード達で粘り強くアロマージを維持する渡邉にとっては寧ろ強いのかもしれない
「私のターンね」
3枚ものセットカードがあるため、強力なモンスターを構えるグラスも警戒しながらスタンバイ、メインフェイズへと移行した
宣言したカードの発動を制限する例のエクシーズモンスターの効果を使用したいようだが、やはりセットカードによるチェーン発動が気掛かりな様子だ
「...罠、このターン罠の発動は許さないわ」
「チェーンだ」
案の定渡邉はその発動にチェーンを重ねてきた
南との
グラスには他のモンスターがいる
それがどれだけ強力な効果を秘めているかは«цпкпошп»により不明。
「[潤いの風]を発動。ライフを1000ポイント払い、デッキからアロマージモンスターを手札に加えたいが」
「あら」
渡邉はいま効果を発動したモンスターの隣に位置する別の«цпкпошп»を気にしながら他にチェーンが無いか伺っている
どうやら渡邉にはそのモンスターの正体が凡そ分かっているらしい
「...«цпкпошп»の効果をチェーンするわ。その発動を無効にして破壊する」
「ならチェーン4だ。[潤いの風]の第2の効果発動。相手よりライフが少ない場合、ライフを500ポイント回復する」
グラスの場にはあらゆる発動を許さない効果と、あらゆる発動を無効にする効果が揃っていた
[潤いの風]の性質上、同一チェーンで効果を重ねられるため無効効果を挟むのはあまり乗り気にはなれない
どうせならサーチは許し、他のマストカウンターに宛てがう方が理想的にも見えるが、チェーン1の«цпкпошп»が通るなら罠の事を気にしなくて済むためどちらが正解とは判断しにくい
加えて今はグラスのターン
[潤いの風]を穿つと決意したのは、また別の制圧力のあるモンスターを展開する事になんの不安も無いからだろうか
「何も無ければさらにチェーンだ。[メタバース]、デッキからフィールド魔法を発動する」
「えぇ、良いわよ」
「なら逆順処理に移ろう。俺はチェーン5の[メタバース]の効果でデッキから[アロマ・ガーデン]を発動し、チェーン4の[潤いの風]の効果でライフを500ポイント回復する」
「私はチェーン3の«цпкпошп»の効果で[潤いの風]のサーチ効果を無効にするわ」
「チェーン2の[潤いの風]は無効化された」
「チェーン1の«цпкпошп»も忘れないでね。このターンもう罠の発動は許さないわ」
珍しい5つのチェーンによる長い処理が終わるが、ここで新たにチェーンブロックが発生する
それはライフ回復に伴うアロマージの強制効果だった
「俺のライフが回復した事によりジャスミンの効果を発動する。デッキから2枚カードをドローするぞ」
「それは構わないわ」
《私2人分の効果!》
渡邉のメインギミックの1つであるライフゲインによるドロー効果がここで発揮された
これの強みはやはり維持にあるため、相手ターンに使用できた事よりも、これからどれだけ残せるかにかかっている
攻撃力は100と低く、間違いなくあの2体のエクシーズモンスターが攻撃宣言するだけで破壊されてしまう
そうなれば折角回復したライフも大きく削られてしまうだろう
「«цпкпшп»の効果発動よ、貴方の攻撃表示モンスター、[ジャスミン]をこの子の素材にするわ」
《あー!私の片割れ!》
「片割れだったのか」
通常召喚のため攻撃表示でしか召喚出来なかった
そもそも攻撃力も低く、必要とされているのはその効果のためやはり攻撃表示で残した事が悔やまれる
精霊のジャスミンが何やら悲痛な叫びをあげるが、それも程々に相手していると、グラスは振り子の力に手を伸ばしていた
「...やっぱりセットカードが気になるわね。ペンデュラム召喚よ、行きなさい«цпкпошп»!」
«цпкпошп» ATK ?
「«цпкпошп»の効果よ、スケールの«цпкпошп»2枚を破壊して«цпкпошп»2枚をサーチ。そして破壊された«цпкпошп»と、手札の«цпкпошп»の効果を発動するわ。デッキから«цпкпошп»を特殊召喚し、«цпкпошп»をサーチしながら«цпкпошп»を特殊召喚するわ」
«цпкпошп» ATK ?
«цпкпошп» DEF ?
「やはりおかしいな。2枚使い3枚破壊しておいて盤面に2枚、手札は3枚増えているが...」
「褒め言葉として受け取っておくわ。«цпкпошп»2体でオーバレイよ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」
«цпкпошп» ATK ?
「さらにオーバーレイ、«цпкпошп»を重ねてエクシーズ召喚!」
«цпкпошп» ATK ?
「おや...?」
「.....貴方はよく見てるわね、バトルよ。«цпкпошп»で[ジャスミン]に攻撃!」
《逸ちゃん!?》
「通すしかないようだ...ぐぅぅあぁっ!!」
渡邉 LP 8000→3100
「«цпкпошп»は戦闘時に素材を使う事で攻撃力を5000にする事が出来る」
「攻撃時に効果発動を許さない、も付けておけ...ぐっ....」
《逸ちゃん、私の方が痛いよ》
渡邉の言う通りダメージ計算を終えるまで相手に発動を許さない性質のため[アロマガーデン]のライフ回復効果は発動しなかった
さらにはその高すぎる攻撃力故に多大なダメージまでも食らってしまった
アロマにとってはこれ以上にない痛手だ。ライフのアドが無ければアロマージ特有の永続効果が適用されない
そしてそれ以上にこれ以上の攻撃を受ける事が出来ない
「さて、がら空きだけど何かあるのかしら?«цпкпошп»でダイレクトアタックよ」
「勿論ここで敗れるつもりは無い、セットしてた速攻魔法[ライバル・アライバル]を発動する!」
「速攻魔法...魔法を封じるべきだったわね」
[ライバル・アライバル]は手札からモンスターを通常召喚するという実にシンプルな効果
グラスは封じるカードの種類選択を誤ったと考えたが、フリーチェーン故にこれもチェーン発動が可能のため結果論だった
問題は渡邉が召喚するモンスターにある
残り3回の攻撃を受け止めるにはただ壁を張るだけではいけない
「俺はこいつを召喚する」
「...っ!?」
あくまで通常召喚
上級モンスターならばリリース要因が求められる
渡邉のフィールドにはモンスターなど存在しないため、自ずと下級モンスターだと予想できた
それもなにかリクルート効果のようなものを持つそれ。でなければ生き残ることは不可能だからだ
だが渡邉は自身のフィールドにモンスターを召喚しなかった
「あんたの«цпкпошп»3体をリリース、俺は[ラーの翼神竜-
«цпкпошп» ATK ?
「...やられたわね」
「«цпкпошп»になったがな」
グラスのフィールドに現れたため«цпкпошп»の衣を纏い渡邉と対峙している
だがその中身を渡邉はよく知っている
彼のライフゲインを軸としたアロマ植物神ラーデッキの切り札とも言えるラーの別形態だ
「でもこの子の攻撃は受けてもらうわ。«цпкпошп»でダイレクトアタックよ」
「仕方ない...ぐうっ!」
渡邉 LP 3100→600
「メイン2。墓地の«цпкпошп»の効果でデッキから«цпкпошп»をサーチするわ。これでターンエンド」
グラス 手札:6枚 LP 8000
モンスター/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
魔法・罠 / リバース2枚
「俺のターンだ。スタンバイに[
渡邉 LP 600→1100
前のターン奪われたライフを少しでも回復するが、それをトリガーにするアロマージがいなかった
スタンバイフェイズという限られた時間の中それをトリガーにするためにはどうしても下級アロマの意地が求められる
難しい事だ
だがそのために前のターン能動的に回復可能な[アロマガーデン]を手にしているのだ
「俺は[ローンファイア・ブロッサム]を通常召喚する」
[ローンファイア・ブロッサム] ATK 500
「効果を発動。自身をリリースし、デッキから3体目のジャスミンを特殊召喚する」
《3体目って言うな!》
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900
「この特殊召喚成功時に俺は[地獄の暴走召喚]を発動する。俺は墓地からジャスミン2体を特殊召喚するが、あんたもデッキに[ラー]が居るなら召喚してもらって構わない」
「入ってるわけないじゃないの。特殊召喚も出来ないし」
「そうか?なら俺はジャスミン2体を特殊召喚だ」
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900
「そして[アロマガーデン]の効果を発動する。ライフを500ポイント回復し、アロマージモンスターの攻・守を500ポイントアップさせる。さらにライフを回復した事によりジャスミン3体の効果も発動!俺は合計3枚のカードをドローする」
渡邉 LP 1100→1600
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900→2400
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900→2400
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900→2400
これこそ渡邉が誇る強力なドローシステム
守備力2400のモンスター3体を並べるだけに留まらず、ライフゲインをトリガーにそれぞれがドローを加速させる事が可能であり、加えて相手ターンに跨っても維持さえ出来れば3枚ドローが叶う
[暴走召喚]とそれを発動させる特殊召喚さえ行えばいい。今回は2枚のカードでこのシステムを完成させたため、次のターンも回復できれば合計4枚のアドになる
しかし肝心のライフの差はこちらに傾いていない
アロマージの永続効果を適用するためには最低でもあと6500LP必要だ
「カードを2枚セットしてエンドフェイズ、あんたのフィールドにいる[ラーの翼神竜-球体形-]を俺のフィールドに戻してターンエンドだ」
渡邉 手札:2枚 LP 1600
モンスター/ [アロマージ・ジャスミン] DEF 2400
/ [アロマージ・ジャスミン] DEF 2400
/ [アロマージ・ジャスミン] DEF 2400
/ [ラーの翼神竜-球体形-] DEF ?
魔法・罠 / リバース2枚
フィールド/ [アロマガーデン]
「私のターン」
渡邉は回復とドローだけを行うと静かにターンを終えた
前のターン受けすぎたダメージを少しでもケア出来れば良いと消極的だったのもあり、多くのプレイは無く終わった
「スタンバイフェイズに俺は[ご隠居の猛毒薬]を発動する。俺のライフを1200ポイント回復する」
渡邉 LP 1600→2800
「これにより3体のジャスミンの効果を発動する。さらにチェーン4に[神の恵み]も発動だ。俺がカードをドローする度に500ポイントライフを回復する」
「3枚ドローして1500回復...やるわね」
「何も無いならドローする。頼むぞジャスミン」
《おっまかせ〜っ!》
渡邉 LP 2800→3300→3800→4300
ドローシステムに新たなギミックが加わった
これにより元々強力だったライフゲインとドロー加速にさらなるライフ回復が組み込まれる
だが相手の邪魔が入る前にドローしたかったのは伝わるが、些かスタンバイフェイズとは発動をはやったようにも見える
これによりセットされたカードは無くなりグラスが動きやすくなってしまっただけだ
「私は«цпкпошп»をスケールにセット。効果でデッキから«цпкпошп»を手札に加えて、これもスケールにセットするわ」
1枚で2枚のスケールが揃う優秀なサーチ効果を持つペンデュラムモンスターだ
前のターンでは他のサーチの為に破壊されていたのだが、別のモンスターで新たにサーチを経ていたようだ
実に強力なアクセス
アドの連鎖に嫌気も指す程だ
「私は«цпкпошп»を発動、手札の«цпкпошп»を融合させるわ」
「チェーンだ」
これにもチェーンブロックが重ねられた
残っていた手札は[黄金の天道虫]だけだったため、今引いたカードである事が分かる
随分とタイミング良く引けたものだ
「手札の[増殖するG]をチェーンだ」
「あら、まぁチェーンブロックを作るし仕方の無い...」
「さらに[儚無みずき]もチェーンする。あんたがモンスターを特殊召喚する度に俺はその攻撃力分ライフを回復する」
「...それは厄介ね、«цпкпошп»を融合召喚するわ」
«цпкпошп» ATK ?
2枚の手札誘発を発動したが、早くもグラスは渡邉のシステムを理解していた
ジャスミンはライフが回復すればドロー効果を発動する
そのライフを回復する手段がドローをトリガーとする[神の恵み]と若干の矛盾がある
しかし、ジャスミンのドロー効果を使用したとはいえ、このターングラスがモンスターを特殊召喚する度に渡邉はその攻撃力分のライフと、1枚のドローが可能
渡邉 LP 4300→6800
加えて特殊召喚されたモンスターの攻撃力が間接的に判明する
«цпкпошп»に対してこれは非常に有意義なものであるが、これで終わらない
「[増殖するG]の効果で1枚ドロー。さらにドローしたことにより[神の恵み]の効果が発動する。俺はさらにライフを500ポイント回復する」
「でも召喚に成功した«цпкпошп»の効果もあるわよ。貴方の[ジャスミン]を手札に戻すわ」
渡邉 LP 6800→7300
「本当に厄介なギミックね」
「渡邉システムとでも呼んでくれ」
「渡邉システムね...」
相手が特殊召喚に成功する度にその攻撃力分+500ポイントのライフが回復し、1枚のカードをドローできる
[増殖するG]単体でも特殊召喚を悩ませる事は可能だが、今はそれ以上に抑制出来ている
グラスのエクストラデッキや手札にカードが溜っていても、それを使用すればする程に渡邉が潤う
これこそ渡邉システムの真骨頂だ
「...手札から«цпкпошп»を通常召喚するわ」
«цпкпошп» ATK ?
「効果でデッキから«цпкпошп»を手札に加える。そしてフィールド魔法«цпкпошп»を発動。スケールの«цпкпошп»を破壊して、デッキから«цпкпошп»を手札に加えるわ」
「次は破壊された«цпкпошп»ってわけか?」
「その通りよ、破壊された«цпкпошп»の効果でデッキから«цпкпошп»を特殊召喚するわ」
«цпкпошп» DEF ?
渡邉 LP7300→8800→9300
「そして«цпкпошп»を発動!フィールドの«цпкпошп»をリリースし、手札から«цпкпошп»を儀式召喚するわ!」
「儀式だと...?」
«цпкпошп» ATK ?
渡邉 LP9300→12100→12600
「これで揃ったわ、«цпкпошп»の効果発動よ」
「一体何を...?」
「これよ」
グラスが次に発動した効果は、前のターンに召喚していたモンスターだった
ペンデュラム、エクシーズ、融合儀式と続いてきたが、次の効果はまたも融合らしい
それも融合のカードを使用しないそれ
「墓地の«цпкпошп»4体と自身を除外する。これによって私は«цпкпошп»を融合召喚する!この日の元を我らに!«цпкпошп»!」
«цпкпошп» ATK ?
渡邉 LP12600→16600→17100
「攻撃力4000だと...!?」
「驚くのはもう少し待ちなさい。«цпкпошп»の効果よ、召喚に成功した時、相手フィールドのカード全てを破壊するわ!」
「なんだと...っ!」
《また破壊されるの!?》
[アロマガーデン]、[神の恵み]とジャスミン2体に加えやっと帰還した[球体形]が派手なエフェクトと共に砕け散り墓地へ身を置いた
攻撃力4000のモンスターが現れたため、フィールドに一切のカードが無い今の状況は危険極まりないようにも見えるが、渡邉は[儚無みずき]の効果を発動済みの為、その攻撃力分の回復も済ませてある
よってダイレクトアタックを受けても元のライフに戻るだけ
ライフアドを失うのは痛手だがこのターンの敗北はまず無いだろう
「バトルよ、«цпкпошп»3体でダイレクトアタック!」
「全て受ける...ぐぅっっ!!」
渡邉 LP 17100→14600→11800→5800
「これで私はターンエンドよ」
グラス 手札:1枚 LP 8000
モンスター/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» DEF ?
魔法・罠 / リバース2枚
スケール / «цпкпошп»(?)
フィールド/ «цпкпошп»
「俺の...ターン!」
9枚ものカードを握る渡邉だが、依然相手のライフを削れずにいた
ひとまずは[黄金の天道虫]を手にして僅かにそのライフ差を縮めようと動くが、ここで忌々しき«цпкпошп»の力を知ることになる
「手札の[黄金の天道虫]の効果発動だ。俺は...」
渡邉 LP 5800→5300
「なんだ...これは」
「«цпкпошп»の効果よ、貴方は効果を使うためには500ライフポイントのコストが必要になるのよ」
「くっ...500ライフポイント回復する」
渡邉 LP5300→5800
グラスのライフは動かないが、渡邉のものも動かなかった。目当ての[ラーの翼神竜]もこのターンまで維持出来ずに散り、この現状を打破できるものを見失いつつある
加えてライフコストまで課せられてしまった
生半可な回復ではライフの上昇には繋がらない
「...これは気合い入れ直さないとだな」
「そうして頂戴」
「言われなくても、俺は[死者蘇生]を発動。墓地の[ローンファイア・ブロッサム]を特殊召喚し、効果を発動する。デッキから[アロマージ・ベルガモット]を特殊召喚する!」
渡邉 LP 5800→5300→4800
[アロマージ・ベルガモット] ATK 2400
「[ワン・フォー・ワン]を発動する。手札の[シード・オブ・フレイム]を捨て、デッキから[スポーア]を特殊召喚だ」
渡邉 LP 4800→4300
[スポーア] DEF 800
「ライフコストがウザイな...俺はレベル6の[アロマージ・ベルガモット]にレベル1の[スポーア]をチューニング、[ブラック・ローズ・ドラゴン]をシンクロ召喚だ」
[ブラック・ローズ・ドラゴン] ATK 2400
「無論効果発動だ。フィールド上全てのカードを破壊する」
渡邉 LP4300→3800
手札3枚を消費した事に加え、途中のライフコストが痛手だが後者の問題を打破可能なシンクロモンスターが現れた
効果は分かりやすく全破壊
渡邉が失うカードに比べグラスのカードを多く奪えるためこれが最善手にも見える
「«цпкпошп»の効果をチェーン発動よ、エクストラデッキの«цпкпошп»をデッキに戻す事でその発動を無効にして破壊するわ」
「通らない、か...」
«цпкпошп»に潜んでいた無効効果が苦しめる
ただでさえ残り少ないライフを悪戯に無駄なコストに奪われ、突破口も止められてしまう
ここに来て渡邉システムの崩壊と共に窮地がやってきている
「なら...俺は[レッド・リゾネーター]を通常召喚。効果で手札から[オフリス・スコーピオ]を特殊召喚する」
渡邉 LP3800→3300
[レッド・リゾネーター] ATK 600
[捕食植物 オフリス・スコーピオ] ATK 1200
「効果を発動だ。手札のジャスミンを捨て、デッキから[ダーリン・コブラ]を特殊召喚する」
《あぁ〜っ!捨てるな!》
渡邉 LP 3300→2800
[捕食植物 ダーリン・コブラ] DEF 1500
「さらに効果だ...デッキから[融合]を手札に加える。そして俺はレベル3の[捕食植物 ダーリン・コブラ]にレベル2の[レッド・リゾネーター]をチューニング、蒼く未熟な花弁の其方、勝鬨あげるべく咲き誇れ彼方に!シンクロ召喚、現れろ[ガーデン・ローズ・メイデン]!」
[ガーデン・ローズ・メイデン] ATK 1600
「効果発動だ。俺はデッキから[ブラック・ガーデン]を手札に加える」
渡邉 LP 2800→2300
「あら...随分と面倒なカードを使うのね」
「安心しろ、特殊裁定には持ち込まない。永続魔法[プレデター・プランター]を発動する。効果で墓地の[ダーリン・コブラ]を特殊召喚だ」
渡邉 LP 2300→1800
[捕食植物 ダーリン・コブラ] ATK 1500
「そして[融合]を発動!フィールドの[捕食植物 オフリス・スコーピオ]と[捕食植物 ダーリン・コブラ]を融合!現れろ[スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン]!」
渡邉 LP 1800→1300
[スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン] ATK 2800
「効果発動だ、あんたの...」
融合召喚成功時の効果
相手モンスター1体の攻撃力を自身に加算する戦闘向きの効果なのだが、どうやら対象に取れるモンスターは限られているようだ
あの攻撃力4000の大型融合モンスターを狙いたかったが叶わない
効果対象にならないのか、効果そのものを受けないのかで今後の
「...そのモンスターの攻撃力を貰う」
「どうぞ」
渡邉 LP 1300→800
[フュージョン・ドラゴン] ATK 2800→5600
「ここでバトルだ。[フュージョン・ドラゴン]でそのモンスターに攻撃!」
「通すわ...っ!」
グラス LP 8000→5200
「これで邪魔なライフコストは無くなった。メイン2に[貪欲な壺]を発動する。墓地の[球体形]、[儚無みずき]、[増殖するG]、[オフリス・スコーピオ]、[ダーリン・コブラ]をデッキに戻して2枚ドローする
グラスに大きなダメージを与え、自らに課せられたライフコストも打破した
が、その為にライフをいささか払いすぎている
既に残りライフは800と前のターンで潤した以上に消耗しており、やはり窮地には変わりない
「ここで[ブラック・ガーデン]を発動し、効果発動だ。フィールドの植物族モンスター全てを破壊し、合計攻撃力と同じ攻撃力を持つモンスターを墓地から特殊召喚する」
「トークンは居ないじゃない」
[ブラック・ガーデン]はモンスターが召喚された際に相手プレイヤーのフィールドへトークンを特殊召喚する効果と、渡邉が言ったように植物の破壊と引き換えに墓地のモンスターを特殊召喚する効果の2つを持つ
前者のトークンが植物族であるため、2つ目の効果とも噛み合っており、上手く調整すれば大抵のモンスターを蘇生可能
だが渡邉はモンスターの展開を終えた後にこのフィールド魔法を発動した
つまり攻撃力の調整にトークンは必要無いようだ
「俺は[ブラック・ガーデン・メイデン]を破壊し、墓地に居る同じ攻撃力を持つ[シード・オブ・フレイム]を特殊召喚する」
[シード・オブ・フレイム] ATK 1600
「速攻魔法[炎王炎環]を発動だ。フィールドの炎属性モンスターである[シード・オブ・フレイム]を破壊し、墓地の炎属性モンスターを特殊召喚する」
「炎属性...なるほどね」
「あぁ、俺は墓地の[レッド・リゾネーター]を特殊召喚だ」
[レッド・リゾネーター] DEF 200
「破壊された[シード・オブ・フレイム]と特殊召喚に成功した[レッド・リゾネーター]の効果をチェーンだ。俺は[フュージョン・ドラゴン]の攻撃力分ライフを回復し、墓地の[ローンファイア・ブロッサム]を特殊召喚し、あんたのフィールドにシードトークンを特殊召喚する」
渡邉 LP 800→6400
[ローンファイア・ブロッサム] ATK 500
«цпкпошп» DEF ?
「またライフを...」
「まだ終わらない。[ローンファイア・ブロッサム]の効果発動。自身をリリースし、デッキから[森羅の仙樹 レギア]を特殊召喚する」
[森羅の仙樹 レギア] ATK 2800
「効果を発動だ。デッキトップをめくり、それが植物族モンスターなら墓地に送りドローできる...デッキトップは[森羅の姫芽君 スプラウト]だ、墓地に送り1枚ドローする」
「森羅...色々と入っているのね」
「俺のデッキはアロマ植物森羅だ。墓地に送られた[スプラウト]の効果も発動だ。自身のレベルを1~8に変更して特殊召喚できる。俺はレベルを変えずに特殊召喚する」
[森羅の姫芽君 スプラウト] DEF 100
「まだ行くぞ。俺は墓地の[ブラック・ガーデン・メイデン]の効果を発動だ。自身を除外し、墓地の[ブラック・ローズ・ドラゴン]を特殊召喚する」
[ブラック・ローズ・ドラゴン] ATK 2400
「俺はレベル7の[ブラック・ローズ・ドラゴン]にレベル1の[森羅の姫芽君スプラウト]をチューニング、[クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン]をシンクロ召喚!」
[シンクロ・ドラゴン] ATK 3000
「厄介なモンスターが出たわね...」
「まだ続くと言ったはずだ。俺は墓地の[スポーア]の効果を発動する。墓地の[ブラック・ローズ・ドラゴン]を除外し、そのレベル分の自身のレベルを上げて特殊召喚だ」
[スポーア] ☆1→8
「レベル8の[森羅の仙樹レギア]と[スポーア]でオーバレイ、エクシーズ召喚!現れろ[No.38 希望魁龍 タイタニック・ギャラクシー]!」
[タイタニック・ギャラクシー] ATK 3000
「そして俺はカードを1枚セットしてターンを終えよう」
「エンドフェイズにセットしていた«цпкпошп»を発動するわ。墓地の«цпкпошп»3枚をデッキに戻して2枚ドローしておく」
「何も無い、改めてターンエンドだ」
渡邉 手札:2枚 LP 6400
モンスター/[フュージョン・ドラゴン] ATK 2800
/[シンクロ・ドラゴン] ATK 3000
/[タイタニック・ギャラクシー] ATK 3000
/[レッド・リゾネーター] DEF 200
魔法・罠 /[プレデター・プランター]
/リバース1枚
「ドローするわ」
前のターン大胆に消費していたため、ドローを含めてもグラスの手札は4枚までしか回復出来ていない
それに加えて渡邉のフィールドには強力なモンスター達が並んでいた
モンスター効果と攻撃を抑制する大型のドラゴン
あれだけ苦しめられていたにも関わらず、気がつけば逆転しているようにも見える
しかし、グラスには攻撃力4000のモンスターに加え効果無効もある。バトルフェイズを使えばいいだけの問題なのだ
「バトルフェイズ、私は«цпкпошп»で...」
「バトルフェイズに入った瞬間、俺はこのカードを発動する」
またも渡邉の前のめりな発動だ
グラスがバトルフェイズに急ぐことは分かっていた事だが、逆に言えば今回はそのフェイズ突入まで待ったようだ
「[超融合]...手札の[黄金の天道虫]を捨てて発動だ」
「なんですって」
無効効果を度外視するようなプレイングを渡邉は行ってきた
前のターンでは[球体形]の召喚により3体同時に墓地へ送り、今回はチェーンを許さない強制融合により奪うようだ
何を融合召喚するかに依存する効果だ
相手モンスターのステータスについては攻撃力しか分かって居らず、渡邉も発動出来たのならなにか出せればいい程度に及んだ迄
すると渡邉のディスクに2枚の融合モンスターが表示された。その2体は現在召喚可能なモンスターという訳だが、悩まされる選択肢だった
「...ほう」
前者はグラスのモンスターだけを使用して召喚可能
そして後者は渡邉の[フュージョン・ドラゴン]を使用する必要があり、前者よりもステータスで劣っている
前者一択だった
「...俺はあんたのモンスター2体を融合させる!現れろ2体目[スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン]!」
[フュージョン・ドラゴン] ATK 3000
「2体目...ですって」
「あぁ、2体目だ。見てわからないか?」
「くっ...随分とエクストラデッキに余裕があるようね!」
せめてもの言葉をぶつけるが、状況になんの変化も与えられない
いくら高い攻撃力を持つモンスターで攻撃宣言しようと、今のグラスには[クリスタルウィング]や[アブソソリュート・ドラゴン]を止める手段が無くこのままでは悪戯にバトルフェイズを終わらせることになってしまう
そもそも今のグラスに攻撃命令を与えるモンスターなど存在しないのだが
「...メイン2よ、私はフィールド魔法«цпкпошп»の効果を発動。フィールドの«цпкпошп»を破壊して、デッキから«цпкпошп»を手札に加えるわ」
恐らくスケールの片割れを求めて行ったサーチだろう。先程片方だけ破壊し、別のサーチに使用していたため、グラスがペンデュラム召喚を狙っている事も同時に理解できるプレイングだ
案の定と言うべきかそれは直ぐにスケールに身を置かれた。すると自然な流れでグラスはエクストラデッキからモンスターを林立させだした
「ペンデュラム召喚!行きなさい、私のモンスター達!」
«цпкпошп»
«цпкпошп»
«цпкпошп»
«цпкпошп»
「4体...何をするつもりだ?」
「これよ、私は«цпкпошп»2体をリリースし、で融合召喚を行うわ!」
«цпкпошп» DEF ?
「«цпкпошп»の効果よ、墓地から«цпкпошп»を特殊召喚する。そして今特殊召喚した«цпкпошп»と«цпкпошп»でオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」
«цпкпошп» DEF ?
「«цпкпошп»の効果!エクストラデッキから«цпкпошп»を特殊召喚する!そして«цпкпошп»に«цпкпошп»をチューニング!«цпкпошп»をシンクロ召喚!」
«цпкпошп» ATK ?
ペンデュラム召喚からリクルート効果と多彩な召喚の連続により各種エクストラデッキのモンスターが揃った
既に攻撃が許されていないフェイズにあり、ここで展開する理由は後の渡邉のターンに残すモンスターにあるのだが、果たしてどのような効果を持っているのだろうか
「«цпкпошп»の効果をスケールの«цпкпошп»を対象に発動。このカード破壊して貴方のモンスター1体をデッキに戻すわ」
「対象に取らない効果...マストカウンターだな、[シンクロ・ドラゴン]の効果をチェーン発動だ!その発動を無効にして破壊する!」
「通るわけ無いわよね」
[シンクロ・ドラゴン] ATK 3000→5850
「なら次よ、«цпкпошп»を発動!私の墓地の«цпкпошп»を特殊召喚するわ」
「ほう」
渡邉のディスクにチェーンを問う画面が現れた。現在チェーン可能なモンスターは[タイタニック・ギャラクシー]。それは魔法カードが発動しているという事だ
そしてグラスは墓地を対象にそれを発動中
墓地の順番からたった今[シンクロ・ドラゴン]で破壊したモンスターである事も分かっている
名称指定の効果では無いのか
だとすると再び[シンクロ・ドラゴン]がバウンスの標的にされる恐れもある
戦闘に強い[シンクロ・ドラゴン]を手放すのも気が引ける。それに[タイタニック・ギャラクシー]を温存するのも出来ない
「[タイタニック・ギャラクシー]の効果発動だ。その発動を無効にしてこのカードの素材にする」
「いいわ、受け取りなさい」
受け取れとは言いつつも、グラスはそのカードを墓地に入れた。ディスクと効果の性質上それは墓地にある扱いでは無いが、ディスクがそれを[タイタニック・ギャラクシー]の素材であると認識している限りそうなるのだ
そして素材ではあるが渡邉の元に来たカードに違いはない
ディスク越しに確認するとその魔法カードの招待も判明するのだ
[死者蘇生]
「...止めて正解だったようだな」
「私は«цпкпошп»を発動するわ」
「...それは」
グラスが発動したのはとある魔法カード
効果は単純なエクストラデッキから融合モンスターを融合召喚するためのもの
そのために散々エクストラデッキのモンスターを並べていたのだ
渡邉のモンスターに効果を使用させたのはあくまでその紆余曲折に過ぎなかった
「墓地の«цпкпошп»2体とフィールドの«цпкпошп»2体を融合!この...この日の元を再び我らに!«цпкпошп»を融合召喚!」
«цпкпошп» ATK ?
「そのモンスターは...まさか2体目かっ!?」
「その通りよ、見てわからない?貴方のフィールド全てのカードを破壊するわ!再び受け入れなさい!」
「ぐうっ...っ!」
全破壊
モンスターも魔法も罠も全てを奪いさる全破壊だ
次の展開のための[プレデター・プランター]も、制圧力のある[タイタニック・ギャラクシー]や[シンクロ・ドラゴン]も全てが無に期した
いい加減数えるのも億劫になるほど立場の逆転だった
次はまた渡邉の窮地に変わる
「だが破壊された[フュージョン・ドラゴン]の効果発動!あんたの特殊召喚されたモンスター全てを破壊する!」
「私の«цпкпошп»は相手の効果対象にならず、効果で破壊されないわ」
「ぐぅ...そういう耐性だったのか」
[フュージョン・ドラゴン]の効果で攻撃力を奪おうとしたが、グラスの言う通りやはり不可能な事だった
対象にならないのか効果を受けないのか判断しかねていたが、どうやら対象にならず破壊されない耐性のよう
効果こそ受けるが肝心の破壊は受け入れない
戦闘破壊しようにもその攻撃力は4000もある
[シンクロ・ドラゴン]の破壊がやはり悔やまれる場面だ
「バトルフェイズは使わされちゃったからね、私はこれでターンエンドよ」
グラス 手札:2枚 LP 5200
モンスター/«цпкпошп» ATK ?
魔法・罠 /リバース1枚
スケール /«цпкпошп»(?)
/«цпкпошп»(?)
フィールド/«цпкпошп»
「俺の...ターン!」
渡邉のフィールドには何も無かった
手札も2枚と心持たなく相手フィールドに再び現れた強力な融合モンスターを前にやはり不安が過ぎった
「どうしたの?ドラゴン達を失ってそんなに不安?」
「不安...か」
だがそんな事を考えている場合でもない
墓地に送られた様々なドラゴン達へ面目が立たないからだ
[フュージョン・ドラゴン]
[シンクロ・ドラゴン]
[タイタニック・ギャラクシー]
各種のドラゴン族達を採用したのは強さ故にでは無い
自分自身に足りないものを補うための採用
「....このドラゴン達は俺の後輩が使っていたのと同じモンスターなんだ」
「...そう」
「俺が負け越している強者達のな。青眼を使う
「物真似のつもりってことかしら」
「いや、違う」
灰田、皆木、慎也の事だ
どうしてもライフゲインと下級モンスターを使用する事から大型モンスターによる蹂躙に弱い渡邉が負け越すのも無理は無い
渡邉が行ったそれへの対策とも言えるそれは、同じモンスターの採用
グラスの言う通り物真似なのだが、本人は否定せざるを得なかった
「超えるためだ。先輩として、あの強者を超えるために俺は俺なりに採用をしたんだ」
「...そう。でもそれは破壊されたのよ」
「あぁ、だから」
渡邉は1枚の魔法カードをディスクにぶつけた
自らが聖帝の4年である故の、1人の
本来の形であるアロマ植物森羅の面影を遺憾無く発揮させるプレイを始めたのだ
「ここからは俺の
「森羅の動き...その様子だと」
「勿論めくる手段もある。俺は[森羅の水先 リーフ]を通常召喚!」
[森羅の水先 リーフ] ATK 1500
「効果発動だ。デッキトップ2枚を捲り、それが植物なら墓地に送る。デッキトップはさっき見せた2枚だ、墓地に送る」
「それで墓地に落ちたその子達の効果ってわけね」
「その通りだ。捲られ墓地に送られた[ピース]と[スプラウト]の効果をチェーン発動する。[ピース]の効果で墓地から[ジャスミン]を、[スプラウト]の効果でデッキから[コピー・プラント]を特殊召喚する!」
[アロマージ・ジャスミン] DEF 1900
[イービル・ソーン] DEF 300
《...あっ!私の出番!?》
「もう少し待っててくれ。俺は[イービル・ソーン]の効果を発動する。自身をリリースし、デッキから同名2体を特殊召喚し相手に300ポイントのダメージを与える!」
「そんなもの...っ!」
グラス LP 5200→4900
[イービル・ソーン] DEF 300
[イービル・ソーン] DEF 300
《逸ちゃん!私の出番は!?》
「それはこいつ次第だ。俺はレベル1の[イービル・ソーン]2体でオーバレイ、[森羅の姫芽宮]をエクシーズ召喚!」
[森羅の姫芽宮] ATK 1800
「効果発動だ。デッキトップをめくる。それが魔法・罠なら手札に、モンスターなら墓地に送る」
《えっ、まさかライフ回復できる魔法が引けなかったら...》
「出番無しだ」
1人アワアワとし始めたジャスミンを他所に渡邉は早くもデッキトップに手を掛けていた
ここからは操作していない、完全運の確認となるが渡邉は臆すること無く堂々と佇んでいた
あまりにも呆気なくめくった1枚
それはモンスターだった
「おっと、モンスターだ、墓地に送る」
《ちょっとぉ!私の出番は!?》
「心配しなくても次がある。[姫芽宮]の効果を発動する。フィールドの[リーフ]を墓地に送り、墓地の森羅モンスターである[森羅の神芽 スプラウト]を特殊召喚する」
[森羅の神芽 スプラウト] DEF 100
「効果発動だ。デッキトップ2枚を捲り、植物族なら墓地に送る。デッキトップは...こいつはいい。[森羅の姫芽君スプラウト]と[森羅の葉心棒ブレイド]、両方墓地に送る」
「また森羅が...」
「当然効果発動だ。[姫芽君スプラウト]の効果で自身を特殊召喚、[ブレイド]の効果で自身を手札に戻す」
[森羅の姫芽君 スプラウト] DEF 100
《森羅はいいから逸ちゃん!私は!?》
「焦るな、このドロー次第だ。[フレグランス・ストーム]を発動する。フィールドの[姫芽宮]を破壊して1枚ドローする。それが植物なら提示してもう1枚ドローできる...カードは[オフリス・スコーピオ]、俺はもう1枚ドローする...ジャスミン、出番だぞ」
《何引いたの!》
「俺はジャスミンの永続効果により増えた召喚権で[オフリス・スコーピオ]を通常召喚する」
[捕食植物オフリス・スコーピオ] ATK 1200
《あれ》
「効果発動だ。手札の[ブレイド]を捨ててデッキから[捕食植物 ダーリン・コブラ]を特殊召喚する」
[捕食植物 ダーリン・コブラ] DEF 1500
「[ダーリン・コブラ]の効果は
《そうだよ!そんなことしてないで早く私の効果使ってよ!》
「いや、これでいいんだ」
[貪欲な壺]でデッキに戻っていた捕食植物がそのコンボを見せつけるが、グラスの言う通り使える効果は無い
ただモンスターを並べ圧迫してしまっただけに見えたグラスは嫌味らしく指摘し、ジャスミンはただ己のドロー効果が使用されない事へ不満を漏らした
だが渡邉の言う通り彼の目的は達成していた
「俺はレベル2のジャスミンと」
《えぇっ!効果使わないでシンクロ素材!?》
「レベル3の[捕食植物オフリス・スコーピオ]と[捕食植物ダーリン・コブラ]と[森羅の神芽スプラウト]に[森羅の姫芽君スプラウト]をチューニング!」
「何を...何をするつもり!?」
5体並んだ植物族達は全てがシンクロ素材に使われる
合計レベルは10
超えるために採用していたドラゴンが敗れた今、渡邉が突破口を見出したのはこれまた超えるべき
召喚向上は彼に習った
「十あまり二つの花、互いを求め呼応し、やがて
[
「
「北で倒れた友の切り札だ」
同じく聖帝4年の斎藤の切り札[五光]
素材に
だがその素材は5体
5体のモンスターを並べ、それらでレベル10を織り成さなければならない
それはどうしても複雑かつ困難な事だが、展開力とレベル変動を多く持つ渡邉の植物族デッキなら不可能ではない
「でも...私の«цпкпошп»を倒した所でまだライフは...っ!?」
「これはダメ押しでは無い。超えるための1枚だ」
グラスが思わず言葉を失ったのは、渡邉が最後に握るとある魔法カードが目に入ったからだ
その効果は墓地とフィールドを使った融合召喚を行う1枚
シンプルな効果だが、グラスが驚いたのはその融合先だった
「俺は[ミラクル・シンクロ・フュージョン]を発動!墓地の[タイタニック・ギャラクシー]、[スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン]、[クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン]...そして[オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン]を除外し、融合召喚を行う!」
「オッドアイズ...[姫芽宮]の時ね...っ!」
「これが俺が他を超えるために導き出した結論だ。現れろ、全てを砕き散らせ![覇王龍 ズァーク]!」
[覇王龍 ズァーク] ATK 4000
「そんなカードまで...」
「あんたも使っているじゃないか。効果の説明も要らないだろ?あんたのフィールドのカード全て破壊させてもらう!」
「くっ...っ!」
グラスと全く同じ手段で同じモンスターが現れた
効果も当然同じく相手のカード全てを破壊する大胆かつ強力なもの
特異点とすればそれがグラスのフィールドにも存在しているということ。つまりはそのモンスターだけは効果で破壊されず残る
「チェーンしてセットしていた«цпкпошп»を発動するわ!エクストラデッキから«цпкпошп»を特殊召喚するわ!」
「チェーン3に[五光]の効果を発動する。その発動を無効にして破壊だ!」
「くっ...っ!」
仮のこの発動が通っていたとしても、チェーン1の[ズァーク]によってまとめて屠られてしまう
それでもグラスがチェーンに至ったのは、恐らく破壊をトリガーにリクルート効果を持つモンスターの存在があるだろう
このまま[五光]に戦闘破壊され、渡邉の[ズァーク]にダイレクトアタックを受ければライフは残らない
生き抜くために必要な発動とタイミングだったのだろう
「これで終わりだ。バトルフェイズ、[五光]で«цпкпошп»に...いやあんたの[ズァーク]に攻撃だ!」
「ぐっ...ぐうっ.....っ!」
グラス LP 4900→3900
「[五光]は
「くっ...」
「トドメだ。俺は[ズァーク]であんたにダイレクトアタック!”ジ・アーク・ディメンション”!」
迫り来る覇王の咆哮にグラスはただ何も出来ずに立ち尽くしていた
ここで終わりか、と
「こ...琴乃さん!」
「...」
地に伏したまま南が叫んだ
その声の意味は何なのだろうか
自らに痛みを与えたグラスへの怒りか、それともまだ何も話して居ないのにも関わらず敗れることへの焦りか
「...ごめんなさいね」
可能であればもっと戦いたかった
でもそれは叶わない
必死に何かを叫ぶ南を眺めながら不意に浮かんだのは謝罪だった
「ごめんなさいね...ユイ」
自らが屠った南を見すえて放った言葉
だが、それがどのユイを表しているのかは自分でも分からない
仇を取れなかった
痛い思いをさせてしまった
それとも無理をし続けてきた
LP 3900→0
グラス LOSE
ぶっちゃけどうですか?
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読みたいからやめて欲しくない
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読みたいけど無くなったら読まない
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普通
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無くてもいい
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読むのが億劫