遊戯王が当たり前?→ならプロデュエリストになる! 作:v!sion
[補給部隊]再録嬉しいですね、はい。
「「「...」」」
舞台は聖帝大学の学食。あるテーブルに目を向けるとそこには3人の男女がいた。会話は無い。食器と箸のぶつかる無機質な音がその代わりを務めるかのように小さく聞こえる。それも周りの騒音に比べると微々たるもの。週初めの学食、時刻は昼を大きく過ぎた15時であるが人は多い。唯一音の無いテーブルにいた慎也は沈黙への限界がきたようだ
「え、えと...とりあえず構内大会優勝おめでとーってことで...」
「は、はいぃ.....」
「.....」
「...うん。関東大会の順番きめない...?」
「そそそ...そうですねぇ...!」
「......私はどこでもいいから.....慎也君達の好きにして...」
構内大会優勝者が集っていた。話題は来る関東大会の選出順番について。慎也はすでに暁星大学の島崎との約束があるため、ここで次鋒の席を欲した
「じゃ、じゃあ...俺2番目がいいんですけど...及川ちゃんは?」
「はひっ!?...わ、私は.....えと...じゃあ最後よりは最初がいいですぅ...」
「あ、ごめんね。暁星大学の子と約束しちゃってて...本当は2番目がよかった?」
「い、いえ...私なんかの希望なんていいですよぉ.....小鳥遊先輩は最後でいいんですかぁ...?」
「......いいよ...」
短い会話で集いの目的を達した。慎也が学園長から貰った用紙に記入するといよいよこの3人のいる意味はなくなった。この中でも群を抜いて無口な小鳥遊は黙って紅茶の煖を楽しみ、一番年下のティーンエイジャーである及川は自らの面積をできる限り縮めていた。
「...か、関東大会どうなるんだろうね!?」
「は、はいぃ...私なんかが通用するとは思えないんですけど......足引っ張らないようにしますねぇ...」
「........及川さん」
「はひっ!」
突然の名指しに反応する及川。その拍子に椅子から変な音がなった。その椅子ごと小鳥遊の方向に体を向け次の言葉を待つ
「......貴方の実力は...本物...」
「は、はいぃ...」
「...」
「...?」
「あの「数々の...
珍しく長く語った事からか紅茶を含み休憩する。コップの中身を飲み干すと再び口を開いた
「........ふぅ...」
「はい...?」
「あー...小鳥遊さん四十文字以上喋れないんだよ」
「そうなんですかっ!?」
小鳥遊は分かってるなら話してと言わんばかりに慎也に視線を送っていた。慎也も苦笑いを浮かべると及川へ通訳する
「『同じ...聖帝代表者として.....期待してる...』だってさ」
「あ、ありがとうございますぅ...」
(似てるな...)
「.....そうゆうこと...」
(...ものまねはしなくていいのに)
ーーー
ーー
ー
「大丈夫かな...?」
『小鳥遊殿も及川殿も個性的ですかな...』
『マスターなら心配ありません』
午後16時。講義や関東大会への集会を終えると慎也は帰路に付いた。詩織や知樹達とは別行動したため、灰田と秋天堂の件に付いてどうなったかは分かっていない。それも明日にでも聞けばいいと今は1人...正確には3人歩を進める
「あれ...?」
『どうしました?』
『マスターのお知り合いですか?』
いつもの帰宅ルート、特別おかしな所は無いはずだ。近所の商店街に差し掛かる頃には違和感の正体、見覚えのある男性に気づいた
「齋藤先輩だ」
『あの
『こちらに気づいたようですよ』
セラフィの言う通り、齋藤が慎也に気づいたようだ。慎也もそれに応じるように同じアクションを取った。そして双方手を下ろし、共に距離を縮めた
「今帰りかい?村上君」
「ええ、齋藤先輩もですか?」
「うん。俺はこの後店長といつもの約束があるから手土産をって思ってね」
「あー、今日も花札ですか」
「相手がいないからね」
少々自傷気味に予定を話す齋藤。彼の言う通り片手には紙袋があり、既に目的を遂げていたようだ
「まぁ、日曜日も結局行けなかったからね。今日は夜までの時間にちょっとだけお邪魔するんだ」
「毎週日曜に約束してるんでしたっけ?何かあったんですか?」
「うん...あれ?ド忘れしたみたいだ...えっとね...」
いつも明るい先輩が珍しく顔をしかめている。慎也も黙って回答を待つが、とうとう答えは出なかった
「...ゴメン、思い出せないや。でも大したことじゃなかったと思うよ」
「ははは、そうですか。じゃあ俺はこれで」
「うん、じゃあね!」
齋藤を見送り、商店街を進む。しかし少し歩くと体格のいい浅黒い肌の男性に呼び止められてしまった。
「よう、慎也!」
「あ、“森木“さん」
“森木鮨“と書かれた看板の店舗前にいるその男性。慎也が気付くとこっちに来いとジェスチャーで示してきた。慎也も素直に応じた
「さっきの兄ちゃん知り合いか?」
「ええ、大学の先輩です」
「そうかそうか!」
「それがどうしたんです?」
「いやな、さっきうちの“森木差し入れスペシャル“を買ってったんだよ。その時に変わった兄ちゃんだなーっておもってよ。したら慎也としたしそうに話してるのが見えたから気になってな」
「はぁ...」
(齋藤先輩...寿司持って花札やりに行ったんだ...)
森木は悠長に、尚且つ素直に話した。慎也は齋藤の差し入れの内容に少し困惑しつつも森木と会話する
「バイト先への差し入れらしいですよ。まぁ確かにお寿司ってのは珍しいかもですね」
「いやいや、寿司よりもな...」
森木は先ほどまで齋藤のいた方向に目をやった。慎也つられてその方向を見つめるが、勿論齋藤は既にいない。見慣れた風景から浅黒い肌に視線を戻すと森木が再び語る
「俺は少ししか喋ってねえからあんまり分かんねぇけどよ。あの兄ちゃん、明るくて真面目な子だろ?」
「まぁ、後輩の俺が言うのも何ですが...そうですね」
「耳にピアスの跡があったからよ、今の子はオシャレっつーので結構みんな開けてるもんなのか?」
「齋藤先輩がピアス?」
中年男性の質問をトリガーに、慎也の脳内に様々な人物の顔が浮かんだ。蛭谷や古賀は付けていると記憶しているが、齋藤のピアスは見たことがない。意外な情報だが、別にそこまで意識することではないだろうと1人納得した
「まぁ、灰田も小さい頃に耳に画鋲刺してましたね」
「ガーハッハッ!光明にもあるんなら気にすることねえか!」
呵呵と笑う森木。納得した様子でその後も慎也は暫く中年男性のお喋りに付き合わされた。やっと解放されたもつかの間、夕食の買い物に他の店にも行かなければならない。目的を果たし、商店街を抜けるにまだ少しかかりそうだった...
*
2日後、週の折り返し地点。週末には関東大会が控えており、聖帝の生徒達の話題はそればかりだった。特に慎也は聖帝の代表として参加するため、注目の的からは逃れられない
「ーという訳で頑張れよ!村上!!」
「うん、ありがとう」
「今度
喫煙所に昇ってゆく紫煙。講義の間のささやかな喫煙の際も生徒からの挨拶や激励は押し寄せてくる。慎也自身も笑顔で対応しているものの、代表という名のプレッシャーを再び身に染みていた
「いやーなんか緊張してきた」
「そうだよね〜皆村上ちゃんに期待してるんだよ〜」
古賀も慎也と共に煙を吐いていた。2人の講義は重なっておらず、偶然移動中に出会したようだ。少しだけ疲れが見える慎也に古賀は微笑みかけなから励ます
「俺は2回戦敗退だったからね〜優勝者のプレッシャーは大変だろうね〜」
「うーん...まぁ楽しく
「うんうん〜」
役目を果たした紙くずを灰皿に捨てると喫煙所を後にした。それぞれの講義の教室に行くために、分かれ道を前にして話を切り上げようとする
「ーそういえば村上ちゃん、インターンシップの説明会って何時からだっけ?」
「土曜の13時に八皇地駅前のビルだってさ」
「ありがと〜でもインターンシップの説明会なのになんで休みの日に大学外でやるんだろうね?」
「そうだね...遊戯王系だから差別化されてるのかな?」
「う〜ん...あ、俺こっちだ。じゃあね〜」
「じゃあねー」
古賀と分かれると次の講義の教室まで1人で歩いた。相変わらず声をかけられていたが、無事時間内に教室に間に合うことが出来た
ーーー
ーー
ー
「ーという訳ですね。では少し早いですが終わりましょう」
「腹減ったぁぁあ!!」
灰田の大声で講義の緊張は崩れ、生徒らは散り散りになって行った。次に講義の控えている者は次の教室に。時間があるものは学食や、その教室で食事を取っている者はその場に残る。慎也達は時間があるようでその教室に残っていた
「ところで慎也!説明会っていつだっけ?」
「おまえもか」
長い伸びを終えると灰田が慎也に質問をする。慎也自身既に同じ質問にレスポンスを終えているため悠長に答えた
「土曜日の13時に八皇地駅前のビルだよ。13時に家を出るんじゃないよ?」
「あ、そっか!」
「...お前は不安だから12時に俺ん家来い」
「っ!村上さん!私もいいですか!?」
「え?詩織ちゃんなら最寄りから電車1本でしょ?」
「あ、そうですね...」
「詩織は私と行きましょ」
説明会は大学外で行われるため、各々共に向かう相手を決めた。大事な説明会に遅刻する訳にはいかないため、慎也は灰田に随伴する事にした
「...ていうかなんの説明会だっけ?」
「そもそもか...こないだ聞いたでしょ?プロデュエリストのインターンシップの説明会だよ」
「ああ、一般企業のインターンシップはまだ先なのだがな。プロデュエリストのインターンシップだけ早いから説明会も自ずと早まるんだ」
「へぇー!」
知樹が詳しく説明する。非常に大学生らしいイベントとも言えるが、その説明会の次の日には関東大会が控えている。3年生は特にこの後説明会に参加しなければならないため、今週末は忙しいだろう。
「慎也はその次の日に大会だね!デッキとか大丈夫なの!?」
「うん、ずっと調整繰り返してるよ」
「慎也はデッキを複数持つタイプだからな。調整も大変だろう」
「でも他の大学の方からすれば対策できないんじゃないでしょうか?」
「それもそうかもね」
「村上さんは相手の大学についてなにか対策は立ててますか?」
「いやー...」
西条は自らの質問を終えると端末を介して、ネットから来る関東大会の出場大学の情報を得た。最近機種変したばかりだが、すっかり使い慣れたようだ
ーー関東大学対抗戦出場大学一覧ーー
7月4日(日)に関東の選ばれた大学を集め、大学対抗戦が行われます。大会に出場する大学は以下の四つです。
・暁星大学
・秀皇大学
・聖帝大学
・闘叶大学
各大学の出場生徒については以下のリンクから...
「これ公式のページかぁ?」
「ええ」
蛭谷が先に西条の端末から目を背けると自らの端末でさらに詳細を調べだした。関東大会というだけあって、大学外やネット上でもそれについてばかりだった
「...慎也、こんなサイトもあったぞ」
「え、なになに?」
ーおいおまえら、遊戯王の関東大会が今度やるけど見に行く?ー
0001 名も無き
おれは見に行くwww
0002 名も無き
ちょwwwおまwww
0003 名も無き
お前ら誰目当て?ちなおれ闘叶の”
0004 名も無き
アイドルやってる子??
0005 名も無き
>>0004 読モな
0006 名も無き
まぁよくテレビにも出てるよな
0007 名も無き
お前らミーハーだな。俺の目的は聖帝の村上くんだから!
0008 名も無き
>>0007 画像ハラデイ
0009 名も無き
ゆいたん見に行くお!
0010 名も無き
おらはテレビ越しに観戦するわ
0011 名も無き
>>0008 村上君は一般人やぞ?
0012 名も無き
ゆいたんの話をしてるのかと思ってきたら村上とか言うやつの話ばっかな件について
0013 名も無き
ていうかなんでもまえらそんな村上君に詳しいん?
0014 名も無き
可愛いって正義
0015 名も無き
今北産業
0016 名も無き
関東大会
南ちゃんより
村上君
「...何これ」
『...殿...人気ですな...』
蛭谷が見せた画面は公式ホームページではなく、誰しもが気軽にチャットできるサイトだ。関東大会に大学の代表として参加する村上という名は、慎也自身が思っていたよりも世間に浸透しつつあるようだ。このサイトは例外だが。
「慎也モテモテじゃん!」
「そ、そうですね...」
「詩織顔がひきつってるわよ」
「あ〜光明!」
聞き覚えのある声が灰田の名を呼んでいた。例のサイトに夢中な慎也らを除いて灰田らが顔を上げると高城がいた。髪をまとめておらず、赤髪を揺らしながらたどり着いた
「高城どうしたの!?」
「あやや〜やっぱり見てないんだね〜?お兄さんからLIN〇来てるはずだよ〜」
「えっ!?...本当だ!兄ちゃんから来てたわ!!」
「携帯見ろよ、アホだな!」
灰田の兄からの連絡は高城を通して伝わった。何のために携帯が存在するのだろうかと疑問に思うが、そもそもなぜ高城が伝えに来たのかも疑問だ。慎也が灰田の端末から高城に目を向けた
「..ていうかなんで高城がわざわざ伝えに来たの?」
「慎也もアホだからだよ〜」
「...まじで?」
慎也が恐る恐る携帯を除くと案の定灰田の兄から連絡が来ていた。残されたメッセージを見ると、連絡がとれずに困っている事は理解出来たようだ
「灰田、お兄さんが会いに来てるんだろう?早く行ったらどうだ」
「そうだね!行ってくる!」
「お、俺も行ってくる...」
「私も〜」
同じ高校の3人組が教室を出ていった。それを知樹達は見送る形になったが、西条と蛭谷は未だどのような人物が来ているか分かっていない様子だ
「なぁ、知樹。光明の兄貴はどんな人なんだぁ?」
「私も気になりますわ」
「そうか、颯人達は会ったこと無かったな...。折角だから俺達も行こうか。直接会ってみるといい」
「ビックリするわよ」
「そ、そうですね...」
「皆木さん?どうかしました?」
*
知樹を先導に5人大学内を移動していた。先に向かった慎也から聞いた場所を目指せば目的地までさほど時間はかからなかった。知樹が顎をしゃくるとその先にはスーツ姿の男性がいた。近くに慎也や灰田がいるため、灰田の兄だと理解する事は容易だった
「兄ちゃんありがとう!」
「おい...”兄さん”か”兄貴”と呼べと言っているだろう。いつまで兄ちゃん呼びだお前は? 」
「あやや〜相変わらず仲良しですね〜」
「そ、そうだね...」
「...久しぶりだな、知樹に詩織に美姫。...光明、そちらの2人を紹介しろ」
灰田の兄が知樹達に気付くと自ら挨拶をした。既に面識のある知樹達は各々軽く挨拶を返した。初対面の蛭谷と西条の詳細を弟に求めると、光明は楽しそうに話し出す
「兄ちゃんは初めて会うのか!えっとね、金髪が蛭谷颯人!ワーム使いで、あいいろの髪が西条麗華!マドルチェ使い!」
「兄さんだ。...いつも愚弟が世話になっている。こいつの兄の”灰田
「蛭谷颯人っす、宜しくお願いします」
(見た目は結構似てるなぁ)
「さ、西条麗華です...わ」
(あんまり似てないよ...怖い)
「あや〜」
(なんで慎也はこんなに態度変わるんだろうね〜)
「ほ、本当にお久しぶりですね...」
(何故かこの人の前だと萎縮しちゃうんですよね...)
「そうよね」
(相変わらずイケメンね)
「スーツ姿という事は仕事中ですか?」
(こんなに物静かな慎也はなかなか見ないからな)
「またはい...光明が何か忘れたんですか...?」
(なんでこの人の前だとうまく喋れないんだろう...?)
「学生証持ってきてもらったんだ!」
(学生証!)
「今日は急ぎの仕事が無かったから大学まで持ってきただけだ」
輝元の存在の目的を知った蛭谷と西条。すこし会話を交わすとやはり話題は慎也の関東大会進出についてに移ろった
「そうだ慎也、構内大会みたぞ。やるな」
「ありがとうございます...来てたんですね」
「あぁ、そうだな...折角来たんだ、一
「えっ!輝元さんとですか...?」
「あぁ、それとも時間が無いか?」
「そんなことないですけど...」
「じゃあやろう」
「あ!兄ちゃん慎也と
やや強引に輝元が慎也に
『殿』
(うん、分かってるよ)
「手加減はしないし、いらん。来い」
「...はい!」
「「
慎也 LP 8000
輝元 LP 8000
「俺の先攻、手札の[堕天使イシュタム]の効果を使用する。手札の堕天使カード[堕天使スペルビア]と共に捨て、新たにカードを2枚ドローする」
「永続魔法[神の居城-ヴァルハラ]を発動。俺の場にモンスターが存在しない時、手札から天使族モンスターが特殊召喚可能になる。[堕天使アスモデウス]を特殊召喚」
[堕天使アスモディウス] ATK 3000
「[アスモディウス]の効果を使用する。デッキから天使族モンスター、[大天使クリスティア]を墓地へと送る」
「うわぁ...」
「悪いな、[堕天使の戒壇]を発動。墓地の堕天使モンスター[堕天使スペルビア]を守備で蘇生する」
[堕天使スペルビア] DEF 2400
「[スペルビア]の効果を使用する。墓地からの蘇生に成功した時、共に墓地の天使族モンスターを蘇生する。俺は[クリスティア]を選択」
[大天使クリスティア] ATK 2800
「俺はターンエンドだ」
輝元 手札:2枚 LP 8000
モンスター/ [堕天使アスモディウス] ATK 3000
/ [堕天使スペルビア] DEF 2400
/ [大天使クリスティア] ATK 2800
魔法・罠 / [神の居城-ヴァルハラ]
「灰田の兄貴は堕天使デッキかぁ...」
「闇属性の天使族のテーマですわね」
「兄弟揃って高い攻撃力のモンスターを使うのね」
「さて、慎也は何デッキだ」
「村上さんのデッキはどれも[クリスティア]は厳しいですね...」
輝元の初ターンの行動は使用デッキの分かるものだった。初見である蛭谷と西条は輝元のデッキに、知樹や詩織は慎也が選んだデッキに注目していた。慎也はカードを引いた
「俺のターン...[おろかな埋葬]を発動!デッキから[紋章獣レオ]を墓地に送る!」
必要なカードを墓地に送ると次に墓地で[レオ]が効果を起動する。しかし、慎也はその宣言をすぐには行わず瞳を閉じていた
「...おい慎也、どうした?」
「...すみません、大丈夫です。墓地に送られた効果により、デッキから[紋章獣バシリスク]を手札に加えます!」
「[おろかな埋葬]をサーチカードとして使うか」
「ええ、[バシリスク]を通常召喚!」
[紋章獣バシリスク] ATK 1000
「バトルだ、[バシリスク]で[クリスティア]に攻撃!」
「...いいだろう、ダメージを受けてもらう」
慎也の宣言後、[バシリスク]は大地を蹴り大天使に牙を剥いた。特殊召喚を封じ、フィールドを支配してるとも言えるその天の使いはそれを一蹴すると、慎也へダメージを与えた
慎也 LP 8000→6200
「すまない...[バシリスク]の効果発動!このカードと戦闘を行ったモンスターを破壊する!」
「[クリスティア]自身の効果だ、デッキトップに戻る」
[クリスティア]の効果により次のドローが確定してしまった。慎也が行ったことと言えば[バシリスク]に自爆特攻を命じたぐらいだが、フィールドにな大きな変化が起きたと言える
「村上さんは紋章獣...少し強引ですがなんとか[クリスティア]は突破できましたね」
「うん!でもバトルフェイズは終わったね!
詩織は慎也の選択したデッキに対し反応を見せた。[クリスティア]がこのターンだけで終わるとは思えず、エクシーズ召喚を繰り返す紋章獣では些か対処が難しいと考えていた。
それでも詩織は一時的にそれを退けた事に胸をなでおろし、灰田はバトルフェイズを終えた事に注目した
「メイン2、[高等紋章術]を発動!墓地の[レオ]と[バシリスク]を特殊召喚し、その2体でエクシーズ召喚を行う!紋章獣の祖なるもの、その紋章掲げ、我が下僕の第一歩を印せ!エクシーズ召喚、現われろ[No.18 紋章祖プレイン・コート]!」
[No.18 紋章祖プレイン・コート] DEF 2200
「[エクシーズ・シフト]を発動![プレイン・コート]をリリースし、エクストラデッキから[コート・オブ・アームズ]を特殊召喚!」
[No.69 紋章神コート・オブ・アームズ] ATK 2600
「墓地に送られた[プレイン・コート]の効果発動!デッキから[ユニコーン]と[ツインヘッド・イーグル]を墓地に送る!さらに[星邪の神喰]を発動、墓地の[ユニコーン]の効果発動!自身を除外し、墓地の[プレイン・コート]を特殊召喚!」
[No.18 紋章祖プレイン・コート] DEF 2200
「さらに墓地の[ツインヘッド・イーグル]の効果発動!自身を除外し、墓地の[レオ]と[バシリスク]を[プレイン・コート]のORUにする![星邪の神喰]の効果でデッキから[超電磁タートル]を墓地に送る!」
墓地効果を多用し戦況を整えた慎也。[クリスティア]を倒しただけでは油断できず、動ける時に動かなければならない
「カードを1枚セットし、ターンエンド!」
慎也 手札:1枚 LP 6200
モンスター/ [No.18 紋章祖プレイン・コート] DEF 2200
/ [No.69 紋章祖コート・オブ・アームズ] ATK 2600
魔法・罠 / リバース1枚
「俺のターンだ、[アスモディウス]の効果を使用し、デッキから[堕天使スペルビア]を墓地に送る。そして[トレード・イン]を発動する。手札の[クリスティア]を捨て、新たに2枚のカードをドロー」
墓地に天使族モンスターが4体存在する時に[クリスティア]は手札から特殊召喚できる。しかし今はその数が足りていないため、手札交換のコストとして使用された
「[アドバンスドロー]を発動、[スペルビア]をリリースし、新たに2枚のカードをドロー」
「[堕天使の追放]を発動、デッキから堕天使カード[堕天使の戒壇]を手札に加え、そのまま使用する。墓地から[スペルビア]を蘇生。さらに[スペルビア]の効果により、[イシュタム]も蘇生する」
[堕天使スペルビア] DEF 2400
[堕天使イシュタム] ATK 2500
「高レベルモンスターが並びだしたわね」
「でもレベルは合わないからね!」
「あやや〜」
「まだ続ける。1000LP払い、墓地の堕天使カード[堕天使の戒壇]を対象に[イシュタム]の効果を使用する。対象のカードをデッキに戻し、その効果を適用する。墓地の[スペルビア]を蘇生。さらに[スペルビア]の効果により、[クリスティア]も蘇生する」
「う、うぅ...」
輝元 LP 8000→7000
[堕天使スペルビア] DEF 2400
[大天使クリスティア] ATK 2800
[堕天使スペルビア]が共にフィールドに戻る相手は堕天使でなくとも良い。それにより、やっとの思いで突破した[クリスティア]も簡単に帰還し、それを含めた大型モンスター達が輝元のフィールドを埋めた
「これぐらい突破してみろ、バトルだ。[アスモディウス]で[コート・オブ・アームズ]に、[イシュタム]で[プレイン・コート]に、[クリスティア]で慎也に攻撃だ」
「これはまずいな...」
慎也の視線はやや上を向いていた。高レベル天使族モンスター達に自らのモンスター達が蹂躙される様を黙って見ている事しか出来無かった。残されたライフと手札に次のターンの反撃は期待i
し難く、不安な表情でディスクの数値を眺めていた
慎也 LP 6200→5800→3000
「墓地に送られた[プレイン・コート]と...っ、[レオ]の効果を発動する!デッキから[アバコーンウェイ]2体を墓地に送り、[アンフィスバエナ]を手札に加える!」
「俺はメイン2に移行する。[スペルビア]2体をリリースし、手札から[
「なっ!?」
闇の天使が贄となり、手札の闇と光を持つ龍の召喚に加担した。2体の[スペルビア]が闇と光を灯し、肉体を捨てるとそれは混じる。やがて龍の姿を模すと具象した
[
「俺はターンエンドだ」
輝元 手札:2枚 LP 7000
モンスター/ [堕天使アスモディウス] ATK 3000
/ [堕天使イシュタム] ATK 2500
/ [大天使クリスティア] ATK 2800
/ [
魔法・罠 / [神の居城-ヴァルハラ]
「村上さん...これは厳しいですよ...」
「あぁ、[ライダー]まで入ってるとはなぁ...」
「さすが兄ちゃん!」
[
「お、俺のターン!」
一番早い突破方法はカードの効果を乱発し、[
「墓地の[アバコーンウェイ]の効果を他の[アバコーンウェイ]を除外し発動!墓地のれ、[レオ]を手札に加える!」
「[
「まだだ![星邪の神喰]の効果発動!デッキから風属性以外のモンスターを墓地に送る!」
「それも許可しない、[
[
[アバコーンウェイ]をトリガーになんとか妥当な攻撃力まで下げることに成功した。次に狙うのは戦闘破壊だ
「手札の[ユニコーン]を捨て、[アンフィスバエナ]の効果発動!手札のこのカードを特殊召喚する!」
「無効だ」
[
「ならば[アンフィスバエナ]を通常召喚!バトル、[アンフィスバエナ]で[
「いいだろう」
輝元 LP 7000→6500
「破壊された[
[堕天使スペルビア] ATK 2900
「[スペルビア]の効果にチェーンし、破壊された[クリスティア]の効果と[アスモディウス]の効果を使用する。[クリスティア]をデッキトップに戻し、[アスモトークン]と[ディウストークン]を特殊召喚し、[スペルビア]の効果で[イシュタム]を蘇生する」
[アスモトークン] DEF 1300
[ディウストークン] DEF 1200
[堕天使スペルビア] ATK 2900
[堕天使イシュタム] ATK 2500
「およ?モンスターの数が減らないね〜」
「流石だな、リセットしたはずがモンスターの数が変わっていないな」
「ええ、ですが今なら特殊召喚できますわね」
「村上さん!頑張ってください!」
「うん!リバースカードオープン、[エクシーズ・リボーン]!墓り地の[コート・オブ・アームズ]を特殊召喚!」
[No.96 紋章神コート・オブ・アームズ] ATK 2600
「[コート・オブ・アームズ]で[アスモトークン]に攻撃!」
「いいだろう」
[ディウストークン]は戦闘で死せず、[アスモトークン]は効果で死なない。バトルフェイズである今除去しやすいのは戦闘破壊可能なトークンだ。
[コート・オブ・アームズ]は戦闘を終えたが、慎也は既にあるカードに触れていた。それは[コート・オブ・アームズ]に新たなる名を与えるものだった
「まだですよ!速攻魔法[クイック・カオス]発動![コート・オブ・アームズ]をランクアップさせる!紋章を司る神よ、新たな力をその身に刻み、呪われた歴史を塗り替え、全てに死を記せ!エクシーズ召喚、現われろ[CNo.96 紋章死神カオス・オブ・アームズ]!」
[CNo.96 紋章死神カオス・オブ・アームズ] ATK 4000
「そのままバトル続行![イシュタム]に攻撃!”ジエンドアームズ”!」
「バトルフェイズ中にランクアップまで繋げるか、[イシュタム]の効果を使用する。墓地の[追放]をデッキに戻し、デッキから[戒壇]を手札に加える」
輝元 LP 6500→5500→4000
「何とかなったな...俺はターンエンド!」
慎也 手札:0枚 LP 3000
モンスター/ [紋章獣アンフィスバエナ] ATK 1700
/ [CNo.96紋章死神カオス・オブ・アームズ] ATK 4000
魔法・罠 / なし
「流石だ慎也、腕を上げたな。ドローする」
「ありがとうございます」
「だが、まだ
[堕天使スペルビア] DEF 2400
[堕天使イシュタム] ATK 2500
「[イシュタム]の効果を使用する。[堕天使の魅惑]をデッキに戻し、慎也の[カオス・オブ・アームズ]のコントロールをエンドフェイズまで奪う」
「あっ!?紋章獣デッキ使うと毎回モンスター取られてる気がする...」
「そうですね...」
「そうね...」
1ターンのみとはいえ貴重なエクシーズモンスターが奪われてしまった。攻撃に反応し相手フィールド上のカード全てを破壊する[カオス・オブ・アームズ]が肝心の相手ターン中に奪われてしまい、慎也は大きな防御手段を失った
輝元 LP 4000→3000
「だが、返すことは無い。[ディウストークン]と[カオス・オブ・アームズ]をリリースし、[堕天使ルシフェル]をアドバンス召喚する」
再び[スペルビア]は手札の最上級モンスターの贄となった。墓地からの帰還時のみにしか効果を発揮できない大型天使を都合のいいように墓地とフィールドをうまく渡らせ、慎也に返さなければならないモンスターも同時に墓地に送った
[堕天使ルシフェル] ATK 3000
「うぅ...」
「[ルシフェル]の効果を使用する。慎也のフィールドの効果モンスターの数、デッキから堕天使モンスターを特殊召喚する。俺はデッキから[堕天使アドゥムシアス]を特殊召喚」
[堕天使アドゥムシアス] DEF 2800
「さらに[ルシフェル]のもう一つの効果を使用する。俺のフィールドの堕天使モンスターの数までデッキトップを墓地に送り、その中の堕天使カードの数×500LP回復する」
墓地に5枚のカード、[背徳の堕天使]、[手札抹殺]、[ダーク・グレファー]、[魅惑の堕天使]、[ヘカテリス]が落ちる。輝元は合計1500LPを得た
輝元LP3000→4000
「ほう[背徳]も落ちたか。バトルだ、[ルシフェル]で[アンフィスバエナ]に攻撃。”失光のハウティネストーム”!」
堕天使の長の一撃。慎也にリバースカードも手札も存在せず、不安なライフでは全ての攻撃力を受けきることは不可能
慎也は第二の手札に干渉する
「墓地の[超電磁タートル]の効果発動!バトルフェイズを終了させる!」
間一髪の所で亀を模したモンスターが防いだ。やはり強力な防御札であるが、今の慎也なら[神喰]のおまけも付いてくる
「[星邪の神喰]の効果でデッキから[レオ]を墓地に...こ、効果でデッキから[アンフィスバエナ]を手札に加える!」
「最初のターンに落していたな。メイン2、[アドバンス・ドロー]を発動する。[スペルビア]を墓地に送り2枚ドローする」
フィールドに空きが生まれ、[魅惑の堕天使]の発動条件が揃った。輝元は3枚となった手札をしばらく見つめると、そのうちの1枚をセットした
カードを1枚セットし、ターンを終了する」
輝元 手札:2枚 LP 4000
モンスター/ [堕天使ルシフェル] ATK 3000
/ [堕天使スペルビア] DEF 2400
/ [堕天使イシュタム] ATK 2500
/ [堕天使アドゥムシアス] DEF 2800
魔法・罠 / [神の居城-ヴァルハラ]
/ リバース1枚
「ハァハァ...これは厳しいな...」
『殿、ここが正念場ですぞ』
『マスター、あと一息です』
慎也に課された条件は、[背徳の堕天使]によるモンスターの破壊と[魅惑の堕天使]によるコントロール奪取。いずれも堕天使がフリーチェーンで発動出来る事に恐れつつ慎也は額の汗を拭い、息を整えた。ドローを行い、ターンを始める
「ドロー、[貪欲な壺]を発動!墓地の[レオ]と[バシリスク]、[アバコーンウェイ]、[カオス・オブ・アームズ]、[プレイン・コート]をデッキに戻し、2枚ドロー!」
「お前ならドローカードを引くと思っていた」
「ええ、墓地の[ユニコーン]の効果発動!除外し、墓地の[コート・オブ・アームズ]を特殊召喚!」
[No.96 紋章神コート・オブ・アームズ] ATK 2600
「[アステル・ドローン]を通常召喚、俺はレベル4の[紋章獣アンフィスバエナ]と[アステル・ドローン]でオーバレイ、エクシーズ召喚!現われろ[No.101
[No.101
「ほう?」
「[アステル・ドローン]を素材としたため1枚ドローする!」
消費を取り戻しつつエクシーズ召喚に繋げた慎也。ここで破壊耐性持ちのモンスターの存在は輝元に[背徳]の発動対象を悩ませるだろう。しかし[
「[
「...ならば[イシュタム]の効果を使用する。墓地の[背徳の堕天使]をデッキに戻し、効果を適用する。[
輝元 LP 4500→3000
孫子の兵法に「勝つべからずは守りなり、勝つべきは攻むるなり」という言葉がある。今の慎也はまさにその状況と言える。攻めに転じた[
「ありがとう[
[No.8 紋章王ゲノム・ヘリター] ATK 2400
「[エクシーズ・ギフト]を発動![ゲノム・ヘリター]のORUを2つ取り除いて2枚ドロー!墓地に送られた[レオ]の効果!デッキから[ツインヘッド・イーグル]を手札に加える!」
「4枚まで手札を回復させたか」
慎也のプレイングを当然相手である輝元は見ていた。冷静にカードを動かした結果を見据え、分析を続けている。
しかし、知樹と蛭谷も彼らの
「慎也もしかしたらなぁ...」
「あぁ、このままやってしまうかもな」
知樹らが見つめるのは輝元リバースカード。未だ発動する気配を見せていないが、慎也のそれを乖離見ないプレイングは知樹らを不安にさせた
「手札の[ツインヘッド・イーグル]を捨て、[アンフィスバエナ]を特殊召喚!」
[紋章獣アンフィスバエナ] ATK 1700
「墓地の[ツインヘッド・イーグル]の効果発動![ゲノム・ヘリター]に墓地の[レオ]と[アンフィスバエナ]をORUにする![神喰]の効果でデッキから[トリック・クラウン]を墓地に送り、自身の効果で特殊召喚!」
慎也LP 3000→2000
[
「そして[ヌメロン・フォース]を発動![コート・オブ・アームズ]をランクアップさせる!」
「よりによってそのカードか」
「[アドゥムシアス]の効果を使用する。墓地の[魅惑の堕天使]をデッキに戻し、その効果を適用する。[コート・オブ・アームズ]は再びもらおう」
輝元 LP 3000→2000
対象を失ったランクアップマジックは不発に終わる。ここに来て1枚無駄に消費してしまった慎也の残り手札は1枚、だがライフは並んだ。
何度目になるだろうか、相手フィールド上に屹立する己のモンスターと向き合う事になった。
だが意外にも慎也は、口角を上げ喜びを表した
「ありがとうございます、これで準備は整いました...!」
「...なんだと?」
「俺はレベル4の[紋章獣アンフィスバエナ]と[
[No.18 紋章祖プレイン・コート] ATK 2200
「[ゲノム・ヘリター]の効果発動![コート・オブ・アームズ]の名前と効果と攻撃力を奪う!」
「...おもしろい」
[No.96 紋章神コート・オブ・アームズ] ATK 2600→0
[
「よし、これで残りのライフを削れるなぁ!」
「兄ちゃん!」
「村上さん!」
蛭谷の一言をトリガーに、詩織と灰田は各々が推す
しかし、知樹だけは慎也の勝利を確信していなかつた
「よしバトルだ![
エクシーズを使わない相手のため[ゲノム・ヘリター]の出番はないかと思われていた。今回もランクアップマジックにチェーンして[魅惑の堕天使]の効果を発動されなければ[ゲノム・ヘリター]にまで繋がらなかった。
だが、輝元はリバースカードを表替えしていた。それは堕天使もナンバーズも関係ない1枚
「リバースカード、[聖なるバリア-ミラーフォース-]を発動。慎也、俺はそこまで甘くない」
「なっ!?」
全てが破壊された
名称や効果をうばった紋章獣の王も、攻撃を拒まれると無慈悲に墓地へと送られてしまう
知樹はその様を見届けると、[やはりな...]と小さく呟いた。慎也がモンスターのコントロールを奪われる事も、バリアに引っ掛かることも、お約束のようなものだと考えているようだ
「村上君...モンスターのコントロールを奪われてバリアに引っかかるのはお約束なのかしら...」
「まったくだな」
「む、村上さん...」
「流石兄ちゃん!」
聖なる光と、王の光が混じり合い、ソリッドヴィジョンがスパークを演出した。閃光の果てに残っているのは輝元のフィールドのモンスター達
観戦者が慎也の優勢を諦めた時、輝元が問いかけてきた
「どうする、慎也」
慎也はフェイズ以降を行わず、問いかけにも答えなかった。
代わりと言わんばかりに残り1枚の手札を使用した
「速攻魔法[エクシーズ・ダブル・バック]!エクシーズモンスターが破壊されたターンで、俺のフィールドにモンスターが存在しない時に発動できます!破壊されたエクシーズモンスターと、そのモンスターより攻撃力が低いモンスターを特殊召喚する!」
「っ!?」
輝元のポーカーフェイスが崩れた。予想外のカードとプレイングを行う慎也の底力と、それを
思わず笑みに近いもの、それも悲しみを帯びた表情になっていた
(...若さだけじゃない、か)
「現われろ![No.18 紋章王ゲノム・ヘリター]、[紋章獣レオ]!」
[No.18 紋章王ゲノム・ヘリター] ATK 2400
[紋章獣レオ] ATK 2000
「バトルだ![レオ]で[コート・オブ・アームズ]に攻撃!神を喰らえ、レオ!」
[星邪の神喰]の効果で墓地に送っていた[レオ]。その[レオ]は文字通り[紋章神コート・オブ・アームズ]に牙をむき、主へ勝利を献上するだろう。2000ポイントのダメージ輝元に刻むと、
LP 2000→0
輝元LOSE
ーーー
ーー
ー
「村上さんが勝ちました!」
「あー!兄ちゃん負けちゃった!」
「兄貴か兄さん、だ」
輝元はディスクやデッキをまとめるとスーツの上着に袖を通した。どうやらあまり長いはする気ないらしい
「いい
「ありがとうございます!」
「...邪魔したな、俺はもう行く。皆、これからも愚弟を頼む」
「はい!」
カツカツとよく通る音を響かせ輝元が出口に向かって歩き出した。少し歩くと体の向きは変えずに、背中越しに慎也に声をかけた
「...慎也、強さとはなんだと思う」
「え、なんですか?」
「...いや、何でもない。邪魔したな」
意味有り気な質問を残し、輝元は外の光に消えていった
慎也も控えている3人に目を向けた
堕天使って、気がついたらライフ無くなりますね
昔流行った終世を思い出します
〜おまけ〜
「そういえばよぉ慎也、初めて光明の兄貴とあった時どうだったんだ?」
「初めてあったのはね...中学生の頃で...」
ー六年前ー
慎也は灰田に呼ばれ、祝日を利用し灰田家を訪れた。
時刻はまだ8時。道を歩きながらもひとり疑問に思っていた
「...」
(なんでこんな時間から呼ぶんだよ)
インターホンに人差し指をあてがうと力を込めた。程なく軽快な音が聞こえ、中から長身な男性が現れた
「...光明の友達か」
「え、あ、あの。はい!この時間に来るように言われまして...」
(だれ!?灰田のお兄さんかな...怖い...)
「...」
輝元とは初対面だった。休日の朝早くに家にこられたら期限も悪くなるだろう、慎也は早くも来たことを後悔していた。早く弟の方連れ出してどこかへ行こうと考えるも、輝元の返答は意外なものだった
「それはすまない。愚弟は先程起きたばかりでな。俺は兄の輝元だ。君、名前は」
「む、村上慎也です」
「慎也、朝食はとったか」
「え?い、いやまだですけど...」
「なら丁度いい。もうすぐ出来上がる、お前も食べていけ」
「いや、そんな悪いですよ...」
「若人が遠慮するな、さぁ上がれ」
「...お邪魔します」
まったく正反対の性格の兄弟。困惑しつ灰田家の廊下を進むとリビングが見えてきた。適当に座ってくれと輝元は言い残し、1人キッチンに入っていった
「...」
(輝元さんが作るんだ...。やっぱり弟がアホな分兄がまともになるんだな...)
「わぁー!!遅刻だァ!!」
ドタドタと騒がしい騒音を立てながら2回から誰かが降りてきた。勢いよくリビングの扉を開けると、乱暴に食卓のパンに手をつけ、踵を返した。が、部屋を出る前に慎也に気づいた
「あれ!?お兄ちゃんの友達??」
「い、いえ。光明君の方です...」
「あ、そっか!あたしは光明の姉の”
「あ、はい...」
「じゃあ「光美まて」
キッチンから輝元が現れ、走り出そうとする光美の襟をつかみ止めた。首が締まったのか涙目で兄を睨む
「なにするのさ!お兄ちゃん!」
「兄さんだ、今日は祝日だ。学校は無い」
「あれ?そうだっけ!?」
「...座れ」
「うん!」
「あ、慎也来てたんだ!兄ちゃん腹減った!」
「兄さんだ、座れ」
「うん!」
食卓に慎也と灰田家の兄弟が揃った。しばらくすると輝元が見事な朝食を並べ、慎也もご馳走になった。そして慎也は何故ここまで輝元がしっかりとしているかを理解した
「お、美味しいです...」
(...アホ2人分か)
ーーー
ーー
ー
「って感じでご飯ご馳走になった」
「...姉貴もなのか」
「光明と同じくらいだと思う」
「そうか...兄貴は大変だな...」
「うん...」
「あ!蛭谷に慎也!何話してるの!?」
ぶっちゃけどうですか?
-
読みたいからやめて欲しくない
-
読みたいけど無くなったら読まない
-
普通
-
無くてもいい
-
読むのが億劫