あれは嘘だ。すみません。
先の展開を考えながら書くのはムズいです。
あまり難しく考える必要はないんでしょうが。
けど、それでも楽しさは消えていかないです。
やっていける自信はあります。
それでは、本編スタートです!
咲良side
高校2日目の登校中。昨日と違い、
恵と並んで歩いている。
そんな恵はなんだか考え込んでる。
理由はわかってる。昨日の出来事だ。
けどよーく考えてみて、あれは私でも
感じ取れる、吉川くんの言動の意味が。
…けど、多分吉川くんは、気づけていない。
なんていうか、自分の気持ちに?
まぁ、とりあえずは、恵を何とかしましょ。
「…恵、落ち着けたの?」
「うん、落ち着いた」
あら、思ったより立ち直っていたのね。
「とりあえずは、また話してみるよ。
…たぶん、私が慣れるしかないみたい」
そうやって、苦笑いしながらも、
「吉川くんは、そういう人だから」
幸せそうにそう言った。
「…幸せそうだねぇ」
「そ、そうかなぁ…」
まーた赤くなった。
吉川くんに会ってからずっとそう。
こりゃ、私の方も苦労しそうだわ。
…さて、学校に着いたはいいんだけど、
なんか教室の近くが騒がしい気が…
すると、いろんな人がこっちに向かって
何かを言っている。
「あ、あれが宇佐さんかな?」
「きっとそうだろ、すごく可愛いし」
「いやぁ、でもあんな可愛い子があの男と…?」
「でも、あくまで噂なんじゃないのか?」
「いやいや、なんか証拠もあるらしいぞ」
「まじか、これは一大事だろ」
なんて聞こえてきた。
…もしかして、昨日の放課後のこと?
だとしたら、ちょっとめんどいことに…
「ねぇ、宇佐さん、ですよね?」
「は、はい」
うわー、早速どこぞの男子から。
「宇佐さんってきの…ヒッ!?」
昨日のことについて聞こうと思ったのだろう、
だけど、なぜかそれをやめていた。
それに、私の方を見て、怖がったような…
いや、正確には私の後ろ…?
そう思って振り返ると。
「………………」
いつも通りの顔で塚田が立っていた。
普段の表情で怖がられるとかあんた…
「あっ、塚田くん、おはよう」
…てか、私たちの順応性がおかしいのかな?
「よう、宇佐、坂口
お前らさっさと教室に行くぞ」
どうやら、塚田もこの事態に気づいて
行動をしているみたい。その手段が恐喝だけど。
「ねぇ、塚田くん、吉川くんは?」
「…教室だろう。多分チビと一緒にいる」
チビ?…あぁ、もしかして唯ちゃんの事?
何で唯ちゃんに対してあんな呼び方なのかしら?
子供っぽいのが嫌いだから?…それとも逆?
いやいや!あいつがロリコンとか怖!本気で!
そうしてるうちに教室に入る。
あ、確かに吉川くんと唯ちゃんが話してる。
…恵、そんなに羨ましそうにしないの。
そんなことを思ってるうちに、恵は
とっくに動き出していた、吉川くんの所へ。
「吉川くん、おはよう」
いつもの微笑みで挨拶をした。
吉川くんは意外にもワンテンポ遅れて、
「おはよう、宇佐ちゃん!」
と、元気よく挨拶をし返す。
普通の光景なはずなのに、微笑ましい。
咲良side out
友樹side
面倒だったが、幸い宇佐には被害は
直接を被らないようにはした。
なんで俺がこんな事を…
それも、数分前のことのせいだ。
────数分前…
…俺はあの時、城山にらしくない質問をした。
その直後なんだが、城山は喋らない。
「…………ふっ」
…なんだ、やっと答える気になったか?
「っはっはははははは!!!」
…笑いやがった。だろうな。
そんなこと聞いたら笑うよな普通は。
俺がどうかしていたぜ。
「……帰る」
「あっ!待って待って!!悪かったって!」
本当にそう思うなら笑うのをやめろ。
「いやぁ、意外だっただけだよ、
そういうタイプに見えないしさ」
「だろうな」
「けど、運命って言葉は好きだよ?
何せ、青春一大要素だし?」
…あの馬鹿みたいな事を言いやがる。
「今のさっくんっぽくない?似せてみた!」
「…そうだな、馬鹿そうだ」
「あーん、毒舌ね♡」
ならもっと嫌そうな顔しやがれ。
「…ねぇ、トモちゃん」
「なんだ」
「さっき、さっくんの為に睨みきかせて
いたんでしょう?」
「仕方なくな」
「それさぁ、恵の為にもやってくれない?」
「…宇佐の?」
「うん、多分恵に質問攻めがきちゃったら、
さっくんも悲しむと思うの」
…まぁ、自責の念は襲いかかるだろうな。
「それに、トモちゃん自身のためにも
そうするべきだと思うの」
「どういう事だ?」
「…トモちゃん、唯ちゃんの事は大事?」
…は?何でそこであのチビが?
「なんかね、あなたは何だかんだ仲間を
さりげなく気遣える人だと私は思う」
「…それがなんだと言うんだ」
「それがさっくんや私たちに対してと、
唯ちゃんに対しての気遣いが違う気がする」
…こいつ、よくわからねぇな。
いちいち痛いところついてきやがる。
気づけば俺は、ここにいづらくなって、
「どこに行くの、トモちゃん?」
「その話はいずれ付き合ってやる、
今はお前の言う通り、宇佐の為に動いてやる」
そう言って俺は城山に背を向けて歩いた。
…くそっ
言い逃れなんて、あの時以来だ。
けど、それを思い出すのは更にめんどいから、
今、出来ることをする方がマシだ。
友樹side out
浩作side
トモと城山さんが今どっかへ行った。
今はオレと小山さんだけの状況。
そういえば、小山さんはずいぶん
トモのことが好きだよなぁ。
一目惚れって言ってたくらいだし。
…人を好きになるってどんな感じなんだろ。
今まではそんなことなかったからなぁ。
…あ、そういえば、さっきまでの騒動で
忘れてたけど、宇佐ちゃん達まだ来てないな。
…早く来ないかなぁ、宇佐ちゃん。
「ねぇ、こうさく」
…おっと、小山さんが話しかけてくる。
「ん、どうしたの?」
「うーんと、えっとね」
「めぐみのこと、すき?」
…なんで三沢みたいな事を言うんだ?
子供の好奇心は旺盛だからだろうか。
…同い年だけど。
「…うーん、まぁ、好きだとは思うけど」
「そうじゃなくて、れんあいてきないみで!」
…本日2度目の衝撃が。
恋愛的な好き…?
そういえば、三沢も言っていた。
『僕は、宇佐さんに恋愛感情を持っている』
あれを聞いた時は、時間が止まった感覚だった。
なんだか、落ち着かない気分になった。
現に今だって、落ち着いてはいれていない。
悔しいけど。
「悪いけど、よくわかんないんだよね」
うん、嘘は言っていない。
「えー、ぜったいすきだよ!」
「そんなこと言われてもなぁ…」
「なら、きらいなひとにだきつける?」
…どうしてそんな事聞くんだろう。まぁ、
「…できないよ」
「なら、すきってことだよ!
きづいてないだけだよ!!」
おぉ、すごく必死な気がする。
そこまではっきりさせたいことか。
「確かに、宇佐ちゃんは可愛いだけじゃなく
いろんな良い所があるとはいえ、
恋愛的に好きになるとは限らないよ」
「じゃあ、いちばんいいところってなに?」
「…やっぱり優しさかな?
ほら、オレってけっこう変わり者でしょ?
だから今までにも優しくされたことなんて
大したなかったからね、なんというか、
あったかかったよ」
うん、嘘は全く言ってない。
さぁ小山さん、これでどうだ。
「…やっぱりすきなんじゃん!」
…えぇ~まだ続くのこれ?
え?なに?そうなの?それで決定なの?
いや、わかんないから違うでしょ~
けど、宇佐ちゃん自身と話すのも楽しいけど、
仲間と宇佐ちゃんの話をするのも楽しい。
「…早く会いたいなぁ」ボソッ
「…こうさくっていがいとすなおじゃないね」
よくわかんない気持ちと、楽しみな気持ちが
入れ混じってくる。
とにかく、会いたいのだった。
宇佐ちゃんに。
「吉川くん」
…あれ?この良い声は確か?
「おはよう」
前を見ると、昨日よりは堂々としたように
微笑んでそう言う宇佐ちゃん。
それを見てるとなんだか…
「あぁ、おはよう!」
オレも堂々としたくなるのだ。
浩作はまだ自分の気持ちに気づけません。
許してやってください、それが彼です。
さて、次回から三沢くんもまた登場。
三沢くん編は意外と長く続かないかも。
とりあえず、また次回!!